バトルスピリッツ 王者の鉄華   作:バナナ 

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第65ターン「魔女の願い」

人気の少ない冬の朝方。界放市ジークフリード区にあるヴルムヶ丘公園にて、鉄華オーカミと春神ライのバトルスピリッツが続く。

 

互いの気持ちが交差し、すれ違いを見せる中、黄属性のモビルスピリット、エアリアルを操る、ライの苛烈な攻撃の前に、オーカミは窮地に立たされてしまい………

 

 

******

 

 

ライのターン。

 

彼女のフィールドにいるモビルスピリット、エアリアル・ガンビットにより、オーカミのスピリットは全滅、さらに後一撃で敗北と言う状況にまで追い込まれていた。

 

 

「アンタに私は越えさせない。このバトル、勝つのは私だ」

「……」

 

 

父親を失い、疲弊し切った心のまま、さらにつきたくない嘘まで吐き捨て、己を蝕みながら戦い続けるライ。

 

そんな彼女を前に、オーカミは何を思うのか、彼女に、静かな視線を送る。

 

 

「自分の気持ちに嘘つくような奴に、オレが負けるかよ」

「うっさい。うっさいうっさいうっさい!!……早くそこをドケって言ってんだ!!…早く私を、1人にしてよ……お願いだから」

 

 

弱々しい、魔女の願い。

 

ライの心を救うためには、このバトルに勝つ。今の自分にできる事はそれしかない。

 

そう考えたオーカミは………

 

 

「悪いけど、オレは勝ってオマエを超えるよ。聞きたいんだ、オマエの本当の気持ち、ずっと一緒にいたいんだ、オマエと」

「!」

「これはオレだけじゃない。オマエが界放市で出会った、みんなが思っている事だ」

 

 

その瞬間、オーカミの雰囲気が少しだけ刺々しく変貌する。本気モードだ。

 

さらにオーカミは、この状況を一変させるべく、伏せていた1枚のバーストカードへと手を当てて……

 

 

「ライフ減少により、バースト発動!!……本日のハイライトカード、メフィラス外星人!!」

「ッ……鉄華団じゃない、スピリットカードのバースト!?」

 

 

オーカミが反転させたバーストカードは、ライが予想すらしていなかった代物。逆転へのキーパーツだ。

 

その強力な効果が今、発動される。

 

 

「効果により、トラッシュからコスト2、4、6のスピリット1体ずつをノーコスト召喚する。オレが呼ぶのは、コスト2、ランドマン・ロディ、コスト6、ガンダム・フラウロス!!」

「一気に2体!?」

 

 

ー【ランドマン・ロディ】LV2(2)BP3000

 

ー【ガンダム・フラウロス[流星号]】LV2(3)BP10000

 

 

「この効果で召喚したスピリット1体につき1枚、デッキからドロー」

 

 

バーストの発動と共に、唸りを上げる大地。そこから、丸みを帯びた小型の鉄華団モビルスピリット、ランドマン・ロディと、バルバトス、グシオンに次ぐ、3体目のガンダムの名を持つ、マゼンタカラーのモビルスピリット、フラウロスが飛び出して来る。

 

さらに、2体の召喚により2枚のカードをドロー。これで1枚しかなかったオーカミの手札は3枚となる。

 

 

「まだあるぞ、手札にあるノルバ・シノの効果、流星号のスピリットが召喚された時、自身をノーコスト召喚し、コア2個以下のスピリット1体を破壊する」

「!!」

「コア2個のスピリット、エアリアル・ガンビットを破壊だ!!」

 

 

ー【ガンダム・フラウロス[流星号]+ノルバ・シノ】LV2(3)BP14000

 

 

フラウロスは、背部に備え付けられたレールガンを両肩より展開。それをエアリアル・ガンビットへ向け、掃射する。

 

エアリアル・ガンビットは、己の操るガンビットで迎え撃つが、フラウロスのレールガンはそれらごと全て貫き、爆散へと追い込んだ。

 

 

「そして、バーストのメフィラスをノーコスト召喚」

 

 

ー【メフィラス[外星人]】LV1(1)BP7000

 

 

全ての派生効果が解決した後に、オーカミのフィールドへと降り立つ、人型でスリムだが、無機質で、どこが怪しげな黒い生命体。

 

その名もメフィラス。オーカミが今回デッキに採用した、本日のハイライトカードだ。

 

 

「これでオマエのフィールドに、アタックできるスピリットはいない」

「くっ……契約エアリアルは魂状態で残して、ターンエンド」

手札:2

場:【スレッタ・マーキュリー】LV1(4)

【ミオリネ・レンブラン[CEO]】LV2

【ミオリネ・レンブラン[CEO]】LV2

【デリング・レンブラン】LV2

【ニカ・ナナウラ】LV2

【ガンダム・エアリアル】魂状態

バースト:【無】

ミラージュ:【株式会社ガンダム】

カウント:【2】

 

 

パイロットブレイヴと煌臨元の契約スピリットをフィールドに残し、ライはそのターンをエンドとした。

 

次は、危機的な状況を乗り越えてみせたオーカミのターンとなるが………

 

 

「さっきので、やっとオマエの本心が少しわかった気がする」

「!」

「オマエ、怖いんだろ。また大事な何かを失うのが、だから逃げようとしてるんだ、この街から」

 

 

ライの滲み出て来た怒りと言動から、オーカミは彼女が抱いている負の感情を理解した。

 

否、本当は、理解した気になっているだけなのかもしれない。しかし、少なからず、目の前で大事な父親を失ってしまった事で、ライは仲間や友、家族、掛け替えのない存在を失う恐怖がへばりついているのは、確かであり……

 

 

「ッ……知ったような口を……だったら何、このままのうのうと過ごし続けて、アンタやヨッカさん達が傷ついて行くのを、どっかに消えちゃうのを、黙って見てろっての!?」

「……」

「これ以上私に、何をしろって言うのよ!!」

 

 

涙目になりながら、必死にライは叫ぶ。その脳裏に浮かび続けるのは、親友だったフウが敵だと発覚した時と、イナズマがそのフウに殺害された瞬間。

 

さらにそこから想像しているのは、オーカミとヨッカが、自分のせいで苦しむ姿。

 

オーカミ同様、仲間や友を大事にする彼女にとって、それはこれ以上ない災厄と言って差し支えない。

 

 

「ただ、居てくれるだけじゃダメか?」

「……!!」

 

 

この言葉を発したのは、オーカミではない。少し離れた所から声がした。

 

2人してその方へと首を向けると、そこには2人にとって恩人である、九日ヨッカの姿があって………

 

 

「アニキ」

「ヨッカさん、なんで……」

 

 

一番驚いていたのは、他でもない、彼に黙ってこの界放市を去ろうとしたライだ。

 

 

「オマエとも結構長い付き合いだからな。考えてる事なんてお見通しだ」

「……」

「オレが不甲斐ないせいで、オマエに辛い思いをさせちまったみたいだな。本当に、すまなかった」

「ちょ、やめてよ」

 

 

ヨッカは、恩師であるイナズマが亡くなってしまったのは、自分のせいだと思っているのだろうか、ライに深々と頭を下げる。

 

 

「正直、これからどう償っていけばいいかわからねぇ、でも、これだけは言えるぞ。オレにはオマエが必要だ」

「!!」

「家帰ったらよ、美味い飯あるのめちゃくちゃ嬉しいし、話し相手いるの凄く楽しいし、まぁそんな事言わしたらキリがねぇか。とにかく、オレはオマエにずっと居て欲しい、ずっとな」

「……」

 

 

何故か。

 

鼓動が速まる。胸が張り裂けそうな程。

 

ライはとっくの昔に理解している。オーカミやヨッカ達が、自分を必要としている事を、ずっと一緒に居て欲しい事を。

 

 

「ダメ……ダメだよ。だって、ヨッカさんは私が居たせいで恩師だったお父さんを失ったし、散々危険な目にあった。そうだよ、お父さんだって、私が産まれてなければ、こんな……全部、何もかも、私が産まれたせいなんだ!!」

「ライ……」

 

 

だが、そうだとしても。

 

いや、そうだからこそ。

 

ライはもう、目の前で失いたくないのだ。オーカミもヨッカも、みんな。ずっと、生きていて欲しいのだ。だから自分が逃げ続けるしかないのだ。進む事など、決してできない。

 

 

「な訳ないだろ、オレ達はな」

「もういいよアニキ」

「オーカ」

 

 

ヨッカが、ライにまた何かを告げようとした直後、それを妨げたのは、彼の弟分であるオーカミだ。

 

 

「今はバトル中だ。後はオレに任せて、黙って見ていてくれ」

「……あぁ、わかった。任せたぜ、兄弟」

 

 

心の通じ合っている2人。ヨッカは後の事を全て信頼している弟分、オーカミへと託し、己は半歩下がり、このバトルを見届ける。

 

 

「ライ、自分なんかいなくなった方が良いって思ってるのも、きっと本当なんだな」

「……」

「でも、オレが聞きたいのはそんな事じゃない。どんなわがままな事でもいい、自分勝手な事でもいい、オマエの願いを、こうありたい未来を叫べよ」

「こうありたい、未来……」

 

 

オーカミが聞きたいのは、今のライにとって、無意識のうちに、心のどこかに閉じ込めているモノ。

 

ライの口から、それを聞くべく、オーカミは己のターンを進めて行く。

 

 

[ターン06]鉄華オーカミ

 

 

「メインステップ、フラウロスのLVを3に、メフィラスのLVを2にアップ」

 

 

メインステップの開始直後、オーカミはフィールドにいるフラウロスとメフィラスのLVを上昇させる。

 

これにより、フラウロスは16000。メフィラスは10000まで到達した。

 

 

「アタックステップ、フラウロスでアタック。合体しているシノの効果により、手札1枚を破棄し、2枚ドロー」

 

 

残り3つのライのライフを破壊すべく、アタックステップへと突入。アタック時効果により、手札を4枚まで増加させる。

 

 

「今のフラウロスはダブルシンボル、これで一気に勝ちが近づく」

 

 

果敢に攻め込むオーカミ。

 

しかしながら勝ちが近づくのは、アタックが通ればの話。

 

相手があの春神ライ。そう易々とそれを通すはずもなく………

 

 

「フラッシュマジック『逃げたら一つ、進めば二つ手に入る』を使用」

「!」

「このマジックは、2つの効果の内、1つを選択して発揮する。1つ目は逃げる効果『ただちにバトルを終了させる』……2つ目は進む効果『自分のスピリット1体を回復させる』」

 

 

ライは、逃げる効果と進む効果。内1つを発揮させる特殊なマジックカードを使用する。

 

この局面、状況的にも、彼女の精神状態的にも、選択肢は1つしかなくて………

 

 

「当然、逃げる方を選択する。フラウロスのアタックをただちに終了」

 

 

ライのフィールドから放たれる黄なる波動に、フラウロスは吹き飛ばされ、阻まれる。

 

 

「なら、ランドマン・ロディでアタックだ」

 

 

ダブルシンボル持ちのアタックは妨げられたものの、オーカミの果敢に攻めるスタイルは変わらない。

 

今度はランドマン・ロディで攻撃を仕掛ける。

 

 

「フラッシュマジック『逃げたら一つ、進めば二つ手に入る』」

「2枚目……!?」

「当然逃げる。ランドマン・ロディのアタックは強制終了」

 

 

フラウロス同様、ランドマン・ロディも黄なる波動に吹き飛ばされ、オーカミのフィールドへと強制送還される。

 

これにより、彼のアタックできるスピリットは、メフィラスのみとなった。

 

 

「でも今のマジックの使用で、オマエの手札は0枚。メフィラスでアタックだ」

「それは、ライフで受ける」

 

 

〈ライフ3➡︎2〉春神ライ

 

 

流石のライも、手札がなければ防御はできなかったか、メフィラスのアタックだけは通す。

 

その無機質で黒々とした拳が、彼女のライフバリア1つを砕いた。

 

 

「……ターンエンド」

手札:4

場:【ガンダム・フラウロス[流星号]+ノルバ・シノ】LV3

【ランドマン・ロディ】LV2

【メフィラス[外星人]】LV2

【オルガ・イツカ】LV1(2)

【クーデリア&アトラ】LV2(3)

バースト:【無】

 

 

3体のスピリットでフルアタックを行なっても、奪えたライフはたったの1つ。

 

だがしかし、1つは奪えた。途方もない実力差のあったあのライから、1つをもぎ取ったのだ。

 

自分は少なからず前に進めていると自覚したオーカミは、ほんの僅かに笑みを浮かべる。

 

 

「なに笑ってんのよ」

「ほんの少しだけ、前に進めたからな。まだ勝負はこれからだ」

「……なんで、アンタはそんなに直向きなの。なんでそんなに前を向いて歩けるの。進んだ先で、大事な人達がいなくなるのが怖くないの?」

 

 

どこまでも止まらず、進み続けるオーカミに、羨望の眼差しを向けながら、ライが訊いた。

 

 

「何度も言わせるな。オマエと、ずっと一緒にいたいからって言ってるだろ」

「ッ……!!」

「だから止まらない。オレは、望んだ未来を手にするまで、進み続ける」

 

 

己の欲にドが付く程直球なオーカミ。

 

しかし、彼も、最初はかなり内向的であった。バトスピと出会い、鉄華団と出会い、多くの仲間や友と交流していた結果、少しずつ、変わって行ったのだ。

 

 

「自分の欲しい未来を望まなくてどうする。進んだ先にある素晴らしいモノに、手を伸ばさなくてどうする」

「……」

「好きな事くらい、素直に話していいんだ。それを聞くために、オレ達がいる。オマエの願いの1つや2つ、聞かせてみろよ」

「……!!」

 

 

[ターン07]春神ライ

 

 

「スタート、コア、ドロー、リフレッシュ……メイン、ステップ……」

 

 

ターンを進めても尚、震えて開いた口が塞がらない。

 

未だに。

 

オーカミを目の前で失った瞬間を想像するだけで、この身が張り裂けそうな思いになる。絶対に、そんな事あってはいけないと、防がなければならないとも思っている。

 

だが、それでも……

 

望んでもいいのなら。

 

 

「……私、どんな理由があっても、バトルは手を抜けない。それがお父さんからの教えだから」

「うん」

「約束も破れない」

「うん」

「多分このバトルに勝ったら、どう言う心境になっても、絶対界放市から去ると思う」

「うん」

「だから、お願い……」

 

 

力の限り、望み、願いを叫ばせて欲しい。

 

 

「私に勝って、勝って私とずっと一緒にいてよ、オーカァァァァ!!」

「……」

「まだ私、私……みんなとお別れなんてしたくないよ……!!」

 

 

涙を零しながら、ようやく己の願いを叫ぶ事ができたライ。オーカミとヨッカの気持ちが、荒み、閉ざされた彼女の心に届いたのだ。

 

そんな彼女の心に、応えてやらないオーカミではない。

 

 

「ライ……!」

「ずっとそれが聞きたかった。全力で来いよ、ライ。約束だ、それを受け止めた上で勝ってやる」

 

 

オーカミの告げた言葉に、ライは頷きながら涙を拭い、深く深呼吸。

 

一旦落ち着くと、彼女は久し振りに、本来持ち合わせる天真爛漫な笑顔をオーカミ達に見せる。

 

 

「行くよ、エアリアル。オーカに見せてやろう、私達の全力」

 

 

さぁ、ラストターンの時間です……!!

 

 

いつもの決めゼリフを告げると同時に王者を発動。目下から頬を伝い、青白い刻印が刻まれる。そして、その言葉と心境の変化に応えるかのように、魂状態となり、片膝をついている、色を失ったエアリアルは、その眼光を緑色に輝かせる。

 

天地でも覆ったかのような強烈な重圧。オーカミは、今から解き放たれる、全力のライの攻撃を受け止める事ができるのか……

 

否、絶対に受け止めなければならない。このバトルに勝ち、ライとずっと一緒にいるために。

 

 

「魂状態のエアリアルを対象とし【契約煌臨】発揮。遥か未来を撃ち抜く、私の相棒、ガンダム・エアリアル・改修型!!……LV2で契約煌臨」

 

 

二度目の【契約煌臨】……

 

魂状態となり、色素を失ったエアリアルが、神々しい光と共に、新たな姿を獲得し、再びフィールドへと降り立つ。その名もエアリアル・改修型。エアリアルの未来の姿だ。

 

 

「契約煌臨した事で、パイロットブレイヴ、スレッタの効果。ただちにエアリアル・改修型に合体

 

 

ー【ガンダム・エアリアル(改修型)+スレッタ・マーキュリー】LV2(4)BP26000

 

 

「そしてエアリアル・改修型の煌臨アタック時効果、オーカのフィールドにいる、全てのスピリットのBPを、マイナス10000」

「!」

 

 

エアリアル・改修型は、登場するなり新しいガンビットをビームライフルに装着し、そこから極太の光線を、オーカミのフィールドへと向けて照射。

 

直撃した3体のスピリットの内、ランドマン・ロディとメフィラスが爆散。フラウロスは片膝をつきながらも辛うじて生き残った。

 

 

「0になったスピリットは破壊され、破壊した数だけ、デッキ下からカードをドロー、さらに合体したスレッタの効果、スピリットを倒した事で、もう1枚デッキ下から1枚ドロー」

 

 

つまりは3枚だ。ライは合計で3枚のカードをデッキの下からドローする。

 

 

「オレも、ランドマン・ロディの破壊時効果で1枚ドローだ」

「アタックステップ。決めるよ、オーカ。私の全力の攻撃、受け止められる?」

「当たり前だ、約束したからな」

「うん。エアリアル・改修型でアタック、その時、もう一度同じ効果を発揮させる。生き残ったフラウロスも破壊」

 

 

ターンシークエンスがアタックステップへと移行し、再び光線を掃射。二度目の直撃は、フラウロスも耐えられなかったか、力尽きて爆散してしまう。

 

 

「合体しているシノはフィールドに残す」

「破壊した事でデッキ下から1枚ドロー、スレッタの効果でもう1枚ドロー。トラッシュからソウルコアをリザーブに戻す。そして煌臨元の契約エアリアルの効果、カウント+1し、デッキ下から1枚ドロー」

「手札6枚か」

 

 

流石は春神ライと言った所か。たった1枚のカードからコンボを作り出し、手札を6枚にまで伸ばしつつ、オーカミのフィールドにいる全てのスピリットを全滅させた。

 

 

「エアリアル・改修型のもう1つの効果。スレッタがある時、全てのエアリアルを黄のトリプルシンボルにする」

「くっ……」

「オーカのライフは後2つ。一撃でも受けたらお終いだぞ」

 

 

ヨッカの言う通り、最早オーカミのライフに、エアリアル・改修型の攻撃を受ける猶予は一切残されていない。

 

だからこそ、1枚のカードをBパッドへと叩きつけて対抗する。

 

 

「フラッシュマジック、ネクロブライト」

「!」

「効果により、トラッシュにある紫のコスト3以下のスピリット1体をノーコスト召喚。来い、ランドマン・ロディ」

 

 

ー【ランドマン・ロディ】LV2(2)BP0

 

 

「そしてブロックだ」

 

 

オーカミがマジックカードの効果でトラッシュから復活させたのは、小型のランドマン・ロディ。

 

エアリアル・改修型には遠く及ばない、貧弱なステータスだが、オーカミがコレを復活させたのは理由がある。

 

 

「そうか、わかったぜオーカ。ランドマン・ロディの破壊時効果は、デッキから1枚ドローし、相手の疲労状態のスピリット1体を破壊する。これでエアリアル・改修型の攻撃を凌ぎつつ、破壊できるってこった」

 

 

ヨッカがオーカミの戦術を理解する。

 

そう、これは単なるチャンプブロックではなく、強烈なカウンターへの布石。オーカミはカードをドローしつつ、エアリアル・改修型を破壊するつもりなのだ。

 

 

「フラッシュマジック『逃げたら一つ、進めば二つ手に入る』を使用」

「ッ……3枚目!?」

 

 

しかし、王者の力を発揮しているライが、その未来を見ていないわけがない。

 

3枚目となる、逃げる効果と進む効果、いずれかを発揮できる『逃げたら一つ、進めば二つ手に入る』を使用。

 

 

「私は進む、もう逃げない。私は進む効果を選択し、エアリアル・改修型を回復、さらにこのバトル中、回復したスピリットがBP比べで敵スピリットを破壊した時、私のライフ2つを回復させる」

 

 

逃げず、進む事を選択したライ。これにより、エアリアル・改修型は回復し、このターン、二度目のアタック権利を獲得すると同時に、疲労状態のスピリットを破壊するランドマン・ロディの破壊時効果をケアして行く。

 

 

「フラッシュマジック、絶甲氷盾」

「!」

「コストはランドマン・ロディから全てのコアを取り除き確保。よってランドマン・ロディは消滅」

 

 

オーカミが返しのフラッシュタイミングで発揮させたマジックカードは、最も有名な白属性の防御マジック『絶甲氷盾〈R〉』………

 

そのコストの支払いにより、ランドマン・ロディのコアが取り除かれ、エアリアル・改修型によって破壊される前に消滅。

 

 

「バトルで破壊される前にランドマン・ロディは消した。これでオマエのライフが回復する事はない。そして、絶甲氷盾の効果によって、オマエのアタックステップはこれで終わりだ」

 

 

ランドマン・ロディと絶甲氷盾。2枚のカードで二重の策を張り、ライのエアリアルに対抗して見せたオーカミ。

 

しかし、この程度で止まる程、ライのバトルスピリッツは甘くなくて……

 

 

「甘いね」

「!」

「私のフィールドの学園ネクサス全ては、デリング・レンブランの効果によって、全てLV2となっている。その中の1枚、ニカ・ナナウラのLV2の効果、スレッタがいる限り、アンタは私のアタックステップを、効果で終了できない」

「なに……!?」

「オーカの奴がここまでやってもまだ届かねぇってのか」

 

 

終わっていたのは、ブロックに成功した一度目のアタックのみ。

 

マジックカードによって回復した、二度目のエアリアル・改修型のアタックが待ち受けていた。

 

 

「エアリアル・改修型!!……再度アタック、効果で残ったノルバ・シノのBPをマイナス10000。破壊して1枚ドロー、スレッタの効果でもう1枚、契約エアリアルの効果でもう1枚」

 

 

オーカミのBパッド上にあるパイロットブレイヴ、ノルバ・シノのカードがトラッシュへと誘われる。オマケにライの手札はまた3枚増え、その枚数は8枚となる。

 

 

「トリプルシンボルのアタック。これで、私の勝ち……」

 

 

エアリアル・改修型が、ガンビットを装着して強化されたビームライフルをオーカミに向け、照射する。それは、フィールドの大地を抉りながら一直線に突き進んで行く。

 

そしてそれは、オーカミの前方に展開される、彼の残り2枚のライフバリア全てを貫き、粉砕………

 

するかと思われた。

 

オーカミがこの状況で僅かに口角を上げるまでは。

 

 

「ふ……オマエには勝たせない。言ったろ、ずっと一緒にいてやるって」

 

 

そう告げると、オーカミは手札にある1枚のカードを己のBパッドへと叩きつける。

 

 

「本日のハイライトカード、その2だ。フラッシュ、手札から魔界霧竜ミストヴルムの効果を発揮」

「!」

「それにより、オレの手札2枚を破棄、ミストヴルムを手札からノーコスト召喚」

 

 

ー【魔界霧竜ミストヴルム】LV1(1)BP0

 

 

オーカミが残りの手札全てを犠牲にしてまで召喚したのは、霧にその身を覆われた、小さなドラゴン。

 

ただフラッシュタイミングで召喚できるだけで、それ以外は何もできないスピリットであるが、ブロックの壁としては十分だ。

 

 

「ミストヴルムでブロック」

 

 

エアリアル・改修型の放った光線に立ち向かうミストヴルム。その肉体は、衝突と共に呆気なくビームと共に霧散。

 

しかし、これでオーカミのライフは破壊されない。ライの勝利の未来を覆し、守り切って見せたのだ。

 

 

「エアリアルが勝利した事で、スレッタの効果でドロー。ターンエンド」

手札:9

場:【ガンダム・エアリアル(改修型)+スレッタ・マーキュリー】LV2

【ミオリネ・レンブラン[CEO]】LV2

【ミオリネ・レンブラン[CEO]】LV2

【デリング・レンブラン】LV2

【ニカ・ナナウラ】LV2

バースト:【無】

ミラージュ:【株式会社ガンダム】

カウント:【4】

 

 

「どうだ。受け止めて見せたぞ、オマエの全力」

「……うん…!」

 

 

手札を全て投げ捨て、極限状態になってまでライの猛攻を防ぎ切ったオーカミに、ライは晴れやかな心を表した、明るい笑顔を向ける。

 

 

「オーカ、ここが正念場だ、今更止まるんじゃねぇぞ」

「わかってるよ、アニキ」

 

 

ヨッカに鼓舞され、オーカミのターンが巡って来る。

 

ギリギリでどうにか繋いだ1ターン。この1ターンで、全てが決まる。オーカミは、ライとの約束を果たすべく、それを進めて行く。

 

 

[ターン08]鉄華オーカミ

 

 

「ドローステップ……ッ」

 

 

事実上のラストターン。手札を全て失ったオーカミが、このタイミングでドローしたカードは……

 

 

「オマエが来てくれたか。よし、メインステップ、バルバトス第1形態を召喚」

 

 

ー【ガンダム・バルバトス[第1形態]】LV1(1)BP2000

 

 

オーカミがトップでドローし、そのまま召喚したのは、初めてのバトルで、初めて召喚したスピリット、バルバトス第1形態。

 

肩の装甲も武器もなく、アタッカーとしては見るには少々頼りないが、その真骨頂は、召喚時効果で鉄華団の仲間を呼び寄せる事にあり………

 

 

「召喚時効果で3枚オープン、その中の鉄華団カード、バルバトス第4形態を手札に加え、残りを破棄する」

「このタイミングで第4形態!?」

 

 

バルバトス第1形態の効果でオープンされた3枚の中にある1枚は、このタイミングで限りなく最高に近いカード。

 

見事手繰り寄せたオーカミは、行き着く間も無く、そのカードをBパッドへと叩きつける。

 

 

大地を揺るがせ、遥か未来を導け!!

 

ガンダム・バルバトス第4形態、LV3で召喚!!

 

 

ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]】LV3(4)BP12000

 

 

風を切り、遥か上空から着地し、大地を揺るがしたのは、黒々とした戦棍、メイスを片手に握る、オーカミの最初のエースカード、ガンダム・バルバトス第4形態。

 

 

「そうだ。オマエらと出会ってから、全てが始まったんだ。今思えば、アレから、まだ1年も経ってないんだな」

 

 

この時、オーカミは思い出す。鉄華団と初めて出会った日、初めてバトルした時の事を………

 

 

「行くぞ、鉄華団スピリット達よ。オレはこれからもずっと止まらない。だから、オマエ達も止まるんじゃないぞ」

 

 

役者は揃った。オーカミはここから大反撃に出るべく、最後のアタックステップを宣言する。

 

 

「アタックステップ。その開始時、オルガの【神技】を発揮、オルガのコア4つをボイドに送り、トラッシュから鉄華団カード、パイロットブレイヴ、三日月・オーガスを召喚し、バルバトス第4形態と合体!!」

 

 

ー【ガンダム・バルバトス[第4形態]+三日月・オーガス】LV3(4)BP18000

 

 

ライのネクサス、ミオリネCEOの効果で無力化され続けた鉄華団の創界神ネクサスの効果が、ここに来てようやくその本領を発揮。

 

バルバトス第4形態に三日月。鉄華団デッキの伝家の宝刀とも呼べる組み合わせが揃った。

 

 

「バルバトス第4形態でアタック、そのアタック時効果で、スレッタを破壊して、エアリアル・改修型のコア2個をリザーブに置く」

 

 

バルバトス第4形態は、大地をメイスで砕き、その破片をエアリアル・改修型へと被弾させる。

 

エアリアル・改修型は、スレッタこそ失ったものの、4つのコアを置いていたため、消滅は免れた。

 

 

「さらに三日月の効果、デリング・レンブランのLVコストを+1して消滅。オマエのリザーブのコアを2個トラッシュへ」

「ッ……」

 

 

スレッタだけでなく、ネクサスカードのデリング、さらにコア2つがライのトラッシュへと誘われる。

 

そして、瞬きする間も無く、バルバトス第4形態がメイスを構え、迫って来て……

 

 

「トリプルシンボルのアタック、これで決める」

「いや、まだ決まらない、フラッシュマジック、懺悔」

「!」

「効果により、このターンの間、バルバトス第4形態のシンボルを0に固定する。そのアタックはライフで受ける」

 

 

〈ライフ2➡︎2〉春神ライ・王者

 

 

ライの咄嗟に放った1枚のマジックカード。それにより、バルバトス第4形態に雷が直撃。そのシンボルは3から0となり、ライのライフバリアにメイスを叩きつけるが、それは砕けずに終わった。

 

 

「まだ止まらないだろ、鉄華団。バルバトス第4形態のさらなる効果、各バトルの終了時、トラッシュから1コストで鉄華団スピリットを復活させる」

 

 

今まで幾度となくオーカミの窮地を救って来た、バルバトス第4形態の蘇生効果。

 

そして今回、それで呼び出すのは、鉄華団デッキの象徴、バルバトスの最終にして最後の姿。

 

 

「天地を覆せ、未来よ唸れ!!……ガンダム・バルバトスルプスレクス最終決戦、LV2で召喚!!」

 

 

ー【ガンダム・バルバトスルプスレクス[最終決戦時]】LV2(2)BP13000

 

 

バルバトス第4形態は、緑色の眼光を輝かせ、己の持つメイスを大地に叩きつけ、震撼させる。

 

その大地を突き破り、地上へと姿を見せるのは、バルバトスの最終形態、ルプスレクスの真の姿。輝く赤い眼差しは、捉えた全てを葬り去る。

 

 

「召喚アタック時効果、デッキ上5枚をゲームから除外し、エアリアル・改修型から、コアを3個トラッシュへ」

「ッ……エアリアル」

 

 

ルプスレクス最終決戦は、背部に備えた悪魔の尾、テイルブレードをエアリアル・改修型へと放つ。

 

エアリアル・改修型は、反射的にガンビットでそれを受け止めるも、その瞬間に、目で追従できない程の速さで飛び込んで来たルプスレクス最終決戦の激爪による一撃が、胸部に直撃。

 

流石にこれには耐えられなかったか、最後は力尽きたように片膝をつき、爆散した。

 

 

「……アンタにも迷惑かけたね、ありがとう、エアリアル」

 

 

ライが、半透明の魂状態となって、自分の隣に来たエアリアルにそう告げると、エアリアルはまるで『大丈夫さ』と言わんばかりに首を縦に振った。

 

 

「ルプスレクス最終決戦でアタック、その効果でまたデッキ上5枚を除外。さらにもう1つのアタック時効果で、トラッシュにある鉄華団カードを13枚ゲームから除外」

「フラッシュマジック、懺悔。このターン、ルプスレクス最終決戦のシンボルを0に固定する」

 

 

デッキやトラッシュのカードを投げ捨て、ルプスレクス最終決戦の効果を発揮させるオーカミ。

 

ライも負け時と2枚目の『懺悔』を発揮させ、ルプスレクス最終決戦に雷を落とし、そのシンボルを0に固定する。

 

 

「アタックはライフで受ける」

 

 

〈ライフ2➡︎2〉春神ライ・王者

 

 

ルプスレクス最終決戦は、エアリアル・改修型を葬った時と同様に、両手の激爪でライのライフバリアの破壊を試みるが、雷により、己の力が弱まったためか、砕けず、バルバトス第4形態の二の舞に終わる。

 

だが、その真骨頂はここからだ。

 

 

「ルプスレクス最終決戦のアタック時効果、鉄華団カードをトラッシュから13枚除外していれば、アタックしたバトル終了時、相手ライフのコアを2個ボイドに送る」

「……」

 

 

ルプスレクス最終決戦の背面の剣、悪魔の尾が、強烈な刺突となって、ライのライフバリア目掛けて放たれた。

 

彼女のライフは残り2つ。これでちょうど倒し切れる。

 

 

「私のライフが相手の効果で減る時、手札にあるガンドノードの効果発揮」

「!」

「コレを破棄する事で、その減少数をマイナス1にする」

 

 

〈ライフ2➡︎1〉春神ライ・王者

 

 

それがライフバリアに突き刺さる直前、出現したのは、黒いボディの小型のモビルスピリット。それが緩衝材となり、ライのライフの減少は2から1に抑えられた。

 

 

「懺悔の効果で1枚ドロー」

「ありがとうライ。オマエや、みんながいてくれたから、オレは今、止まらずにいられる。バトスピを楽しむ事ができる」

「オーカ」

「ラストアタックだ、バルバトス第1形態……!!」

 

 

直後、バルバトス第1形態が、ライの眼前に迫る。

 

7枚もある手札の中には、このアタックを防げるカードは存在する。だが、もうそれを使うだけのコアが残っていない。

 

 

「……こちらこそありがとう、オーカ。私を超えてくれて」

「あぁ帰ろう、ライ」

「うん、ライフで受ける」

 

 

ライは己の最後のライフバリアを、目の前にいるバルバトス第1形態へと捧げる。

 

 

〈ライフ1➡︎0〉春神ライ・王者

 

 

バルバトス第1形態はそれを優しく抱き締め、ゆっくりと亀裂を生じさせて、破壊した。

 

その瞬間、ライのBパッドから「ピー……」と言う甲高い機械音が、彼女の敗北と、オーカミの勝利を告げるように鳴り響く。

 

 

「オレの、オレ達の勝ちだ」

 

 

そうだ。遂に、オーカミはあの春神ライに勝利したのだ。

 

拳を握り締めてサムズアップを見せると、フィールドに残った3体のバルバトス達も、その感情の昂りに呼応するかの如く、消滅して行く中で無音の咆哮を張り上げた。

 

 

「お」

 

 

バトルが終わった直後、ライは感極まって、思わずオーカミの胸元に飛び込んで来た。

 

オーカミは地面に尻餅を付いて、少々痛かったが、何も言わずに、ライを受け止める。

 

 

「ありがとう、勝ってくれて、本当にありがとう。私信じてた、オーカなら、勝ってくれるって……!!」

「うん」

「バトル中、酷い事たくさん言ってごめん」

「そうだっけ」

「私、結構わがままで、強がりだから、またアンタに迷惑掛けるかもしれない。それでも、ずっと一緒にいてくれる?」

「当たり前だ」

「……」

 

 

大粒の涙を流しながら、オーカミを抱き締める。彼は、自分のジャケットが濡れるのもお構いなしに、ライが泣き止むのを待ち続けた。

 

 

オレの目に、狂いはなかった。オーカ、オマエはやっぱバトルの天才だ。

 

オレや巨悪にも勝ち、遂にはライにまで勝ちやがった。オマエに勝てる奴なんざ、もう界放市にはいねぇのかもな。

 

 

己の弟分と妹分の微笑ましい光景を目に焼き付けながら、ヨッカが内心でそう呟く。

 

僅か1年足らず、そんな短い期間内でここまで才能を開花させた弟分の成長ぶりが、本当に嬉しかったのだろう。

 

 

ー………

 

 

「っしゃぁ、ライもいつもの調子を取り戻した事だし、記念にラーメンでも食べて来るか、もちろんオレの奢りだ」

「えぇ、ヨッカさん、まだ朝だよ。ラーメンはちょっと」

 

 

アレから5分程度の時が経過したか。ライも落ち着き、ようやくいつもの平和な空気感が流れ始めた。

 

 

「何だよ、じゃあつけ麺か?」

「あんま変わんないし。つか、仕事は?」

「いいんだよ1日くらいサボっても、オレの店だし」

「社会人失格だよ!!」

 

 

だらしないヨッカに、ライがツッコむ。

 

刹那、何ともしょうもない会話に、2人は笑い合った。

 

 

「オーカはどこ行きたい?」

 

 

ライがオーカミに訊いた。

 

オーカミもまた、小さな笑顔を向けながら………

 

 

「オレはどこでもいいよ。2人と行けるなら、どこでも」

 

 

そう静かに答える。

 

こうして、オーカミ達の住まう界放市ジークフリード区は、今日も平和な1日を迎えるのであった。

 

 








バトルスピリッツ 王者の鉄華、第1章完結!!

第2章始動。新章『ノヴァ学園編』開幕。
あれから1年後、舞台はゲートシティ、ノヴァ学園へ。
オーカミの前に、新たなライバル達が立ちはだかる。

次回、第66ターン「怪獣王の咆哮」









******








最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
これにて『バトルスピリッツ 王者の鉄華』第1章は完結となります。
私の中では4作目にあたる今作。途中、公式様から主人公カードに抜擢した鉄華団カードの強化が貰えななくて、執筆に悪戦苦闘したりもしましたが、それでもたくさんの方にご愛読され、多くのご感想をいただけて、それが心の支えとなり、毎日とても楽しく執筆できました。
そのお陰で、ここまで来る事ができました。重ね重ねになりますが、読者の皆様、いつも本当にありがとうございます。
上記の新章は、来年1月からスタートです。よりパワーアップした小説をお届けできますよう、精進して参ります。
それでは皆様、良いお年を。これからも『バトルスピリッツ 王者の鉄華』を何卒よろしくお願いします!!
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