イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第83話「いざ陽花戸中へ」

 

 そんなこんなで博多駅に到着したが、練習試合とはいえ円堂抜きで戦わないといけないという事に、壁山たち1年生はブルーになっていた。

 

飛鳥「はい、いつまでもひきずらないの!」

壁山「いや、キャプテンがいない雷門イレブンなんて想像できないっす…」

栗松「というか、考えた事もなかったでやんす…」

飛鳥「まあ、これを機に知っておいた方がいいよ」

鬼道「オレも賛成だ」

「!?」

 

 鬼道の言葉に皆が反応した。

 

半田「鬼道…」

鬼道「オレも影山の元でサッカーをしていたからこそ、円堂の存在の大きさが分かる。一度知っておいた方がいいかもしれないな…」

塔子「アタシもそう思うんだよね…」

 

 鬼道と塔子も元キャプテンとして飛鳥の提案に賛成していたが、壁山達はまだ不安になっていた。

 

飛鳥「まあ、最初は不安かもしれないけどぶっつけ本番でやるよりかはずっとマシだよ」

塔子「そうそう!」

少林寺「やっぱりそうですよね…。分かりました。オレ、やります!」

宍戸「少林…」

 

 少林寺が強気な態度を見せると、壁山と栗松も顔を合わせた。

 

壁山「オ、オレたちもやってみるっス!」

栗松「でやんす!」

宍戸「……」

 

 そんなこんなで宿に泊まった訳だが…。

 

壁山「やっぱりラーメンは食べておきたいっス…」

栗松「お前なぁ…」

少林寺「…そういうブレない所は試合に出そうな」

 

 1年生男子が同じ部屋に泊まっていて、壁山がラーメンを食べたそうにすると栗松と少林寺が呆れていた。そんな中宍戸がずっと黙っていた。

 

****

 

 翌日。雷門イレブンはイナズマキャラバンに乗って陽花戸中に向かった…。

 

 ちょっと走るとあっという間に陽花戸中にたどり着いていた。

 

「いやあ、よう来たね」

 

 陽花戸中の校長が出迎えた。

 

夏未「お久しぶりです。おじさま!」

円堂「え?」

 

 夏未がそう言うと皆彼女を見た。

 

飛鳥「お知合い?」

夏未「ええ。おじさまと理事長は大学の先輩後輩で、私も良くして貰ってたわ」

飛鳥「へえ…」

 

 すると円堂がある事に気づいた。

 

円堂「立向居たちはまだ来てないのかな…」

「ああ…。サッカー部はちょっと遅れてきてもらう事になっとるばい。君たちとちょっと話がしたくてねえ…。大介の孫である君と、夏未さん、そして…コーチの君も来てくれるかね」

飛鳥「わ、分かりました…。スミスさん。申し訳ございませんが、他の子達を連れてちょっと観光でもしててくれませんかね」

角巣「分かった…」

 

*******

 

 理事長室に通される飛鳥達。

 

「…大介はもうそりゃあ『サッカーバカ』なんて言葉で収まらない。『情熱がスパークするサッカーバカ』やった」

円堂・夏未・飛鳥「……」

 

 校長が窓の景色を見つめる。

 

校長「寝ても覚めてもサッカーの事ばかり。日が暮れるまでずっとやっとったとよ」

 

 校長が横を向いた。

 

校長「あのイノシシの剥製があるじゃろう。あれは、大介ば倒した奴じゃ」

円堂「え、じいちゃんが!?」

 

 イノシシの剥製を見て円堂と夏未が驚いたが、飛鳥は素直に納得できた。

 

飛鳥「それで…その頃からキーパーの練習をされていたんですか?」

校長「ああ…。ロープにタイヤをぶら下げてな」

円堂「えっ!?」

 

 校長の言葉に円堂が驚いていた。

 

円堂「…同じことやってた」

飛鳥「知らなかったの?」

円堂「全然…」

校長「間違いなく大介のマゴばい。顔もよく似ておる。会えて嬉しか」

夏未「おじさま…」

 

 談笑が終わると、他のメンバーと合流した。

 

壁山「ううう…。やっぱりラーメンは諦められないっす…」

半田「練習試合があるんだから我慢しろ」

影野「福岡はいろんなものがあるけど、ラーメンは人気…。存在感がある…」

半田「あの…いつも言ってるけど、後ろから喋るのやめてくんない?」

 

 影野が後ろから話しかけると、半田がぞわぞわしていた。

 

 そして…

 

「すみませーん! お待たせしましたー!!」

「!?」

 

 陽花戸イレブンが現れた。皆が陽花戸中のユニフォームを着ている中、祭利田だけ制服だった。

 

円堂「あっ!!」

戸田「雷門イレブンの皆さん! 遠路はるばるお越し頂きありがとうございます! 陽花戸中サッカー部のキャプテンの戸田です! 本日と明日、宜しくお願い致します!」

円堂「こちらこそよろしく!」

 

 円堂と戸田が握手すると、立向居が色黒でドレッドヘアー、サングラスをしているMFの道端詠の後ろに隠れながら羨ましそうに見ていた。道端はちょっと困っている。

 

円堂「あ、立向居!」

立向居「ひゃ、ひゃいっ!!」

壁山「…相変わらずあがり症っス」

戸田「すみませんねぇ…」

円堂「お前もこっち来いよ!」

立向居「ひゃ、ひゃい!!」

 

 立向居が円堂と戸田の元に行こうとするが、手と足が一緒に出てしまってガチガチの状態だった。

 

夏未「…夢でも見てるのかしら?」

春奈「な、夏未さん!」

 

円堂「立向居もよろしくな!」

立向居「あ、握手してくれるんですかっ!!?」

円堂「勿論」

 

 こうして握手したわけだが…。

 

立向居「オレ、この手一生洗いません!」

円堂「いや、流石に手は洗った方が良いぞ?」

立向居「で、ですよねー…」

 

 円堂が真顔で突っ込むと、立向居もようやく冷静になって苦笑いした。

 

飛鳥「…ところで、そこの彼はどうして一人だけ制服なの?」

祭利田「あー。実はおい、サッカー部じゃなかよ」

「えっ!!?」

 

 祭利田の言葉に皆が驚いた。

 

戸田「祭利田は本来、祭研究部の部長をしてるんですけど、サッカーがとても上手くて、人数が足りてなかった頃に度々来て貰ってたんです」

マックス「へえ…」

祭利田「此間の遠征も、おいの隣におる笠山が急用で来れんくなって、代役で出場したばい!」

笠山「あ、どうも。笠山ばい…」

 

 スキンヘッドでねじり鉢巻きをしている笠山が苦笑いしながらあいさつした。

 

戸田「まあ、立向居がここまで熱狂してて分かりにくいとは思うんですけど、オレ達も君たちのファンなんだ!」

「えっ!?」

戸田「…さっきも言った通り、他の部活から助っ人に来て貰わないといけない程弱小校で、フットボール・フロンティアも出れないと思ってたんです。けど、そんな中で雷門中が優勝して…本当に希望の星なんです!」

 

 戸田の言葉に壁山と栗松が感涙していた。

 

栗松「ううう…廃部寸前だったオレ達がここまで言って貰えるなんて…」

壁山「感無量っス!!」

宍戸「……」

 

 そんな中、宍戸は黙っていて、飛鳥はそれを見逃さなかった。

 

円堂「オレ、陽花戸中のみんなとサッカーしたい!」

立向居「円堂さん…!」

円堂「いいですよね! コーチ!」

飛鳥「それはいいけど、ゴッドハンド見せて貰わなくていいの?」

円堂「あ、そうだった! 見せて貰ってもいいか?」

立向居「は、はい!」

 

 

 こうして立向居のゴッドハンドを披露目して貰う事になった…。

 

 

つづく

 

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