第81話「青いゴッドハンド」
東京に帰ってきた雷門イレブンとジェミニストーム。
ルルはマジで愛媛に強制送還となった。
ルル「ポ~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
飛鳥「あいつらに宜しくなー」
ジェミニストーム「……」
車に乗せられるルルに対して淡々としている飛鳥にジェミニストームは困惑していた。
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そして…豪炎寺も沖縄へ旅立つことになり、空港で皆が見送っていた。
壁山「沖縄っスか…暑いの苦手っス…」
半田「まあ、今暑いから練習には持って来いかな?」
半田が適当な事を言う中、円堂と染岡は前に出て豪炎寺に話しかけた。
円堂「豪炎寺…」
豪炎寺「迷惑をかけるが、必ず強くなって帰って来る」
染岡「寧ろ強くなってくるまで雷門に戻って来るな」
染岡の言葉に1年生達が怯えるも豪炎寺はフッと笑った。
豪炎寺「そっちこそオレがいなくなって弱くなったって言わせるなよ」
染岡「勿論だ。お前が帰ったら即刻特訓だ!」
円堂「そうだな!」
飛鳥「まあまあ。落ち着いて2人とも」
滅茶苦茶やる気になっている円堂と染岡を飛鳥は冷静にさせる。
飛鳥「豪炎寺くん…」
豪炎寺「コーチ。ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願いします」
飛鳥「ああ。練習メニューはまた後で送るから、そっちについたら連絡して頂戴」
豪炎寺「分かりました。それじゃみんな。行ってくる」
「行ってらっしゃい!!」
こうして豪炎寺は沖縄行きの飛行機に乗って行った…。
飛鳥「さて、オレ達も行こう…」
「本物の円堂さんだぁ…」
飛鳥「…ん?」
円堂の名前を呟く少年がいる事に気づいた飛鳥が振り向くと、茶髪の少年が柱に隠れて円堂をじっと見ていた。だが、円堂の顔を見るなり乙女のようにときめいている。
円堂「どうしました?」
飛鳥「あそこ…」
円堂「え?」
「は、はわわあっ!!」
円堂が少年の方を見ると、少年はそのまま逃げ出してしまった。そして他のメンバーも少年の存在に気づいた。
染岡「何だあいつ…」
壁山「もしかして、キャプテンのファンっすかねぇ…」
飛鳥「陽花戸中の子だね」
飛鳥がそう呟くと皆が飛鳥を見た。
円堂「知ってるんですか!?」
鬼道「…フットボール・フロンティアにそんな名前の学校は聞いた事ないですが」
飛鳥「ああ。フットボール・フロンティアには出れてないみたいなんだけどね」
春奈「それならどうして?」
飛鳥「エイリアにいた頃、全国各地のサッカー部を調べてた時に、陽花戸中の事も調べてたんだよ」
鬼道「何かあるんですか…?」
飛鳥「いやあ、円堂大介の母校だから何かあるんじゃないかって思ってさ…」
円堂「じいちゃんの!?」
祖父の母校だという事が分かって、円堂が叫んだ。
夏未「声が大きいわよ!」
円堂「ご、ごめん…」
飛鳥「まあ、結果としては強力な選手もいなかったし、調べてた時に結構バタバタしてたから、結局事なきを得たんだけどね。で、最近になって円堂くんに言おうと思ってたことがあったんだけど、すっかり忘れてた」
円堂「え?」
飛鳥が円堂を見つめる。
飛鳥「…陽花戸中に『青いゴッドハンド』を使うGKがいるらしいよ」
「青いゴッドハンド!?」
飛鳥の言葉に皆が驚いた。
飛鳥「あくまで噂だから本当かは分かんないけど、陽花戸中の校長先生が円堂大介の親友だから嘘でもなさそうだよ」
円堂「じいちゃんの!?」
夏未「……」
飛鳥の言葉に円堂と夏未が反応したが、円堂は興奮気味に震えているのを見て、飛鳥は察した。
飛鳥「…試合、したくなった?」
円堂「はい! 何とか試合できませんかね!」
円堂の言葉に1年生が驚いていたが、一部のメンバーは苦笑いしていた。
鬼道「…円堂らしいな」
マックス「そうだね」
いつも前向きさを失わない円堂に鬼道たちが苦笑いしたが、飛鳥はそれを見てある事を危惧していた。
飛鳥「うーん…。電話をかけてみるだけかけてみるか…って、ん?」
飛鳥がある事に気づいた。
春奈「コーチ? どうしたんですか?」
飛鳥「悪い。ちょっと…」
飛鳥は少年が走り去った後をたどってみると、何かを落としたみたいだった。そして円堂たちも追いかける。
飛鳥「こ、これは…!!」
円堂「どうしたんですか?」
飛鳥「あの子、飛行機のチケットを落としてるぞ!」
「ええーっ!!?」
飛鳥「…幸いにもまだ時間はあるみたいだけどな」
壁山「た、大変っス!」
円堂「早く渡してやらないと!」
飛鳥「そうだな…。手分けして探そう。マネージャーはここにいて。もしかしたらここに戻ってくるかもしれないか…」
その時だった。
「全く、何やってんだよ!!」
「チケットだけは失くしたら行かんとあれほど言ったばい!!」
「本当にすみません!!」
さっきの少年と先輩らしき少年2人が現れた。どうやらチケットを探しに来たようだ…。
「あっ…」
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「うちの部員がご迷惑をおかけして本当にすみませんでした…」
「気にしないで。誰にでもそういう失敗があるから」
バンダナを巻いた少年が申し訳なさそうに飛鳥達に頭を下げると、飛鳥が苦笑いした。
「立向居!」
立向居「は、はい! 本当にすみませんでした!」
立向居と呼ばれる少年は申し訳なさそうに頭を下げた。
飛鳥「まあまあ落ち着いて。君たち陽花戸中の子達だよね?」
「え、ええ…。我々の事を…」
円堂「陽花戸中サッカー部にゴッドハンドを使う奴がいるって聞いたんだ! 誰なんだ!?」
立向居「ひゃえっ!!」
円堂が話しかけると、立向居はまた驚いたが先輩達が取り押さえている。
円堂「え…?」
「…すみません。あいつです」
バンダナの少年・戸田雄一郎が困惑しながら立向居を見つめていた。
戸田「いくら何でも緊張し過ぎだろ」
立向居「だ、だってぇ…/////」
立向居が妙に女々しいので一部のメンバーが首をかしげていると、戸田・立向居と一緒にいた坊主頭の少年が苦笑いした。
「あー。こいつなぁ。立向居勇気って言うて、元々MFやったんやけど、フットボール・フロンティアの円堂くんの活躍を見てGKになったんじゃ」
「ええっ!!?」
「ほんで、ゴッドハンドの練習もしとったんじゃけど、出せるようになってん。あ、ちなみにおいは祭利田我暑衣ばい!」
「ツッコミが追い付かない…」
ゴッドハンドも出せるというのもそうだが、祭利田の名前も中々独特だった。
飛鳥「君たちはもしかして遠征でここに来たのかな?」
戸田「え、ええ…。で、今から福岡に帰る所だったんです…」
飛鳥「そっか…」
円堂「オレ、立向居のゴッドハンド見てみたい!」
立向居「ひょええええええっ!!?」
円堂の言葉に立向居は更に緊張していて、皆困惑していた。
栗松「完全に乙女でやんす…」
塔子「…北海道で会った吹雪よりナヨナヨしてるなぁ」
秋「こ、こら!」
祭利田「あー。その吹雪がどういう奴か知らんけど、ナヨナヨしとるのは間違いなか」
戸田「円堂くんの大ファンなのはサッカー部みんなが知ってるけど、本人に会ったらどうなるかずっと話をしてたんだ…」
「そしたらチケットをなくす程我を失ったと」
「はははははは!!!」
陽花戸中の皆が大笑いすると、立向居が恥ずかしそうに俯いていた。
飛鳥「でも、試合したら凄いんでしょ?」
戸田「ええ。それは保証します。此間の試合は無失点でしたからね」
円堂「そっかあ…。猶更試合してみたくなったなぁ!」
円堂が目を輝かせると、立向居はときめいていた。
飛鳥(中々面白い子だなぁ…)
つづく