気になるあの子はヤンキー(♂)だが、女装するとめっちゃタイプでグイグイくる!!!   作:味噌村 幸太郎

387 / 485
第四十五章 クリスマス前哨戦
392 女装男子のスカートの中が、気になって眠れない。


 

「よし、ついに完成したぞ……ここまで来るのに、苦労したな」

 

 自室で一人、学習デスクの上に置いたあるモノを、下から覗き込む。

 前回のデートにて、手に入れたアンナのホカホカなパンスト。

 伝線こそ、しているものの。

 完全に破れた訳ではない……。

 

 ならば、このアーティファクトをこのまま封印するのは勿体ない。

 そう思った俺は、様々な商品をショッピングサイトで、注文しまくった。

 

 まず、レディース向けのマネキン。

 ランジェリーショップなどで使われる下半身のマネキンだ。太ももまでのやつ。

 しかも、リアルな肌色。

 

 そこに以前、別府温泉でアンナがくれたピンクのおパンティーを履かせる。

 まあ、アンナはヒップが小桃サイズだから、マネキンでもギチギチだが……。

 しかし……そこがまた興奮する。

 

 お次は、今回の純白ストッキングを装着。

 仕上げだが……これには、天才の俺でも頭を悩ませたぜ。

 だって、アンナが普段、着ているミニ丈のスカートなんて、ブランドも知らないからな。

 

 なるだけ、彼女のファッションに近い女性ものの、スカートを検索しまくって、どうにか入手することに成功。

 チェックのプリーツが入ったミニスカートだ。

 

 そのマネキンを学習デスクの上に飾って、俺は床に腰を下ろす。

 あら不思議、アンナちゃんたら、パンツが丸見えだよ☆

 

 ローアングルで、スカートの中をガン見できるこの喜びよ……。

 生きていて良かった。

 

 

 おまけに、12月だというのに、うちわなんか持ち出しちゃって。

 下からパタパタと扇いでみる。

 すると、ふわりとめくれるスカート。

 白いパンストに覆われたピンクのパンティーが、露わになる。

 

「キャー! タクトさんのエッチ~☆」

 

 と、どこからか、アンナの声が聞こえてきそうだ。

 ふっ……我ながら、何という最終兵器を開発してしまったのやら。

 これを世に放てば、俺はノーベル化学賞を獲得してしまうな。

 

 

 そんなことを毎日やっていると、次のスクリーングが近づいてきた。

 もう、今年のスクリーングは、明日で最後らしい。

 

 ふと、カレンダーを眺めていると、机の棚から何がポトッと床に落ちた。

 拾ってみると、小さなフェルト生地のキーホルダーだ。

 少し埃かぶっている。

 

「これは……」

 

 ちょうど今から一年前、クリスマスイブの日に、白金から呼び出しを食らい。

 俺が天神の渡辺通りを歩いていたら、中学生たちが募金をしていた。

 その際、俺が担任教師と揉め、嫌味のつもりで1万円を中学生に渡したら、お返しにとくれたサンタクロースの人形。

 

 あの時これを渡してくれた女子中学生は、確かこう言っていた。

 

『きっと、あなたにもいつか……クリスマスを一緒に過ごせるひとが現れると思います』

 

 思い出して、急に頬が熱くなる。

 アンナの笑顔が、頭に浮かんだから。

 そして、同時に頬を赤くしたミハイルも……。

 

「もうあれから、一年か……」

 

 ずっと、机の上で埃かぶるまで、放置していて、なんだか悪い気がする。

 今からでも、リュックサックにつけてみるか。

 そしていつか……俺が誰かと、イブを一緒に過ごせる時が来れば……。

 

 これをあの子に返したいな。

 

 リュックサックにキーホルダーをつけていると、自室のドアが開く音が聞こえた。

 妹のかなでだ。

 

「あ、おにーさま……」

「おう。かなで、受験勉強ははかどってるか?」

「いや……その前に、なんですの? 可愛らしいスカートなんか飾って。女装でも始めるんですの?」

「え?」

 

 忘れていた。

 人工パンチラ発生器を、机の上に置いたままだったことを。

 

 このあと、かなでの誤解を解くのに、1時間を要した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。