魔法少年の復讐   作:遊戯君

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 初めまして!遊戯君です。パソコンのタイピングが上手くなりたくて投稿を始めました。実は最近パソコン買ってもらったばかりで遅いです。だから1話書くのに時間がかかりますそれでも頑張るのでよろしくお願いします。

 


決意

 6月20日 とある病室で一人の老人が息を引き取ろうとしていた。彼の名は如月総悟(きさらぎそうご)年齢75歳。

 

 

 

 

 俺の名前は如月総悟。多分もうじき死ぬ。分かるんだ、自分の体だから。もう手足の感覚はない。目もほとんど見えない。死ぬんだ。でも何の未練もない。幸せだった。平凡な家庭に生まれた。うちの家訓は自由に育てる。そのため色んな習い事をした。クラブにも属した。伸び伸びと成長出来た。高校も大学もそれなりの学力の所に通って就職も出来た。28で結婚と婚期も逃さず、子供にも恵まれた。子供も順調に育って結婚し、孫もできた。そんな俺の唯一の後悔といえば嫁より先に死ぬことだろう。

 

 「貴方!しっかり!」

 「親父!死なないで」

 「お父さん!しっかりして下さい!」

 「「おじいちゃん!」」

 

 

 ああ、みんなの声が聞こえる。俺は、幸せ者だ。こんなにたくさんの人に看取られて死ぬんだ。いい人生だった。最期に、一言だけみんなに言いたい事がある。

 

 「み、み」

 「みんな静かに!おじいちゃんが何か言おうとしてる。」

 「みんな、あ、ありがとう。幸せでな」

 

 そして彼は目を閉じた。病室には家族悲しみの涙が零れ、病院には悲しみの声が響き渡った。彼の人生はこれで幕を引く………はずだった。

 

 

 

 

 総悟は真っ暗な空間を彷徨っていた。自分は死んだはずなのに。一体どうして?考えていても仕方がない。だからポジティブに考えたこれは天国へ続く道なのだ!と。この長い道を進むと信じて。実際死んだ事などないから思ったもん勝ちだ。光差す方を目指し進んで行き、ついにたどり着いた。まぶしい光が立ち込める。そしたら、

 

 「やりましたよ!男の子です!お母さん頑張りましたね!」

 「………おぎゃあ(はあ)?」

 

 気づいたら赤ちゃんになっていたのだ。訳が分からなかった。

 

 

 

 

 総悟は哺乳瓶を持ってミルクを飲んでいる。母親に抱かれながら。如月総悟、現在1歳。

 

 「はぁーい、えらいでちゅね総ちゃんは。自分一人で」

 「ばぶばぶ!」(実年齢76歳の爺がおっぱいなんか飲めるかってんだ)

 

 この世に生れ落ちてから1年が経った。苗字も名前も前世と一緒。家庭もそれなりに裕福なところに生まれた。

 新たな人生をプレゼントされたわけなのだがはっきり言おう。

 

 余計なお世話である。

 

 何故もう一度やり直さなければならないのか。自分は満足したのだ。天国に行って平和に暮らしたかった。そんな俺だが何故文句を言ってまで生活しているのか。そんなに文句あるなら辞めてしまえと言いたい奴がいるだろうから教えてやる。両親のためだ。一応言うが前世のではなく現在のだ。2人からしたら俺はようやくできた赤ちゃんだ。よっぽど嬉しかのか愛情たっぷりに育てられている。そんな愛情いっぱいに育てられている自分が早々に亡くなったら確実に悲しむ。そんなことはできない。だからこの人生は2人に捧げる。………そう決めていたはずだったのに。

 

 

 

 

 ドンドン

 

 「如月さんいるでしょう?さっさと開けてくださいよ!」

 

 あれから1年、父は失踪した。会社で重大なミスをしたらしく何千万の借金を抱えてしまったのだ。そして今日も飽きもせず謝金の取り立てだ。母はまだ幼い俺を不安にさせないようにやさしく抱きかかえる。しかしその体は震えていた。当然だ。怖くない訳はない。それでも子を守ろうとしているのは素晴らしいことだ

 

 「大丈夫よ、お母さんがついてるから」

 

 俺は少しでも母の不安を取り除く為に元気付くおまじないをする。

 

 「大丈夫だよ。お母さんには僕が、僕にはお母さんがいるから怖くなんてないよ」

 

 そう言って母を抱きしめる。人は抱きしめられると安心する生き物だ。そして、その時に一人ではない事を強く認識させる。そうすれば安心感が増す。

 

 「そうよね、お母さんには総悟がついてるもんね。一人じゃないもんね」

 

 母の震えが収まった。

 

 

 

 そこからは大変だった。どこに行くにしても借金家族と噂される。スーパーでも幼稚園でもどこででも。いくら精神年齢が爺だからってイラつくものはイラつく。たまに反撃すれば教育がなってないと罵られた。

 そして母はもっと酷かった。夫に逃げられただの、寝取られただの。あることないこと言われていた。俺が起きている時は平然と振舞っていたが先に寝ている振りをすると夜な夜なすすり声が聞こえてくる。その度に自分の無力さに苛立つ。自分の年齢がもっと高ければ一緒に稼いで家計を助け合う事が出来たのに。

 

 

 

 あれから2年が経ち、俺は5歳になった。借金は母が必死になって返した。でも家計のやりくりをしていた自分だから分かった。こんな返済スピードはあり得ない。速すぎる(・・・・)。1000万を2年で返せる程甘くない。ある日から母の帰りが遅くなった。朝帰りの母を出迎えることがあった。異変にはすぐ気づいた。匂い、いつもより必要以上に念入りな手洗いうがい。すぐに察しがついた。あの匂いは前世で嗅いだことのある匂い。それでも忘れはしないあのイカ臭い匂い。そして母はこう言ってきた。

 

 

 

 「総ちゃん。もう怖いお兄さんが来ることはなくなったのよ。怯えることはもうないのよ。

 

 

 

 母は体を売ったのだ。その時俺は恨んだ。父を、この世を、神を。自分にこんな世界を見せている神をひたすら恨んだ。

 

 この行動が神の怒りを買ったことにすぐ気づいた。いや、もしかしたらこの2度目の人生自体が前世で神の怒りを買った罰だったのかもしれない。

 

 

 母が死んだ。死因は過労死。俺は祖父の元に預けられる事になった。和風の落ち着いた家だった。でも関係ない。なぜなら死のうとすらからだ。橋から飛び降りて死ぬ。生きる意味が見当たらない。生きていてもしょうがないと。そんなこと考えていたら頭に声が聞こえてきた。

 

 「あーテステス、聞こえているか?如月総悟よ」

 「だ、誰だ⁈」

 「私はお前を転生させた神だ」

 

 その瞬間怒りが込み上げてくる。この声の持ち主が神なのは直感で分かった。いや、そもそも誰でも良かったのかもしれない。ただこの怒りをぶつけたかったのだ。

 

 「貴様が神か!よくも俺にこんな思いをさせたな‼俺はこんな事望んでいなかった!お袋を返せ!」

 「それは無理じゃな。そもそもそなたの母親はすぐ死ぬ運命じゃったのじゃよ。それはお前がいようといなかろうとな」

 「ならなぜ俺を生み出した!転生させたのだ!答えろ!」

 

 総悟は叫ぶ自分の人生をぶち壊した元凶がいるのだ。すると神は少し迷ったのか

ためを作ってから言う。

 

 「ウーム………気分じゃ」

 「………ふざけているのか?」

 「ふざけるも何も本当のことなのじゃから仕方がないじゃろう。強いて言えば暇つぶしじゃよ。才能も頭脳もすべて並みよりわずかに上。それどころか顔も人生も平凡。なんともつまらない男じゃった。神の間でもつまらないランキング堂々の1。そこで思ったのじゃ。転生すれば少しはましになると。幸いお前は努力する才能だけはあるからな。それじゃ頑張るのじゃよ。お前が強くなればいずれ神の器に近づいて会うこともできるであろう」

 

 そう言い残し一切声は聞こえなくなった。いろいろと言いたいことはあった。強くとはどういうことなのか。武術、スポーツ、ゲーム(将棋や囲碁などの)、単純な勉学。そしてこの世界について。もとの世界にあった作品なのかそれともオリジナルか。分からない事だらけではあったが目的が見つかった。

 

 「待っていやがれ神!!絶対強くなっていつかお前を殺してやる!!!」

 

 

 





 今回は前日談ですね。

 総悟はどういう強さを身に着けるのでしょうか。強さにも色々ありますからね。一応言っときますが今作は転生特典なるものは存在しません。

 では書くこともないので次回もお楽しみに!
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