気になるあの子はヤンキー(♂)だが、女装するとめっちゃタイプでグイグイくる!!!   作:味噌村 幸太郎

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266 映画の二本立て、最近見ませんね

 

「えっと、どの映画を見ればいいんだ?」

 無知なリキはスナック感覚で作品を探している。

「今、リバイバルで“アルゼンチン愛レス”という作品が上映されているはずだ。それを見て欲しい。必ずほのかが感想を聞きたがるものだ」

 それを聞いたリキは目を輝かせて喜ぶ。

「マジか!? よっしゃ! ちょっくらチケット買ってくる!」

 メンタル、強すぎぃ~!

 

   ※

 

 チケットを手に持ったリキが嬉しそうにこちらへと戻ってきた。

「なんか二本立てらしくて、“アルゼンチン愛レス”と“サンとムーンをバックにして”を見れるらしいぜ! 古い映画とは言え、安くで見れてお得だよな」

「うっ!」

 思わず、声に出してしまった。タイトルを聞いて……。

 これまた名作だ。

 かなり昔の作品だが、当時女の子のような美少年として国内外から脚光を浴び、その後ハリウッドスターの殿堂入りするような名優の初期作品だ。

 もちろん、同性愛をテーマにした作品。

 

 二本立てだから、4時間ぐらいは時間が空く。

 俺はアンナにどこか近くの喫茶店で暇を潰そうと提案。

 何故か彼女は、嬉しそうに笑っていた。

「いいよ。でもちょっとリキくんにアドバイスしたいから、待っててね☆」

 そう言うと、背の高い彼を手招きし、頭を下げるように指示する。

 リキの耳に手を当てて、なにやら話している。

「?」

 俺が首を傾げて、その光景を眺めていると。

「わかったよ、アンナちゃん! できるだけ、やってみる!」

「うん☆ これも大好きなほのかちゃんのためだから、死ぬ気で頑張ってね☆」

 

 リキは

「サンキューな、二人とも! あとで会おうぜ!」

 と手を振って劇場へと脚を運ぶ。

 アンナもそれに応えるように、ニッコリ笑って手を振る。

「がんばってねぇ~! リキくんなら絶対にやれるよ! アンナ信じてるから~!」

 一体何を吹き込んだのだ……。

 

   ※

 

 俺たちは再度、明治通りに戻ってきた。

 重苦しい裏通りとは違い、人もたくさん歩いていて、みな笑っていた。

 子供を連れた家族連れもたくさんいるし、ホッとする。

 

 アンナに

「どこか喫茶店を探そう」

 提案するが、彼女は「う~ん」と唸り声をあげる。

 唇を尖がらせて、どこか不満そうだ。

「あのね、タッくん。せっかく中洲に来たんだし、もっと楽しい所に行こうよ☆」

「楽しいところ?」

「うん☆ だってリキくんも4時間近く映画見るんでしょ? なら喫茶店で半日を潰すのはもったいないよ。私たちだって取材してもいいと思うの☆」

「それもそうだな……。で、どこに行くんだ? 中洲サンシャインで映画でも見るか?」

 だが、彼女は首を横に振る。

「もっともっと楽しいところにしようよ☆」

「中洲に俺たちみたいな若者が遊ぶ所なんてあったか?」

「あるじゃん☆ パンパンマンミュージアム!」

「……」

 そう言えば、ミハイルくんが行きたがってましたね。(白目)

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