イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第82話「雷門中サッカー部のキャプテン」

 

 豪炎寺を見送った矢先、青いゴッドハンドを使う少年・立向居勇気と遭遇した雷門イレブン。立向居のゴッドハンドとキャラを気に入った飛鳥と円堂は陽花戸中に練習試合を申し込むことにした。

 

***

 

 傘美野中

 

飛鳥「えー。OKが出ました」

「よっしゃあ!!」

 

 飛鳥の言葉に円堂がはしゃいでいた。

 

飛鳥「まあ、ジェミニは残念ながらちょっと予定が合わないので、雷門イレブンだけになります」

「そっか…」

 

 ジェミニストームが来れない事を残念がる雷門イレブン。

 

半田「これだったら豪炎寺も見せてやりたかったなぁ」

マックス「そうだねー」

染岡「オレじゃ不満だってのか?」

 

 染岡の言葉に半田とマックスが苦笑いした。

 

飛鳥「…まあ、またの機会という事で」

秋「コーチ。いつ出発されるんですか?」

飛鳥「今度の金曜日。金曜日に現地入りして、土日で陽花戸中の人たちと練習試合をしたり合同トレーニングを行う」

 

 そんな訳で急遽、福岡にある陽花戸中で練習試合を行う事になった。

 

****************

 

 そして金曜日…。雷門イレブンは新幹線で博多に移動した。

 

栗松「新幹線でやんす!」

少林寺「コーチ。イナズマキャラバンじゃないんですか?」

飛鳥「流石に遠いからね。キャラバンはもう事前に博多に移動させて貰ってるんだ」

宍戸「へー…」

「君たち。公共の交通機関だ。厳粛にしたまえよ」

 

 角巣が引率者となっていた…。

 

塔子「舞、やっぱり太ってた…?」

角巣「食べ過ぎるなといったのに…」

 

 どうやら太ってしまったようで、今は仲間たちと猛トレーニングをしていた。

 

舞「ひ、ひぃ~!!!」

リンダ「あまりにも酷いようならまた漫遊寺で特訓させるって」

舞「漫遊寺はもう嫌ぁ~!!!!」

 

「ありがとうございます! 小生も呼んでいただいて…」

「いいよ。オレが金出すわけじゃないから」

 

 実況の角馬圭太も同行する事になった。

 

飛鳥「まあ、お父さんにあまり無茶させるのもアレだからね…」

角馬「アハハハ…。実は角馬家は代々実況に命を懸けているのですよ! 父上もそのまた父上も…」

春奈「そうなの!?」

飛鳥「お父さん見たら納得したわ…」

 

*****

 

 そんなこんなで新幹線で移動する雷門イレブン。塔子もいる関係で1両貸切状態にしていた。1年生たちがはしゃぐ中、円堂は窓から景色を見ていた。

 

飛鳥「豪炎寺くんが心配?」

円堂「!」

 

 円堂が正面を向いて飛鳥を見つめる。

 

飛鳥「まあ、キャプテンだもんね。気持ちは分かるよ」

 

 飛鳥の言葉に円堂が俯くと、隣にいた秋が困った顔で心配していた。

 

円堂「…それもそうですけど、コーチ」

飛鳥「ん?」

円堂「風丸や少林の時もそうだったんですけど、オレ…キャプテンとしてちゃんとやれてるんでしょうか…」

 

 円堂が弱気な発言をしたので、皆が驚いた。遊んでた壁山達も手を止めて円堂たちを見る。

 

秋「え、円堂くん!」

夏未「何弱気な事を言っているの!? あなたそれでも…」

飛鳥「木野さん、雷門さん。声がでかいよ」

 

 飛鳥が声の大きさを心配すると、秋と夏未は黙った。

 

飛鳥「…まあ、こればっかりは実際にキャプテンになってみないとね。分からないよ」

 

 飛鳥が円堂を見つめた。

 

飛鳥「部員たちの悩みを自分で解決できなかったからそう言ってるの?」

円堂「…はい。豪炎寺があんなに悩んでたのに、オレは何も出来なくて…」

「それは違うぜ。円堂」

「!?」

 

 染岡が声をかけてきた。

 

円堂「染岡…」

染岡「ストライカーにはストライカーの悩みがあんだよ。こればっかりは豪炎寺が自分の力で乗り越えねーといけねーんだ。オレもそうしてきた」

 

 染岡の言葉に円堂が俯くと、

 

飛鳥「円堂くん。本当に何もできてないと言ってるなら、それは大間違いだよ」

円堂「え…?」

飛鳥「この雷門イレブンってさ。今まで君が引っ張ってきたんでしょ? じゃあ聞こうか。鬼道くん」

鬼道「…何でしょう」

飛鳥「もしオレがここで円堂くんの代わりにキャプテンやれって言ったら、やってくれる?」

鬼道「やりません」

飛鳥「じゃあ、風丸くん」

風丸「いいえ」

飛鳥「壁山くん」

壁山「オ、オレには無理っすよ!!」

飛鳥「じゃあ3人に聞くよ。それはどうして?」

 

 飛鳥の言葉に鬼道たちはこう言った。

 

鬼道「オレ達のキャプテンは…」

風丸「円堂だけです」

壁山「そ、そうッスよ! キャプテンが今まで引っ張ってきてくれたから、オレ達ここまでやってこれたんスよ!? そんな事言わないでほしいッス!」

栗松「そうでやんす!」

角巣「君たち。声が大きいぞ!」

塔子「スミスもね」

 

 塔子が呆れたように突っ込むと、角巣は苦虫を噛んだ。

 

飛鳥「そういう事。オレがキャプテンやりますつっても、この子達絶対反発するよ。君がいいってね」

円堂「……!」

 

 飛鳥は真剣な表情で円堂を見つめた。

 

飛鳥「円堂くん。コーチとして君に伝えるね。君の気持ちはちゃんと皆に届いてる」

 

 飛鳥の言葉に円堂の目が大きく開いた。

 

飛鳥「風丸くんや少林寺くん。豪炎寺くんに何もしてやれなかったって言ってるけど、それは絶対ないよ。壁山くんも言ってたけど、君がいたから今までやってこれたし、そんな君に負担をかけたくないから北海道で君じゃなくてオレに相談したんだ。豪炎寺くんもそう。皆君の事を心配してたんだよ。無理してないかってね」

 

 飛鳥の言葉に円堂が周りを見渡すと、仲間たちが優しい顔で頷いた。

 

飛鳥「コーチをやってそんなに時間は経ってないけど、もうオレも分かるよ。このチームはいいチームだ。フットボール・フロンティアで優勝できたのも納得できる」

 

 飛鳥がまた真剣な顔で円堂を見る。

 

飛鳥「まあ、そういう事だから円堂くん。心配する事はないよ。君は正真正銘、雷門中サッカー部のキャプテンだ」

円堂「……!!」

 

 飛鳥の言葉に円堂は大粒の涙を流した。仲間たちの優しさが目に染みたからだった。それを見て秋や1年生達ももらい泣きしていた。彼らもまた円堂をずっとそばで見ていたからだ。

 

円堂「オレはなんてバカなんだ…」

「!」

円堂「こんなにも素晴らしい仲間たちがいるのに、一人でまたヤケになって…。オレは本当にバカだ!」

夏未「そうね」

円堂「な、夏未!」

 

 夏未が口を開くと、円堂が夏未を見た。

 

夏未「コーチも言ってたけど、あなたは雷門中サッカー部のキャプテンで、フットボール・フロンティア優勝校のキャプテンでもあるの。これ以上弱気な発言をするのは、この雷門夏未が許さなくてよ。そしてこれは理事長の言葉と思ってくれても構いません!」

 

 夏未がそう言うと、飛鳥はじーっと夏未を見た。

 

夏未「な、何ですかコーチ…」

飛鳥「いや、雷門さんってクールに見えたけど、結構熱い人なんだなって…」

夏未「なっ!!!//////」

 

 飛鳥の言葉に雷門が頬を赤らめた。

 

染岡「あんだけ円堂の事バカにしてたのになぁ。昔のオレ達に見せてやりたいぜ」

マックス「しかもそのフレーズも久々に聞いたねぇ」

目金「ツンデレですね…」

夏未「あーなーたーたーちー…?」

 

 夏未が真っ黒なオーラを放つと、壁山達が震えた。

 

飛鳥「まあ、色々話は脱線したけど円堂くん」

円堂「!」

飛鳥「豪炎寺くんも大丈夫。だから信じろ」

 

 飛鳥の言葉に円堂は力強く返事した。

 

飛鳥「…というか寧ろ。円堂くんの存在が長所でもあって短所でもあると思ったんだよね」

「え?」

 

 皆が飛鳥を見た。

 

飛鳥「先に言っとくね。今度の陽花戸中との合同合宿は練習試合をメインでやって、そのうちの1回は円堂くん抜きでやって貰うから」

「は…!?」

壁山「キャ、キャプテン以外にGKはいないっスよ?!」

土門「まさか…」

飛鳥「ううん。陽花戸中の人に頼んで、立向居くんと交換して貰う」

 

 飛鳥の言葉に皆がまた絶叫すると、角巣も怒鳴った。

 

「貸切とはいえ、もう少し声のボリュームを下げて頂けますか…」

角巣「申し訳ございません…」

 

 

つづく

 

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