第71話「テコ入れ?」
一丈字飛鳥です。雷門イレブンとお日さま園の顔合わせが無事に終わって、一安心できるかと思ったのですが、世の中そんなに甘くないですね。
「それが人生だっポー」
飛鳥「お前のせいだよ」
はい。前の話を見て頂けたら分かるのですが、エイリア学園マスターランクチーム「ガイア」のメンバーの一人であるクィールこと九井ルルが…イナズマキャラバンに密航してました。完全に私の落ち度です。穂香たちが瞳子姉さんを取り押さえているときに気づかなかったなんて、一生の不覚でございます。
クィール「背が低くて良かったって思ったの久しぶりだッポー」
飛鳥「言っとくが、こっちに来たからにはお前もジェミニの一員として働いてもらうからな」
クィール「承知の上だッポ」
さて、問題はここからですね。今私はイナズマキャラバンで東京に帰る途中なのですが、もし次に愛媛と通信を取るようなことがあったら、どんな顔をして会えばよいのでしょう。
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飛鳥「えーそういう訳で、クィールさんはこっちでこき使う事になりました」
「……」
はい。東京に帰って一応報告はしてみたのですが、全然ダメでした。皆怖い顔をしていて、リュウジ達はビビッて身を寄せ合ってるし、ヒロトや瑠美は申し訳なさそうに頭下げてるし、晴矢と風介は…うん。今回は褒めてやるよ。ボコボコにされてまで止めてくれたんだな。
マキュア「そんなん聞いてないんだけど…」
飛鳥「ごめんて」
クリプト「ぶっ潰す…」
飛鳥「ほう…?」
クリプトの言葉に飛鳥が圧をかけると、皆が困惑した。
クリプト「ご、ごめんなさい…」
飛鳥「気持ちは分かるが、言っていい事と悪い事があるから気を付けような」
レアン「なんでクィールだけ許されるのよ!!」
バーラ「そーよそーよ!!」
飛鳥「許されたわけじゃないんだけどね」
クララ「じゃあすぐに愛媛に強制送還すべきよ」
リオーネ「そうするべきだわ」
クィール「テコ入れだッポ」
「お前は黙ってろ!!」
クィールに関しては全く反省なしで、皆が突っ込んだ。
クィール「という訳で新章開始だッポ!」
「強引に始めた!!」
キーブ「コラー!! ルル~!!!」
ウルビダ「私も行きたかった…」
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そしてまたいつもの日常に戻っていた。雷門イレブンは傘美野中でサッカーの練習をして、飛鳥はそのコーチをしていて、ジェミニストームは奉仕活動をしていた。勿論クィールもその中にいる。
「お手伝いして偉いねー」
クィール「ポ」
小柄で可愛いというのを活かして、すっかり町の中に溶け込んでいた。それを見てジェミニのメンバーは辟易していた。
クィール「見てないで働くっポ」
「は、はい…」
クィールは元々口も悪いし、腹黒いので本性を知っているジェミニメンバーは何とも言えない気持ちになった。
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そしてその夜、飛鳥とクィール、ジェミニメンバーは寮にいたが…。
アイシー「クィール。飛鳥に変なことしてないでしょうね?」
談話室のモニターで愛媛にいるメンバーと通話していた。というのもクィールが来たことにより、毎日通話することを義務付けたのだ。飛鳥としては「通話できれば」としていたが、一応落ち着いてきたので、何とか彼女たちの希望に沿う事にしたのだった。
飛鳥「オレが変なことされる立場かいな」
クィール「変なことってなんだっポ?」
アイシー「××××」
飛鳥「おーい。お兄ちゃん悲しむぞー」
アイシーの兄であるアイキューの眼鏡が割れていた。
「おにいちゃあああああああああああああああああああん!!!!」
そんなこんなで数日はこんな調子だった。
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そしてある日の事。
飛鳥「さて、ナニワ修練場の使用許可が下りたから、今度の土日に大阪に行くよ」
飛鳥は雷門イレブンとミーティングをしていて、大阪に行く話をしていた。
壁山「大阪っすか…うまいものが沢山あるんスよねぇ」
少林寺「…遊びに行くんじゃないんだから」
飛鳥「まあ、練習がスムーズにいけばどっかで飯食うのもいいな」
壁山「頑張るッス!」
飛鳥「その意気だ」
飛鳥が1年生と軽く談笑して、士気を盛り上げようとする中、豪炎寺は思い詰めていて、飛鳥はそれに気づいていた。
飛鳥「ほかの皆も今度のイプシロン戦に向けて、しっかり練習するように!」
「はい!」
こうして、大阪への遠征に向けて雷門イレブンは調整をするのだった。
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その夜飛鳥はジェミニストームとクィールにも声をかけた。
飛鳥「お前たちも練習相手として、一緒に大阪に来てくれ」
レーゼ「分かりました…」
クィール「ナニワ修練場…懐かしいッポ」
飛鳥「そうだなぁ…。だけど、あそこ暫く使ってなかったからな…。今どうなってんだろ」
飛鳥がそう考えていると、モニターの通信が鳴った。
飛鳥「またあいつらかな…」
飛鳥がスイッチを押すと、マキュアたちが映った。
マキュア「飛鳥聞いたわよ!! 大阪に行くんだって!?」
飛鳥「ああ。ナニワ修練場にね」
レアン「それでジェミニとクィールも連れてくの!?」
飛鳥「雷門イレブンの練習相手としてね」
クララ「くっ…!」
マキュア「今度だってぜったいぜーったい負けないんだから!」
飛鳥「そりゃあ頼もしいけど、あんま無茶させんなよ」
クィール「飛鳥はルルが見てるから安心するッポ」
「きぃ~~~~~~~~~~~~~!!!!」
クィールが勝ち誇ったように言い放つと、マキュアたちは涙目でハンカチをかみしめる勢いで悔しがった。
飛鳥「マウント取りはマナー悪いよ」
クィール「これもテコ入れだッポ」
「もうええわ!!」
つづく