バトルスピリッツ 王者の鉄華   作:バナナ 

58 / 101
第6章 悪魔と魔女編
第58ターン「鉄華団VS鉄華団」


徳川フウ、嵐マコトに捕えられてしまったライ。

 

鉄の牢屋にて、ずっと探していた己の父親、春神イナズマと再会を果たす。ほんの少し前なら諸手を挙げて喜んでいたに違いない。

 

だが、エニーズ02として、彼と嵐マコトによって造られたと言う事情を知ってしまった今、複雑な感情を絡ませていた。

 

 

「お父さん……」

「ライ、大きくなったな、本当に……」

 

 

別々の牢屋に収納され、鎖付きの手枷足枷を嵌められている2人。ギリギリ歩けなくもないが、互いに触れ合う事は許されていない。

 

 

「よくそいつの父親面できますね、春神イナズマさん。お伝えしたはずですよ、全ての真実を伝えたと」

「……徳川フウか」

「ッ……フウちゃん」

 

 

そんな折、収容所の廊下に姿を見せたのは、あの伝説のマッドサイエンティスト、Dr.Aを実の祖父に持つ少女、徳川フウ。

 

 

「徳川フウ。君がどう言おうと、私はこの子の父親だよ。家族とは、血ではなく、共に過ごした時間で形成されて行くモノ。故に私とライは、紛れもない歴とした家族だ」

「お父さん……」

「すまなかった、ライ。オマエが傷つくのを恐れ、ずっと本当の事を伝えられなかった事を。全ては私に責任がある、ヨッカは許してあげてくれ」

 

 

イナズマは膝を突き、ライに許しを乞う。

 

もちろん、これだけで全てを許して貰えるとは思っていないだろう。ライを造り、それしか手がなかったとは言え、ヨッカを巻き添えにした彼の罪は余りにも重い。

 

13年間、彼と父子の関係を築いて来たライは、その父に頭を下げられ、困惑するばかりだ。

 

 

「ニッヒヒ……そんな事急に言われたって、何を言えばいいかわかんないよね、ライちゃん♡」

「……フウちゃん、オーカミは、どうしたの」

 

 

親子の会話に割って入って来たフウに、ライが訊いた。

 

それを耳にするなり、フウの口角は不気味な角に上がって………

 

 

「あぁ、死んじゃったよ」

「ッ……!!」

 

 

突然、心に大きな風穴を開けられる。

 

抉られた感情は悲しみとなって埋め尽くされる。

 

 

「う、嘘だ」

「嘘言うわけないじゃん。ゴキブリみたいにしぶとかったな〜……自分の敗北を最後まで認められない、哀れな奴でしたよ」

「………」

 

 

開いた方が塞がらない。胸の高鳴りが抑えられない。

 

オーカミが死んだと言う事実を、心の底から受け入れられない。

 

 

「崩壊したトンネルの中で響いた最後の遠吠えを、ライちゃんにも訊いて欲しかったものです。まさに、犬死に」

「……!!」

「なに、やろうって言うの?」

 

 

流石に怒りが込み上げて来たライ。自身を閉じ込めている鉄の檻を両手で掴み、涙目になりながらフウを睨みつける。

 

 

「ニッヒヒ、まぁ直ぐにやるんですけどね。ライちゃん、今から貴女にはこの建造物の最上階にて、私と儀式に励んで貰います」

「儀式?」

「えぇ、その内容は、もちろんコレです」

 

 

フウが、1枚のバトスピカードを見せつけながら、ライにそう告げて来た。

 

つまり、儀式の内容は『バトルスピリッツ』………

 

おそらく、いつもの競技のモノではなく、命を賭けた、本当の戦いだ。ライはそれを直感すると同時に、オーカミをはじめ、ヨッカやイナズマ、自分が生まれて来たせいで凄惨な目に会ってしまった人物達の顔が思い浮かぶ。

 

彼らの幸せを望むなら、選択肢は1つしかなくて………

 

 

「その儀式、私が勝てば?」

「もちろん、ライちゃんとイナズマさんの身は自由。今後一切貴女の周辺には手を出さない事を誓います」

「乗った。やろう、儀式」

「ダメだ行くなライ。奴はDr.Aの孫、どんな恐ろしい事を仕掛けて来るか」

 

 

皆の幸せのため、フウとのバトルに応じるライ。

 

Dr.Aの孫である彼女がただ者ではない事を知っているイナズマは、向かい側の牢屋から言葉でそれを制止させようとするが………

 

 

「大丈夫だよお父さん。私は負けない」

「ニッヒヒ、これで決まりね」

「やめろ、やめなさい、ライ!!……ライ!!」

 

 

イナズマの制止の言葉を受けても尚、止まらず進み出すライ。

 

フウがライの牢を開けると、2人は儀式と言う名のバトルスピリッツを行うため、このレンガで構成された建造物の最上階へと向かう。鉄の牢にただ1人取り残されたイナズマは、ライを守ろうと思っても守ってやれない歯痒さと悔しさで、壁を殴りつけた。

 

 

******

 

 

 

ここは界放市ジークフリード区にある『児雷也森林』……

 

整備されていない、生い茂る緑の数々。木陰により生まれる闇が心をざわつかせる、そんな場所にいるのは、少年、鉄華オーカミと、その兄貴分、九日ヨッカ。

 

彼らは春神ライと春神イナズマを、嵐マコトと徳川フウから取り戻すべく、蛇澤マツリの言葉通り、北東の方角をただひたすらに歩んでいた。

 

 

「そう言えば、イナズマって誰?」

「え」

 

 

歩きながら、オーカミがヨッカに訊いた。彼にとってイナズマは、度々耳にしていた名前ではあるものの、その細かな詳細は伏せられていたため、今更ではあるが、当然の質問だろう。

 

 

「あぁそっか、言ってなかったな。イナズマ先生、春神イナズマは、ライの父親で、オレにバトスピを教えてくれた、恩師だ。嵐マコトとは、Dr.Aの元助手同士だったらしい」

「……アニキの師匠」

「あぁ、言うて最後に会ったのはガキの頃で、13年も前なんだけどな」

 

 

オーカミが春神イナズマの情報で最も耳を傾けたのは、春神ライの父親であると言う事でも、Dr.Aの元助手であると言う情報でもなく、ヨッカの師匠だったと言う情報。

 

 

「あの人からは、バトスピだけじゃない。人として大事な事も沢山教わった恩がある。だからオレは、その御恩をキッチリ返上したいんだ、今日、この日にな」

「いいな、それ。アニキらしくて好きだ、オレ」

「おう、あんがとよ」

 

 

ヨッカの考えに大いに賛同するオーカミ。ヨッカもそれを訊いて、より大きなやる気を獲得した。

 

だがそれも束の間、2人の周囲から、瞬きする間もない程の速さで、白く濁った霧が立ち込める。

 

 

「!」

「これは……」

「やぁやぁご機嫌よう、諸君」

 

 

姿が見えないが、霧の向こう側から声だけが聞こえる。

 

ヨッカとオーカミは、この耳障りな声の正体を知っていて………

 

 

「嵐マコト……!!」

「えぇそうです。よくここがわかりましたね、九日ヨッカ。そして、まさかそんな滑稽な姿になってまでまた喧嘩を売りに来るとは、余程死にたいようですね、鉄華オーカミ」

「オマエはどうでもいいから、早くフウを出せよ、アイツはオレが倒す」

 

 

白い霧の中、どこで監視をしているのか、2人を視認できている嵐マコト。この白い霧は、おそらく彼が出現させているモノなのだろう。

 

 

「フウ様はね、今忙しいのですよ。己の夢を叶えるためにね」

「夢?」

「その夢を妨げようモノなら、あのDr.Aをも超えた、エクセレントな世界の支配者である、この私が、お相手になりますよ。さぁ、1人ずつ潰して差し上げましょう!!」

「!!」

 

 

嵐マコトがそう宣告すると、思わず目を瞑ってしまう程の突風が吹き荒れ、白く深い霧が瞬く間に濃くなり、オーカミとヨッカの視界が何も見えなくなってしまう。

 

 

「……!!」

 

 

風が止み、オーカミが目を開けると、その景色は森林から一変し、水滴1つ残りそうにない、砂漠へと変貌していた。

 

 

「どこだ、アニキは?」

 

 

直ぐにヨッカがいなくなっていた事に気がつく。だが、どこをどの方角で見渡しても、ここは砂漠、暑さ極まりない、砂のみの世界。

 

 

「やぁオーカミ君。無事ですよ、九日ヨッカならね」

「嵐マコト」

 

 

姿なき嵐マコトの声が、今度はこの地に響く。

 

 

「驚いたでしょう。私は元々、ありとあらゆるモノをデータ化する研究をしていましてね。この程度の事、造作もないのですよ。これこそまさに神の所業」

「黙れよ。オレと戦いたいなら、高みの見物なんかしてないで、今直ぐオレの目の前に来い」

「おぉおぉ、怖い怖い。どうやら、フウ様が貴方の逆鱗に触れてしまったようですね」

 

 

嵐マコトに会ってからと言うもの、口から出て来る一言一言の言葉の切れ味が増していくオーカミ。

 

フウや彼に対する怒りが抑えられない事の表れであろう。

 

 

「だけど、貴方がバトルするのは、フウ様でも、私でもありませんよ」

「……さっきと言ってる事が違うぞ」

「私がお相手するとは言ったが、私がバトルするとは一言も言ってませんからね。貴方のお相手は、貴方自身ですよ」

「なに」

 

 

嵐マコトがそう告げると、オーカミの目の前に、デジタル粒子が密集し、もう1人の鉄華オーカミを形成する。

 

 

「オレがもう1人……」

「私の技術力、凄いでしょう。名付けて、鉄華オーカミ・アナザー」

「ダサ」

 

 

嵐マコトが名付けた安直なネーミングに、オーカミがツッコむ。確かにダサい。

 

 

「さぁオーカミ・アナザーよ、その目に映る本物を、亡き者に」

「だってさ、やるぞ本物。バトル開始だ」

「……」

 

 

デジタル粒子で構成されたもう1人の鉄華オーカミ、鉄華オーカミ・アナザー。

 

Bパッドを展開し構え、本物の鉄華オーカミにバトルを仕掛ける。

 

 

「まぁいいや、準備運動にちょうどいい。やるぞニセモノ、バトル開始だ」

 

 

本物のオーカミが、ここで逃げるわけがない。同じくBパッドを展開し構え、動くようになった右手でそこから4枚のカードをドローする。

 

 

「アッアッア……エクセレントなバトルを、期待してますよ」

 

 

……ゲートオープン、界放!!

 

 

目の前の風景と己、それら全てがデジタル。全てが偽りで偽物。

 

そんな中、鉄華オーカミと鉄華オーカミ・アナザーによるバトルが幕を開ける。

 

先攻はアナザーの方だ。体格や髪色に髪型、性格から口調まで、そのほとんどをコピーしたそれが、己のターンを進めて行く。

 

 

[ターン01]鉄華オーカミ・アナザー

 

 

「メインステップ、創界神ネクサス、オルガ・イツカを配置」

「!!」

 

 

ー【オルガ・イツカ】LV1

 

 

「デッキまで同じなのか」

「配置時の神託により、コア+2。ターンエンド、オマエのターンだぜ、本物」

手札:4

場:【オルガ・イツカ】LV1(2)

バースト:【無】

 

 

そのターンをエンドとするオーカミ・アナザー。ライを助けるため、今度はオリジナルのターンが始まる。

 

 

[ターン02]鉄華オーカミ

 

 

「メインステップ、創界神ネクサス、クーデリア&アトラを配置」

 

 

ー【クーデリア&アトラ】LV1

 

 

「神託でコアを2つ追加。ターンエンド」

手札:4

場:【クーデリア&アトラ】LV2(2)

バースト:【無】

 

 

オリジナルのオーカミは、オルガ・イツカと双璧を成す創界神ネクサス、クーデリア&アトラを配置。

 

互いにフィールドには何も現れないタイプのネクサスを配置し、その初ターンはエンドとなる。

 

だが………

 

 

「アッアッア、このバトル、およそ8割方アナザーの勝ちだ」

「……何急に、黙っててくれる?」

 

 

嵐マコトが突然そう言い放った。オーカミはそんな彼の声と言動で不快になる。

 

 

「同デッキ同士の対決、ミラーマッチは、どちらが先に強い攻撃を仕掛けられるかが命運を分ける。アナザーは先に行動できる先攻。しかも鉄華団のデッキの動きにおいて、最も重要な働きをするオルガ・イツカを配置できた。つまり君がアナザーに勝つ確率は、約2割程度しか残っていないと言う事なのだよ」

「へぇ」

 

 

オーカミは嵐マコトの分析に、興味なさそうな反応を見せる。

 

だが現実に、このミラーマッチで運負けしているのは事実で。

 

 

「アッアッア、その余裕、どこまで続くかな。さぁやってしまうのです、アナザー」

「うるさいな」

 

 

オーカミの性格をコピーしているからか、アナザーもまた、嵐マコトの言葉と言動で不快になっている様子。

 

次はそんなオーカミらしい一面を垣間見せるアナザーのターンだ。

 

 

[ターン03]鉄華オーカミ・アナザー

 

 

「メインステップ、バルバトス第1形態をLV1で召喚」

 

 

ー【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV1(2)BP2000

 

 

「バルバトス……」

「召喚時効果でデッキ上から3枚オープン、その中のランドマン・ロディを手札に加え、残りは破棄」

 

 

オーカミの前に初めて敵として立ちはだかるバルバトス、その第1形態。効果によりアナザーの手札に「ランドマン・ロディ」のカードが加えられた。

 

 

「アタックステップ、バルバトス第1形態でアタックだ。フラッシュタイミングでオルガの【神域】……デッキ上3枚を破棄して、1枚ドロー」

「ライフで受ける」

 

 

〈ライフ5➡︎4〉鉄華オーカミ

 

 

「ぐっ……!?」

 

 

バルバトス第1形態の拳が、オーカミのライフバリア1つを粉砕。

 

鉄華団使いの鉄華オーカミが、鉄華団のバルバトスからライフを奪われると言う異様な光景。オーカミは激しいバトルダメージによりよろけるが、その表情からは自然と笑みが溢れて来て………

 

 

「いいね、ミラーマッチ。鉄華団VS鉄華団。いつも背中しか見ていないバルバトスを、真正面から見れるなんて、最高だ」

「………その感情は持ち合わせてないな、ターンエンド」

手札:6

場:【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV1

【オルガ・イツカ】LV2(3)

バースト:【無】

 

 

命懸けのバトルスピリッツの中、自分しか所持していないはずのデッキ同士でのバトルと言う特異な状況に、オーカミは心躍っていた。

 

嵐マコトによりデジタルから作り出されたアナザーには、到底理解し得ない感情であろう。

 

 

[ターン04]鉄華オーカミ

 

 

「メインステップ、バーストをセット。オルガがいない分のアドバンテージをここで取り返す。大地を揺らせ、未来へ導け!!……ガンダム・バルバトス第4形態、LV2で召喚!!」

 

 

ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV2(3)BP9000

 

 

反撃すべく、オーカミがフィールドへ繰り出したのは、黒き戦棍メイスを片手に持つ、バルバトスの基本形態、第4形態。

 

 

「成る程、少しでも勝率を上げるために、エースを早めに召喚ですか。しかし、無意味な事です」

「アタックステップ、バルバトス第4形態でアタック」

 

 

嵐マコトが不適に笑みを浮かべる中、オーカミがアタックステップへ突入。バルバトス第4形態でアタックを行い、それが持つアタック時効果も発揮させる。

 

 

「アタック時効果、バルバトス第1形態からコア2個をリザーブへ置き、消滅」

 

 

背部のスラスターで飛翔し、砂塵を巻き上げながら、アナザーのフィールドへと突撃するバルバトス第4形態。

 

メイスを振い、バルバトス第1形態の胸部を強打して爆散へ追い込むと、次はアナザーのライフバリア目掛けて突き進む。

 

 

「やるな、本物。だが相手によって鉄華団スピリットがフィールドを離れる時、手札から「ガンダム・フラウロス」の効果を発揮」

「!」

「コレを手札からノーコスト召喚する」

 

 

ー【ガンダム・フラウロス[流星号]】LV1(2)BP5000

 

 

バルバトス第1形態の消滅により、アナザーの手札にあるフラウロスの効果が誘発。

 

大量の銃火器武装に、マゼンタのカラーの装甲を持つ、鉄華団スピリット、フラウロスが彼のフィールドへと降り立った。

 

 

「今度はフラウロスか」

「バルバトス第4形態のアタックはライフで受ける」

 

 

〈ライフ5➡︎4〉鉄華オーカミ・アナザー

 

 

BPで劣るためか、召喚したフラウロスでブロックはせず、バルバトス第4形態のアタックをライフで受けるアナザー。

 

バルバトス第4形態は、メイスを縦一線に振い、彼のライフバリア1つを粉々に粉砕した。

 

 

「バルバトス第4形態の効果を発揮、自分のスピリットがアタックしたバトル終了時、トラッシュから鉄華団を1コスト支払って召喚できる」

「知ってるさ」

「オレはコレにより、バルバトス第1形態を召喚」

 

 

ー【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV1(1)BP2000

 

 

「不足分のコストは、バルバトス第4形態をLV1にして確保。バルバトス第1形態の召喚時効果で、デッキ上3枚をオープンし、その中のビスケットを手札へ、残りは破棄。ターンエンド」

手札:4

場:【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV1

【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV1

【クーデリア&アトラ】LV2(4)

バースト:【有】

 

 

バルバトス第4形態の効果により、オーカミもバルバトス第1形態を召喚。その効果により、鉄華団のネクサスカード「ビスケット・グリフォン」を手札に加え、このターンはエンドとした。

 

 

「オレのターンだ。本物、オマエならオレがさっきあのタイミングでフラウロスを召喚した意味、わかるよな?」

「………」

 

 

次はアナザーのターン。同じデッキを使うオーカミは、残ったフラウロスがどう言う使われ方をするのかを理解していて………

 

 

[ターン05]鉄華オーカミ・アナザー

 

 

「メインステップ、フラウロスのLVを3にアップ。そしてそれを対象に【煌臨】を発揮」

「……来るか」

「天地を揺るがせ、未来へ響け!!……ガンダム・バルバトスルプスレクス、LV3で煌臨!!」

 

 

ー【ガンダム・バルバトスルプスレクス】LV3(5)BP16000

 

 

アナザーの背後から、巨腕を持つ白いモビルスピリットの影が、フィールドへと飛び出し、そこにいるフラウロスと重なり合って1つの存在となる。

 

こうして誕生したのは、バルバトスの最終形態、最強の鉄華団スピリット、バルバトスルプスレクス。身の丈程はある超大型メイスを構え、オーカミの目の前に敵として立ちはだかる。

 

 

「ルプスレクス……」

「実にエクセレントですアナザー。もう鉄華オーカミに勝ち目はないでしょう」

「追加でランドマン・ロディをLV1で1体召喚」

 

 

ー【ランドマン・ロディ】LV1(1)BP1000

 

 

どこかでこのバトルを傍観している嵐マコトは、ルプスレクスを先に着地させたアナザーの勝利を確信。

 

アナザーは余ったコアで、丸みを帯びた鉄華団の小型モビルスピリット、ランドマン・ロディを召喚すると、アタックステップへと移行して………

 

 

「アタックステップ。その開始時にオルガの【神技】を発揮、自身のコア4つをボイドに置き、トラッシュから鉄華団ブレイヴ、三日月・オーガスを召喚し、バルバトスルプスレクスに直接合体」

 

 

ー【ガンダム・バルバトスルプスレクス+三日月・オーガス】LV3(5)BP22000

 

 

オルガの効果を発揮させ、トラッシュからバルバトスルプスレクスにブレイヴを合体させるアナザー。

 

鉄華団最強の合体スピリットを、あろう事かその使い手であるオーカミの前に爆誕させた。

 

 

「ルプスレクスでアタック、その効果で先ずはデッキ上2枚を破棄、鉄華団カードがあるため、紫シンボル1つを追加」

 

 

容赦なくルプスレクスで攻撃を仕掛けるアナザー。そのアタック時効果により、デッキを破棄しつつ、シンボルを3つにまで増加させる。

 

だが、重要なのはそこではなく、それを使ったことにより、彼のトラッシュのカードの合計枚数が10枚を超えたと言う点であり………

 

 

「くっ……これで、トラッシュのカードが11枚」

「そうだ。コレにより、バルバトスルプスレクスのもう1つの効果を発揮できる。このターンの間、オマエの全てのスピリット、ネクサスのLVコストは+1、バルバトス第4形態と第1形態は消滅だ」

 

 

アナザーのトラッシュのカードが合計10枚を超えたため、ルプスレクスの真の力が解放される。

 

ルプスレクスは背部にあるテイルブレードと呼ばれる武装を、まるで本物の尾のように展開し、それでオーカミのフィールドに存在するバルバトス第4形態と第1形態の胸部や肩、腹部を何度も貫く。

 

バルバトスの最終形態にして鉄華団最強スピリットの強力な攻撃を受けてしまった2体は、堪らず爆散。オーカミのフィールドはガラ空きとなる。

 

 

「さらに三日月の【合体中】効果で、オマエのリザーブのコア2つをトラッシュへ」

 

 

追い討ちを掛けるアナザー。消滅させられた2体のスピリットのコアも、リザーブではなくトラッシュへと送られ、反撃する隙さえ与えない。

 

 

「そして今のルプスレクスはトリプルシンボル、ライフを3つ破壊する」

「………」

 

 

フィールドにはこのタイミングでは何もできない創界神ネクサスのみ。リザーブのコアも枯らされた。

 

オーカミはただ、そのアタックを受ける事しかできない。

 

 

「ライフで受ける」

 

 

〈ライフ4➡︎1〉鉄華オーカミ

 

 

「ぐぅっ……!?!」

 

 

超大型メイスを縦一線に振るったルプスレクスの全力の一撃。最初の一撃とは比にならないバトルダメージが、オーカミに襲い掛かる。

 

何度も食らった激しいバトルダメージ、慣れない痛み、気を抜けば意識が飛びそうになる。

 

だが、ライのためにも負けられないオーカミは、歯を食いしばり、痛みを堪え、伏せていたバーストカードをここで発動させる。

 

 

「ライフ減少後のバースト、絶甲氷盾」

「……」

「ライフ1つを回復させる」

 

 

〈ライフ1➡︎2〉鉄華オーカミ

 

 

反転させたバーストカードは最も汎用性の高いとされる白属性のマジックカード『絶甲氷盾〈R〉』………

 

コア不足でコストが支払えないため、アタックステップを終了させる効果は発揮できないものの、バースト発動時の効果により、オーカミはそのライフ1つを取り戻した。

 

 

「これで、残ったランドマン・ロディでアタックしても、オレのライフは全て奪えない」

「流石本物だ、よく粘る。ターンエンド」

手札:4

場:【ガンダム・バルバトスルプスレクス+三日月・オーガス】LV3

【ランドマン・ロディ】LV1

【オルガ・イツカ】LV1(2)

バースト:【無】

 

 

追撃の意味はないと察知し、アナザーはランドマン・ロディをブロッカーとして残し、そのターンをエンド。

 

風前の灯ながらも生き残った、本物の鉄華オーカミのターンへと移る。

 

だが、ルプスレクスによってフィールドを荒らされてしまった事はかなりの痛手であり………

 

 

[ターン06]鉄華オーカミ

 

 

「メインステップ、ネクサス、ビスケット・グリフォンを配置」

 

 

ー【ビスケット・グリフォン】LV1

 

 

「効果発揮、疲労させてデッキ上1枚をオープン、鉄華団カードなら手札へ加える」

 

 

前のターンに手札としていたビスケットのカードを配置。いつも通りフィールドには何も出現しないが、オーカミはその効果により、オープンされた「オルガ・イツカ」のカードを回収、手札へ加えた。

 

 

「続けてオルガを配置。配置時の神託により、コア+3」

 

 

ー【オルガ・イツカ】LV2(3)

 

 

「アッアッア、今更オルガか。遅いぞ、とっくに君の負けは確定している」

 

 

ビスケットの効果で手札に加えたオルガをそのままフィールドへと配置。

 

だが、嵐マコトの言う通り、既に遅い。

 

アナザーのフィールドには、鉄華団最強のルプスレクスが、超大型メイスを構えて聳え立っているのだ。今更このアドバンテージの差を取り返す事はほぼ不可能、ミラーマッチなら尚更だ。

 

 

「リザーブに残った全てのコアをビスケットへ置き、ターンエンドだ」

手札:4

場:【オルガ・イツカ】LV2(3)

【クーデリア&アトラ】LV2(4)

【ビスケット・グリフォン】LV2

バースト:【無】

 

 

「アッアッア、滑稽ですね、勝機を見出せないとは言え、ヤケクソになってネクサス1つに全てのコアを集中させるとは。貴方の始末が終われば、次は九日ヨッカです」

 

 

残ったリザーブのコア8個を、ビスケットの上に置き、そのターンをエンドとする。

 

打つ手がなく、ヤケクソになったかのようなプレイに見えるが………

 

 

「この感じ、なんだ……!?」

 

 

デジタルで構築された偽物である、アナザーだけがこの違和感を感じていた。

 

己の本物の余裕綽々とした涼しい顔。圧倒的に優位な状況に立っていると言うにもかかわらず、蛇に睨まれた蛙の、蛙側にいるかのような、不思議な感覚。

 

 

「何をしているのですアナザー、早くターンを進めなさい。鉄華オーカミの性格とデッキと戦略をコピーした貴方なら、この状況が勝ち確定だと言う事はお分かりでしょう」

「……」

 

 

どこかで観ている馬鹿は気づいていない。

 

だが、進まなければならない事もまた事実。アナザーは本物にトドメを刺すべく、巡って来た己のターンを進め始める。

 

 

[ターン07]鉄華オーカミ・アナザー

 

 

「メインステップ、2体目のランドマン・ロディをLV2で召喚」

 

 

ー【ランドマン・ロディ】LV2(2S)BP3000

 

 

アナザーは2体目のランドマン・ロディを召喚。オーカミとの戦力差をさらに広げていく。

 

 

「アタックステップ。もう逃げ場はないぞ、本物。バルバトスルプスレクスでラストアタック、効果でデッキを破棄し、トリプルシンボルへ」

 

 

遂に最後のアタックステップへ突入。アナザーは再びルプスレクスでオーカミに攻撃を仕掛ける。

 

トリプルシンボルになり、決定打を得るには十分過ぎる打点を確保したが………

 

 

「だけど、LVコストを上げる効果と、三日月のリザーブのコアをトラッシュに置く効果は、ビスケットに全てのコアを置いているから、実質無効だ」

「ッ……このためにリザーブのコアをネクサス1つに集中させたのか」

 

 

ここでビスケット1つにコアを集中させた事が功を制す。これにより、オーカミのフィールドからは1枚もフィールドから離れず、コアがトラッシュへ送られる心配もない。

 

 

「オレにしては、気づくのが遅かったな」

「アッアッア、しかし、だから何だと言うのです。ネクサスカードでブロックでもするつもりですか」

 

 

嵐マコトが笑いながらそう告げる。

 

確かに、何もしなければ、ルプスレクスのトリプルシンボルのアタックによる一撃で沈むだけだ。

 

だが、それを阻止しつつ、勝機を見い出すためにこの手段を使ったのだ。

 

今の鉄華オーカミが、何もしない訳がない。

 

 

「一々口出しするなよ。これはオレと、昔のオレとのバトルだ」

 

 

オーカミの雰囲気が変わり、やや鋭くなる。

 

そして彼は、この状況を一変させるべく、手札にある1枚のカードを、己のBパッドへと叩きつける。

 

 

「行くぞ、オレのカード達。フラッシュアクセル、紫のブレイヴカード、死骸銃ドラグヘッドの効果を使用する」

「ッ……!?」

「な、何!?……鉄華団のカードじゃないだと!?」

 

 

オーカミが使用したカードに、彼の偽物であるアナザーは言葉を詰まらせ、嵐マコトは逆に声を荒げる程に驚愕する。

 

無理もない。たった今、彼の使用したカードは、鉄華団のカードでも、汎用性に富んだ有名なカードでもなく、見たこともない紫のカードだったのだから………

 

 

「面白いだろ。本日のハイライトカードだ、コイツの効果で、ルプスレクスのコア2つをリザーブへ置き、そのLVを3から2に下げる」

「くっ……」

 

 

オーカミが発揮したアクセル効果により、ルプスレクスの機体内から2つのコアが弾け飛ぶ。合計のコア数が5から3となり、それに合わせてLVも3から2へとダウンした。

 

さらに、そのカードの本領発揮はここからであり………

 

 

「この効果発揮後、手札1枚を破棄し、このカードを手元に置かず、そのままノーコスト召喚だ」

 

 

ー【死骸銃ドラグヘッド】LV1(3)BP4000

 

 

紫色の魔法陣が大地に刻まれ、そこから龍の頭骨を用いて造られた銃、死骸銃ドラグヘッドが出現。

 

 

「ブロッカーが増えた所で、オレのルプスレクスは止められない。フラッシュ、オルガの【神域】を発揮、デッキ上3枚を破棄して1枚ドロー、さらにこのターンの間、相手は効果でアタックステップを終了できない。これで絶甲氷盾は封じた」

 

 

回って来たフラッシュタイミングで創界神ネクサスであるオルガの【神域】の効果を発揮、絶甲氷盾をケアする。

 

だが、本物はそれくらいで止まる程、生半可なモノではない。

 

 

「そんなカードはもう使わないさ。使うのは、コレだ、フラッシュ【煌臨】を発揮、対象は【装填】の効果を持つ、死骸銃ドラグヘッドだ」

「ブレイヴに煌臨!?」

 

 

ブレイヴであっても【煌臨】の対象とする事ができる効果【装填】を発揮させるドラグヘッド。

 

それにより、オーカミが手札からアナザーへ見せたのは、フラッシュタイミングで煌臨できるバルバトスルプスだ。

 

 

「天空斬り裂け、未来を照らせ、ガンダム・バルバトスルプス、LV2で煌臨。死骸銃ドラグヘッドの【装填】の効果により、煌臨元から、そのまま合体」

 

 

ー【ガンダム・バルバトスルプス+死骸銃ドラグヘッド】LV2(3)BP12000

 

 

砂漠のフィールドに突如出現したのは、邪悪なオーラを纏う、冥府の扉。その扉から現れたのは、バスターソード状のメイス、ソードメイスを持つバルバトスの強化形態、バルバトスルプス。

 

登場するなり、地に落ちているドラグヘッドを手に取り、剣銃を携えた、合体スピリットとなる。

 

 

「ルプスの煌臨アタック時効果、デッキ上2枚を破棄し、その中の鉄華団カード1枚につき、コア3個以下のスピリット1体を破壊」

 

 

オーカミのデッキ上から2枚のカードが破棄、その中には当然、鉄華団のカードが存在していて。

 

 

「破棄したカードは、鉄華団「ガンダム・グシオンリベイクフルシティ」と「クーデリア&アトラ」……よって、コア3個以下のスピリット2体、LV2のランドマン・ロディと。ルプスレクスを破壊だ……!!」

 

 

砂塵を巻き上げながら、天空へと飛翔するバルバトスルプス。そして敵のフィールドへと居座るルプスレクスへと急降下。

 

風を切り突き進む中、ドラグヘッドから闇のエネルギーが詰まった弾丸を連射。ランドマン・ロディは被弾し、即爆発させられるが、ルプスレクスは背部のテイルブレードを伸ばし、難なくそれを斬り落とし、誘爆させる。

 

だが、爆発による爆煙を利用し、バルバトスルプスは、ルプスレクスの背後を取る事に成功。最後は背後からソードメイスで、背部から胸部を刺し貫き、爆発に追い込んだ。

 

 

「ルプスで、ルプスレクスを破壊するだと!?」

「クーデリア&アトラの【神域】の効果でドロー。先攻を取られて、オルガを先に配置された段階で、オレの不利は確定していたからな。それを覆すために、このタイミングで使える、ルプスを絡めたカウンターコンボを狙っていたのさ」

「バトルの序盤から、コレを……!?」

「そうだ」

 

 

小さな笑みを浮かべながら、アナザーにそう告げるオーカミ。

 

アナザーは確かにオーカミの性格や戦術、鉄華団のデッキなど何もかもをコピーした存在だが、それ故に、自身の成長はない。本物であり、周囲のバトルの技術を取り込み、常に成長を続けけていく鉄華オーカミに、敵うわけがないのだ。

 

 

「ターン、エンドだ」

手札:4

場:【ランドマン・ロディ】LV1

【三日月・オーガス】LV1

【オルガ・イツカ】LV2(3)

バースト:【無】

 

 

最強だったアタッカー、ルプスレクスを失い、逆に合体したルプスの登場を許してしまう羽目になったアナザー。

 

己のデータにない戦略に困惑しながらも、静かにそのターンをエンドとした。

 

 

[ターン08]鉄華オーカミ

 

 

「ルプスのLVを3に上昇させ、アタックステップだ。飛べ、ルプス!!」

 

 

LV3、BP17000にも到達したバルバトスルプスが、背部に装着したスラスターを活かし飛翔する。

 

その鉄の眼光で視界に入れたのは、アナザーのフィールドに残った2体目のランドマン・ロディ。

 

 

「ルプスの【合体中】LV2、3の効果で、残ったランドマン・ロディを消滅。煌臨アタック時効果で三日月を破壊だ」

 

 

ルプスの持つドラグヘッドから放たれた闇のエネルギーが詰まった弾丸の弾幕。それがアナザーのフィールドに残った最後のランドマン・ロディを爆散へと追い込む。

 

 

「フラッシュ、オルガ・イツカの効果で、オレも絶甲氷盾をケア。さらにフラッシュ、クーデリア&アトラの【神技】により、トラッシュの鉄華団1枚をデッキ下に置き、ルプスを回復」

 

 

オーカミは次々とドローをしつつ、白の防御マジックまでケアをし、トドメを刺すべくルプスに二度目の攻撃権利を与える。

 

ここまで来てしまったら、もう詰みである事は、全く同じデッキタイプを使用している、アナザーが1番よくわかっている。

 

 

「あぁ、これが本物のオレ。なんて強いんだ、いつかオレも、こんな風になれたら………」

「ルプスで二度の連続アタックだ……!!」

「ライフで、受ける」

 

 

〈ライフ4➡︎2➡︎0〉鉄華オーカミ・アナザー

 

 

アナザーが己の存在を憂い、本物の存在を羨みながら、バルバトスルプスのソードメイスによる二撃を受け入れる。

 

これにより、彼の全てのライフバリアは砕け散った。本物の鉄華オーカミの勝利を告げるように、偽物のBパッドから「ピー……」と言う甲高い機械音が鳴り響いた。

 

 

「オレの勝ちだな、ニセモノ」

 

 

バトルに敗北し、片膝をつくアナザーに、オーカミがそう告げる。

 

命懸けのバトルだったとは言え、初めてのミラーマッチ、楽しかったのだろう、その表情は優しい笑みを浮かべていた。

 

 

「やっぱ、色んなバトルを経験してる本物はいいな。鉄華団じゃないカードをたくさん知ってる」

「ふ……真正面からルプスレクスを見せてくれてありがとう。オマエとのバトル、楽しかった」

「……オレもだ。またやろう」

 

 

最後にそう言い残し、アナザーはその肉体を粒子と化し消滅していく。オーカミを取り囲んでいた周囲の砂漠の光景も同様に消滅し、緑生い茂る児雷也森林へと戻る。

 

バトスピを愛する己同士、最終的には仲良くなった本物の鉄華オーカミと、偽物の鉄華オーカミ・アナザー。

 

もっと楽しみたいのは山々であったが、それは叶わぬ夢。本物のオーカミは、間もなく真の戦いを、暴力の嵐へ飛び込まなくてはならなくて。

 

 

「で、次はアンタが相手って事か、嵐マコト」

 

 

気配を感じ取ったか、オーカミが振り向いたその先には、Dr.Aに魅せられた怪物、嵐マコトの姿があった。

 

 

「アッアッア……どうやら、鉄華団と相性の良いカード達をデッキへ差し込む事によって、その爆発力を極限まで高めているようだね」

「だから?」

「その程度は所詮付け焼き刃。最強のスピリット、エボルの最終進化形態、クローズエボルを取り入れた私のデッキには、遠く及ばないと言う事さ。アッアッア、アーッアッアッア!!」

 

 

嵐マコトの高笑いする声がこだまする。

 

悪魔の科学者、Dr.Aの力に魅入られし者、嵐マコト。仲間のために、迷いなく突き進む者、鉄華オーカミ。

 

2人のバトルスピリッツが、今、激しくぶつかり合う。

 

 

 






次回、第59ターン「悪魔の棲むカード」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。