モビル王。
世界三大スピリットの1つ「モビルスピリット」の使い手の中でトップクラスの実力を誇るカードバトラーの事で、俗に言うモビルスピリット使いの中でのチャンピオンだ。
そして、その現モビル王はMr.ケンドー。その正体は鉄華オーカミの兄貴分、九日ヨッカ。そんな彼はある人物に挑戦状を叩きつけられた………
それは高校生にしてプロバトラーになった天才少女、早美アオイだ。彼女はモビル王の座を狙っている。今日、この2人による篤かりしバトルスピリッツが幕を開けようとしていた…………
******
早朝。鳩の鳴き声が聞こえるこの時間帯に、鉄華オーカミは界放市の街を歩いていた。
目的地は界放市の中央に存在する中央スタジアム。街の中で最も大きなバトルスタジアムで有名…………
そこを舞台とし、本日、自分の兄貴分であるヨッカ、もといMr.ケンドーの試合があの早美アオイとモビル王の座を賭けたタイトルマッチを行うのだ。オーカはその応援に、友人である一木ヒバナと鈴木イチマルと共に向かう予定。2人とは現地で落ち合う約束をしている。
そのため、遅れるわけにはいかないので、少し早めのこの時間帯を歩いているのだ。
「………まだ余裕あるし、コンビニでも寄ってくか」
ふと目に入ったのは24時間営業のコンビニエンストア。飲み物でも買って来ようと思い、オーカはその中に足を踏み入れる。
「おっ……鉄華じゃないか!!……久方ぶりだな!!」
「…げっ……獅堂レオン……」
入った途端に目が合ったのはあの界放市No. 1の実力者『獅堂レオン』だった。
しかも店の制服を着用している事から、ここでアルバイトしている様子。この状況の処理に頭が追いつかず、一目散に背を向けて逃げようと試みるオーカであったが…………
「おい、何故逃げようとする。逃がさんぞ?……少しオレと話していけ」
「…………だる。つーかオマエ、エプロン似合わないね」
「安心しろ、自覚している」
肩に手を置かれ、制止させられる。その後、レオンはエプロンについた埃を軽くはたき落としながらオーカに質問する。
「どうだ、アレ以来強くなれたか?」
「………まぁ、一応」
相変わらずの上から目線。オーカは適当に返答する。
「フ………あの時の貴様はカードの強さも己のプレイングも何もかもが稚拙だったからな。よし、今ここでもう一度、このオレが試してやる」
「…………は?」
藪から棒にバトルを振るレオン。最初は冗談かと思ったが、Bパッドを展開し、己の左腕にセットしたあたり、どうやら本気のようだ。
「さぁ、貴様もBパッドにデッキをセットしろ!!」
「………いや、遠慮しとく」
「なに、何故だ!?」
「オマエ、仕事中だろ?……しかもここ狭いコンビニの中だし」
至極真っ当過ぎる理由でバトルを断る。オーカとて、レオンにリベンジしたい気持ちはあるが、こんな状況ではやる気も失せる。
「宿命のバトルに舞台も何も関係あるまい。今日こそはこのオレに本気を出させろ!!」
「………オレの話聞いてた?」
ガン無視してこの場でバトルを行おうとするレオン。最初に会った時はそこまで思わなかったが、オーカは今この瞬間、あることに気が付いた………
獅堂レオンはバカだ。
「ちょっと君ぃ、何やってるの!!……すみませんお客様」
店員らしき男性がこちらに全力で走りながらやって来ると、すぐさまオーカに頭を下げる。オーカもそれに合わせて一応軽く頭を下げておく。
「ちょっととはなんだ。オレはコイツとバトルをしようとしていただけだが?」
「お客様と、しかも店の中でバトルしていいわけないでしょ!?……何なの君、お金無いって言うから雇ってあげたのに全然働いてくれないじゃないか!?」
その場で言い争いになるレオンと店員。
因みに、どう考えてもレオンが100%悪い。
******
あれからほんの少しだけ時間が経ち、先程までいたコンビニの外。駐車場と大きなゴミ箱が目立つこの場所にて、鉄華オーカミと獅堂レオンは購入した飲み物を片手に対峙していた…………
「と、言うわけで、オレは貴様のせいでバイトをクビになったわけだが」
「オマエの自業自得だろ。つーかオレ何もやってないし」
バイトを始めて以降問題しか起こさなかったレオン。先の一件で遂にクビを切られる。偉そうな態度もここまで来ると筋金入りだ。
「………出るのか、今年の界放リーグ」
「まぁな。一応、オマエをぶっ潰しに」
「はは、そりゃおっかない」
オーカに今年の界放リーグに出場するか否かを問うレオン。YESの答えを聞くなり飲み干した空き缶を握り潰し、ゴミ箱に放り投げる。
「今日はオマエの今の実力をと思っていたのだが、界放リーグに出ると言うのなら、今はまだその必要はないな」
「いや、何様だよオマエ」
「オレ様だ。必ず勝ち上がれ鉄華、そして次こそはオレのデスティニーが貴様のバルバトスを倒す」
「次も勝つのはオレのバルバトスだ。そして今度はバトルもオレが勝つ……!」
目線の先から火花を散らす好敵手2人。レオンはその後、オーカに背中を向けて………
「じゃあな。手を洗って待ってろ」
「…………」
その場から立ち去っていく。オーカはそんな彼の背中が見えなくなるまで、真剣な眼差しで眺めていたが………
「………洗うとこ、手じゃなくて首じゃね?……コロナ対策?」
レオンの言い間違えに気がつく。彼はオーカが思っている以上にかなりのポンコツなようだ…………
まぁ何はともあれ、面倒な奴は去っていった。これでようやく中央スタジアムに行けると思っていたオーカだったが…………
ここでBパッドから着信音が鳴り響く。
「………アニキ?」
オーカに電話を掛けたのは彼のアニキ分である九日ヨッカ。本日試合が控えている彼は今頃中央スタジアムで準備をしている頃だが、どう言うわけか………
まぁ別に拒否する理由もないので速攻で出る。
「はいもしもし、アニキ?」
《あ、オーカ?……急で悪いんだけどよ、今からお使い頼まれてくれるか?》
「うん、いいよ」
電話の内容はまさかのお使い。これがそこら辺の人間なら面倒くさがって拒否するオーカだが、それがアニキのヨッカなら話は別だ。
《流石オーカ。ここ一番で必ず頼りになるぜ》
「世辞はいいから、早く内容教えろよ」
《悪りぃ悪りぃ!…このジークフリード市にあるアポローンと並ぶもう一つの大きなカードショップ『ゼウス』………そこで売ってる『ブレイドラパン』を1つ買って来てくれ。あのパン、朝イチで行かないと売り切れるんだよな。いつもは同居人に頼んで買って来て貰うんだが………》
「わかった。ブレイドラパンね」
ヨッカの希望の商品は凄く栄養と言う名の不足コストにされてしまいそうなネーミングのパン。この街に来て日が浅いオーカはあまりピンとは来てない様子。
《ゼウスのURLはメッセージに貼っておくから、それを買って中央スタジアムのオレの控室まで来てくれ、話は通してるから》
「はいはい。わかったよ」
《おう、頼りにしてるぜ弟分!》
電話はここで切れる。オーカは面倒くさそうに欠伸をしながらも「アニキの頼みならしょうがないか」と口にし、メッセージに貼り付けられたURL、纏いカードショップ『ゼウス』までの地図を頼りに、また歩みを進めるのであった…………
******
ここは界放市中央スタジアム。界放市中最も大きなこのスタジアムは今、過去最大級の数を占める観客達によって熱気に包み込まれている。
無理もない。何せ数時間にここで行われる試合はあのモビル王、Mr.ケンドーに、麗若きチャレンジャー早美アオイの2人なのだから………
待ちきれないと歓声を上げ続ける観客達、Mr.ケンドー、もとい九日ヨッカはそんな轟音のような歓声が聞こえない地下にある控室にて休息を取っているようで………
「危ねぇ危ねぇ、これでブレイドラパンが食える。最近アレがないと調子上がんねぇんだよな。ゼウスにはあんまり行きたくないけど」
オーカと連絡を取った直後のようで、通話用で取り出したBパッドを懐に仕舞いながらそう呟くヨッカ。深い赤色の仮面を着用しているため、今は聖人君子なMr.ケンドーなのだが、キャラを忘れている様子。
「オイオイ、天下のMr.ケンドーともあろうお方がそんな嬉しそうな声出して、何事だ?……女か?」
「………出たなお邪魔虫」
「誰がお邪魔虫だ」
知らぬ間にヨッカの控室に入り込んでいた人物が1人…………
ヨッカと同じくらいの高身長で筋肉質なワイルドな見た目の男性。トサカ頭や、目つきの悪さから彼よりもガラの悪さが目立つ。
「はぁ……いい加減人の控室に勝手に入るのやめろって言っただろ、レイジ」
「別にいいだろ、なんてったって、オレはオマエと肩を並べる三王の1人、ライダー王のレイジ様なんだからな」
男性の名は『レイジ』…………
Mr.ケンドーと同じく界放市を代表するカードバトラーの三王の1人、彼はその内のライダーを担当する。
「………オマエ、そうやって自分の栄誉を棚に上げるのやめた方がいいぞ。いい事ねぇって」
「オマエが隠しすぎなだけだ。変な仮面なんざ付けやがって」
「え、別に変じゃなくね?」
雑談になりゆく中で、レイジは「ところで」と話題を切り替えて………
「今日のタイトルマッチ、あの早美アオイとか言う小娘、モビルスピリットを扱うだけでなく、オマエと同じ青属性の使い手でもあるな」
「それがどうかしたか?」
「いや、負けたら屈辱だと思ってな」
「性格悪。これでも一応同じ師匠を持つ仲間だろ?……後、オレは負けないよ?…今日は大事な弟分も試合を観に来てくれるんでな」
彼の言う弟分とはもちろん「鉄華オーカミ」の事だ。彼が観ている中では最高にカッコいい「九日ヨッカ」でいると決めているヨッカは、この早美アオイとの試合で負けるわけにはいかないのだ。
「ちょいとトイレ行って来るわ」
「はいよ」
ヨッカが席を立ち、トイレへと向かう。その背中を見届けるなり、レイジは不敵な笑みを浮かべて…………
「ヒャハ……期待しているぞ早美アオイ。奴を三王から引き摺り下ろしてくれるとな……!」
同じ師匠を持ち、同じ三王の称号を持つ九日ヨッカが本当は気に食わないのか、何の悪びれもなく悪言を吐くレイジ。
Mr.ケンドーと早美アオイによるモビル王を賭けたタイトルマッチまで、残り1時間を切った…………
******
一方、ヨッカに頼まれてジークフリード市にあるカードショップの1つ「ゼウス」に足を運んだ鉄華オーカミ。
カードショップ兼喫茶店としても名を馳せるこの店、店内を見渡せば雑談混じりに食事を楽しむ人々が団欒としており、耳をすませば奥のバトル場からスピリット達がぶつかり合うバトルの音が聞こえて来る。
そんなミスマッチな空間に鉄華オーカミは立っていた。そしてその目の前にはさらにミスマッチな存在がいて…………
「あらあらいらっしゃい〜〜……可愛いお客様ね、僕、何年生?」
「………なんか変なのいる」
早々に絡まれたのは筋骨隆々なオカマな店員。身長が150もないオーカの事を小学生かなんかだと思っている様子。
彼、いや、彼女の名は「ランスロット・武井」………
一応ジークフリード市の一角を担うカードショップ「ゼウス」の店長にあたるお方である。
「ブレイドラパン買いたいんだけど」
「あ、ブレイドラパンね〜…じゃああちらのレジにお越し下さい。初めてのお使い?」
「違う」
どうにか買えそうで一安心。オーカはランスロット・武井と共にレジへと向かうが…………
「あ、ママさん、ブレイドラパンある?」
「あら、ライちゃん!!…いらっしゃい〜」
「ども〜!」
そこに割り込むように現れたのは癖毛で、黄色みがかった白髪のショートヘアの少女。虎の刺繍の入ったスカジャンがやんちゃな印象を与える。
「最近よくブレイドラパン買ってくれるわよね〜」
「だってアレ美味しいですもん!…フウちゃんに感謝すね」
「うふふ、ちょっと待っててね。今2人の分取ってくるから」
「………2人?」
「…………」
白髪の少女がランスロット・武井との会話の中でオーカに気がつく。目が合うものの、初対面であるため、これと言って何も話さず、お互いブレイドラパンを取りに行ったランスロット・武井を待ち続けた。
だが、ここで事件は起こる…………
ランスロット・武井が2人に対して申し訳なさそうにレジ前に戻って来て…………
「ご、ごめんねお二人さん、今日のブレイドラパン、残り1つしかなかったの」
「え」
「ふーーん」
本日のブレイドラパンは残り1つ…………
それ即ち、オーカと白髪の少女、どちらか1人しかそれを手にする事ができないという事……………
先に手を打とうとしたのはオーカだ。
「じゃあオレが買うよ」
「な!?」
「だってオレの方が先だったし」
オーカはそう言いながらランスロット・武井が手に持つブレイドラパンを取ろうとする。さりげなくこの場を乗り越えるつもりだ。
彼にしては意外な行動だが、アニキ分であるヨッカの頼みだからという事もあるのだろう。そしてその手を制止させるように止めたのはもちろん白髪の少女だ。
「ちょいちょいちょい、待ちなさいよアンタ!……私だってブレイドラパン欲しいんだけど!!」
「……これはオレの分じゃない、アニキの分だ」
「アンタのお兄ちゃんなんて知るか!!……いいから私によこしなさいよ!」
「わがままなヤツだなぁ……」
「人の事言えないでしょうが!!」
険悪な雰囲気になって来る。一人の大人としてこの状況をどうにかしなければと何か策を考えるランスロット・武井。
そしてこの街らしい考え方が閃いて…………
「店内での喧嘩は控えな、少年少女。そんなにこのブレイドラパンが欲しければ、男らしくバトルで決めるんだね」
「………アンタ、なんかキャラ変わってない?」
「私女なんですけど」
ランスロット・武井が男らしい口調でそう告げる。
物事の大半はバトルスピリッツで解決する街界放市。今回もバトルスピリッツがこの揉め事を解決へと導く事だろう。
「まぁでもバトルは大賛成。私負けないし」
「………仕方ない、やるか」
「けちょんけちょんにしてやるわよ、この赤チビ!」
「……そっちとあんまり身長変わらないと思うけど」
「男と女の身長比べんな!!……やると決まったらすぐ行く!!」
「お、おい!」
どうやら白髪の少女もバトルの腕には大いに自信がある様子。了承後、彼女に手を引っ張られ、オーカはゼウスの中にあるバトル場へと赴く。
そこで2人はBパッドを腕にセット、バトルの準備を進めた。
「あ、そう言えば、今デッキ持ってないんだった……忘れた」
「ライちゃん、これ使いな」
「わ!?」
デッキを忘れた少女に、ランスロット・武井が1つのデッキケースを投げ渡す。少女はそれを転ばせながらもキャッチする。
「全く、カードバトラーの命を家に置いてくるなんておっちょこちょいね。お店の貸し出し用のデッキよ。好きに使って」
「おぉ、ありがとうママさん!!」
「………借りたてのデッキで大丈夫かよオマエ」
オーカが少女にそう告げた。確かにたった今借りたデッキでバトルに勝とうとするのは、無謀且つ無策にも程があると言うモノ…………
「気にする必要なし。私、天才だから」
「………自分で言うのか」
自信満々な言動と表情を見せる少女。余程バトルスピッツに自信がある様子。
「……って言うか、アニキの試合時間までには終わらせないとな」
「アンタこそ、何ごちゃごちゃ言ってんのよ」
「ん、いや、こっちの話」
「あっそ。じゃあ行くわよ、ブレイドラパンは絶対私が貰うから!」
「……オレも負けるつもりはない。バトル開始だ……!」
………ゲートオープン、界放!!
カードショップゼウス、オススメの一品「ブレイドラパン」を賭けて、鉄華オーカミと白髪の少女によるバトルスピリッツが幕を開ける。
先攻は白髪の少女だ。賭けに勝つべく己のターンを進めていく。
[ターン01]白髪の少女
「メインステップ……先ずは創界神ネクサス、ウルトラマンNo.6ウルトラマンタロウを配置!」
「!」
ー【ウルトラマンNo.6ウルトラマンタロウ】LV1
彼女の背後に早速出現したのは二本の頭角を持つ赤き巨人、ウルトラマンタロウ。スピリットに見えるが、カテゴリは創界神ネクサスであるため、アタックとブロックは行えないものの、それでもかなりのプレッシャーを感じさせる。
「神託の対象は1枚、タロウにコアを1つ追加してターンエンド。アンタのターンよ」
手札:4
【ウルトラマンNo.6ウルトラマンタロウ】LV1(1)
バースト:【無】
「モビル、デジタル、ライダー………どっちでもなさそうだな」
「はぁ?…アンタウルトラマンのカードも知らないわけ!?…めっちゃトーシロじゃん」
「これから強くなるんだよ、オレのターン……!」
世界三大スピリットには属さないが、強力な効果を多く有するウルトラマンのカード。
オーカとて、カードショップでバイトしているだけあって勉強はしているものの、いかんせんまだまだそれらを熟知するまで時間がかかるようだ。
[ターン02]オーカ
「メインステップ!!……パイロットブレイヴ、三日月・オーガスを召喚だ」
「……パイロットブレイヴ……モビルスピリットのデッキか」
ー【三日月・オーガス】LV1(0)BP1000
フィールドには何も姿を見せないが、オーカは鉄華団のエースパイロット、三日月・オーガスのカードを確かに召喚した。
「ターンエンド」
手札:4
場:【三日月・オーガス】LV1
バースト:【無】
全てのコアを使い切り、そのターンをエンドとするオーカ。次は少女のターンだ。
[ターン03]白髪の少女
「メインステップ………行くわよ!!」
「!」
「星空に輝け、新世代ウルトラマンギンガ!!…LV2で召喚!」
ー【新世代ウルトラマンギンガ】LV2(2S)BP6000
激しく発光する神秘的な光。その中より現れいでたのは赤と銀で彩られた光の戦士。その名もウルトラマンギンガ。
赤属性のウルトラマンの名を持つスピリットである。
「対象スピリットの召喚により、タロウにコアを神託。アタックステップ、行くよギンガ、アタックだ!!」
白髪の少女の声に合わせ、地を踏み走り出すギンガ。その目指す先は当然鉄華オーカミのライフ。
そしてこの瞬間に発揮できる効果があって………
「ギンガのアタック時効果、デッキの上から3枚オープン、その中のウルトラマンカードを1枚手札に加える………よし、私はこのカード「新世代ウルトラマンジード」を手札に」
「パイロットブレイヴは合体していないとアタックとブロックができない。そのアタックはライフで受ける……!」
少女の手札を増加させつつ、ギンガはその硬く握った拳の一撃でオーカのライフバリアを砕いて見せ、彼女にこのバトルの先制点をもたらす。
「ターンエンド」
手札:5
場:【新世代ウルトラマンギンガ】LV2
【ウルトラマンNo.6ウルトラマンタロウ】LV1(2)
バースト:【無】
「………言ってた割に、大した事ないんだな」
「ふふ、これからに決まってるじゃない。ギンガはこのデッキの力の、ほんの一部なんだから」
ウルトラマンのカードを巧みに使い、手札の増加とライフの破壊。順調にバトルを進めていく少女。とても借りた直後のデッキを使っているとは思えない。
オーカも負けじとターンを重ねていく。
[ターン04]オーカ
「………へっくしょん!!」
ターン開始早々、オーカは鼻が急にむずむずし、くしゃみが出て来た。そしてその直後にある事に気がつく…………
「あ、どうしよ………」
「何ボサっとしてんのよ、さっさとしなさい」
「………まぁいっか、ごめんごめん。改めてメインステップ……鉄華団モビルワーカーを召喚」
ー【鉄華団モビルワーカー】LV1(1)BP1000
気を改めて、呼び出されたのは銃火器を備えた車両型のスピリット、鉄華団モビルワーカー。
その後、オーカは「ここからだ」と静かに告げながら、手札から1枚のカードを切る………
「大地を揺らせ、未来へ導け!!……ガンダム・バルバトス第4形態、LV2で召喚!」
「!」
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV2(2)BP9000
上空から地上へと降り立ったのは、鉄華オーカミのエースカード。
黒々とした鈍器、メイスを手に持つ白き外装のモビルスピリット、バルバトス。その基本となる第4形態だ。
「……成る程、それがアンタのエースってわけね」
「三日月・オーガスをバルバトス第4形態に合体……!」
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]+三日月・オーガス】LV2(2)BP15000
前のターンに召喚していたパイロットブレイヴのカードをバルバトスのカードと重ね合わせる。
これで準備は整った。オーカは進撃を開始する。
「アタックステップ………行け、バルバトス!!…効果でウルトラマンギンガからコア2つをリザーブに!」
「!」
ー【新世代ウルトラマンギンガ】(2➡︎0)消滅
メイスを構えてから一瞬。バルバトスは凄まじい速度でギンガとの間合いを詰める。
そしてギンガが守りの姿勢を取る隙すら与えずにそのメイスを振り下ろし、叩き伏せた。ダメージの限界により、ギンガは光の粒子となり、この場から消滅してしまう。
「さらに三日月の効果でリザーブのコア2つをトラッシュに」
「ッ……使えるコアを消滅させる効果!?」
ギンガがバルバトスに完全敗北した瞬間、彼女のリザーブにあるコアがトラッシュへと移動する。
これこそバルバトスと三日月・オーガスのコンボ。スピリットだけにあらず使えるコアまでもを潰す。
「ダブルシンボルのアタックだ……!」
「ライフで受ける………ぐっ」
〈ライフ5➡︎3〉白髪の少女
止まらないバルバトス。少女のライフバリアもまたそのメイスを振い、容易く粉々に粉砕して行く。
「続け、モビルワーカー!!」
「それもライフ!」
〈ライフ3➡︎2〉白髪の少女
モビルワーカーも動く。両脇に備え付けられた銃火器から弾丸を放ち、少女のライフバリアを1つ砕いた。
「………ターンエンド」
手札:2
場:【鉄華団モビルワーカー】LV1
【ガンダム・バルバトス[第4形態]+三日月・オーガス】LV2
バースト:【無】
主にバルバトスと三日月の力でフィールドとライフに大きな差を与え、オーカはそのターンを終える。
次は少女のターン。彼女にとっては明らかにピンチと言えるこの状況だが、一体何が手札にあるのか、その表情は未だ余裕であり…………
[ターン05]白髪の少女
「メインステップ……紫属性のモビルスピリット、初めて見たけど、まぁまぁって所ね」
バルバトスに「まぁまぁ」の評価を与える少女。直後に手札からカードを引き抜き、それをBパッドへと叩きつける。
パンなんかを賭けているバトルとは思えない程重圧な緊張感から、オーカはそれが強いスピリットであると言う事を直ぐに理解して…………
「ヒアウィーゴー!!……覚悟、決めるよ……このデッキのエースカード、新世代ウルトラマンジード!!…LV2で召喚!!」
ー【新世代ウルトラマンジードプリミティブ】LV2(4S)BP8000
他のウルトラマンとは一線を画した鋭い目つき、さらに赤と黒のラインの入ったボディが真っ先に印象に残る。
その新世代ウルトラマンの名は『ウルトラマンジード』………
「………目つきヤバ」
確かにまるで悪人のような人相をしているジード。だが、その青く輝く瞳の奥には確かな正義の心を宿している。
オーカがそんなジードの目つきに対してリアクションを取った所で、少女はその効果を発揮して行く。
「そんな余裕でいられるのも今のうちなんだから!!…ジードの召喚時効果!!…BP7000以下のスピリット1体を破壊、成功したらトラッシュにあるコアを2つ回収!」
「!」
「鉄華団モビルワーカーを破壊して、召喚に使ったコアを戻させてもらうわ!」
ー【新世代ウルトラマンジードプリミティブ】(4S➡︎6S)
「モビルワーカーの破壊時効果、デッキから1枚破棄して、1枚ドロー」
鉤爪の付いた専用の武器「ジードクロー」を握り締め、モビルワーカーを打ち砕く。さらにBパッド上では使用済みのトラッシュのコアがリザーブへと移動、コアの数に余裕が生まれる。
「アタックステップ!!……ジードでアタック!」
すぐさまアタックステップへと移行。そしてこの時、新世代ウルトラマンジードにある第二の効果が発揮されて………
「新世代のスピリットのアタック時、ジードの【転醒】発揮!!」
「ッ……転醒か」
「つなごうよ願い!!……ウルトラマンジード ウルティメイトファイナル!!」
「!」
ー【新世代ウルトラマンジードウルティメイトファイナル】LV3(6S)BP12000
少女の叫びと共に、眩い光がジードを包み込んでいき、その中で赤、銀、黒で彩られた姿へと変わっていく………
そして、赤き鋼と称される棍棒型の武器『ギガファイナライザー』を手に握るジードの強化形態、ジードウルティメイトファイナルが遂に光の中からその姿を現した………
「ジードの真の姿、ウルティメイトファイナル!……その転醒アタック時効果、スピリットのコア2つをリザーブに!!」
「なに、赤属性でコア除去!?」
「フ……当然、バルバトスを対象、よって消滅!……ギガスラストッッ!!」
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]+三日月・オーガス】(2➡︎0)消滅
赤き鋼、ギガファイナライザーの先端から強力な斬撃波を放つ。それはバルバトスに直撃、体内に眠るコアを弾かれ、この場より消滅してしまう。
「さらにフラッシュ、ジードウルティメイトファイナルのもう1つの効果、BP10000以下のスピリット1体を破壊する事で、ターンに一度回復する!」
「!」
「ブレイヴとして場に残った三日月・オーガスを破壊」
ー【新世代ウルトラマンジードウルティメイトファイナル】(疲労➡︎回復)
オーカのBパッド上にある三日月・オーガスのカードが、赤みの光を帯びながらトラッシュへと破棄される。それに合わせ、ジードウルティメイトファイナルは回復状態となり、二度目の行動を可能とした。
「アタックは続行よ、食らいなさい!!」
「くっ……ライフで受ける」
〈ライフ4➡︎3〉オーカ
「それ、もう一撃!!」
「そいつもライフだ!!」
〈ライフ3➡︎2〉オーカ
赤き鋼の一振り二振りがオーカのライフバリアを砕いて行く。残りライフは2つとなり、フィールドの状況と合わせ、少女が再び優勢に立って見せた。
「さすがママさんのデッキ、良い感じ良い感じ〜〜ターンエンド。もうお終いね、これでブレイドラパンは私の物よ」
手札:5
場:【新世代ウルトラマンジードウルティメイトファイナル】LV2
【ウルトラマンNo.6ウルトラマンタロウ】LV1(3)
バースト:【無】
「………そう言えばそんなもん賭けてたな」
少女の猛追もここまで、そのターンをエンドは一度エンドとなる。余りにも激し過ぎる攻防にオーカはパンをバトルに賭けていた事を忘れていた様子。
「お終いじゃないよ」
「ん?」
「鉄華団は……オレのバルバトスは何度でも蘇る」
何を賭けていようが、バトルはバトル。オーカは鉄華団、バルバトスを信じ、己のターンを進めていく。
[ターン06]オーカ
「メインステップ……先ずはオマエだ、鉄華団の団長、オルガ・イツカ!」
「……アンタも創界神を……!」
ー【オルガ・イツカ】LV1
フィールドには何も出現しないが、鉄華団の力を最大限に引き出すカード、オルガ・イツカのカードを場に配置するオーカ。
創界神ネクサスらしく神託も発揮され、合計3つのコアがその上に置かれた。
「さらに2体目のモビルワーカーを召喚!…オルガに神託」
ー【鉄華団モビルワーカー】LV2(3)BP3000
ー【オルガ・イツカ】(3➡︎4)
2体目のモビルワーカーが出現。対象スピリットの登場により、オルガに4つ目のコアが追加される。
「アタックステップ、その開始時にオルガ・イツカの【神技】の効果発揮!!……コアを4つ支払い、トラッシュにある鉄華団スピリットをノーコストで復活させる」
「!」
「オレが呼ぶのは当然、バルバトス第4形態だ!!……今一度大地を揺らし、未来へ導け!!」
ー【オルガ・イツカ】(4➡︎0)
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV3(4S)BP12000
モビルスピリット、バルバトスが地表を砕きながら姿を現し、地上へと復活を果たす。緑に輝くその冷たい瞳が映すのは少女のライフのみであり………
「このサイズのスピリットをトラッシュからノーコスト召喚!?」
「アタックステップ、行くぞバルバトス!!……アタック時効果でジードのコア2つをリザーブに」
ー【新世代ウルトラマンジードウルティメイトファイナル】(6S➡︎4S)
オーカの指示を聞き入れ、バルバトス第4形態が動く。背部のスラスターで対空を駆け抜け、ジードウルティメイトファイナルにそのメイスを叩きつける。
ただ、一撃だけで倒せる相手ではないか、ジードウルティメイトファイナルは消滅するどころかLVでさえも下がらない。
しかし、今大事な事は敵のエースを下す事ではない。プレイヤーのライフを全て破壊する事にあって…………
「アイツは倒せなくていい、狙うはライフのみ………バルバトス第4形態のLV3アタック時効果、紫のシンボルを1つ追加、ダブルシンボルになる!」
「…………」
バルバトス第4形態は効果でダブルシンボル、即ち一撃でライフを2つ破壊できる力を得る。
そして今彼女の場は疲労状態につきブロックできないジードのみ、残りライフもたったの2つ…………
つまり…………
「つまりこれで決まる!!……叩き込め、バルバトス!!」
バルバトスのメイスが空を切り、少女のライフバリアへと振り下ろされる。
その一撃はそれを一つ残らず叩き壊す…………
「な訳ないでしょ。フラッシュマジック、スクランブルブースター」
「!?」
「この効果でこのバトル中、ジードウルティメイトファイナルは疲労状態でブロックできる。バルバトスをブロックしなさい!」
そんな訳がなかった。攻撃がヒットする直前、少女が咄嗟に放った1枚のマジックカードにより、ジードウルティメイトファイナルが動き、バルバトス第4形態の一撃をギガファイナライザーで食い止める。
「マズイ、2体のBPは………」
「共に12000、よって相打ちよ!!」
互いに武器を振い、激戦を繰り広げていくバルバトス第4形態とジードウルティメイトファイナル。余りに拮抗し過ぎた勝負に、メイスとギガファイナライザーはほぼ同時に砕け散る。
武器はなくなっても、その闘志だけでぶつかり合う2体。渾身の右ストレートが互いの顔面に炸裂。これまた同時に力尽き、爆散した。
しかし、エース同士のバトルは引き分けても、試合そのものの読み合いはオーカよりも少女の方が上だった。オーカは残ったモビルワーカーだけではこのターン中に勝つ事は不可能……………
「………ターンエンド」
手札:2
場:【鉄華団モビルワーカー】LV2
【オルガ・イツカ】LV1(0)
バースト:【無】
エース同士の爆発による爆煙の中、オーカはターンエンドを宣言。
そして、その爆煙が晴れる頃、このターンを凌いで、ドヤ顔の少女が目に映った…………
「これで勝利の条件は全て揃った………」
さぁ、ラストターンの時間です!!
「!!」
指パッチンをしながら告げたのは、このターンでの勝利宣言。これは彼女の決めゼリフ的なモノであろう。
言葉通り、有言実行すべく、ターンを開始していく…………
[ターン07]白髪の少女
「メインステップ………先ずはロケッドラを召喚」
ー【ロケッドラ】LV1(1)BP1000
手始めに呼び出されたのはロケットを背負い込んだ小さなドラゴン。0コストスピリットであるため、シンボル確保用で召喚した事が見て取れる。
「アンタさっき『バルバトスは何度でも蘇る』………とかなんとか言ってたわよね」
「……それがなに?」
「ふふ………私は、新世代ウルトラマンフーマをLV2で召喚!」
「!」
ー【新世代ウルトラマンフーマ】LV2(2)BP6000
包み込むような優しい風と共に姿を現したのは、青い体表を持つ新世代ウルトラマン、ウルトラマンフーマ。
少女はその効果を遺憾なく発揮させていく…………
「フーマの召喚時効果、トラッシュにあるウルトラマンのカードを手札に戻す」
「………」
「私は当然、ジードを選択!!……そして、再召喚!!」
ー【新世代ウルトラマンジードプリミティブ】LV1(2S)BP5000
登場したフーマの効果で手札へと戻り、再度呼び出されたエースカードであるジード。
彼女の使用している新世代と呼ばれるカード達もまた、鉄華団と同様、不屈の闘志で何度でも復活できるようだ。
「ジードの召喚時、モビルワーカーを破壊してトラッシュのコア2つを戻す!」
「ッ……モビルワーカーの破壊時効果でドロー」
ー【新世代ウルトラマンジードプリミティブ】(2S➡︎4S)LV1➡︎2
鉤爪付きのジードの専用武器、ジードクローで今一度モビルワーカーを切り裂き、破壊して見せる。
これでオーカの場は創界神を除いて0。
少女が一気に決着をつけに行く…………
「アタックステップ、フーマ!!」
「くっ………ライフで受ける」
〈ライフ2➡︎1〉オーカ
最初はフーマだ。目にも止まらない速さで地を駆け抜け、チョップの一撃でオーカのライフバリアを1つ砕く。
そしてその数は遂に残り1つ…………
「これで決める………行け、ウルトラマンジード………レッキングバーストッッ!!」
トドメだと言わんばかりに、ジードは腕を十字にクロスさせ、そこから赤き稲妻を含んだ高出力のエネルギー波を放つ。
この攻撃に対し、何か手を打ちたいオーカだったが、いくら手に握るカードを見つめても打開策が見つからなくて……………
「………ダメだったか、ライフで受ける……!!」
〈ライフ1➡︎0〉オーカ
最後は潔くライフで受ける宣言。レッキングバーストが彼の残ったライフバリアを完膚なきまでに消し飛ばした。ライフが0になった事に伴い、彼のBパッドからはそれを告げるかのように「ピー……」と言う無機質な音が流れる。
これにより、バトルに勝ったのは桃色髪の少女。見事バルバトスを退け、ブレイドラパンの購入権を確保してみせた…………
「〜〜〜よし!!」
勝利に拳を固めてガッツポーズをする少女。余程嬉しかったらしい。
「どうよ赤チビ、これでブレイドラパンは私の物なんだから」
「あぁ、そうだな。仕方ないから今回はオマエに譲るよ」
「ッ………意外と潔いのね」
生真面目な性格故に、己の敗北をすんなり受け入れるオーカ。何を考えているか分からないと思っていたが、少女の中で彼に対する評価が少しだけ上がる。
「しょうがない。アニキには悪いけど、我慢してもらうか………試合時間にも間に合うか怪しいし。イチマルとか時間守らなかったら怒りそう」
Mr.ケンドーと早美アオイのタイトルマッチ開始までの時間も残り少ない。オーカは急ぎめにカードを片付けるが…………
その途中で地面に落ちたカードを1枚拾う…………
桃色髪の少女は彼のその行動を不思議に思い…………
「アンタ、そのカードなに?」
「ん、あぁ……試合の途中で手が滑って落とした」
「はぁ!?……いつ!?」
「くしゃみした時」
「あ………」
思い返す第4ターン。オーカは途中でくしゃみをしていた。
あの時、あの瞬間、オーカは手元を滑らせてしまい、試合中ずっと使えなかった1枚のカードがあったのだ。
「なんですぐ拾わなかったのよ!?」
「いや、なんか悪い気がして。悪いのオレだし」
「普通取りに行くでしょ、真面目過ぎよアンタ………で、その落ちたカードってなんなわけ?」
「コレ」
「…………ん?」
オーカが見せつけたのは紫のマジックカード「キャバルリースラッシュ」…………
その効果はフラッシュタイミングで「コア3個以下のスピリット2体を破壊する」と言うモノ…………
「ウソ……それがあったらさっきの最後のターン、まだ凌げたじゃない!?」
「ん?……あぁ……そうかもね」
「そうかもねって……マジ!?……何でそんなリアクション薄いわけ!?……信じらんない」
この効果を使えばあの局面、少なくともフーマとロケッドラを破壊する事が可能であり、オーカの生存率が跳ね上がるのは間違いなかった…………
「まぁ負けは負けだ。今度会ったらリベンジするだけだよ。じゃあオレ急ぐから」
「……ちょっと待ちなさい!!」
「?」
このままでは中央スタジアムでの試合に間に合わないため、急いでこの場を後にしようとするオーカであったが、少女が怒り混じりの声でそれを制止させる。
「やるなら今ここでリベンジしなさいよ」
「はぁ?……なんで?」
「私のあのターンで決められないなんて信じられない!!……だからもう一度私とバトルしなさいって言ってんのよ!……今度は私の、本気のデッキで!!」
「え……いや、だからオレ急ぐから」
「問題無用!!」
「!!」
もう一度勝負をしろと必要以上に追いかけてくる少女に、オーカは走って逃げる。
追いかけっこが始まった。
「コラァァァー!!……なんで逃げるのよ!!」
「この街って、ホントめんどくさいヤツ多い……」
目指すはMr.ケンドーと早美アオイが『モビル王』の座を賭けて戦う界放市中央スタジアム。
白髪の少女に追いかけ回されながら、オーカはそこを目指して走り出した……………
次回、第13ターン「王を賭けた戦い、ダブルオーVSスサノオ」