バトルスピリッツ 王者の鉄華   作:バナナ 

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EXターン02「鉄華ヒメ、バトスピ始めます」

 

 

 

「私にもバトスピ、できるかな」

「え」

 

 

鉄華オーカミの姉、鉄華ヒメのそんな何気ない一言から、全ては始まった。

 

界放市ジークフリード区にあるとある大型マンション。その一室。1年前にオーカミと結婚し、晴れて鉄華家の一員となった鉄華ライは、義姉の鉄華ヒメのその言葉に目を丸くした。

 

 

「どうしたんですかヒメさん。凄い急だね」

 

 

ライがヒメに言った。

 

 

「その、この間、私がオーカの姉ってことが全国的に話題になったじゃない?」

「うんうん。あの時はどこのメディアも大騒ぎでしたね」

 

 

ノヴァ学園卒業後、数多のライバル達と共にプロのカードバトラーとなった鉄華オーカミ。現在も多くのリーグで活躍し、人気を博している。

 

そんな世界的有名人となった彼の姉が、モデルの鉄華ヒメだと知れ渡るや否や、彼女の写真集はおろか、掲載されていた雑誌まで爆売れ。一時的な社会現象にまで発展した。

 

 

「それでね。今度バトスピしている様子を写真集の一部にすることが決まったんだけど……」

「なるほど理解。バトスピやったことないから困ってる、と」

 

 

ライの言葉に、ヒメは首を小さく縦に振り、頷く。

 

 

「そうなの。もう右も左もわからなくてね」

「そう言うことなら任せてヒメさん!!…この義妹、鉄華ライ。必ずやヒメさんにバトルスピリッツの極意をお伝えして見せます!!」

「わぁ、ありがとうライちゃん!!」

 

 

劇画風の顔つきになったライが、ヒメの手を取り、意気込む。そして、その勢いのまま、2人で家を飛び出し、向かった先は………

 

 

 

 

******

 

 

界放市ジークフリード区が誇るカードショップの1つ、ゼウスだ。ここにはヨッカと同様に、ライがお世話になった人物、マッチョなオカマ店長、ランスロット武井がいる。

 

それと、もう1人。

 

 

「で、ここに来たと」

「はい、お店貸切にしてくれてありがとうございまーす」

「それは店長に言ってください」

 

 

水乃ツバサ。最近ここでアルバイトを始めた、ライの友人の1人だ。スラッとした抜群のスタイルに、青く長い髪が特徴的。

 

 

「そう言えばライ」

「ん、どした」

「子供はいつできるんですか?」

「えぇ!?」

 

 

突拍子も無く振られた話題に、ライは戸惑う。

 

 

「な、なんでツバサがそんなこと気にするのさ」

「だって見たいじゃないですか、ライの子供!!…早く抱っこしてあげたいです」

「なんで急に母性本能剥き出しなの。言っとくけど仮に生まれても私の子供だからね?」

 

 

普段は冷静沈着で生真面目な性格の彼女なのだが、今はライに子供ができるのが待ち遠しいらしい。

 

 

「ずぼらなライに子育てなんてできるんですか?」

「なにぃ!?」

「だって一緒に暮らしてた時、だいたい家事当番を私にやらせてたじゃないですか」

 

 

やたら食い気味に来るツバサに、ライはキレ顔を披露。この2人にとって、この程度のケンカは日常茶飯事。ケンカするほど仲が良いと言うことだ。

 

 

「おぉおぉ、言ってくれるじゃねぇの。私の記憶ではぁ、確かバトスピで負けた方がやるんじゃなかったかな?…それでぇ、そのバトルに負けたのは、どこのツバサちゃんかな〜」

「どこのツバサちゃんでしょうね〜貴女に勝てるツバサちゃんならいますよ。今目の前に」

「ほ〜」

 

 

今にもケンカと言う名のバトルスピリッツが始まってしまいそうな2人。その間に挟まれた鉄華ヒメがおどおどする中、1人のオカマが姿を見せる。

 

 

「ちょっと、アンタ達がバトスピはじめてどうするのよ」

「あ、店長」

 

 

ダンボールの荷物を片手に割って入って来たのは、ゼウスが誇るオカマッチョ店長、ランスロット武井。

 

先程の言い合いは、やはり互いに冗談だったのか、彼、もしくは彼女が来たことで、ライとツバサはケンカをやめる。

 

 

「貴女が、鉄華ヒメちゃんね。オーカミ君のお姉さん」

「は、はい。今日はお休みにお店を貸切にしてくださり、ありがとうございます」

「そんなに畏まらなくていいのよぉ。ゆっくりして行ってね」

 

 

見た目が見た目なだけに圧は凄いが、それを除けば、ランスロット武井は気さくで良いオカマだ。

 

 

「そう言えばヒメちゃん。デッキは何色がいいの?」

 

 

ランスロット武井が、担いでいたダンボールを脇に置きながら、ヒメに訊いた。

 

 

「色?」

 

 

しかしヒメは答えられず、首を傾げる。その様子を見た他3人は「そこからか〜」と口を揃えた。

 

 

「バトスピには、それぞれ違う特性を持った6つの色属性が存在するの。デッキを作るなら、先ずはその中から1つ決めないとね」

 

 

ランスロット武井が説明した。確かに、バトスピを始めるなら、先ずは自分の主な色を決めておかないと話にならない。

 

 

「色は、赤、紫、緑、白、黄、青があります。因みに私は白です」

 

 

今度はツバサが説明した。それを聞いたヒメは、「う〜ん」と頭を悩ませたのち、1つの解答に辿り着く。

 

 

「そうだね、じゃあライちゃんが使ってるデッキと同じ色にしたいな」

「え、私?…オーカじゃなくて?」

「うん。せっかく新しくできた可愛い妹ですもの。お揃いにしたくて」

「ひ、ヒメさんんん!!」

 

 

感動のあまり、ライの目からスプラッシュ。

 

ツバサが「お店濡らさないでください」と、ライに向かって注意する中、ランスロット武井は「じゃあこのデッキね」と、棚から1つのデッキを取り出す。

 

 

「ライちゃんと同じ色は黄色。偶然とは言え、なかなか似合う色を選んだと思うわよ。はい、お店からのプレゼント、黄のスタートデッキ」

「え、いいんですか!?」

「もちろん。初心者は大歓迎ですもの」

「ありがとうございます!!」

「いえいえ、こちらこそバトスピをはじめてくれてありがとう」

「大切に使います!!」

 

 

生まれてはじめてのデッキに、ヒメは大喜び。その様子を他の3人は微笑ましく見守る。

 

 

「じゃあ次は早速バトルですかね。覚えるには実戦が一番手っ取り早いですから」

 

 

ツバサの提案。その提案にいち早く飛び出して来たのは、大量の涙を全力で拭ったライだ。

 

 

「はいはいはいはい、私やります!!」

「ライはダメです。どうせ手加減できなくて、バトルを教え切る前に勝っちゃうでしょ」

「いや〜ん、ツバサ厳しい!!」

「厳しくありません」

 

 

真っ先に食いついて来たライを、ツバサが言葉で制止させる。

 

 

「いつもは私がやってるし、なら今日は店長でどうでしょうか?」

「あら私?」

「はい。たまには店長のバトルも見たいです」

「あぁそれわかる、私も見たい!!」

 

 

ツバサは店長、ランスロット武井がいいのではないかと推奨。

 

最初こそあまり乗り気ではなさそうだったが、唇に人差し指を当て、少し間を置くと、次第にその表情はやる気を見せて行って。

 

 

「ならばしょうがない。久しぶりにお見せしようかしら。もちろん、ヒメちゃんがよければだけど」

「お願いします、ランスロットさん!!」

「異論はないようね」

 

 

ヒメのはじめての対戦相手は、ゼウスの店長、ランスロット武井に決定した。

 

その後3人は、ゼウスのバトル場へと移動する。

 

 

「あら、Bパッドの展開の仕方はわかるのね」

 

 

スムーズにBパッドを左腕に装着し、そこへとデッキを装填したヒメに向かって、ランスロット武井が訊いた。

 

 

「はい。弟の試合はテレビでずっと観ていたので、なんとなく」

「そう。結構様になってるじゃない」

「ありがとうございます!!」

「ふふ。細々とした感謝を忘れない、良い女ね貴女。それじゃあ始めるわよ」

「よろしくお願いします!!」

 

 

……ゲートオープン、界放!!

 

 

春神ライと水乃ツバサが見守る中、鉄華ヒメとランスロット武井によるバトルスピリッツが、コールと共に幕を開ける。

 

先攻は……

 

 

「貴女は今日がはじめてのバトスピ。先ずは私が先にお手本をお見せするわ」

「はい!!」

 

 

ランスロット武井だ。

 

彼、もしくは彼女は、ヒメの見本となるべく、ゆっくりとターンを進めて行く。

 

 

[ターン01]ランスロット武井

 

 

「最初はスタートステップ。要するにターン開始の宣言ね。次はコアステップ。コアが増えるのだけど、1ターン目にはないから今回はスキップね。次はドローステップ。言葉通りよ、デッキからカードを1枚ドローするの。次はリフレッシュステップ。行動したスピリットが回復したり、使い終わったコアが戻って来たりするわ。そして、スピリットを召喚したりなどできるメインステップ。コアステップと同じく1ターン目にはないけど、その次のアタックステップで、攻撃。最終的にその攻撃で、相手のライフを0にした方が勝ちよ」

「………?」

 

 

一旦ランスロット武井の説明を全て耳に入れるが、あまりに多い情報量に、ヒメはポカーンと口を開け、沈黙。

 

 

「ふふ。まぁ口で言われたってわかんないわよね。やりながら覚えていきましょ、そのための実戦ですからね。私は、契約スピリット、ウルトラマンアークを召喚」

 

 

ー【未来を守る光の巨人ウルトラマンアーク】LV1(1)BP3000

 

 

「契約スピリット!?」

「しかもウルトラマン」

 

 

フィールドへと出現した光の巨人に驚いたのは、対面しているヒメではなく、ライとツバサだった。

 

 

「ほえ〜凄い迫力」

「さっきも言ったように、先攻にアタックステップはないわ。ターンエンドよ」

手札:4

場:【未来を守る光の巨人ウルトラマンアーク】LV1

バースト:【無】

 

 

契約スピリット、ウルトラマンアークを召喚し、ランスロット武井はそのままターンエンドを宣言。ヒメに初めてのターンを渡す。

 

 

[ターン02]鉄華ヒメ

 

 

「私のターン、先ずはスタートステップ。その後は、ドローステップ」

「違う違う!!…コアステップですよヒメさん!!」

「そ、そうだったね。コアステップの後、ドローステップ」

 

 

ぎこちないが、ライの後方支援により、ヒメは順調にターンシークエンスを進めて行く。

 

そして遂にメインステップだ。

 

 

「よしメインステップ。ここでスピリットを召喚。一番強いのは」

 

 

ようやくメインステップ。ヒメは、5枚の手札の中にある一番強そうなカードを手に取り、それをBパッドへと叩きつける。

 

 

「これだ。お願いします、ホーリードラモンさん!!」

 

 

苦笑いをするライを除き、ツバサとランスロット武井の2人がずっこけた。

 

当然のようにフィールドには何も出現せず、Bパッドに「error」の表記が浮かび上がる。

 

 

「エラーって出てるんですけど、なんで?」

「スピリットを召喚する時は、指定されたコストと、LVの維持コアを、リザーブ、フィールドから払う必要があるんです。ホーリードラモンのコストは8。LV1の維持コストは1。ヒメさんのリザーブのコアは5。これじゃまだ召喚はできませんよ」

「そ、そんなルールが、厳しい世界なのね」

 

 

ツバサが説明し、納得させる。

 

ところどころで天然発言をするヒメ。今度は今のコア数で召喚できるスピリットを探す。

 

 

「あった。今召喚できるカード。お願いします、プロットモンさん」

 

 

ー【プロットモン[2]】LV1(1)BP1000

 

 

ヒメがやっと思いで召喚したスピリット、白い小さな犬のようなスピリット、プロットモン。

 

黄属性のデジタルスピリットだ。

 

 

「あら可愛い!!」

「ヒメさんヒメさん、プロットモンには効果があるよ!!」

「効果?」

「スピリットが使える特殊能力的なヤツ。プロットモンの効果は、デッキ上3枚を見て、その中の対象カードを手札に加えられる」

「使えるカードが増えてお得ね。ではそれを使います!!」

 

 

ヒメは、ライから教えてもらったプロットモンの召喚時効果発揮を宣言。すると、彼女のデッキの上から3枚のカードがオープンされる。

 

 

「え〜っと。成熟期、完全体、究極体……あ、じゃあ可愛いし、このテイルモンさんを加えます」

 

 

謎の判断基準で、ヒメは「テイルモン」のカードを手札へ、それ以外の2枚は自動的にトラッシュへと破棄された。

 

 

「プロットモンさん、まだ効果があるのね。えぇっとなになに……ふむ。手札にある他のカードさん達は、おぉなるほどなるほど」

 

 

カード効果の存在を教えられるや否や、ヒメはそれらを読み漁る。

 

その後、あることを閃いた様子で……

 

 

「よしよし。理解した。余ったリザーブの1コアで、プロットモンさんのLVを2にアップ。そしてアタックステップ。プロットモンさん第二の効果【進化:黄】を使って、プロットモンさんを手札に戻すことで、さっき加わったテイルモンさんをLV2で召喚します」

 

 

ー【テイルモン】LV2(2)BP4000

 

 

プロットモンがデジタル粒子となり、一度分解されたのちに再合成。新たに姿を現したのは、白い猫のような、成熟期デジタルスピリット、テイルモン。

 

 

「おぉヒメさんよくわかったね!!」

「変じゃないですか?」

「ん、何が?」

「いや、なんか」

 

 

ライがヒメに感心する中、ツバサはヒメに対してある違和感を抱き始める。

 

 

「テイルモンさんでアタック。その1つ目の効果でデッキの上から1枚をオープン。それが完全体のカードなら、ライフを1つ回復し、手札に加えます」

 

 

外野そっちのけでバトルを進行。テイルモンの効果により、デッキ上がまたオープン。そのカードは、完全体のデジモンスピリット「エンジェウーモン」

 

 

「やったわ!!…完全体のカード、私のライフ、1つ増えます」

 

 

〈ライフ5➡︎6〉鉄華ヒメ

 

 

ヒメのライフバリアが1つ増加。初期値を超えた、6となる。

 

 

「そして、テイルモンさん2つ目の効果【超進化:黄】を使って、今手札に加えた、エンジェウーモンさんを出します!!」

 

 

ー【エンジェウーモン】LV2(2)BP7000

 

 

テイルモンが、白き光纏い、進化。

 

魅惑の白き天女、完全体デジタルスピリット、エンジェウーモンがフィールドへ舞い降りる。

 

 

「確かに、なんか」

「なんか変、ですよね?」

 

 

ライもようやくヒメの違和感に気がつき、ツバサと2人して顔を見合わせる。

 

 

「エンジェウーモンさんにも召喚時効果があります。LV1の相手スピリットさんを全て手札に戻して、戻した数分、私のライフを回復します」

 

 

〈ライフ6➡︎7〉鉄華ヒメ

 

 

エンジェウーモンを中心に広がる光の波動。それがアークを包み込み、粒子化。

 

その粒子は吸い込まれるようにヒメの元へと集まり、彼女のライフバリアを形成する。

 

 

「アークは契約スピリット、魂状態と言う特別な状態で残るよ」

 

 

やられたアークは半透明の魂状態として、ランスロット武井のフィールドへ復活。

 

 

「復活しちゃった!?」

「いや、この状態だとアタックもブロックもできない。今なら好き放題やれるわよ」

「おぉ。なら、エンジェウーモンさんで、ランスロットさんにアタックです!!」

「ライフで受けるわ」

 

 

〈ライフ5➡︎4〉ランスロット武井

 

 

エンジェウーモンは光の矢を放ち、ランスロット武井のライフバリア1つを射抜く。

 

 

「エンジェウーモンさん強い、ありがとうございます。これでもうやれることはないから、ターンエンド。で、いいのかな?」

手札:6

場:【エンジェウーモン】LV2

バースト:【無】

 

 

できることを、可能な限り全てやり終え、ヒメはターンエンドを宣言。

 

その瞬間、違和感が確信に変わったライとツバサが沸き上がる。

 

 

「凄いヒメさん!!」

「凄すぎます!!」

「えぇ、え、なになに、どうしたの2人とも!?」

「まさか、効果を教えただけでここまでの展開をご自身だけで導き出すとは」

「今のそんなに凄いこと、なの?」

 

 

そう。2人が感じていた違和感の正体は、「応用するのがあまりにも早すぎる」だ。

 

普通は、カード効果の存在を教えただけで、ここまでの展開を、今日はじめたての初心者にできるわけがない。

 

 

「そう言えば、昔ヨッカさんが言ってたっけ。オーカがまだバトスピ初心者の頃、対戦相手のカードバトラーの強さを飲み込むような、恐ろしい早さで成長して行ったって」

「つまり、その姉であるヒメさんにも、その才能がある、と?」

「ある、よね。多分。絶対」

 

 

弟にできて、姉にできないことなどなかった。

 

今までは、オーカミにバトルをさせてはならないと考えていたことと、家計が火の車状態だったことが重なり、バトスピを始めると言う発想自体が頭になかった彼女だが、実は弟並みにバトルスピリッツの才能が眠っていることが、このバトルで明らかとなる。

 

 

「本当に凄いわヒメちゃん。私もぉビックリ栗松」

「栗松?」

「ここまでできるなら、手加減は無用みたいね」

「!」

 

 

ランスロット武井から溢れ出る強者のオーラ。ヒメは、彼、もしくは彼女のオカマ魂に火をつけたみたいだ。

 

 

[ターン03]ランスロット武井

 

 

「メインステップ。ここからはエレガント且つパワフルに、魂状態のアークを対象として【契約煌臨】を発揮」

 

 

カード効果発揮宣言の刹那。魂状態だったアークが太陽のように燃え上がる。

 

 

「情熱の太陽、ソリスアーマー」

 

 

ー【ウルトラマンアーク ソリスアーマー】LV1(1)BP4000

 

 

燃え上がった炎を吹き飛ばしながら現れたのは、太陽のような鎧を装備した、ウルトラマンアーク、ソリスアーマー。

 

 

「なになに、何が起こったんですか!?」

「今のは煌臨って言って、赤くて大きいコア、ソウルコア1つでスピリットを進化できる効果だよ」

「あぁ、そう言えばホーリードラモンさんにもそんな効果があったような」

 

 

状況を理解できないヒメに、今度はライが説明する。

 

 

「ソリスアーマーの召喚時効果。カウント+1。ターンに一度だけ、1枚ドロー。さらに特戦獣アースガロンを召喚」

 

 

ー【特戦獣アースガロン】LV1(1)BP3000

 

 

「召喚時効果。コア1つをブースト。アークがいれば、カウント+1」

 

 

ランスロット武井が次に呼び出したのは、機械の怪獣、アースガロン。その効果でコアとカウントを得る。

 

 

「そして最後に、バーストをセット」

「バースト?」

「いわゆる罠カードです。1枚だけ裏向きにしてセットできるんです」

 

 

ランスロット武井の場に裏側でバーストカードが伏せられる。

 

バーストと言う、ヒメにとってはわからない単語が出て来たが、ここでツバサがわかりやすく解説した。

 

 

「反撃開始。アタックステップ、ソリスアーマーでアタック。その効果でカウント+1」

 

 

ソリスアーマーは、剛腕に炎を集めながら戦闘態勢に入る。

 

 

「【OC:2】の効果。BP7000以下の相手スピリットを破壊し、それに成功すれば、さらにBP+5000。エンジェウーモンを破壊するわ」

 

 

宣言後、ソリスアーマーは、剛腕に集めた炎を殴り飛ばし、エンジェウーモンを焼き払う。

 

 

「だけど、エンジェウーモンさんは私のライフを減らすことで、残ります!!」

 

 

〈ライフ7➡︎6〉鉄華ヒメ

 

 

焼き払われたはずのエンジェウーモンが、再び光と共に出現。舞い戻る。

 

 

「さらに煌臨元のアークの効果。カウント+2。このスピリットのBP10000につき1枚のカードをドロー。そして、アタックステップ中は、カウント1につき、BP+1000される。これにより、今のソリスアーマーの合計BPは17000。1枚のカードをドロー」

「うぅ、なんかよくわかりませんが、そのアタックはライフで受けます!!」

 

 

〈ライフ6➡︎5〉鉄華ヒメ

 

 

「キャッ!?」

 

 

ソリスアーマーの剛腕が、ヒメのライフバリア1つを殴りつけ、粉砕する。

 

その迫力に押され、ヒメは尻餅をつく。

 

 

「大丈夫ヒメさん!?」

「大丈夫よライちゃん、ちょっと驚いただけだから!」

 

 

何事もなく直ぐに立ち上がるが、その時には既にアースガロンが目の前にいて。

 

 

「アースガロンでアタックよ」

「あわわ、ライフで受けます」

 

 

〈ライフ5➡︎4〉鉄華ヒメ

 

 

今度はアースガロンが、ヒメのライフバリアを叩き割る。ここで彼女のライフはようやく5を下回った。

 

 

「ターンエンドよ。どう、私のアークデッキ、パワフルでしょ?」

手札:4

場:【ウルトラマンアーク ソリスアーマー】LV1

【特戦獣アースガロン】LV2

バースト:【有】

カウント:【5】

 

 

「はい!!…とてもカッコいいです!!」

 

 

圧倒的パワー型のアークデッキ。その真価が発揮され始めていく。

 

次は、プレイヤーとしての真価が磨かれつつある、ヒメのターンだ。

 

 

[ターン04]鉄華ヒメ

 

 

「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ」

「ヒメさん、もう完璧にターンシークエンスを覚えてる。やっぱ凄いや」

 

 

弟と同じくなにかと天才肌なヒメ。覚えたてのターンシークエンスを流れるように進めて行き、次はメインステップだ。

 

 

「メインステップ。ん、コレってもしかしてバーストとか言うカードなのでは?」

 

 

その開始直後、ヒメは手札にあるバースト効果を持つカードの存在に気がつく。

 

 

「お、引いたかヒメさん。そいつを伏せちゃえ!」

「よぉしここかな。バースト、伏せます」

 

 

ライに言われるがまま、ヒメはバーストカードをセットするが、その行為に今度はランスロット武井が違和感を覚えて。

 

 

「あのデッキにバーストカードなんてあったかしら」

 

 

そう。

 

デッキを制作したランスロット武井の記憶の中には、あのデッキにバーストカードはなかったはずなのだ。

 

彼、もしくは彼女の言葉に、今度はツバサが何かに勘づく。

 

 

「ライ。もしかして何かしました?」

「えへへ。秘密〜」

 

 

ライの企みはよそに、バトルは継続。ヒメは、2枚の手札を引き抜き、そっとBパッドの上へと置く。

 

 

「プロットモンさん、テイルモンさん、もう一度お願いします」

 

 

ー【プロットモン[2]】LV1(1)BP1000

 

ー【テイルモン】LV2(2S)BP4000

 

 

前のターン、【進化】の効果によって手札へと戻っていた2枚、プロットモンとテイルモンが再度召喚される。

 

 

「こうしてみんな並んでいると壮観ね。オーカがハマった理由が、ちょっとわかるかも」

 

 

直後に「気を取り直して」と呟き、ヒメはアタックステップへと移行する。

 

 

「行きます、アタックステップ。エンジェウーモンさんでアタックします!」

「それはライフで受けましょう」

 

 

〈ライフ4➡︎3〉ランスロット武井

 

 

エンジェウーモンの光の矢が刺さり、ランスロット武井のライフバリアが砕かれる。

 

だがその瞬間、前のターンに伏せられていたバーストカードが白く輝いて。

 

 

「ここで、ライフ減少後のバーストを発動」

「バースト!?」

「そう。白のマジックカード、クリアウォール」

 

 

条件を満たしたバーストカードが反転。発動される。

 

 

「効果でカウント+2。ライフ1つを回復。その後コストを支払い、このターンの貴女のアタックステップを強制終了にするわ」

 

 

〈ライフ3➡︎4〉ランスロット武井

 

 

「えぇ!?…つまりこのターンの行動は全て無駄に終わったってことですか!?」

「全部無駄ってことはないけどね。不足コストでアースガロンは消滅させるわ。ごめんなさいね」

 

 

アースガロン消滅と共に、ヒメのアタックステップが強制的に終了。エンドステップへと直行になる。

 

 

「う〜む、仕方ないか。ならこれでターンエンドです」

手札:4

場:【エンジェウーモン】LV2

【テイルモン】LV2

【プロットモン[2]】LV1

バースト:【有】

 

 

できることが何もないことを悟り、ヒメはこのターンをエンド。今一度ランスロット武井にターンが巡って来る。

 

 

[ターン05]ランスロット武井

 

 

「先ずはアースガロン2体を追加で招集よ」

 

 

ー【特戦獣アースガロン】LV1(1)BP3000

 

ー【特戦獣アースガロン】LV1(1)BP3000

 

 

「召喚時効果でカウント+1。1コアブースト。カウント6以上で、さらに1コアブースト。これを2回行うわ」

 

 

2、3体目のアースガロンにより、ランスロット武井のカウントはさらに加速して行き、9に到達。

 

 

「正直、初めての相手にこれを見せることになるとは、思ってもいなかったわ」

「!!」

 

 

手札から1枚のカードを抜き取るランスロット武井。ヒメは、初心者ながらに、それが強力なカードなのだと察して。

 

 

「【契約煌臨】を発揮。アーク ソリスアーマーを、坂巻く銀河、アーク ギャラクシーアーマーへ!!」

 

 

ー【ウルトラマンアーク ギャラクシーアーマー】LV2(3)BP20000

 

 

「さらにLV2へアップよ♡」

 

 

ウルトラマンアークはソリスアーマーをパージし、代わりに坂巻く銀河を模したような装甲、ギャラクシーアーマーを装着。

 

溢れ出るそのパワーの影響で、周囲に電流が迸った。

 

 

「まだ行くわよ。ブレイヴ、アークアイソードを召喚し、ギャラクシーアーマーと合体」

 

 

ー【ウルトラマンアーク ギャラクシーアーマー+アークアイソード】LV2(3)BP23000

 

 

ギャラクシーアーマーが、眼前に手を翳し、現れたのは刀身が青い剣。ギャラクシーアーマーはそれを手に取り、合体する。

 

 

「ブレイヴ、ブレイヴって?」

「スピリットと合体できるカードです!」

 

 

ツバサが簡潔にブレイヴのことをヒメに教えた。

 

 

「お待たせ、アタックステップ。ギャラクシーアーマー、やっちゃって。契約アークの効果。カウント+2。このスピリットのBP10000に1枚ドロー。今のギャラクシーアーマーは契約アークの効果と合わせて、34000。よって3枚ドロー」

「3枚も!?」

 

 

試合が長引けば長引く程、アークは強くなっていく。アタック時に3枚ドローと言う破格極まりない効果により、ランスロット武井の手札は、1枚から4枚にまで回復。

 

そして、ギャラクシーアーマーの本領発揮は、まだまだこれからで。

 

 

「ギャラクシーアーマーのアタック時効果。このスピリットのBP合計分のスピリット3体までをデッキ下に置く」

「3体ですか!?」

「えぇ。そして、この効果で戻した対象を、相手は残すことができない」

「えぇっと、つまり、エンジェウーモンの効果でもフィールドには残れない、と」

「そう言うこと」

「そんな〜」

 

 

ギャラクシーアーマーは、手に握るアークアイソードに星々の力を束ね、一閃。空間断絶が起き、ヒメのフィールドにいた3体のスピリット達はたちまち粒子化し、消え去ってしまう。

 

 

「さぁアタックは継続!!」

「ら、ライフで」

 

 

〈ライフ4➡︎3〉鉄華ヒメ

 

 

ギャラクシーアーマーが、アークアイソードを振い、ヒメのライフバリア1つを斬り裂く。

 

 

「こんなもんじゃないわよ。アークデッキは豪快且つ豪快に!!…ギャラクシーアーマーのバトル終了時、このスピリットのBP15000につき1つ、相手ライフを破壊」

「えぇ!?」

 

 

〈ライフ3➡︎1〉鉄華ヒメ

 

 

「キャアッ!!」

 

 

ギャラクシーアーマーが天に拳を掲げると、空から彼のパワーに引き寄せられるように、溢れんばかりの雷が落ちる。

 

落雷はヒメのライフバリアに直撃。一気に2つを破壊し、残り1つにまで追い詰めた。

 

 

「これは、ちょっとやりすぎなんじゃ」

 

 

ツバサがそう呟いた。

 

さっきとは打って変わって、一方的な試合になったことに違いはない。側から見ればやりすぎだと思う彼女の意見もよくわかる。

 

 

「ライ、そろそろ終わらせた方がいいんじゃないですか?」

 

 

ツバサがライに言った。

 

そんな彼女の意見を、ライは鼻で笑って。

 

 

「ふふ。心配いらないよ。このバトルは、もうヒメさんの勝ちだ」

「え」

 

 

ライがツバサにそう告げたのも束の間、フィールドでは、ヒメの伏せていたバーストカードが光を放ち始める。

 

 

「じゃあ私も、ライフ減少後のバースト、いただきます」

「!」

「本日のハイライトカード。エターナルプリンセスコーデ白鳥ひめちゃん」

「アイカツスピリット?」

 

 

直後にツバサが「しかも名前がひめ」と、ランスロット武井に続いて驚きを見せる。そんな2人のリアクションを見たライは「うしし」と笑い、笑みを浮かべた。

 

 

「効果は、BP15000以下のスピリット3体までをデッキ下に。この効果発揮後、召喚。2体のアースガロンさんはさよならしつつ、この子を出します」

 

 

ー[エターナルプリンセスコーデ]白鳥ひめ】LV3(4)BP15000

 

 

眩し過ぎる光の波動。それはアースガロンを未知なる世界へ連れて行き、代わりにヒメのフィールドに、黄色い蝶のような翅がついたドレスを着用した金髪ロングの少女、白鳥ひめがオンステージ。

 

 

「アイカツスピリット。まさかライちゃんがデッキに仕込んだの?」

 

 

ランスロット武井が、ライに訊いた。この状況で、一番怪しいのが、終始イタズラな笑みを浮かべていた彼女だからだ。

 

 

「うん。バトルが始まる前に、こっそりね。同じ名前だし、可愛いし、似合うかなって」

「まぁ、なんにせよ、私のアタックできるスピリットは0。残念だけど、これでターンエンドね」

手札:4

場:【ウルトラマンアーク ギャラクシーアーマー+アークアイソード】LV2

バースト:【無】

カウント【11】

 

 

ライが気まぐれで差し込んでいたカードのおかげで窮地を脱したヒメ。スピリットのひめと共に、ターンを進めて行く。

 

 

[ターン06]鉄華ヒメ

 

 

「メインステップ。行きますよ、今こそ反撃の時。ホーリーエンジェモンさんを召喚」

 

 

ー【ホーリーエンジェモン】LV2(2)BP9000

 

 

「わぁイケメン」

 

 

女性的な天使だったエンジェウーモンとは違い、今度は男性的なイケメン大天使、ホーリーエンジェモンが召喚。

 

アイカツスピリットの白鳥ひめと並ぶと、かなり華やかだ。

 

 

「アタックステップ。ホーリーエンジェモンさん、よろしくお願いします。効果で私のライフ1つ回復。相手のスピリット1体のBPを-12000。0になったら破壊します」

「ギャラクシーアーマーは、BP30000以上の時、相手のスピリット、アルティメット、ネクサスの効果を受けないわ」

 

 

〈ライフ1➡︎2〉鉄華ヒメ

 

 

ホーリーエンジェモンの聖なる力は、ヒメのライフバリアを1つ回復させると同時に、自身にも大きな力が与えられる。

 

その高まった力の限り、腕に装着した聖剣をギャラクシーアーマーへと突き刺すが、ギャラクシーアーマーには全く通じず、難なくと弾き飛ばされてしまう。

 

 

「ここでフラッシュ【煌臨】使います。ホーリーエンジェモンさんを、究極体のホーリードラモンさんに!!」

 

 

ー【ホーリードラモン】LV2(2)BP10000

 

 

完全体、ホーリーエンジェモンがさらなる進化。

 

デジタルスピリットの最高位、究極体。桃色の毛並みを持つ聖なるドラゴン、ホーリードラモンへと進化を果たす。

 

 

「ホーリードラモンさんは、フラッシュ、私のライフを1つトラッシュに置き、回復します」

「ほぉ。よく見ているわね」

「増えた私のライフを1つトラッシュに置き、アタック中のホーリードラモンさんを回復!!」

 

 

〈ライフ2➡︎1〉鉄華ヒメ

 

 

天空に捧げられたライフバリアを、ホーリードラモンが平らげる。それにより、このターン、ホーリードラモンは二度目の攻撃権利を得た。

 

 

「ホーリードラモンさんのアタックは継続中です!!」

「ライフで受けるわ」

 

 

〈ライフ4➡︎3〉ランスロット武井

 

 

「ホーリードラモンさん、もう一度お願いします!!」

「それもライフ」

 

 

〈ライフ3➡︎2〉ランスロット武井

 

 

ホーリードラモンは、ヒメの指示に従い、ランスロット武井のライフバリアを、噛み砕く攻撃と、聖なる咆哮により、一気に2つ粉砕。

 

これで、ヒメのフィールドのアタックできるスピリットは、同じ名前のアイカツスピリット、ひめのみ。対してランスロット武井のライフバリアは残り2つだ。

 

 

「スピリット1体じゃ、私の2つのライフは砕けないわよ?」

 

 

ランスロット武井の言葉に、ヒメは笑みを浮かべながら「いや」と否定する。

 

 

「ひめちゃんの力、お見せします。アタック、効果でトラッシュのソウルコア君を回収し、そのまま【スターアピール】の効果を使います!」

「ッ……スターアピール。アイカツスピリットだけが持つ特有の効果」

 

 

回収したソウルコアを即座にトラッシュへと戻すことで、ヒメはひめの【スターアピール】の効果を発揮。

 

気になるその内容は。

 

 

「自分のライフが3以下の時、相手ライフ1つをトラッシュに置きます!!」

「なんですってぇ!?」

 

 

〈ライフ2➡︎1〉ランスロット武井

 

 

「OH〜!!」

 

 

ひめが、優雅なダンスを披露するとそれに伴い何故か無から眩しい光のエネルギーが生成。

 

それは真っ直ぐにランスロット武井のライフバリアへと飛んで行き、直撃。1つ叩き割る。

 

 

「そして本命のアタックです!!」

「キュートでエレガントなバトルだったわ。ライフで受ける」

 

 

〈ライフ1➡︎0〉ランスロット武井

 

 

ランスロット武井のライフバリアラスト1つを、ひめが殴りつける。

 

堅かったのか、痛そうに殴った手を撫でるが、直後にライフバリアはゆっくりと割れ、砕け散って行った。

 

これにより、このバトルの勝者は鉄華ヒメだ。弟並みの才能を発揮し、見事強敵、ランスロット武井とアークを打ち破って見せた。

 

 

「え、これって。私の勝ち、でいいんだよね?」

「そうだよやったねヒメさん、初バトル初勝利だよ凄すぎ!!」

「あ、やっぱそうなのありがとうライちゃん!!」

 

 

勝利を自覚したヒメと、ライが、喜びのあまり手を繋いでルンタッタと踊り出す。

 

 

「負けちゃったか」

「その割には清々しい表情してますね」

 

 

フィールドに残ったギャラクシーアーマーが、ゆっくりと消滅していく姿を見送りながら、ランスロット武井がそう呟く。その側にはツバサが寄って来た。

 

 

「久し振りに全力でバトルしたからねん。気持ちが良いものでしょ」

「へぇ。最後、手札に白晶防壁があったのに?」

「何をおバカさんな。私は手抜きしないわ。恋愛も、バトルも」

 

 

断言こそしているが、これはあくまでツバサの推測だ。所詮は想像の域を出ない。

 

それがもし本当なら、ランスロット武井はわざとバトルに負け、勝ちを譲ったことになる。普通のカードバトラーなら、あまり良い行動とは言えないが、初心者を相手にしたカードショップ店員なら話は別。これ程良い大人はいないだろう。

 

 

「ね、次私とやろ!!」

 

 

ルンタッタと手を繋いで踊りながら、ライがヒメに言った。

 

 

「ダメです。次は私です。ライは引っ込んでいてください」

「はぁ!?…私はヒメさんの義妹だぞ、ギ・マ・イ!!」

「関係ないですよね?」

「ありますぅ。theあります」

「ない時に使うセリフですよねそれ」

 

 

ここぞとばかりにやって来たツバサ。ライとまたケンカを始める。正直「どっちとも遊びたい」と強く願っているヒメからしたら困惑案件である。

 

 

「ちょっとアンタら。いい加減にしないと、また私がヒメちゃんとバトルするわよ」

 

 

見兼ねたランスロット武井が、会話に割り込む。彼、もしくは彼女の言葉に、2人は「それはダメ(です)!!」と声を揃える。

 

界放市ジークフリード区は、今日も平和で満ち溢れていた。

 




次回、EXターン03「忌子の旅路」


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次回はフウの後日談。贖罪の旅路が描かれます!

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先日、ハーメルンのランキングに、一瞬ですが、本作が「39位」にランクインいたしました。
調べたら、評価が増えて評価バーに色がついた影響らしいです。
まさか生きている内にこんなことが起こるとは思っていなかったので、誠に感無量でございます。
これも、いつも本作をお読みになってくださる皆様が、私を応援してくださるおかげです。本当にありがとうございます。
これからも頑張って執筆して参りますので、何卒よろしくお願いします!

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