イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第98話「今まで何度も」

 

 

 その後も音村の独特な指示により、苦戦を強いられる雷門イレブン。

 

金将「雷門イレブン! 中々攻撃に移れない! 果たして突破口を見つけられるのか!」

 

 金将の実況に春奈は心配そうに飛鳥を見つめると、飛鳥は堂々とまっすぐ見つめている。

 

監督「いいぞ! ガンガン乗ってけ!!」

 

 それとは対照的に大海原の監督は熱の入ったエールを選手たちに贈る。

 

鬼道(…奴の指示に関しては理解でき始めている。だが、本当にそんな事が可能なのか!?)

 

 鬼道がそう考えていると、飛鳥が自分の方を見つめてきて、口にこそされなかったが、こういわれた気分だった。

 

 そんな事考えてる場合じゃないだろと。

 

飛鳥(鬼道くん。それ言ったらオレ達だって音村くん以上の事やってるからね。可能かどうか考えてる暇があるなら、どうやったら自分達も可能に出来るか考えて!)

 

 飛鳥の言葉に鬼道は冷静になった次の瞬間、前半戦終了のホイッスルが鳴った。

 

飛鳥「あら、もうそんな時間か」

 

 こうしてハーフタイムとなった。

 

飛鳥「鬼道くん。何か分かった?」

鬼道「…ええ。仮説になりますが、奴はオレ達がチャージをかけようとした瞬間に、リズムを測っています」

 

 鬼道の言葉に円堂たちは驚いた。

 

円堂「リズムを測ってる!?」

鬼道「ああ。オレ達が何かしようとしたときに、奴は瞬時にオレ達のプレーに対するリズムを割り出して、仲間に指示を出してるんだ」

円堂「…それで、いくらやってもボールが取れなかったのか」

 

 円堂が納得していたが壁山や栗松はよくわからなさそうにしていた。

 

一之瀬「けど、瞬間にリズムを割り出すってそんな短期間で…本当に出来るのか?」

鬼道「ああ。あいつにはな…」

飛鳥「……」

 

 鬼道の言葉に飛鳥は選手たちを見渡した。

 

飛鳥「…全国にはまだまだ強いプレイヤーがいるって話、最初にしたの覚えてる?」

「!」

飛鳥「本当に出来るのかって話だけど、出来るから今あそこに立って皆に指示出してるんじゃない。そんな難しく考える事じゃないでしょ」

 

 飛鳥が淡々と答えると鬼道と一之瀬は俯いて納得した。

 

飛鳥「君たちは確かに日本一になったけど、それはあくまでFFに出てた学校の中で1番強いって話だ。で、実際に君たちは日本一になった後でいろんな選手と戦ってきた訳だ。得体のしれないエイリア学園。最初のジェミニストームには2回もボコボコにされた」

 

 飛鳥の言葉に観客席で見ていたレーゼ達が苦笑いしていた。

 

飛鳥「そして白恋中。攻撃と防御の両方が超一流の吹雪くんがいたね」

風丸・染岡「!」

飛鳥「漫遊寺はスタミナと根性がピカイチの木暮くんがいた」

春奈・少林寺!」

飛鳥「それと…帝国メンバーに引けを取らない不動くん達もいたよね」

鬼道「……」

飛鳥「それから女の子ながらエイリアの特訓についてこれたCCCのみんなや、立向居くん。色んな凄い子達に出会ってきたよね」

円堂「…はい」

 

 飛鳥が口角を上げてまた円堂たちを見つめる。

 

飛鳥「音村くんだってそのうちの一人さ。今までと何も変わらない。今やるべきことは…」

「おい! オレを忘れてるぞ!」

 

 綱海が現れた。

 

飛鳥「…ああ、そうだったね」

綱海「後半戦、活躍してやっからな!!」

 

 そう言って綱海は去っていった。

 

飛鳥「…とまあ、とてつもないシュート力を見せた綱海くんもいるとして、今やるべきことは今までと同じ。どうやったら勝てるか考えて、行動する事だ!」

「はい!!」

 

 雷門の力が一つになる中で、オレンジ色のフードを被った少年が陰から見ていた。

 

「…行かなくていいのか?」

 

 一緒にいた大柄の男が話しかけると、少年はその場を後にしようとする。

 

「おい待てって! まあ、確かにそういう話だけどよ!」

 

 と、男も追いかけていった…。

 

鬼道「…で、もう対策は考えています」

飛鳥「流石。どうする?」

鬼道「……」

 

 

***

 

 そして後半戦。雷門ボールで鬼道がドリブルで上がっていくと、大海原MFの渡具知がブロックしていた。

 

鬼道「一之瀬!!」

 

 鬼道がパスしようとすると、

 

音村「16ビート!!」

 

 音村がまたも指示を出して、渡具知がスライディングを仕掛けてきた。

 

鬼道(来た!!)

 

 すると鬼道はドリブルするタイミングをずらして、渡具知のスライディングをかわし、一之瀬にパスをし、そのまま繋がった。

 

秋・春奈「やったぁ!!」

飛鳥「OK!」

 

 パスがつながって秋と春奈が喜ぶと、飛鳥も口角を上げた。

 

 そしてその後も音村が指示を出すも、皆タイミングをずらして退避した。

 

金将「おーっと!! 雷門イレブン調子が出てきたようだ! このままシュートなるか!?」

 

鬼道「染岡! 一之瀬!」

一之瀬・染岡「おう!!」

 

 すると鬼道が指笛を拭いて、地面からペンギンを呼び寄せた。

 

鬼道「皇帝ペンギン…」

一之瀬・染岡「2号!!!」

 

 皇帝ペンギン2号が大海原GKの首里に襲い掛かる。

 

首里「ちゃぶだいがえし!!!」

 

 首里が地面から巨大な土壁を掘り起こして、盾のようにシュートを弾き返そうとした。だが、シュートこそ経験と実力の差が出てしまい、すぐに打ち砕かれてしまった。

 

金将「ゴール!!! 雷門イレブン!! ついに先制点!! これで均衡が破られたー!!!」

 

 金将がそうアナウンスすると、マネージャーたちも喜んでいた。だが、

 

「イエーーーーーーーーーーーーーーーーーイ!!!!」

 

 何故か大海原イレブンも喜んでいて、困惑していた。

 

飛鳥「…あの様子だと負けた時もイエーイって言うんじゃないかな」

目金「あり得ますね…」

金将「……」

 

 ちなみに金将も困惑していた。

 

 で、試合終了のホイッスルが鳴る。

 

金将「試合終了――――――――!! 1-0で雷門イレブンの勝利だーーーーー!!」

「イエーーーーーーーーーーーーーーーイ!! ま、負けちゃったぜぃ…」

飛鳥「…あ、一応言うのね」

 

 本当に言ったので飛鳥達は困惑していたが、一番困惑していたのは綱海だった。

 

綱海「…は!? もう終わりか!?」

飛鳥「残念ながら時間切れだ」

綱海「ちょ、ちょっと待てよ! オレまだ何もしてねーぞ!!」

飛鳥「サーフィンだって同じだよ。乗れない時もある!」

鬼道「言った筈だ。シュートだけがサッカーじゃないとな」

綱海「んなぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 

 さあ、綱海はここから挽回できるのか!?

 

 

つづく

 

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