改造人間 立花響のシンフォギア   作:一種の信者

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戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITEDがとうとう24年1月31日にサービス終了が決定。
6年以上継続していたから覚悟はしてたけど…(自分は2年ぐらい前に始めた)

ソーシャルゲームはこれがあるから課金し辛い。
…お好み焼きやコーヒー、ご飯とアンパンがめっちゃ余った……(どれもスタミナ回復アイテム系)
正直、もう数年続いて欲しかった。




劇場版の制作も決定らしいですが新しい敵が出るんでしょうか?シェム・ハも倒した響たちに危機感が出るんだろうか?
いっそゲームのギャラルホルンで出たシナリオを映画にして欲しいですね。片翼の奏者や翳り裂く閃光とか
…終わるまでに何年かかるやら


118話 ショッカー墓場崩壊 奪われた完全聖遺物

 

 

 

「どうした!?一体何があった!」

「イーッ! どうやら地上を映すカメラが壊れたようです!」

 

さっきまで響たちの断末魔が映っていたモニター前で、地獄大使と戦闘員が言い合っている。

 映っている映像は、砂嵐となって廃工場内で何が起きたのか不明となっている。

奏が、トラックを纏めて破壊する際、地下の伸びていたカメラも壊していたのだ。

ついでに、トラックが大量に爆発した事でこの地下でも地響きと共に一部の石が落ちてくる。

 

「今どき砂嵐なんて珍しいね」

「今はそれを行ってる場合じゃねえだろ、未来」

 

地獄大使たちの慌てる姿を見て余裕が出たのか、未来の言葉に返答するクリス。

 窘めながらも状況が動いた事を感じたクリスは視線をマリアへと向ける。

 

「さっき、先ずかだけど翼たちのフォーメーションはS2CAを使おうとしてるわね」

「だな、アタシ等の時もかなり特訓していたのに使えるのか?」

「今はそれに賭けるしかないわ。翼たちの奇跡を信じましょう」

 

マリアもクリスも響たちがS2CAを使おうとしていたのは察する。

 彼女たちの知るS2CA、あれだけの怪人軍団を倒すにはうってつけの火力と言える。半面、自分たちの時でも相当訓練を積んで成功しないままぶっつけ本番で使った技だ。

 奏や並行世界の翼が簡単に成功できる気がしない。

 

「イーッ!一大事です、地獄大使!」

「どうした!?」

 

地上の様子が確認できなくなった事で慌てている地獄大使の下に別の場所にいた何人かの戦闘員が緊急報告に来る。

 

「廃工場内より膨大なフォニックゲインを確認!」

「再生した怪人たちの生命反応が途絶えました!」

「フォニックゲインを調べたところ、嘗てマリアのコンサート会場で使われたS2CAの可能性が大!」

「…なんということだ」

 

再生怪人軍団が全滅した。

 悪魔祭りを行ない死んだ怪人たちを蘇らせ、対シンフォギア装者用に用意した地獄大使のとっておきの軍団が全滅したのだ。

 死神博士の報告は聞いていたが、まさか此処までとはと地獄大使は内心苛立つ。

 

そして、その情報はクリス達にも筒抜けだった。

 

「アイツ等やったのかよ!」

「勝負ありのようね」

「良かった、響」

 

地上の響たちの活躍で蘇った怪人軍団が全滅し喜ぶクリスと未来。

 マリアも地獄大使の切り札が潰れた事を確信し、地獄大使たちにゆさぶりをかける。

 

「ええい、黙れ!あまり無駄口を叩くなら俺の電磁バサミでその無駄にでかい胸の肉を切り落とすぞ!アビィィィィッ!」

 

「やれるもんならやってみやがれっ!カニ野郎!」

 

マリアたちの発言にシオマネキングが脅しにくるがクリスも「やってみろ!」と挑発する。

 クリス達の目の前で電磁バサミをチョキチョキしだすシオマネキング。

地獄大使が命令すれば即座に切り落とす気だ。

 

「ええい、そんな事はどうでもいい!急ぎ、次の生贄を連れて来い!」

「それが…生贄たちを運ぶ途中、落石により一部が逃走してます」

 

爆発の影響はこの部屋だけではない。

 生贄として捕らえられた牢獄にも落石が起こり、檻を開けた戦闘員に直撃し、その間に生贄が逃走を図っている。檻そのものにも落石の影響で檻としての機能すら消失した。

それどころか通路も幾つか落石で寸断され、戦闘員の作業を邪魔している。

 

「なっ!? これでは間に合わなくなる。仕方ない、マリアたちを生贄にしろ!!」

 

「「「!?」」」

 

切羽詰まった地獄大使は捉え此処に連れているマリア、クリス、未来を生贄にするよう言う。

 いきなりの方針転換に度肝を抜かれたマリアたちだが、戦闘員が乱暴にマリアの髪を掴み祭壇に引っ張る。

 

「痛いわね!」

 

マリアも簡単に生贄になんてなるもんかと抵抗を試みるが、縛られてる以上足で踏ん張る事しか出来ず、ズルズルと祭壇の方に近づく。

遂にはナイフを持った戦闘員がマリアを運ぶのを手伝うよう地獄大使に命令され、マリアに近づく。

 戦闘員二体では、シンフォギアも纏ってない女の力では碌に抵抗できないと感じたマリアが奥歯を噛み締め悔しそうに顔を歪める。

未来とクリスがマリアの名を叫ぶ。

 

「不味い、時間が!」

 

だが、その場で一番焦っていたのは間違いなくこの男。地獄大使だった。

 地獄大使がそう言い放った直後だ。

 

ドカ~~~ン!!!

 

骸骨で作られた十字架が爆発し粉々となり、爆発の影響で祭壇にも火の手があがる。

爆発の影響により髑髏の十字架の破片が辺りに飛び散る。地獄大使は咄嗟にマントを翻し破片をやり過ごすが、マントで隠れているが奥歯を噛み締めている。

 

「キャアアアア!?」

 

「イーッ!?」

 

頭蓋骨の十字架の爆発に巻き込まれたのは、マリアを運んでいた戦闘員だった。

急な爆発で、爆風をもろに浴びた戦闘員はもう一人の戦闘員とマリアを巻き込む形で倒れてしまう。

 

「痛たぁぁ…!」

 

 戦闘員が盾になり、吹き飛ぶ瓦礫には当たらなかったマリアだが、爆発の勢いまでは如何にもならず地面に倒れる。裸で倒れた事で痛みがマリアに走るが、指先に固い物が当たり見る。

倒れこむマリアの前に戦闘員が持っていたナイフが転がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さ…祭壇が…急いで消火しろ!」

「「イーッ!」」

 

祭壇の爆発で発生した火を消せと命令する地獄大使。こんな地下で煙に巻かれるのは自分としてもごめんだと考える。

だがそれ以上に、悪魔祭りの祭壇が壊れた事に怒りを感じている。

 

━━━祭壇で蘇った怪人たちが全滅した事で、祭壇に集めていた悪霊の力が暴走したか!これでは悪魔祭りで怪人の復活は不可能!ならば、捕らえたマリアたちを始末するか?いや…待てよ、奴ならば…

 

「バラランガ、バラランガは居るか!?」

「…私をお呼びですか?地獄大使」

 

祭壇を失った以上、最早マリアたちを悪魔祭りの生贄にするのは不可能。

 ならば、この場で消すべきかと考えた地獄大使だが、悪魔の知恵が浮かび配下の怪人を呼びつける。

すると、物陰から人影が出て来た。

 

「女性?」

「気を付けろ、未来。怪人の中には人間に化けれる奴がいる」

 

物陰から現れた女性は白いワンピースに白い手袋をし、ウエーブがかった長髪の女性だった。

 一見綺麗でもあるが血のように真っ赤な唇の女性は一本のバラを持って薄ら笑いをしているのが不気味である。

 特に此処は海岸の洞窟深くのショッカーアジトなのだ。

 

「フフフ…バァァァラァァーーーッ!!」

 

「か、怪人!?」

「やっぱりか!」

 

薄ら笑いを上げた女性がバラを目の前に持つとその姿は朧げになる次の瞬間にはバラの頭部をもった怪人となったのだ。

 

「バラランガ、お前のバラで雪音クリス、小日向未来を操れ!上の立花響たちと同士討ちをさせるのだ!…迂闊にバラを取れば即死する罠をつけてな」

 

「「!?」」

 

地獄大使の命令にクリスと未来は絶句する。

 バラランガと呼ばれる怪人が人間を操る能力があるのもそうだが、地獄大使が何の躊躇いもなく自分たちを操って上の響たちと殺しあわせる事にもだ。

 

「お任せを、このバラを胸に突き刺し操ってやろう」

 

地獄大使の命令を聞いたバラランガの腕に二本のバラを持っている。

 未来もクリスも思わず息を呑むとバラランガは二本のバラを二人に投げる。

二本のバラがまるで手裏剣の様に二人に真っ直ぐと進んだ。

 

「そんな事させないわ」

 

「!?」

「イーッ!?」

 

しかし、二本のバラが未来とクリスに刺さる直前、二人までの間に戦闘員が投げ出され二人の体の代わりに戦闘員にバラが突き刺さる。

 予想外の事にバラランガも地獄大使も絶句する。

地獄大使が戦闘員が投げ出された方を見ると、裸のマリアが。その手には取り上げた筈のギアを握っている。

 

Seilien coffin airget-lamh tron

 

マリアが聖詠を口にすると、持っていたギアが光る。

 裸だったマリアの体にアガートラームのシンフォギアを纏うと、左腕の籠手から短剣を取り出し蛇腹剣にして、クリスと未来を縛っている縄を切り裂く。

 

「二人とも、これを!」

 

更にマリアは解放された二人に自分のとは別のギアを投げる。

祭壇の爆発に巻き込まれた戦闘員がマリアたちから回収していた物を奪い返したのだ。

 

「しまった!?」

 

事に気付いた地獄大使の声が響くと同時にマリアからギアを受け取ったクリスと未来は即座に聖詠を歌う。

 

Killter Ichaival tron

Rei shen shou jing rei zizzl

 

聖詠により裸だった二人もシンフォギアを纏う。

その様子を見た地獄大使は歯噛みしながら血管を浮かせている。

 

「形勢逆転だな!」

「動けない裸の私たちを好き放題しようとした罪…」

「絶対許さないんだから!」

 

「ええい、殺せ! こうなったら全員殺せぇ!!」

 

アームドギアであるボーガンを地獄大使に向け、三人はそう言い放つ。

対する地獄大使も残った戦闘員を呼び出し、バラランガやシオマネキングに始末するよう命じる。

 ギアを取り戻しシンフォギアを纏ったクリスたち、地獄大使並び二体の怪人と複数の戦闘員が取り囲む。

睨み合いが続き一触即発の空気、誰が先に動くか、と思われた時だった。

 

カタカタカタカタ…

 

「…?」

 

ガタッ

 

「何だ?地震か」

 

クリス達も地獄大使たちも何かがおかしい事に気付く。

落ちていた小石が小刻みに揺れ、爆発が治まったにも関わらず壁や天井の一部が落下してるのだ。

誰もが最初は、何処かで爆発でも起きたのかとも思っていたが、クリスとマリアは内心嫌な予感を感じる。

 

「…なあ、これって…」

「ええ、()()…だわ」

「何か知ってるの?」

 

何となく、この状況にデジャヴを感じる二人と未体験の未来。

クリスとマリアの反応に未来が何か知ってるのか聞く。

 言うかどうか迷っている内に地面がひび割れ地面から何かが飛び出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア…ハア…ハア…」

「S2CA…奏から聞いていたが此処までの力が…って、大丈夫か?立花」

 

 響のS2CAで天井どころか壁すら崩壊し、最早廃工場かどうかすら言えなくなった地上で、呼吸が荒い響とS2CAの力を見た翼が唖然とするが、響の呼吸の乱れに直ぐに響の背中をさする。

翼から見ても響の消耗はかなりのものだった。

 

「…無理もないね、あれだけの怪人軍団の攻撃で体力を持ってかれてたんだ」

「ハア…ワタシは…平気で…すゴホッ、それより…地下の未来たちを…助けないと…」

 

奏がただでさえ消耗していた響を気遣うが響は急ぎ地下に行こうと言う。

 響の言う通り、地下でマリアたちと合流すべきだとは二人とも思っている。響のS2CAでこの場に居た怪人たちは全滅したが、何時また怪人たちが復活するかは分からない。

ならば、復活した怪人たちが通ったルートを見つけ出し一気に攻める必要がある。

 

だが、

 

「馬鹿、そんな体力で連戦なんて出来るか!?」

「それにアイツ等が通った出入り口がまだ分からん、それを見つけるまでは休んでおけ」

 

 二人は、別段マリアたちとの合流は拒否しない。それでも、響の消耗と再生怪人が出て来た出入り口を見つける前では休めと言う。

響としては一刻も早くマリアやクリス、未来と合流したかったが自身の体力も消耗してる事は分かってはいたので渋々納得する。

 

「よし、お前は少し休憩を…ん?」

「奏?」

 

響を休憩させ、その間に地下への出入り口を探そうと考えた奏だが妙な物音に気付く。

もしや、怪人かと考えアームドギアである槍を手に音のしたほうに向かう。翼には聞こえなかったのか奏の行く方に付いていく。

 

「奏、一体どうし「しっ!」?」

 

翼が奏に何に気付いたのか聞こうとしたが、奏は人差し指を唇につけて静かにするよう言う。

奏の行動に翼が戸惑う。

 

…誰か…ませんか…

 

「!?」

 

そんな時に翼にも聞こえた。ほんの僅かだが、誰かの声が。

翼が耳を澄ますと廃工場の端の床の一部から声がしている事に気付く。

 

「翼、手伝え!カモフラージュされた出入り口がある!」

「わ、分かった!」

 

奏が声の場所を特定したのか、アームドギアである槍を床に突き立てる。

 床自体割るのなら技の一つでも出せばいいだどうが、助けを求めている人間の声が気になった。

奏の槍と翼の剣が何度も床に突き立てられ床の一部が崩壊すると、人間の手が伸びる。

 

「助かった!」

「早く出してよ!」

「此処は地上か!?」

 

割れた床から何人もの人間が這い出して来る。

それを見ていた奏と翼は確信した、この場所こそ復活した怪人たちが来た通路だと。

そして、目の前の人間たちは恐らくショッカーに拉致されていた人達だと。

 

「お前ら、早く逃げな!外には黒服の特異災害の職員が居る、保護してくれるぞ!」

 

「あ、ありがてえ」

 

奏は這い出て来た人間たちに早く逃げるよう言う。

中がどうなっているか分からない以上、民間人は急ぎ避難させる必要があるうえ、マリアたちの合流の為にも自分たちが保護して連れて行く訳にもいけない。

 

奏の言葉に穴から這い出て来た人間たちは急ぎ廃墟化した廃工場から外に出ていく。

老若男女問わず、足を引き摺る者や衰弱した者に肩を貸して移動する者も様々だ。

響も、その人たちを見届ける。出来る事なら、特異災害の職員まで護衛とかしたいとか思ってはいたが今は一刻を争う。

 響もその事を理解し、奏たちの方に合流した。

最後の一人まで這い出た穴を見る三人。お互いの視線が合うとゆっくりと首を上下させる。

穴に突入しようとした。

 

瞬間、廃工場の真ん中付近の床が爆ぜた。

 

「何だ!?」

「怪人!?」

 

突然背後からの轟音と煙に三人は直ぐに臨戦態勢をとる。

自分たちが出入り口を見つけた事を嗅ぎ付けたショッカーが不意打ちの可能性があったからだ。

しかし、三人の目には予想外の物が映る。

 

「こんな時にめんどくせぇぇ!!」

「そうも言ってられないでしょ!」

 

土埃の中から出てくるクリスに、意識のない未来を背負うマリア。

 

「バァァァラァァ、余計なものが来たね!」

「アビィィィィィィッ!何で完全聖遺物が此処に」

「大方、立花響どもの絶唱で寄って来たんだろ、構わん始末しろ!」

 

バラの怪人バラランガ、シオマネキングに地獄大使まで出てくる。

そしてその中心部には、

 

「うわッ、デカい!」

「何だ、あの怪物!?」

 

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ‼

  」

 

 

永田町や人気の少ない公園で暴れたゴライアスが雄叫びを上げ初めて見た響と奏が驚く。

立花響たちの戦いは三つ巴となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつがゴライアスだと、報告で聞いた以上だな」

「こんなのがいるなんて初めて聞くんだけど!」

 

ゴライアスの攻撃を避ける響と奏は翼からゴライアスの情報を聞く。

一応、報告で聞いていた奏は直ぐに慣れたが、響はゴタゴタしていた事もあってゴライアスの事は初めて聞いた。

 

「あの…マリアさん、未来はどうしたんですか?」

「…ゴライアスが現れた時に石がこの子の頭に直撃したのよ。ご丁寧に頭部のシンフォギアを避けて生身にね」

 

マリアの報告を聞いて響は背負われてる未来を見る。丁度、未来は眼を回しながら気絶していた。

 

「クッソ、未来が気絶してるとあのデカブツを止めるのも一苦労だ」

「ええ、そうね」

 

ゴライアスが現れたのに未来が気絶している事がクリス達には痛かった。

未来の持つ神獣鏡なら聖遺物であるゴライアスも簡単に鎮圧できると踏んでいたからだ。しかし、装者である未来が気絶していればその力も発揮できない。

 

更に厄介なのは、

 

「アビィィィィィィッ、俺の存在を忘れるな!」

 

シオマネキングがクリスとマリアを襲う為、ゴライアスに集中できないのだ。

尤も、ゴライアスはシオマネキングだろうが、シンフォギア装者だろうと容赦なく襲うが、数の多い新フィギア装者が必然的にターゲットになってしまう。

 

「…地獄大使とバラの怪人は何処に?」

 

崩壊した廃工場が混沌としてきたが、マリアが何時の間にか姿を消した地獄大使とバラランガが気掛かりだった。

 

 

 

 

 

「…まさか、完全聖遺物ゴライアスが出て来るとはな。だが丁度いい、バラランガ!」

「バァァァラァァ!」

「準備をしておけ」

 

大きな瓦礫に身を隠し響たちがゴライアスと対峙するのを見て地獄大使はバラランガの方に視線を向け邪悪な笑みを浮かべる。

バラランガの手には今までの赤いバラとは別の黒いバラが握られる。

 

 

 

 

 

「死ねぇ、シンフォギア装者ども!」

 

シオマネキングがクリスに向け口から泡を吹き出す。

クリスも歴戦のシンフォギア装者だ、泡とはいえショッカーが作り出した兵器だ。

泡如きとはいえ、クリスは体を捻らせ回避する。そして、クリスの居なくなった場所に泡が降り注ぎ…着火した。

 

「あの泡は可燃性か!」

 

「次はお前たちが燃えるのだ、アビィィィィッ!!」

 

クリスの反応にそう言い切ったシオマネキングは他のシンフォギア装者たちにも泡を吹きかける。

それぞれが避ける中、未来を背負ったマリアの足先が泡に触れてしまう。

 

「くっ!」

「マリアさん!」

 

足先が発火した事でマリアが顔をしかめ、響がマリアの心配をする。

誰も口にしないが、気絶した未来を背負ってた事で反応が遅れたようだ。

 

「マリア、小日向は私が」

「ええ、お願い…」

 

隙を見て翼がマリアの傍に行き、未来を受け取り火を消した。

大してかかってない、シンフォギアで守られてた事で大事はないが少しの火傷を負ったマリアの動きは良いとは言えない。

誰もが、マリアの負傷を感じていた中、ゴライアスの腕がマリアの体を通り過ぎる。

 どうやらゴライアスもマリアの負傷を感じたのか、マリアへの集中攻撃する。

必然的に、響たちはマリアを守る為に集まり…地獄大使がチャンスを見つけた。

 

「今だ、バラランガ!」

 

「バァァァラァァッ!!」

 

「バラランガ?」

 

地獄大使の掛け声にバラランガは、瓦礫を飛び回りゴライアスに接触。そのまま持っていた黒いバラを突き刺す。

シンフォギア装者の攻撃を物ともしない装甲がバラの茎を貫通させ、突き刺した切り口から根の様な物がゴライアスの中に蔓延る。

ゴライアスはまるで壊れたブリキの人形の様な挙動をし、やがては停止し目の明かりも消える。

響たちは何が起こったのか分からなかったが、

 

「さあ、ゴライアスよ!ワシの命令を聞け!」

 

 

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ◆

 ‼

  」

 

『!?』

 

響たちは驚愕した、先程まで響たちも怪人たちも攻撃していたゴライアスが地獄大使の声に答えるように雄たけびを上げ響たち飲み狙いだす。

それどころか、シオマネキングやバラランガ、地獄大使を狙った攻撃を腕を伸ばして守るようにもなった。

 

「地獄大使、ゴライアスに何をしたの!」

 

溜まらずマリアが地獄大使に何をしたのか聞く。

バラランガが黒いバラをゴライアスに刺したのは見えてはいたが、確信を得る為にも地獄大使に説明を求める。

 

「いいだろう、教えてやる。バラランガの刺した黒いバラは自立型聖遺物を操る為に造ったショッカーの特別製のバラだ。人間を操れるバラと一緒にされては困る」

 

「聖遺物を操るバラ!?」

 

ショッカーは嘗て、フロンティアやネフィリムといった聖遺物用に無機物を操る力を模索していた。

バラランガの黒いバラもその一つだ。今のゴライアスは黒いバラでショッカーの操り人形と化している。

 

「さて、後はこのデカブツをアジトに持ち帰るだけよ」

「バァァァラァァッ!」

 

驚きつつもゴライアスとシオマネキングの攻撃を躱し続ける響たちを無視し地獄大使がバラランガに合図を送る。

すると、今まで響たちを攻撃していたゴライアスが地面を掘りだし地中に潜っていく。

 

「テメェら、何処に行く気だ!」

 

「無論アジトよ、シオマネキング!その小娘どもの相手をしてやれ!」

「アビィィィィィィッ!」

 

クリスの問いにアッサリ答える地獄大使は時間稼ぎにシオマネキングが相手するよう言う。

止めようとする響たちだが、シオマネキングの妨害に誰もが足止めを食う。

散ってシオマネキングを無視してゴライアスに直接行こうとすれば、足の負傷したマリアを狙うシオマネキングの行動に舌打ちをしつつ無視も出来ない。

 

結局は、全員でシオマネキングを相手する事になる。

 

 

 

「…これでっ!」

 

「アビィィィィィィッ!?」

 

響の拳がシオマネキングの胴体に入り、衝撃波がシオマネキングを貫く。

クリスの銃弾やミサイルを撃ち込まれ、翼の剣と電磁バサミを打ち合い奏の槍を片手で防ぎ隙を作り響が腕のパーツを引っ張り一気に突撃したのだ。

 

「…この俺が敗れるか、まあいい時間は稼いだ…アビィィィィッ!!」

 

シオマネキングは最後にそう言って倒れ爆発した。

爆風がそれぞれの頬を掠め、爆煙が治まった時には巨大な穴だけが残りゴライアスや地獄大使は完全に消えていた。

残ったのは疲労の残ったシンフォギア装者である響たちだけだった。

 

 

 

 

 

 

 




奏が何気にMVP。
冒頭でも書いているけど、奏が目くらましの為にトラックを大量に破壊した時に地上の様子を観察できるカメラも破壊し、地獄大使の対応が遅れショッカー墓場が爆発した設定です。

突然、ショッカー墓場の十字架が爆発しましたが原作通りです。
本郷が再生怪人たちを全滅させ、その回の怪人カミキリキッドも倒した直後に何の説明もなく爆発しました。
捕まった立花のおやっさんや本郷が何か細工した様子もなく、地獄大使の反応もないので悪霊の力うんぬんはオリジナルです。

当然バラランガの黒いバラもオリジナルです。原作では赤しかでません。後、簡単に抜ける…
関係ないけど、バラランガの人間体の名前はバラ子らしいです。

聞かれればだいたい答えてくれる悪の組織。その名はショッカー。
シオマネキング、根性の時間稼ぎ。尚、普通に強いもよう。

ショッカー墓場を失った地獄大使ですが、地獄大使にはまだ切り札と奥の手が残っています。
ショッカーに奪われたゴライアスはどうなるか。
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