前回までのあらすじ
お日様園の選手と顔合わせをするために、愛媛にやってきた雷門イレブン。飛鳥はジェミニストーム以外のチームとも戦わせようとしたが、ジェミニストームがどれだけ成長したか確認するために、イプシロンと練習試合を組むことにした。
格下だと思って一部のイプシロンメンバーはなめてかかっていたが、レーゼ達の成長に驚きを隠せなかった。
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あっという間に試合は終わった。イプシロンが無失点で勝ったものの、イプシロンの選手たちは浮かない顔をしていた。そして飛鳥も難しい顔をしていた。
飛鳥「百歩譲って遊んでたのはいい。エイリア学園がなくなってから、無理にサッカーをする必要はなくなったからな」
ファドラ・スオーム・ケイソン「……」
飛鳥がそういうと、ファドラ達はバツが悪そうにしていた。
飛鳥「だけど試合前にあれだけ大口叩いといて、この結果は凄く恥ずかしいぞ」
デザーム「全く…」
マキュア「あんた達ねぇ!!」
飛鳥「マキ。言いたいことは分かるけど、人のせいにするんじゃない」
ファドラ達がミスを連発したせいで、イプシロンのチームが乱れてしまい、飛鳥にいいところを見せられず、マキュアは不機嫌だった。他のメンバーも気まずそうにしていた。
そして雷門イレブンも試合を見ていた。
豪炎寺「どう思う」
鬼道「ああ…。他の選手があまり大したことはないとはいえ、あのジェミニストームからゴールを守り抜いた砂木沼(デザーム)という男は中々の実力者だ」
少林寺「緑川たちが1点も取れないなんて…」
風丸「腐ってもファーストランク」
円堂「……!!」
少林寺と風丸がしゃべる中、円堂は興奮気味だった。
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飛鳥「まあ、そういう訳でジェミニとイプシロンの練習試合は終わりだ。午後からイプシロンと試合をしてもらうよ」
飛鳥は雷門イレブンに指示を伝えた。
鬼道「コーチ。作戦は?」
飛鳥「今回オレは指示を出さない」
「!!?」
飛鳥の発言に皆が驚いたが、鬼道、豪炎寺、風丸、少林寺は冷静だった。
飛鳥「今回は初めて戦う相手だから、戦いの中で相手の動きとかを研究してもらいたいからね。好きにやっちゃって」
鬼道「…分かりました」
鬼道の言葉に壁山と栗松が不安そうにしたが、
円堂「とっても楽しみだ!」
円堂だけとても楽観的だった。
半田「円堂…」
染岡「どこまでも前向きだな…。まあ、ゴールはオレがこじあけてやる!!」
そう意気込む雷門イレブンを、イプシロンの選手たちは不満そうに陰から見ていた。
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そして試合になった。スタジアムのベンチには雷門イレブンとイプシロンが、観客席には関係者がいた。
雷門ベンチ
鬼道「今回のフォーメーションはこうだ」
鬼道がホワイトボードに指示を書き足した。
<雷門>
FW 豪炎寺 染岡
MF 半田 鬼道 マックス
少林寺
DF 風丸 栗松
壁山 塔子
GK 円堂
控え:影野、宍戸、目金、土門、一之瀬
鬼道「イプシロンの実力は午前に見たが、GKの砂木沼はまだ余力を残しているとみていい。一之瀬と土門は後半戦に備え、極力円堂に余力を残してくれ」
土門「りょーかい!」
一之瀬「分かった」
そしてイプシロンもベンチ前にいたが…。
デザーム「分かっているな。2度も醜態をさらすわけにはいかない」
ファドラ・ケイソン・スオーム「……!」
マキュア「へましたらセカンドチームに降格よ降格!!」
クリプト「ぶっ潰す…」
バツが悪そうにしているファドラ、ケイソン、スオームに対し、マキュアとクリプトが激を入れた
デザーム「だが、私はもうあのような醜態がない事を信じている」
「!!」
デザーム「ファーストランクの実力を見せてやろうではないか!!」
ゼル「デ、デザーム様…!!」
こうして、試合が始まった。
角馬「さー始まりました!! 雷門イレブンは本日、愛媛のエイリアスタジアムでエイリア学園ファーストランク「イプシロン」との戦いが行われます!!」
角馬がマイクを持って実況すると、
バーン「なんだあいつ…うるせーな」
クィール「そういや声が晴矢に似てるッポ」
バーン「あ?」
クィールの言葉にバーンが反応した。
<イプシロン>
FW ゼル マキュア
MF スオーム クリプト
メトロン ファドラ
DF モール ケンビル
ネイソン タイタン
GK デザーム
飛鳥「……」
飛鳥は雷門側のベンチの端っこで見守っていた。
笛が鳴り、雷門ボールで始まると豪炎寺がドリブルで攻めていった。
マキュア「はぁああああああ!!!」
マキュアがボールを強引に奪おうとしたが、豪炎寺は後ろにいた鬼道にパスして、そこからパスを回した。
スオーム「させるかよ!!」
半田「少林!!」
スオームが両手に力を入れようとすると、半田がそれに気づいて少林寺にパスを出した。そして少林寺がファドラの前に立った。
ファドラ「よこせやぁ!!」
ファドラの隙を見抜いて、そのまま突破した。
ファドラ「なっ!!?」
少林寺「鬼道さん!!」
少林寺が鬼道にパスすると、マークがなかった染岡にボールが渡った。
染岡「よし!! 行くぞ!!」
デザーム「来い! 染岡竜吾!!」
染岡がボールを高く上げると、青い龍が出てきて、ボールに力が込められた。
染岡「ワイバーンクラッシュ!!」
染岡のシュートが放たれるが、デザームは一歩も動かなかった。
円堂「えっ!?」
染岡「何っ!!?」
するとデザームは右腕を時計回り、左腕を時計回りに回して両手を広げた。すると緑色の網が放たれた、網の真ん中に黒い空間が発生した。
デザーム「ワームホール!!!」
ワイバーンクラッシュを黒い空間が吸い込むと、デザームの横からまた別のワームホールが現れ、そこからボールが落ちた。
染岡「何っ!!?」
角馬「止められたー!!! 染岡の渾身のシュートであるワイバーンクラッシュを一歩も動かずに止めたー!!!」
円堂「これが…ファーストランク…!!」
デザームの強さを目の当たりにした円堂は衝撃を受けていた。
飛鳥(さて、治のディフェンスをどうやって突破して見せる?)
飛鳥は試すかのような笑みを浮かべ、そのまま試合を見守った。
つづく