イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第87話「もっと強く」

 

 

 豪炎寺とリモート面談をしていた事に、驚く雷門イレブン。

 

円堂「ほ、本当ですか!? コーチ!!」

飛鳥「ああ」

鬼道「それで…豪炎寺の様子はどうでしたか」

 

 鬼道の言葉に飛鳥は少し考える様子を見せると、すぐに答えが出てこないあたり来門イレブンは不安に思っていた。

 

飛鳥「…まあ、最初はやっぱり煮詰まってたみたいだね。ナニワ修練場と大きく環境も違うし」

鬼道「最初は?」

飛鳥「うん、最初は。沖縄の雄大な自然に触れた事や君たちから離れた事で、気づかなかった事に沢山気づけたって言ってた」

円堂「そっか…」

 

 豪炎寺のトレーニングが順調に進んでいることに円堂をはじめ、他のメンバーも一安心していた。

 

飛鳥「とはいえ、パワーアップするにはまだまだトレーニングをしないといけないから、こっちもまだ様子見って所かな」

円堂「よーし! オレ達も負けてられないぞ! 特訓だ!!」

「おーっ!!!」

飛鳥「やる気になるのはいいけど、まだ休憩は終わってないよ」

 

 飛鳥がそう言うと、円堂達は気づいて飛鳥の方を見た。

 

飛鳥「そ。体をしっかり休める事もトレーニングだ。焦らなくても豪炎寺くんは逃げないよ」

 

***********

 

 こうして一定時間休憩をして、再び雷門イレブンは陽花戸イレブンと練習試合を行っていた。そんな中、立向居はマジン・ザ・ハンドの練習をしていたのだが…。

 

立向居「マジン・ザ・ハンドー!!!」

 

 円堂のアドバイスを元に立向居は体を右にひねり、左手で心臓に気をためて、そこから正面を向いて右手を大きく上げた。しかし、マジンは出てこず、そのままゴールが割られてしまった。

 

立向居「ハァ…ハァ…」

円堂「大丈夫か立向居!!」

立向居「は、はい…!」

 

 染岡や一之瀬、陽花戸のFW陣がシュート練習に付き合っていたが、なかなか上手くいかないに困惑していた。決して立向居を責めているわけではないが、1日ではやはり無理ではないか、円堂のタイミングがあるはずなのに何故出来ないのかなど疑問が起きていた。

 

 そして飛鳥もその様子を見ていたが、何かが分かっていたようだった。

 

秋「コーチ…」

春奈「何か原因があるんでしょうか…」

夏未「円堂くんの教え方が悪いとか?」

飛鳥「教え方は問題ないと思うよ」

夏未「じゃあどうして…」

 

 夏未がそう言うと、飛鳥は彼女を見つめた。

 

飛鳥「雷門さん。円堂くんが初めてマジン・ザ・ハンドが出来たのはどんな時だったか覚えてる?」

夏未「それは…世宇子戦の時にキャプテンの亜風炉輝美からの必殺技である『ゴッドノウズ』を放たれた時です」

飛鳥「それだけかな」

 

 飛鳥がそう言うと、マネージャー3人が考えた。

 

秋「そういえばあの時、円堂くんはもうボロボロで…まさか!!」

飛鳥「…立向居くんにいくら才能があるとはいえ、あの時と似たような状況にならなきゃ多分出来ないだろうな。マジン・ザ・ハンド」

夏未「それでしたら…」

飛鳥「オレが教えればいいだろうって? まあ、それもいいけどさ。自分たちで考えてほしいんだ。その為の合同合宿だし、それこそ円堂くんの立場がないでしょう」

「……!」

 

 飛鳥がそう言うとマネージャーは飛鳥を見つめた。

 

飛鳥「君たちは今日、いつも通りに振舞ってね。で、どうしても教えたかったら試合中にこっそりヒントを教える形にするようにね。ちょっとDFの方見てくる」

「は、はい…」

 

 そう言って飛鳥がマネージャーの元を去っていった。

 

 そして夕方

 

飛鳥「今日の練習はここまで!」

「ありがとうございました!!」

飛鳥「明日は練習試合だからしっかり体を休めるように!」

 

 と、号令をかけて解散させると壁山たちが雷門1年組を筆頭に着替えに戻った。

 

 そんな中、立向居はマジン・ザ・ハンドが完成できなかったのか落ち込んでいたが、飛鳥は特に声をかける様子はなかった。

 

春奈「コーチ…」

飛鳥「円堂くんがついてる。彼を信じるんだ」

 

 すると円堂が立向居にやってきた。

 

円堂「立向居…」

立向居「すみません円堂さん…。折角教えていただいたのに完成できなくて…」

円堂「気にすんなよ。明日の練習試合で完成させようぜ!」

立向居「練習試合で…?」

円堂「ああ」

 

 円堂が自信満々にそう言うも、少し苦笑いし始めた。

 

円堂「…オレもさ。マジン・ザ・ハンド…本番で完成したんだ。前日まで皆に手伝って貰ったんだけどな。今日がダメでも明日やれば出来るようになるかもしれないだろ。だから最後まで諦めるな!」

 

 円堂の言葉に立向居は表情を明るくさせた。

 

立向居「はい!」

 

 それを見て飛鳥と春奈も口角を上げた。

 

飛鳥「…まあ、そういうこった。彼らを信じよう」

春奈「…はい!」

 

 鬼道、染岡、一之瀬、土門がそれを見ていて、何かを決意していた。

 

************************

 

 そして翌日。いよいよ練習試合が行われることとなったが、円堂が陽花戸のGK、立向居が雷門のGKのユニフォームを着ていた。

 

立向居「ほ、本当にいいんですか…。これ、雷門の正GKの服では…」

染岡「構わねーよ。そもそもそれしか見た事ねー」

 

 そして円堂は陽花戸サイドにいて、戸田達と話をしていた。

 

壁山「うううう…。キャプテンが遂に敵になってしまったッス」

栗松「何か不安でやんす…」

立向居「……」

 

 立向居は壁山と栗松の気持ちが痛い程分かっていた。いきなり知らない奴、それも1年生がGKをやるとなれば確かに不安だろうと、

 

鬼道「もう迷っている暇はないぞ。お前達」

 

 鬼道が声をかけると壁山と栗松が反応をしていた。

 

風丸「鬼道…」

鬼道「この試合は雷門の本当の弱点を克服するための試合でもある。お前たちも円堂の大きさを知り、そしてこれからの糧となるように試合に励め」

 

 ちなみに鬼道がキャプテンマークを付けていた。

 

鬼道「試合を始める前にコーチ。オレから一つ提案があるのですが、宜しいですか?」

飛鳥「いいよ。多分オレも同じことを言おうとしてるから」

「!?」

 

 飛鳥がそう言うと、鬼道は立向居を見た。

 

鬼道「立向居」

「!?」

 

鬼道「今日の試合…ゴッドハンドの使用は禁止だ」

立向居「!!?」

 

 

 鬼道の言葉に立向居だけでなく、他のメンバーも驚いていた。

 

 

 

つづく

 

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