━━━急がなければ! 何か嫌な予感がする!
ノイズの殲滅を終えた翼が迎えのヘリも待たずシンフォギアを纏ったままバイクで駆けていく。
発端は本部との音信不通だけだが、翼に流れる防人としての勘か、胸騒ぎを感じて本部が停泊している港へ急いだ。
猛スピードで飛ばしたお陰か、数分もせず港に着き本部に入る翼だが一瞬にして眉を顰めた。
壁にも床にも血が飛び散り何人ものS.O.N.G.の職員が倒れているのだ。
「やはり襲撃を受けていたか」
通信が途絶えていた事である程度予想していたが、ショックが隠し切れなかった。
今までも何度か本部が襲撃され犠牲が出たが翼は未だに慣れることが出来ない。
その時、通路奥から銃声が聞こえ翼が急ぎその場に移動する。
「撃てぇ! 撃てぇぇ!!」
何人かの黒服が拳銃で必死に撃ち続ける。一体のザンブロンゾに撃ち込んでいるのだ。
拳銃の弾は確実に目標に当たる。が、目標は弾丸が当たってるにも関わらず平然と何かを握ると黒服へと投げつける。
「ぎゃああああっ!!」
投げつけられた物が直撃した黒服は悲鳴を上げ倒れると同時に床に夥しい血が流れていく。
その様子に拳銃を構えつつも震える黒服たち。
「ウオァッウオァッ!! そんな豆鉄砲で俺を倒せるか、死ねっ!!」
「うわあああああああっ!!!!」
ザンブロンゾがそう言い放つと口から赤い液体を吐き出し黒服たちへと浴びせる。
赤い液体を被った黒服は悲鳴を上げ床でのたうち回るが直ぐに力尽き体が溶けていく。
「うわっ!」
「溶けただと!?」
仲間の職員が赤い液体を掛けられただけで、体が溶け消滅したのを見て愕然とする黒服たち。
しかし、そんな黒服たちを気に掛ける程ザンブロンゾも甘くはない。
即座に体と腕部分に付いている鱗を引き千切り立ち尽くす黒服へと投げつける。
「お前たちも死ねッ!!」
ザンブロンゾの投げた鱗は手裏剣の様に黒服たちに迫り胸元や頭部へと突き刺さる。
短い悲鳴を上げ倒れる仲間を見て、震えだす黒服。最早残ってるのは彼一人だった。
「あ…ああ…」
「後で倒れた奴らの血は飲むとして…貴様も消えろッ!!」
「うわあああああああッ!!」
丁度、翼が通路の曲がり角を曲がった時、今までにない程の悲鳴が聞こえ、現場に到着した。
「!?」
直後に翼の目に体が溶けていく黒服の姿を見て思わず口元を抑え込む。
翼とて、S.O.N.G.結成前の特異災害対策起動部二課の最古参だ。今までも多くの人の死を見届けた。
しかし、その何れもノイズのより炭化かアルカノイズによる赤い煙になるぐらいだ。
それでも人が目の前で溶けていく姿に翼は久方ぶりに喉から酸っぱい物を感じた。
「ウオァッウオァッ、貴様はこの世界の風鳴翼か! 丁度いい、此処で死んでもらう!」
「くっ、化け物め!」
翼の存在に気付いたザンブロンゾが吠える様に言い、翼もアームドギアの剣を握り睨み合う。
「ハア…ハア…」
「急いで、未来!」
同じ頃、別の出入り口で本部に戻った響と未来もまた通路を走っている。
その道中には何人もの黒服や職員が倒れており、響たちもまた指令室で現状を聞こうと急いでいた。
「ハア…? !? 響、アソコを見て!」
「え? …切歌ちゃん!」
急いで指令室に向かう中、未来が響の名を呼んで指を刺し、響もそれに反応して其処を見ると、倒れている暁切歌を見つけた。
二人は指令室に向かうのを一旦中止して倒れている切歌の下に行く。
「切歌ちゃん!?」
「…酷い!!」
切歌の様子が見える様になった所で響は奥歯を噛み締め手をギュッと握り、未来は口元を両手で抑えた。
見ただけでも分かる。切歌の顔は普段の人懐っこく可愛らしい顔が所々腫れ上がり痣まで出来ている。一目で何者かに殴られた事が伺える。
「一体誰が切歌ちゃんを…」
「しっかりして…え、何か言ってる?」
未来が切歌の体を抱き必死に呼びかける中、切歌の口がパクパクと開き何か言っている事に気付いた未来はソッと耳を近付ける。
「ひ…びき…さん…どうして…お願…い…止めて…」
「?」
切歌の口から響の名が出たが未来にはチンプンカンプンだった。
これではまるで、響が切歌を殴ったみたいだと思い、その事を響に話すべきか迷う。
「ウオァッウオァッ! 死に損ないの小娘の始末しようと来てみれば…」
「この世界の立花響を見つけるとはな」
「「!?」」
突如、不気味な鳴き声と声に二人が通路の先の方を見る。
其処には体中に鱗の様な物があり、頭部からは二本の触覚らしき物、口元には鋭い牙、そして二体の腹部には響の記憶にもあるあのベルトがあった。
「そのベルト…ショッカーの!?」
「そうだとも、俺たちは偉大なるショッカーの改造人間…」
「ザンブロンゾだぁ!!」
響たちの前に二体のザンブロンゾが現れる。
この二体もショッカー響が持ってきた化石から怪人となりS.O.N.G.の職員或いは関係者の抹殺に用いられていた。
二体は同じ肝心のザンブロンゾだが、片方の身長は2mぐらいまでなっている。
「何で…此処にショッカーが…」
「…そんなのはどうでもいい、切歌ちゃんをこんな目に合わせたのはアンタたち?」
未来は突然S.O.N.G.本部に現れたショッカーに驚くが、響は静かながらも響くような声で聞く。
「そうでもあり違うとも言える」
「だがお前たちが知る必要はない! その小娘もろとも地獄に送ってやる!」
響の質問も明確に答えず二人に迫る。
尤も、響にとってはその解答だけで十分と言えた。響が胸元のペンダントを握ると未来も一緒に握る。
「Balwisyall nescell gungnir tron」
「Rei shen shou jing rei zizzl」
二人の口から起動聖詠が流れると同時に響はオレンジと白を主体としたシンフォギアを、未来は紫と白のシンフォギアを纏う。
「立花響だけでなく、小日向未来までもシンフォギア装者になってるだと!?」
「落ち着け、どっちにせよ立花響と関係を持つものは皆殺しだ!」
未来がシンフォギアを纏った事に驚愕もするが、関係ないとばかりにもう一体が言い戦闘が始まる。
怒りに燃える響に未来は若干心配しながらも響のフォローに入る。
「……ん? どうやらシンフォギア装者が戻ったようだな」
指令室に侵入したショッカー響は放ったザンブロンゾたちからシンフォギア装者と接触した情報を受け取っていた。
この世界のシンフォギア装者の力がどの程度かは分からないが、ザンブロンゾたちもまたより強化されている。簡単に負けるとも思えないショッカー響。
その時、鈍い音が響き視線を向けると
「グフッ!?」
「どうした? 風鳴源十郎、反撃せんのか?」
ザンブロンゾがそう言うと源十郎の腹に一撃を入れ鈍い音が響く。さっきの音もこれが原因だった。
現在、指令室では肩を負傷した源十郎にザンブロンゾの一体が何度も蹴りやパンチを食らわせている。
簡単に言うなら源十郎はザンブロンゾのサンドバックになっていたのだ。
「いいぞ、やっちまえぇぇ!!」
「…酷い」
負傷した緒川を拘束兼吸血しているザンブロンゾからの歓声が飛び、逆に見る事しか出来ないS.O.N.G.職員は目を背けたり「酷い」と呟いてしまう。
尤も、そんな職員の声を聞いても源十郎を殴ているザンブロンゾは気にもしない。
「さあ、立て! この程度で俺たちが受けた屈辱が晴らせると思うな!」
「屈…辱…だと…?」
何度もザンブロンゾに殴られた頬は晴れ唇が切れて出血もしている源十郎はザンブロンゾの言葉にオウム返しする。
少なくとも源十郎は目の前の怪人、ザンブロンゾとは縁もゆかり筈だった。
「貴様は知らんだろうが、元居た世界では貴様が邪魔した所為で俺は雪音クリスの抹殺に失敗したのだ! その罪、償ってもらうぞっ!!」
ザンブロンゾは嘗て、雪音クリス及び風鳴源十郎をあと一歩まで追い詰め、逆転された事を忘れたことはなかった。
例え、再生怪人として蘇ろうとチャンスがあればこの恨みを晴らしたくて仕方ない程に。それが並行世界の別人だろうと、
「そんな、それじゃ自業自得だ!」
「ただの八つ当たりじゃない!」
聞いていた職員の内、オペレーターの藤尭朔也と友里あおいが声を荒げる。
ザンブロンゾのやり方は完全な八つ当たりだと反論するが言われたザンブロンゾにどうでも良かった。
「八つ当たり上等! どっちにせよショッカーに逆らう者は地上より抹殺するだけだ! だから、それまでの間…楽しませろや!!」
「グワアアアアッ!!??」
そう言い放ちザンブロンゾは源十郎の撃たれた肩部分を踏みつけ、源十郎も思わず悲鳴を上げる。
響に撃たれた後、碌に治療もしていない肩からは出血も激しく鋭い痛みが源十郎を襲う。
「指令っ!!」
その光景に職員の一人が指令と叫ぶ。
職員にとって風鳴源十郎は司令官としても人としても特別と言えた。自ら陣頭指揮をとり人類の敵、ノイズと戦いシンフォギア装者である少女たちとノイズを打ち破り、それどころか世界の危機になる度、共に戦い世界を守ってきた。
それはギャラルホルンが起動し並行世界に繋がっても変わらなかった。
そんな人間がザンブロンゾに一方的に嬲られてる事が信じられなかったのだ。
「あまり遊びすぎるな、ザンブロンゾ。 前はそうやって煮え湯を飲まされたのを忘れるな」
「チっ、了解!」
源十郎を嬲り続けるザンブロンゾに注意する者がいた。
指令の席で座っているショッカー響だ。調は近くの床に無造作に荷物のように置かれている。
舌打ちをするザンブロンゾだが、文句も言わずに返事すると源十郎の頭を踏む。少しずつ足に力を入れ源十郎の頭を踏み潰す気だ。
頭に強烈な圧力を感じる源十郎。だがそれよりも気になることがあった。
「ま…待ってくれ、君は一体…何故…響くんと同じ姿を…」
「ウオァッウオァッ、もう直ぐ死ぬ奴が何を言ってるんだ? …!」
今まさに風前の灯火と言える源十郎。
にも拘わらず妙な質問に疑問を感じるザンブロンゾだが、源十郎の目を見て気付いた。
源十郎の目には自分は映らず、ショッカー響に向かっていたのだ。
「同じ姿? 当然だ、私は立花響だからな(少なくともDNAレベルは)」
「馬鹿な! 響くんがショッカーの手に落ちたと言うのか!?」
「手に落ちた? 勘違いして貰っては困るな、私は生まれた時からショッカーの一員だ」
指令の席に座っているショッカー響は源十郎に適当な相槌のように自分を語る。
困った事にショッカー響の言葉にはほぼ嘘がないことだ。…真実も言ってはいないのだが…
「生まれた時から!?」
「じゃあ、カルマノイズとジャガーマンの戦いの時は…全部芝居だったのか!?」
「?」
友里あおいと藤尭朔也の言葉に指令室の空気は一変する。
向こうの世界での二人目の響が味方かと思っていたが、敵の可能性が出てきたのだ。
そんな空気が変わった指令室だが、ショッカー響は気付かなかったが、
「質問は終わりか? ならとっとと死ねぇ!!」
「ぐわっ!?」
源十郎たちとの問答に飽きたザンブロンゾは源十郎の頭を踏む足の力を強め一気に潰そうとした。
途端、指令室の扉が轟音と共に破壊され何かが中に飛び込んできた。
「「「「「!?」」」」」
「…ほう」
「なんだと!?」
「馬鹿な!」
ショッカー響が感心したような声に対しザンブロンゾは二体とも驚愕の声を出した。
指令室に入った物はザンブロンゾだ。それも、ショッカー響がS.O.N.G.職員の皆殺しを命じた一体。
それが、体中ボコボコに凹まされ鱗も殆どがひび割れている。
倒れたザンブロンゾの体はやがて消えていき石の様なものが残った。
「一体誰が!」
「決まっている、シンフォギア装者だろ。 なあ…」
狼狽えるザンブロンゾの言葉にショッカー響がそう返すとぶち破られた指令室の扉の方を見る。
其処には、肩で息を切らしの響がシンフォギアの姿でいた。
「師匠、、みんなぁ助けに来ましたっ!!」
響の声が指令室に響く。
先程までの空気とは打って変わり緊張感がだいぶ軟らんだ。
「貴様ッ!!」
「この世界の立花響かっ!」
反対に仲間を倒された二体のザンブロンゾからは怨嗟の混じった怒号が響く。
ショッカーの裏切り者であり宿敵とも言える相手と瓜二つの姿故か、
「予定より少し早いが…まぁいい。 相手をしてやれ」
そんな中、響の姿を見ても薄ら笑いを浮かべているショッカー響は二体のザンブロンゾに命令を下す。
切歌ちゃんは未来が医務室に連れて行った
後は、わたしがこいつ等を倒すだけだ。 …でも
何で私の姿をしていて、そのベルトをしているの?
「余所見とは余裕だな、立花響ッ!!」
「死んで貰うぞッ!」
三葉虫の怪物…いや怪人、ザンブロンゾの一体が私に迫りもう一体が援護しようと体の鱗を剥ぎ取って手裏剣のように投げてくる!
やっぱり、緒川さんに比べると精度も早さも劣る。だけど、もう一体のザンブロンゾの接近戦がそれをカバーしている
「死ねやぁぁぁ!!」
接近戦を挑んでくるザンブロンゾの拳を避けつつ後方支援している奴の鱗を叩き落してカウンターも決める
態勢を崩しかけるが、直ぐにコッチに襲い掛かってくる
ノイズなら、あの一撃で倒せるのに!
こうなったら、さっきの個体を倒したように連続で殴るしかない!
「オラオラオラオラーッ!!」
「なっ! なにっ!!」
私の拳を繰り出す内に幾つものパンチがザンブロンゾに命中して悲鳴を上げている。よし! アダムさんほど固くない
「ええい、何をしている!?」
仲間を殴られ続けて焦った後方支援していたザンブロンゾが私に向かって鱗を投げつけてきた
…今がチャンス!
ガングニールの引っ張っていた部分が一気に元に戻ると同時に、
「カミナリを握りつぶすようにッ!」
何だか懐かしい言葉が私の口から出ると背中のブースターが一気に加速し私の拳はザンブロンゾに撃ち込まれたまま移動する
目標は後方支援していたもう一体のザンブロンゾだ!
「いけぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「ば…馬鹿なッ!!!」
私は一気に連打していた拳に力を入れ殴ったザンブロンゾを弾丸の様に殴り飛ばし後方に居たザンブロンゾを巻き込む
巻き込まれたザンブロンゾは勢いを殺せず共に吹き飛び壁に叩きつけられ倒れた
立ち上がるかと警戒する私だけど、ザンブロンゾの体が消えた事で倒したと判断した
「ザンブロンゾ程度ではこれが限界か、良いデータを得たよ」
わたしと同じ姿、声の少女がそう言い放つと同時に師匠の席から立ち上がった
…来る!
ザンブロンゾが倒され負傷していた源十郎と緒川が離れた場所にまで運ばれ手当てを受ける、職員たちの間には安堵の空気を感じる。
尤も、その空気も直ぐに吹き飛ばされてしまう。
指令室で響とショッカー響が相対して互いの拳がぶつかり合う。
遠目どころか近くてもどっちが味方の響か分からない程のソックリ具合。唯一、ショッカーのベルトだけが響を見分ける手段だった。
打ち合う互いの拳から火花が出る。
「どうして、ショッカーに味方するの!? アナタも立花響なら分かるでしょ!!」
「だから如何した? 誰の為に戦おうと私の勝手な筈だ」
響の説得にもショッカー響には届かない。元よりショッカー響の思考は元の響とは比べられない程の邪悪だ。恐らくは自分勝手なナルシストすら呆れる程に、
しかし、その事実を知らない響は説得を続ける。
「そんなのダメだよ! その手は皆と手を繋ぐ為に…」
「繋ぐ? 必要ない。 ショッカーは選ばれし民、ただの人間とは格が違う」
響は目の前の自分ソックリな少女の言葉が信じられなかった。
その言葉には他者を何処までも見下してる事がハッキリ分かる。
下手をすれば今まで戦ってきた敵より傲慢かも知れない。
「だとしてもっ! …グッ!」
「お前との問答も本気を出せん戦いも飽きた。 此処で死ぬといい」
ショッカーが誰に選ばれたなど響は知らない。それでも言葉を続けようとした時、ショッカー響の左腕が響の喉元を握られ持ち上げられる。
喉への圧迫感や痛みが響を襲う。
「響くん!?」
部下の職員から手当てを受けている源十郎の声が響く。
喉の圧迫感の所為でフォニックゲインを生み出す歌もこれでは。
響は苦しそうにショッカー響の腕を外そうとするがビクともしない。
「このままお前の首を圧し折って殺すのは簡単だ。 だがそれでは面白みがない、そうだろう?」
この時、苦しむ響の目はショッカー響の顔をハッキリ見ていた。
自分と同じとは思えない邪悪な笑みを。
ショッカー響は、空いている右腕を見守ってるS.O.N.G.職員たちに向ける。
何をするのか?響も職員たちも誰も分からなかったが直ぐに答えが出た。
銃声と共にショッカー響の右腕から煙が出ると共に何人もの職員が倒れていく。
そして、その中には、
「藤尭さん、しっかりっ!!」
「い…いやああああああああああ!!」
「藤尭…」
友里あおいを守ろうとして咄嗟に盾になった藤尭朔也が胸から血を流し倒れていく。
その光景を目にして、呆然と藤尭と呼ぶ源十郎。
「あ…ああ…」
呆然としてるのは源十郎だけではない。響もまた藤尭朔也が撃たれたのを目撃したのだ。
自分と同じ顔をした少女は何の躊躇いもなく人を殺したのだ。
「ほう、仲間を守ったか。 下等な人間にしてはよくやる」
「どうして…どうやって…」
「ん? さっきの攻撃か、私のガントレットには仕掛けがあってな…ショッカーがガングニールをそのまま運用すると思ってるのか?」
そう言ってショッカー響は右腕を見せつける。
右腕のガングニールのガントレットには響も見たことがない物が取り付けられている。
ショッカーはオリジナルである立花響のガングニールを超える為、様々な兵器実験を行っている。
指から弾丸やミサイルが撃てる者からガングニールのガントレットを改造し従来の響が使うガントレットから弾丸を撃ち込む者まで、
緒川と源十郎もこれに撃たれた。
「どうして…こんな事を…」
「お前に現実を見せる為だ、お前たち如きが我らショッカーに本気で勝てると思ったか? 身の程をわきまえろ、お前は何一つ守る事など出来ん!」
「!」
この時にようやく響も悟った。
目の前の自分ソックリな少女は嘗てのアダム以上に人でなしだと。
しかし気付いた時には遅く、必死に手を振り解こうにも響自身信じられない程の力で首を掴まれている。
このまま本当に首を圧し折られるかと思った時、
「させるかよっ!」
「!?」
女性の声と何かを切り付ける音がした直後に響は床に尻もちをつく。
「ゴホッ!ゴホッ! …!?」
やっとまともに呼吸が出来た響は咳き込み何が起こったのか状況を確認しようと目を開けた。
其処には左腕部分を抑えているソックリさんと自分の目の前に落ちている左手、そしてすぐ近くには赤い髪をなびかせ自分と同じシンフォギアを纏った女性。
「か…奏さん!」
「よう、助けに来たよ響」
自分と同じガングニールのシンフォギアを纏った天羽奏が槍を持っていた。
ショッカー響の襲撃で本部もとんでもない被害が出ています。特に人的被害が…
持ち込まれたザンブロンゾはそこまで強くありません。
頑張れば一人でも倒せます。手裏剣のように飛ばす鱗と口から吐き出す赤い液体に注意ですが、
源十郎がザンブロンゾのサンドバックになっていたのは動くと月読調を殺すと脅された為です。
響は響で場所が本部だったので全力を出せませんでした。場所が違えばもう少し善戦したかも。
響とショッカー響の会話は、「LOST SONG編」の冒頭の響とグレ響とのやり取りのオマージュです。
グレ響と違いショッカー響は完全な悪ですが…
響のピンチに並行世界から天羽奏が助っ人に。