今年の界放リーグが行われているジークフリードスタジアム。その地下にて、早美アオイは自身の協力者であるDr.Aと初めて対面した。
Dr.Aとは、界放市で起きたA事変と呼ばれる事件を起こした張本人。芽座椎名と言う少女が倒したとされていたが、何故かこうして生存していた。最早自分では歩けないのか、自動で動く車椅子に乗り、その全身は顔を含めて包帯で包み込まれていた。
一見すると、本当にあのDr.Aなのかはわからない。ただ、その雰囲気や漂わせる悪のオーラが、彼が本物であると、アオイを確信へと導く。
「ヌッフフ、こんな不恰好な姿で申し訳ないね。まだ身体が完全に修復できてないのさ」
「………それよりも、なんでわざわざ界放リーグ中に私を呼び出したんですか?」
アオイがDr.Aに聞いた。目の前にいるのが決して協定を結んでは行けない悪魔なのはわかっている。
だが彼女は彼女なりの理由で彼に協力しなければならなくて………
「いや、用という用はない。ただこの機会に顔を合わせようと思ってね。いつも電話越しでしか話していなかったし………どうだい、今の私の姿は?」
「………痛々しいご老体………としか言えませんけど」
「ヌッフフ、辛辣だね。でもそう言う所、結構好きですよ」
こんな他愛もない会話をさせるために呼び出したのなら、早く帰して欲しいと思うアオイ。言葉まで辛辣になる。
「君は本当に優秀だ。私の与えたカードを巧みに使い、プロとなり、モビル王にまで登り詰めた。今後もその優秀な腕前を私のために奮ってくれたまえ」
「………ところで、あなたは私との約束を本当に果たしてくれるのでしょうか?」
今度はアオイがDr.Aに聞いた。一応対等な契約は交わしているようで、Dr.Aも何かしらアオイにとってメリットのある事をしなければならないらしい。
「安心しなさい。私はこう見えて、約束は守る男さ。計画の全てをクリアしてくれたら君の要求を飲む。そう言う約束だったね」
約束をしっかり覚えているのを確認し、頷くアオイ。そして、それを物陰から聞いている人物が1人…………
「……今の話、全部聞かせてもらったぜ」
「!!」
「ヌッフフ………ネズミが一匹潜んでいましたか」
ここに来て第三者の声がスタジアム地下に響き渡る。声色的に男性だ。
その者は九日ヨッカ。鉄華オーカミの兄貴分にして、とある理由から、Dr.Aを追っている青年だ。
「こ、九日ヨッカ!?……何故貴方がこんな所に」
「早美アオイ。悪いが後をつけさせてもらったぜ………そんでもって、オマエがDr.Aか。まさか伝説のバケモノが本当に生きてたなんてな」
「あぁ、君は確かMr.ケンドー。いやはや名前を覚えてもらってるだなんて光栄だ………ウチのアオイ君がお世話になってるね」
焼け焦げた声で流暢に話すDr.A。そんな彼の話を、ヨッカは激昂した様子で「そんな事はどうでも良い」と遮って…………
「先生は………」
「?」
「春神イナズマ先生をどこへやった……ッ!!」
怒れるヨッカ。それに対し、Dr.Aは鼻で笑うと、返答していく。
「ヌッフフ、成る程、確か君はイナズマ君にバトルを教えてもらったんだったね。懐かしいな、彼ともう1人は私の部下の中で最も優秀な存在だったよ………まぁ、最終的には裏切られたわけだけど」
「惚けるな!!……オマエがまた何かを企んでるのは明白!!……その計画のために先生を攫ったんだろ!?」
…………「いったい、何の話をしているの………」
ヨッカとDr.Aの温度差のある会話の中、早美アオイはそう思った。話の内容から出てくる主語の1つでさえわからなかった。
「………君が私を追っていたのは知っていたよ。でも無意味だ…………何せ相手はこの私、Dr.Aなのだから。じゃあ早美アオイ君、手はず通りに頼むよ」
「わかりました」
「おい、話はまだ………!!」
Dr.Aは最後にそう言葉を残すと、車椅子にあるボタンを押し、空間を裂くようにワームホールを出現させ、その中へと消えていった。
突然目の前に現れた予想外過ぎるとんでもない科学力に、ヨッカは戸惑いを見せる。
「クソッ……何でもありかよ、もうちょっとだったってーのに」
「………」
「………早美アオイ。約束って言ってたな、Dr.Aとどんな約束を………」
逃げられた悔しさはあるが、今はどうしようもない。ヨッカは次に早美アオイへと目をつける。
早美アオイはそんな彼から目を背け、地下への入り口に向かいながら言葉を発する……………
「貴方には関係ありません。どんな事情があるのかはわかりませんが、これ以上は関わらないでください」
「…………それはこっちのセリフだぞ。アイツがどんなに危険な存在かわかってるのか!?……この界放市どころか、全世界を支配しようとした悪魔の科学者だぞ!?」
「…………」
知っている。Dr.Aは界放市が生み出した怪物。関わってはいけない事など、幼子でもわかる。
でも後には引けない、あの子のために…………
「………私の邪魔はしないでください」
「…………」
早美アオイが心の底から悪人ではない事は、バトルを通してわかっている。
ヨッカとしては、早美アオイという1人の少女が、Dr.Aに唆され、利用されているのではないかと心配だった。おそらくこの予想は、大方的中している事だろう。
しかし、彼女の決意は固い。ヨッカを横切り、スタジアムの地下を後にした。
******
一方でジークフリードスタジアム。間もなく2回戦が始まる事から、会場の盛り上がりは再びピーク寸前に達していた。
「さぁさぁ界放リーグ2回戦!!……開始まで残す所後1分となりました!!……第一試合で凌ぎを削る、鉄華オーカミと赤羽カレンは既にこうしてBパッドを展開し、今か今かと待機しております!!」
「遂にこの時が来たなオーカミ。今度こそ、バルバトスの首はもらうぞ」
「別にいいよ。バトルには勝つし」
スタジアムの舞台では既に鉄華オーカミと赤羽カレンがスタンバイ。
お互いを煽りながら、もうすぐ始まる2回戦を待ち侘びていた。
「しかし何故だ、何故解説席の早美アオイさんが帰って来ないんだァァァー!!!!……ちょっとディレクターさん連携取れてます!?」
「………うるさいな、あの女の人」
「許せオーカミ、夜宵お義姉さんは仕事熱心なだけだ」
実況席で慌ただしく発狂しているアナウンサー紫治夜宵。
本当ならば自分もどこかへ消えた早美アオイを探しに行きたいが、自分もこの席を離れるわけにはいかないため、こうしてマイクを片手に叫ぶ事しかできない。
しかし、その甲斐あってか…………
「す、すみません!!…遅くなりました!!」
「ッ……おぉ早美アオイさん!!……よかった〜〜ひょっとしたら悪漢に襲われてトラックに運ばれて誰も知らない場所に生き埋めにされてしまったのではないかと心配になってたんですよ!!」
「ふふ、凄い妄想ですね」
早美アオイが到着する。
これでバトルを始められない理由はなくなるのと同時に、2回戦第一試合の始まりの時間を迎えて…………
「ご来場の皆様、大変長らくお待たせ致しました!!……界放リーグ2回戦第一試合、鉄華オーカミと赤羽カレン!!……2人の熱いバトルを是非ご堪能ください!!」
紫治夜宵がマイクを片手にそう告げると、会場の盛り上がりは絶頂に達する。
そして、試合の頃合いだと見た両者は再び互いに目を見合わして………
「お、もう始めてもいいみたいだね」
「そうだな、待たせるのも悪い、早く始めるとするか………鉄華オーカミ、今日こそは誰にも邪魔されない、楽しいバトルをしよう」
「あぁ、臨む所だ」
会場全体の熱気が舞台にも伝わって来る中、2人はBパッドを構え、デッキをセット。互いに意識を集中させながらカードを4枚引き、バトルの準備を終える。
「お、間に合ったか」
「あ!!……遅いよヨッカさん!」
「どこに行ってたんですか?」
スタジアムの観客席では九日ヨッカが春神ライと夏恋フウの2人と合流する。
ヨッカは今まで早美アオイと、そのバックに潜むDr.Aに会っていたのだが、そんな事をこんな所で、しかも春神ライのところで言えるわけもなく「ちょっとトイレにな」とだけ言うと、ライの横の座席に、えらく疲れた様子で着席する。
とても本当とは思えないその状況に、ライとフウは顔を見合わせるが、その答えはわからずじまいだった。
「行くぞ剣の人、バトル開始だ!!」
「あぁ!!」
……ゲートオープン、界放!!
一方舞台では遂に鉄華オーカミと赤羽カレンの試合がコールと共に開始される。
何度も言うがお互いに待ち望んでいたこのバトル。先攻は鉄華オーカミ、この会場の裏で、兄貴分であるヨッカが何をしていたのかも知らぬまま、ターンを進めていく………
[ターン01]鉄華オーカミ
「メインステップ……ネクサス、ビスケット・グリフォンを配置」
ー【ビスケット・グリフォン】LV1
場には何も出現しないが、オーカのBパッドにはネクサスカード『ビスケット・グリフォン』が配置される。
「効果発揮、自身を疲労させ、デッキの上から1枚オープン、それが鉄華団のカードなら手札に加える…………オープンされたのは『バルバトス第1形態』……これを手札に………ターンエンド」
手札:5
場:【ビスケット・グリフォン】LV1
バースト:【無】
先行の第1ターン目を終了する鉄華オーカミ。
疲労させる事で鉄華団カードをドローできるネクサスカード『ビスケット・グリフォン』を先行で配置できたのは、彼にとって幸先の良いスタートのはずだ。
[ターン02]赤羽カレン
「……メインステップ、龍を纏いしその衣、仮面ライダーセイバーブレイブドラゴンをLV1で召喚する」
ー【仮面ライダーセイバーブレイブドラゴン[2]】LV1(1)BP3000
燃えさかる炎と共に出現するのは、赤き龍の鎧を見に纏う剣士、仮面ライダーセイバー、その最も基本的なスタイルであるブレイブドラゴン。
「早速お出ましか」
「召喚時効果で対象のカードを手札に、これでターンエンドだ」
手札:5
場:【仮面ライダーセイバーブレイブドラゴン[2]】LV1
バースト:【無】
赤羽カレンもまた幸先の良いスタートを切る。鉄華オーカミのリザーブが増えるからか、このターンでのアタックは控え、そのターンを譲った。
[ターン03]鉄華オーカミ
「メインステップ……もう一度ビスケットの効果を発揮、デッキから1枚オープン……よし、オルガ・イツカ。よってこれを手札に加える」
「ッ………流石、引きが強いな」
「そのまま配置」
ー【オルガ・イツカ】LV1
鉄華団デッキの重要な役割を担う創界神ネクサス、オルガ・イツカを配置する鉄華オーカミ。その後の神託も行い、デッキのカードを3枚トラッシュ、今回の対象カードは3枚、よってその上に3つのコアが追加された。
「続けて来い、バルバトス第1形態……!!」
ー【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV1(1)BP2000
地中から飛び出して来たのは、鉄華オーカミの相棒バルバトス、その第1形態。武器は持たず、肩の装甲もなくなっている。
「召喚時効果発揮、デッキから3枚オープンしてその中の鉄華団カードを1枚手札に加える………オレはバルバトス第4形態を手札に加えて、残りは破棄」
バルバトス第1形態の持ち味はその召喚時効果。その効果でエースカードであるバルバトス第4形態を鉄華オーカミの手札へと誘う。
「………ターンエンド」
手札:6
場:【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV1
バースト:【無】
バルバトス第1形態のBPでは赤羽カレンのセイバーブレイブドラゴンに劣るのもあってか、鉄華オーカミはそのターンをエンド。
バトルの序盤、互いに大きく動かぬまま第4ターンを迎える。
[ターン04]赤羽カレン
「メインステップ……歯を食いしばるんだなオーカミ。油断していると、このターンでライフが飛ぶぞ」
「ッ!?」
「おおっと赤羽カレン、ここで怒涛の宣言!!……これは試合が動く予感がするぞォォォ!!!」
赤羽カレンの突然の宣言に、鉄華オーカミは思わず身構える。実況席のアナウンサー紫治夜宵はマイクを片手にそう叫ぶと、それに合わせて観客達も湧いた。
「ブレイブドラゴンのLVを2にアップしてアタックステップ……アタックだ、ブレイブドラゴン!!」
宣言後に颯爽とLVの上がったブレイブドラゴンで攻撃を仕掛ける赤羽カレン。そしてこの時、ブレイブドラゴンには発揮できる効果が1つあって…………
「フラッシュ、ブレイブドラゴンの効果発揮。手札にあるこのスピリットに合体可能なソードブレイヴを1枚、合体して召喚する事で、このスピリットの召喚時効果をもう一度だけ発揮できる…………私は、手札にある赤のソードブレイヴ、火炎剣烈火をブレイブドラゴンに合体!!」
ー【仮面ライダーセイバーブレイブドラゴン[2]+火炎剣烈火】LV2(5)BP9000
「これにより、ブレイブドラゴンの召喚時効果を発揮。3枚オープンして対象のカードを手札に加える」
突如出現し、ブレイブドラゴンの手に握り締められるのは赤いソードブレイヴ火炎剣烈火。
「さらに火炎剣烈火の召喚時効果、相手ネクサス1つを破壊する………ビスケット・グリフォンを焼却!!」
「!!」
立て続けに発揮されるソードブレイヴの召喚時効果。それにより、鉄華オーカミのBパッド上からビスケット・グリフォンのカードがトラッシュへと送られた。
そしてさらに、赤羽カレンはここからが本番だと言わんばかりの表情を見せ、手札からさらなる1枚を引き抜いた。
「煌臨発揮、対象はアタック中のブレイブドラゴン!!」
「ッ………煌臨、てことは」
「そう、コイツが来るのさ。銀河を交えしその衣、聖剣と共に世界を救う……仮面ライダークロスセイバー……可憐に煌臨!!」
ー【仮面ライダークロスセイバー+火炎剣烈火】LV3(5)BP20000
ブレイブドラゴンは青く光り、まるで宇宙創造、ビッグバンのような衝撃波をその身から解き放つ。
こうして爆誕したのは、銀河を交えしその鎧を身に纏う仮面ライダークロスセイバー。その身体には、ソードブレイヴと言う概念の叡智そのものが詰まっている…………
「……1回戦で見せた奴」
「あぁ、私の最強エースさ!!……煌臨時効果発揮、手札又はトラッシュからソードブレイヴカードを10枚までノーコスト召喚する。これにより私は手札から刃王剣十聖刃をノーコスト召喚!!……ブレイヴ2つまでと合体できるクロスセイバーに直接合体する!!」
ー【仮面ライダークロスセイバー+火炎剣烈火+刃王剣十聖刃】LV3(5)BP28000
片手を天に翳すクロスセイバー。その先に現れたのはこれまた銀河を交えし剣、その名も刃王剣十聖刃。クロスセイバーは火炎剣と共にそれを強く握り締め、通常のスピリットには不可能とされる、強力無比なダブルブレイヴスピリットとなった。
「刃王剣十聖刃の召喚時効果でバルバトス第1形態を破壊、追加効果でデッキから2枚ドロー」
「!」
手に握り締める刃王剣十聖刃を振るうクロスセイバー。その剣先から放たれる青い斬撃がバルバトス第1形態を斬り裂き、爆散させる。
これにより、鉄華オーカミの場はガラ空きとなって…………
「クロスセイバーは1ターンに一度回復できる、さらに今はダブルブレイヴにつきトリプルシンボル!!………二撃必殺の攻撃で私の勝ちだ!!」
「…………」
前のターンの静けさとは打って変わって疾風迅雷の如く畳み掛けてきた赤羽カレン。僅か4ターンでこれだけ強いスピリットを呼び、ライフを全て持っていけるプランを用意できるデッキなど、そうはいないだろう。
だがしかし、鉄華オーカミも負けてはいない。
「オレの鉄華団スピリットが相手によってフィールドから離れた時、手札にある流星号の効果を発揮!!」
「なに!?……このタイミングで手札からスピリット効果!?」
「効果により、このスピリットを手札からノーコスト召喚。召喚時効果で1枚ドローし、オルガに神託」
ー【流星号[グレイズ改弍]】LV2(3)BP3000
バルバトス第1形態が散った直後に上空から鉄華オーカミの場に出現するスピリットが1体、やや赤みがかった桃色のモビルスピリット、流星号だ。
スペック自体はバルバトスやグシオンリベイクに劣るものの、即席の戦略として今出陣する。
「そのままクロスセイバーをブロックだ、流星号」
斧を手にクロスセイバーの迎撃に向かう流星号。しかしクロスセイバーとのBP差は明白、一瞬のうちに火炎剣と刃王剣、二振りの聖剣の二撃を受け、堪らず爆散した。
しかし役には立った。これで赤羽カレンは鉄華オーカミのライフを少なくともこのターン中に0にはできない。
「…………即席のブロッカーでこの場を凌いだか。やるな、流石今まで勝ち上がって来ただけはある。ターンエンドだ」
手札:6
場:【仮面ライダークロスセイバー+火炎剣烈火+刃王剣十聖刃】LV3
バースト:【無】
手札を増やし、場を荒らし、ライフまで掻っ攫おうとした赤羽カレンのこのターン。中途半端にライフを破壊する事はせず、そのままターンを鉄華オーカミへと譲る。
鉄華オーカミはこんな圧倒的劣勢な状況でも冷静でいるようで、いつもの無表情のままターンを進めていく。
[ターン05]鉄華オーカミ
「メインステップ……先ずはモビルワーカー2体を連続召喚」
ー【鉄華団モビルワーカー】LV1(1)BP1000
ー【鉄華団モビルワーカー】LV1(1)BP1000
最軽量の鉄華団スピリット、モビルワーカーが2体出現。神託によりオルガにもコアが溜まった所で、鉄華オーカミはさらに手札を切る。
「行くぞ、大地を揺らせ、未来へ導け………バルバトス第4形態、LV2で召喚!!」
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV2(2)BP9000
「来たか、エースカードのバルバトス」
上空から襲来したのは白き装甲を身に纏う鉄華オーカミのエースカード、バルバトス第4形態。黒く巨大な鈍器、メイスを両手で構えて戦闘態勢に入る。
「さらにアタックステップの開始時、オルガの【神技】を発揮、トラッシュにある鉄華団カード………2枚目のバルバトス第4形態をノーコストで召喚する」
「ッ……2体目のバルバトス第4形態!?」
「不足コストは2体のモビルワーカーを消滅させて確保」
ー【オルガ・イツカ】(7➡︎3)
ー【鉄華団モビルワーカー】(1➡︎0)消滅
ー【鉄華団モビルワーカー】(1➡︎0)消滅
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV2(2)BP9000
発揮されるのは創界神ネクサス、オルガ・イツカの神技。鉄華団モビルワーカー2体を犠牲に、トラッシュから2体目となるバルバトス第4形態が姿を見せる。
界放市ジュニアのNo.2を誇る赤羽カレンも、1体は兎も角、2体もこれが並ぶのは想定外だった様子。
「アタックステップ続行、1体目のバルバトス第4形態でアタック!!……アタック時効果でソードブレイヴ、刃王剣十聖刃を破壊して、クロスセイバーのコア2つをリザーブに!!」
「ッ……!」
ー【仮面ライダークロスセイバー+火炎剣烈火】(5➡︎3)LV3➡︎2
1体目のバルバトス第4形態が武器であるメイスをクロスセイバーに向かって投擲する。
クロスセイバーはそれを刃王剣で咄嗟にガードするも、完全には防ぎ切れず、刃王剣は砕け散って自身もまたダメージを負ってしまう。
「だが1体はここで確実に斬る!!……ブロックだ、クロスセイバー!!」
刃王剣は失ったものの、その強さは未だバルバトス第4形態を上回っている。
クロスセイバーはメイスを投げ飛ばしたバルバトス第4形態に向かって走り出し、燃えさかる炎をその刀身に纏う火炎剣で一閃、鋼鉄のボディを真っ二つに焼け切り、爆散させた。
「………他愛もないな」
「いや、まだだ」
「??」
1体目のバルバトス第4形態が破壊され、爆散したこのタイミング。鉄華オーカミはまるでこの時を待ち侘びていたとでも言いたげな様子で、カード効果の発揮を宣言する。
「フィールドにいる、2体目のバルバトス第4形態のLV2、3の効果を発揮!!……各バトルの終了時、トラッシュから鉄華団スピリットを1コスト支払って召喚する」
「!!」
「オレはこの効果で、今破壊されたバルバトス第4形態を再召喚!!」
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV1(1)BP5000
「なに!?……まさかこれのために敢えてアタックを……!?」
場に残ったバルバトス第4形態の眼光が緑色に発光すると、フィールドに紫のシンボルが出現、瞬時に砕け散り、破壊されたばかりのバルバトス第4形態が復活を果たす。
再召喚であるため、当然回復状態、アタックが可能な状態での復活である。
「復活したバルバトス第4形態でアタック!!……効果で火炎剣を破壊して、クロスセイバーのコア2つをリザーブに……!!」
「くっ……!」
ー【仮面ライダークロスセイバー】(3➡︎1)LV2➡︎1
復活したバルバトス第4形態が再びメイスを投擲。クロスセイバーはそれを火炎剣でガードするも、先程の刃王剣と同様砕け散ってしまう。
「……アタックはライフで受ける」
〈ライフ5➡︎4〉赤羽カレン
フィールドを駆け巡りながら投げ飛ばしたメイスをキャッチし、バルバトス第4形態は赤羽カレンの元へと辿り着く。
そしてそのメイスを縦一線に振い、彼女のライフバリアを1つ撃破した。
「続けて2体目のバルバトス第4形態でアタックだ!!……効果でクロスセイバーは消滅ッ!!」
「ッ………たったの1ターンでクロスセイバーを突破しただと!?」
ー【仮面ライダークロスセイバー】(1➡︎0)消滅
2体目のバルバトス第4形態がクロスセイバーに接近。武器を全て破壊されてしまったクロスセイバーは、なすすべなくメイスによる一撃を受け、遂に爆散してしまう…………
「フラッシュタイミングでオルガの【神域】………デッキから3枚破棄して1枚ドロー」
「………そのアタックもライフで受ける」
〈ライフ4➡︎3〉赤羽カレン
自身の最強スピリットであるクロスセイバーが、意外な方法によってたったの1ターンで倒された事に困惑する赤羽カレンだが、バトルの中で驚愕などしている暇もない。
平常を装いつつ、メイスを横一線に振るうバルバトス第4形態の攻撃を受け入れた。
「……ターンエンド」
手札:5
場:【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV2
【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV1
【オルガ・イツカ】LV2(3)
バースト:【無】
通常では不可能なダブルブレイヴを可能とする強力なライダースピリット『クロスセイバー』の早期召喚によって赤羽カレンのワンマンゲームになりかねない戦況だったこのバトル。
しかし僅か1ターンでそれは一変。鉄華オーカミのバルバトスの独占場となってしまった。
[ターン06]赤羽カレン
「メインステップ………驚いたよ、まさかクロスセイバーが1ターンで倒されるなんてね」
「まぁ、一回見たし」
「見ただけで対策を練ったのか?……やっぱり、面白い奴だな君は。これでバトスピを始めて3ヶ月なのが信じられん」
「………そっか」
「でも私もこの大舞台で早々勝ちは譲らないぞ」
赤羽カレンがそう告げると、「そう来ないとな」と鉄華オーカミも小さく笑みを浮かべる。
「私は、2体目となるセイバーブレイブドラゴンを召喚……!!」
ー【仮面ライダーセイバーブレイブドラゴン[2]】LV2(4)BP5000
このバトルでは2体目となるブレイブドラゴンが召喚される。その後の召喚時効果を発揮させ、赤羽カレンはその中の1枚のカードを手札に加える。
「アタックステップ………行くぞ、ブレイブドラゴン!!……そしてこのフラッシュタイミングでLV2効果を発揮、手札から合体可能なソードブレイヴカード、雷鳴剣黄雷をノーコストで召喚し、ダイレクト合体!!」
ー【仮面ライダーセイバーブレイブドラゴン[2]+雷鳴剣黄雷】LV2(4)BP8000
「追加効果で再び召喚時効果を発揮。私は火炎剣烈火を手札に加える」
雷雲より放たれし落雷。その先に現れていたのは雷鳴剣黄雷。ブレイブドラゴンはそれを引き抜き、合体スピリットとなる。
赤羽カレンはここで再び戦況をひっくり返すべく、手札のカードをさらに引き抜く。
「フラッシュ煌臨を発揮、対象はブレイブドラゴン!!」
「ッ……またクロスセイバーか……!?」
「いや違う。クロスセイバーがエースと言うなら、今度の奴は裏エースとでも言っておこうか」
煌臨の刹那、ブレイブドラゴンが赤と黒の炎に包み込まれていく。ブレイブドラゴンはその中で姿形を大きく変え、クロスセイバーとは違う、新たな姿へと昇華していく……………
「邪悪を纏いしその衣、聖剣と共に敵を祓わん!!……煌臨、仮面ライダーカリバージャオウドラゴン……ッ!!」
ー【仮面ライダーカリバージャオウドラゴン+雷鳴剣黄雷】LV3(4)BP17000
「………これが裏エース、不気味だ」
新たに誕生したのは禍々しい龍の仮面を被り、黒いマントを靡かせる1体のライダースピリット、その名はジャオウドラゴン。悪魔のようなモビルスピリットであるバルバトスを使う鉄華オーカミを持ってしても、その存在を『不気味だ』と称する。
そして、赤羽カレンが『裏エース』だと呼称する程、このスピリットは強力な効果を複数有していて………
「煌臨時効果、BP20000までスピリットを破壊し、そのスピリット効果を発揮させない!!」
「!!」
「バルバトス第4形態2体を破壊だ!!」
手に持つ雷鳴剣を豪快に地面に突き刺すジャオウドラゴン。その設置面から龍の形を象った黒い炎の塊が出現、それは咆哮を上げながらバルバトス第4形態達に突撃していき、次々と焼き払って見せる。
「くっ………!」
「奥の手は隠しておくものさ。さぁこのアタックはどうする?」
「………ライフで受ける」
〈ライフ5➡︎3〉鉄華オーカミ
スピリットがいない今、ライフで受けるしかない。雷鳴剣を縦一線に振い、ジャオウドラゴンが彼のライフ2つを一気に斬り裂く。
「まだあるぞ、ジャオウドラゴンのLV3効果ッ!……アタックしたバトルの終了時、相手ライフ1つを追加でトラッシュに置く」
「!!」
「これで君のライフは、残り2つだ!!」
〈ライフ3➡︎2〉鉄華オーカミ
「ぐっ………」
攻撃が終わったかと思った束の間、ライフバリア1つが闇に侵食され、溶けて行く。
これで鉄華オーカミの残りライフは2。赤羽カレンが又しても優勢に立った。
「私はこれで、ターンエンド」
手札:6
場:【仮面ライダーカリバージャオウドラゴン+雷鳴剣黄雷】LV3
バースト:【無】
「赤羽カレン、ここに来て遂に本気を出した!!……剣帝の名は伊達じゃない!!」
「互いに場が温まって来ましたね。返しの鉄華オーカミ君のターンに期待です」
実況席の紫治夜宵がそう叫び、解説席の高校生プロバトラー早美アオイが静かにそう告げた。
期待が高まる中、鉄華オーカミのターンが開始される。
[ターン07]鉄華オーカミ
「ドローステップ…………」
このターンのドローステップ、鉄華オーカミはカードをドローするも、余り良い引きではなかったか、ほんの少しだけ眉を顰める。
劣勢のこの状況、どうにか打開策を見出さなければならないのだが、相手はあの剣帝。一筋縄の打開策ではどうにもできないのは明白……………
そんな折、手札にある2枚目の『ビスケット・グリフォン』に目が行って……………
「これに賭けてみるか。メインステップ………モビルワーカーを召喚し、ビスケットを配置する」
ー【鉄華団モビルワーカー】LV1(1)BP1000
ー【ビスケット・グリフォン】LV1
本日3体目となる鉄華団モビルワーカーがエンジン音を鳴らしながら場に出現し、2枚目となるビスケット・グリフォンのカードが、鉄華オーカミのBパッド場に配置される。
「ビスケットの効果、デッキから1枚オープンし、それが鉄華団カードなら手札に加える…………よし、オレはバルバトス第3形態を手札に加える」
今回もビスケットの効果は成功。鉄華オーカミはさらなる鉄華団カードを手札へと加えた。
「続けて、バルバトス第2形態と第3形態をそれぞれLV2で召喚」
ー【ガンダム・バルバトス[第2形態]】LV2(2)BP6000
ー【ガンダム・バルバトス[第3形態]】LV2(3)BP6000
機関銃を装備したバルバトス第2形態と、左腕にワイヤーアームを装備したバルバトス第3形態がこの場に召喚される。対象スピリットの召喚により、創界神であるオルガにコアが溜まる、その数、合計6個。
「このままアタックステップだ。バルバトス第2形態でアタック……!」
オルガの【神技】の効果は使用せず、バルバトス第2形態を突撃させる鉄華オーカミ。
対する赤羽カレンの場のブロッカーは0。合計3体のスピリットのアタックがフルで通れば彼の勝ちとなる…………
「フラッシュ、オルガの【神技】の効果、デッキから3枚破棄して1枚ドロー」
「………アタックはライフで受ける」
〈ライフ3➡︎2〉赤羽カレン
バルバトス第2形態の機関銃から放たれる銃弾が、赤羽カレンのライフバリアを粉砕する。
続けて攻撃しようとする姿勢を見せる鉄華オーカミだったが、それが行われるよりも前に、赤羽カレンが手札よりカードを引き抜く。
「このタイミングでマジックカード、シックスブレイズの効果を発揮!!」
「!!」
「このカードはライフが3以下の時、ライフ減少時にノーコストで効果を発揮できる………BP12000まで好きなだけ相手スピリットを破壊し、その効果を発揮させない。バルバトス第3形態と鉄華団モビルワーカーを焼き払う!!」
この局面でカウンターカードが発揮される。赤羽カレンの背後より、6つの火の玉が轟音と共に解き放たれる。
それは瞬く間にバルバトス第3形態とモビルワーカーに直撃し、焼き払って見せた。
「………エンドステップ。バルバトス第2形態の効果、このターン、自分のスピリットがアタックしていた場合、トラッシュからバルバトス第1形態をノーコストで復活させる………バルバトス第1形態の召喚時効果でデッキから3枚オープンし、鉄華団カードを回収、オレは三日月・オーガスのカードを手札に加える。これでターンエンドだ」
手札:5
場:【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV3
【ガンダム・バルバトス[第2形態]LV2
【オルガ・イツカ】LV2(7)
バースト:【無】
攻撃の根が潰えた今、アフターケアをするしかない。鉄華オーカミはトラッシュからバルバトス第1形態を復活させ、手札を補充し、そのターンをエンドとする。
次は赤羽カレンのターンだ、疲労により膝をついていた強力なライダースピリット、ジャオウドラゴンが立ち上がる。
[ターン08]赤羽カレン
「メインステップ………慢心はしない、確実に勝利を掴ませてもらう。疾風纏いしその衣、仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝をLV2で召喚!!……不足のコストはジャオウドラゴンをLV2にして確保」
「!」
ー【仮面ライダーカリバージャオウドラゴン+雷鳴剣黄雷】(4➡︎3)LV3➡︎2
ー【仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝[2]】LV2(3)BP7000
場に出現する疾風の竜巻。それを内側より斬り裂いて見参したのは、風のように軽やかな緑色の装甲を見に纏うライダースピリット、剣斬。
「剣斬の召喚時効果、BP7000以下のスピリット2体を破壊する。私は君のバルバトス第1形態と第2形態の2体を破壊させてもらう!!」
「!!」
剣斬は手を翳し、大竜巻を発生させる。バルバトス第1形態と第2形態はそれに巻き込まれ、爆散してしまう。
「そして破壊に成功した時、トラッシュのコア2つを自身に追加する……そして次は、ネクサスだ」
「………」
「戻した2つのコアを使い、2枚目の火炎剣烈火を召喚し、剣斬とダイレクト合体!!」
ー【仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝+火炎剣烈火】LV2(3)BP11000
剣斬がその右手に握るのは、赤い炎を纏う聖剣、火炎剣烈火。その召喚時効果は、ネクサス1つを破壊すると言うモノ…………
「召喚時効果でビスケット・グリフォンのカードを破壊!」
「ッ……!」
鉄華オーカミのBパッド上から『ビスケット・グリフォン』のカードがトラッシュへと送られる。
これで彼の場は再び創界神ネクサスの『オルガ・イツカ』のみ。対する赤羽カレンの場は強力な合体ライダースピリットが2体…………
バトスピ初心者でもわかる絶望的な状況、会場のほとんどの者達がもう彼に勝ち目はないと思った……………
だが…………
「フッ………やっぱりそう来たか」
「??」
この状況の中、予想通りだと言わんばかりに鼻で笑って見せた。
そして彼は手札から1枚のカードを引き抜いて…………
「オレのブレイヴかネクサスが破壊された時、手札にあるバルバトス第5形態の効果を発揮!!」
「ッ………なに、第5形態!?」
「このカードを1コスト支払って召喚する……LV2で来い!!」
ー【ガンダム・バルバトス[第5形態 地上戦使用]】LV2(3)BP10000
ビスケットの破壊に反応するように、上空から飛来して来たモビルスピリットが1体、ガンダム・バルバトス第5形態。
その姿は第6形態の武器である大型肉食恐竜のような武器、レンチメイスを装備した第4形態と言った所。だがスペックはそのどちらとも異なる。
「召喚時効果、デッキから3枚破棄して、その中の鉄華団カード1枚につき相手スピリットのコア1つをリザーブに置く」
「なに!?」
破竹の勢いで効果を発揮。鉄華オーカミのデッキからカードが3枚破棄される。
そしてその中のカードは全て鉄華団カード…………
「3枚とも鉄華団のカード、よってジャオウドラゴンから3つのコアを取り除く」
「!!」
「行け、バルバトスッ!!」
ー【仮面ライダーカリバージャオウドラゴン+雷鳴剣黄雷】(3➡︎0)消滅
背中のブースターで飛翔し、ジャオウドラゴンに向かっていくバルバトス第5形態。そしてレンチメイスでその肉体ごと挟み、会場の壁に叩きつける。
ジャオウドラゴンはそれにより全てのコアが弾け飛んで消滅してしまった。
手に握っていたソードブレイヴ、雷鳴剣は、主人の消失によって地面に突き刺さる。
全く警戒していなかった意外過ぎるタイミングでカウンターを受けた剣帝、赤羽カレン。流石に開いた口が塞がらない。
「………ま、まさか君はこうなることを予想していたのか!?」
赤羽カレンが鉄華オーカミに聞いた。
「あぁ、前のバトルの時も思ったけど、アンタは確実に勝つために、先ずは相手のカードをできる限り破壊しようとする癖がある。だから決めきれなかった時のために、敢えてビスケットを配置したんだ」
「………」
「普通にバトルするなら、それが正解の動きなんだろうな。でも今回はそれが仇になった」
赤羽カレンのデッキは赤属性。バトスピの6つの属性のうち、破壊と言う行いが最も得意な色属性である。
それ故に、彼女にはできる限り破壊してバトルを有利に進めようとする思考があった。鉄華オーカミは僅か二度のバトルでそれを見抜き、逆手にまで取って見せたのだ。
「くっ……だがまだ終わってないぞ。リザーブに叩きつけられたコア2つをそのまま剣斬に追加、LV3にアップ」
ー【仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝[2]+火炎剣烈火】(3➡︎5)LV2➡︎3
「アタックステップ、剣斬で…………」
「その前に、オルガの【神技】の効果を発揮。コアを4つ取り除いてトラッシュから鉄華団カードを召喚する」
「ッ……私のターンでも使えたのか」
「轟音打ち鳴らし、過去を焼き切れ!!……ガンダム・グシオンリベイク!!……LV2で召喚!」
ー【ガンダム・グシオンリベイク】LV2(3)BP9000
「ここでグシオンリベイク……」
オルガの効果で上空から降り立ったのは薄茶色の分厚い装甲を持つ一機のモビルスピリット。
その名はグシオンリベイク。バルバトスとは双璧を成すガンダムの名を持つモビルスピリットであり、鉄華団デッキの守護神。
「召喚時効果、剣斬のコア2つをリザーブに」
「くっ……又してもコアシュート」
ー【仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝[2]+火炎剣烈火】(5➡︎3)LV3➡︎2
グシオンリベイクは登場するなり、手に持つハルバードを横一線に振るい、紫の斬撃波を発生させる。剣斬はそれに被弾し、LVが降格してしまう。
BPが大幅にダウンしてしまうが…………
「だが止まるわけにはいかない。アタックステップは継続、剣斬でアタック、火炎剣の効果でドロー………さらにLV2、3のアタック時効果で1ターンに一度回復する!!」
ー【仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝[2]+火炎剣烈火】(疲労➡︎回復)
果敢に攻める赤羽カレン。火炎剣のもう1つの効果でダブルシンボルとなっているため、鉄華オーカミとしてはここはブロックするしかない。
「バルバトス第5形態でブロックだ」
剣斬の行手を阻むのはバルバトス第5形態。レンチメイスを横に振るうが、剣斬をそよ風のようにそれを回避、背後に回って火炎剣で一線…………
バルバトス第5形態を一刀両断し、爆散させた。
「………ターンエンド」
手札:5
場:【仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝[2]+火炎剣烈火】LV2
バースト:【無】
グシオンリベイクはアタックブロック時に疲労状態のスピリット1体を破壊すると言うモノ。
赤羽カレンは前のバトルでグシオンリベイクのその効果を知っている。そのため、このターンは攻めあぐね、致し方なくエンドとする。
次は意外な方法でカウンターをして見せた鉄華オーカミのターン。ここで勝つべく、巡って来たターンシークエンスを進めていく。
[ターン09]鉄華オーカミ
「メインステップ………三日月を召喚し、グシオンリベイクと合体!!」
ー【ガンダム・グシオンリベイク+三日月・オーガス】LV2(3)BP15000
「さらにアタックステップの開始時、もう一度オルガの【神技】の効果、トラッシュからバルバトス第4形態をLV3で復活させる!!」
ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV3(4)BP12000
三度目となるオルガの【神技】の効果。メイスを片手に、地中からエースカードであるバルバトス第4形態が復活を果たす。
「ッ……倒しても倒してもスピリットが蘇って行く」
「あぁ、鉄華団は倒れないッ!!……アタックステップ、バルバトス第4形態でアタック……!!」
メイスを構え、背中のブースターで飛翔するバルバトス第4形態。その目指す先は当然、赤羽カレン。
「アタック時効果でブレイヴ1つを破壊し、相手スピリットのコア2つをリザーブに置く」
「………」
「スピリット状態として残った雷鳴剣を破壊し、剣斬のコア2つをリザーブに……!!」
ー【仮面ライダー剣斬 猿飛忍者伝[2]+火炎剣烈火】(3➡︎1)LV2➡︎1
通りすがり、地に突き刺さった雷鳴剣を手に取り、剣斬に向かって投げつけるバルバトス第4形態。剣斬は火炎剣烈火で咄嗟にそれを斬り裂く。
しかしそれも束の間、バルバトス第4形態が急接近、蹴りを喰らい、大きく後退してしまう。
「バルバトス第4形態は効果でダブルシンボル………くそ、剣斬でブロックだ」
残るブロッカーは剣斬のみ。残りのライフ的にもブロックしないわけにもいかない。
場ではバルバトス第4形態が蹴り飛ばした剣斬に対してメイスを構え、狙いを定める。そして再び急接近してメイスを叩きつけ、地に叩きつけて見せた。
流石にこの連撃には耐えられなかったか、剣斬は力及ばず爆散、握られていた火炎剣は地面へと突き刺さる。
「………続けて行け、グシオンリベイク!!……効果で残った火炎剣を破壊」
鉄華団のパイロットブレイヴ『三日月・オーガス』と合体したグシオンリベイクで容赦なくアタックを継続する鉄華オーカミ。
グシオンリベイクは赤羽カレンの最後のライフバリアを破壊するべく、ゆっくりと歩き出す。その間に突き刺さった火炎剣をハルバードで斬り伏せる。
「三日月と合体している今、グシオンリベイクもダブルシンボル、ライフを2つ破壊する」
「………」
迫り来るグシオンリベイク。赤羽カレンはまだ何かないかと手札を見つめるが、もうこれに対抗できるほどのカードは残っていなくて…………
悔しいが、今の自分にできることと言ったら、ただただやって来る目の前の敗北を受け入れるのみ……………
「…………負けたか、ライフで受けるよ」
〈ライフ2➡︎0〉赤羽カレン
一瞬。
悔しさで手札のカードに指圧を掛けてしまうが、すぐにやめて敗北を受け入れる赤羽カレン。
そんな彼女の最後のライフバリアを、グシオンリベイクは手に持つハルバードで容赦なく、且つ豪快に斬り裂いた。
次回、第21ターン「赤ゴモラと緑ゴモラと勇気の絆」