改造人間 立花響のシンフォギア   作:一種の信者

172 / 176
本格的に暑い。

「仮面ライダー全146作が8/29からアマプラで見放題」という情報ゲット。

仮面ライダー見放題だぜ、と思う前にそんなにシリーズあったんだ……。


161話 響たち全滅!? シンフォギア装者最後の日?

 

 

 

飛行世界の響、翼、クリスのシンフォギアが黒くなる。

変色して黒くなった訳では無い。

 

イグナイト。

 

響たちの切り札の一つにして、決戦ブースターの一つだ。

とある聖遺物を利用し、疑似的に暴走状態にしてシンフォギアの能力を上げる形態。

使うには、扱う者の強靭な精神力が必要だ。

 

 

 

 

 

 

「ムヒョオオオオォォォォォッ! それが噂のイグナイトか、成程中々の力のようだな」

 

平行世界の響のイグナイトの姿を見て吼えるムカデタイガー。

それだけ、並行世界の響のイグナイトから漂うオーラのような物を感じたのだ。

 

そしてそれはムカデタイガーだけではない。

平行世界の翼やクリスのイグナイトを見たウツボガメスとナメクジキノコもその力を感じ取る。

 

戦闘は並行世界の響たちがイグナイトを使った事で大分状況が動く。

力も早さも上がった事で少しずつだが、ムカデタイガーを始めとしたゲルショッカー怪人の体にダメージが入っていく。

 

「ハアアアアッ!」

 

「グッ!?」

 

並行世界の響の拳がムカデタイガーの腹部に減り込みムカデタイガーの口から大量の唾液が漏れる。

腹部へのダメージが効いたのか、殴られた腹の部分を押さえ後ずさるムカデタイガー。

 

「行くよ、もう一人の私!」

「う、うん!」

 

好機と見た並行世界の響は、響に声を掛けムカデタイガーに向けジャンプする。

そして、並行世界の響と響は拳をムカデタイガー向け振り落とす。

 

「これで!」

「トドメ!」

 

「! 舐めるな、ムカデパンチィ!」

 

二人の響の行動に気付いたムカデタイガーは即座に二人の響の拳に向け左腕のムカデパンチを繰り出す。

互いの拳がぶつかると共に衝撃波が走り凄まじい音もする。

暫く、互いの拳を押し合ってるが遂に二人の響とムカデタイガーの三者が吹き飛ぶ結果となる。

 

「うわあああああっ!?」

「う…ガントレットが…」

 

吹き飛び地面を転がる二人の響。

何とか治まって立ち上がろうとした時、響の腕のガントレットに亀裂が入りヒビも広がる。

ふと、横の並行世界の響に目をやるとそっちのガントレットも同じ状態の様だった。

 

「ムヒョオオオオォォォォォッ!!」

 

その時、ムカデタイガーの雄叫びが聞こえ視線を送る二人の響。

視線の先のムカデタイガーは左手を押さえ顔を歪めて叫んでいた。

ムカデタイガーの左腕が二人の響の拳に耐えられなかったのだ。

 

ムカデタイガーの左手の指の何本かは吹き飛び、手首はあらぬ方向に曲がり二の腕からは骨のような物が飛び出している。

改造人間故、再生が始まっているが完治するには分単位が必要であろう。

 

「チッ、立花響二匹分の拳が此処までとはな…」

 

「もう一人の私、ムカデタイガーがかなり痛手を受けたよ!」

「よし、このままイグナイトで倒せる!」

 

ムカデタイガーの傷を見て追撃に入ろうとする二人の響。

しかし、それを見たムカデタイガーの獣の口の端が吊り上がった。

 

「やはり厄介だなイグナイトは、だがこれなら如何だ!」

 

そう言うムカデタイガーは右手を上げた瞬間、二人の響の前に誰かが落下してくる。

着地した衝撃で土埃が舞い二人の響も予想外な事に動きを止める。

やがて、土埃が治まると響たちの前に現れた者の正体に気付く。

 

「! 翼さん!?」

「クリスちゃんも!?」

 

其処には、並行世界ではないこの世界の翼とクリス、即ちムカデタイガーに洗脳された翼とクリスだった。

 

「確かにイグナイトは厄介だ…だが対策する方法は幾らでもある! そいつ等がその一つだ!」

 

「「!?」」

 

ムカデタイガーがそう言うと、翼とクリスは響たちの前に立ち塞がる。

響たちを攻撃する訳では無い、ただ響が振るう拳の先に移動するだけだ。

 

「そんなっ!?」

「ムカデタイガーは翼さんとクリスちゃんを盾にしようとしてる!?」

 

ムカデタイガーの狙い、それは翼とクリスを自身の生きた盾にする事だった。

ゲルショッカーには理解出来ないが、仲間思いの響たちにとっては最大級の嫌がらせであり切り札と言って良かった。

 

そして、それはムカデタイガーだけではない。

 

 

 

 

 

 

「どうした、雪音クリス。 イグナイトの力を見せてみろ」

 

「クッ…」

 

ナメクジキノコがゲル状になりあっちこっち移動し、狙いを付けられない平行世界のクリス。

偶に狙いが合っても、

 

「よし! …チッ」

 

平行世界のクリスの射線上にアナザー調やアナザー翼が割り込み引き金を引けない。

イグナイトにより、クリスの火力は上がった。

しかし、それを発揮するには仲間が近すぎた。

これが元の世界の調と切歌なら連携してナメクジキノコを追い詰め倒せるだろうが、この世界の調と切歌では連携も戦闘経験も少ない。

ついでに言えば、最近まで牢に拘束され大して運動もしていない。

そんな二人が即席で平行世界のクリスと連携など出来る訳が無い。

 

「だから、アタシの射線に入るな!」

「そんな事言われても…」

「ごめんデース!」

 

「動きがまるで素人だぞ、雪音クリス! イグナイトも大したこと無し、ギャギャギャギャッ!!」

 

何から何まで息の合わない三人。

対して相手は強敵ナメクジキノコと洗脳された平行世界のシンフォギア装者たち。

平行世界のクリスはイタズラに時が過ぎている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平行世界の翼とマリアも苦戦が続く。

それと言うのも、

 

「汚い手でセレナに触るな!」

 

「こっちだ、こっち」

 

「マリア、相手の挑発に乗せられるな!」

 

操られたセレナの頭部を掴んだウツボガメスがマリアに見せつけるように挑発する。

小柄のセレナを盾代わりにしてマリアの冷静さはドンドン無くなる。

平行世界の翼も声に出すがマリアにそれを聞く余裕もない。

 

セレナはマリアのたった一人の妹であり、過去のFISにてショッカーの襲撃により死亡している。

表には出さないが、ただの優しいマリアは、ずっと気にしていた。

だからこそ、平行世界とはいえ妹のセレナを盾代わりに使われ冷静さを保てないのだ。

そして、そんなマリアの動きにイグナイトの決戦ブースターを使った平行世界の翼にも影響を及ぼしている。

更に操られた子供マリアと大人セレナも平行世界の翼の邪魔をする。

 

翼の斬撃も剣もセレナを盾にされ、慌てるマリアの動きで攻撃が中々出来ない。

しかし、平行世界の翼も歴戦の経験があり防人としての意識もある。

ほんの少し、ウツボガメスの僅かな隙を見つけ勝負を仕掛ける。

 

「見えた、そこだ!」

 

「なにぃ!?」

 

平行世界の翼の両手に剣を持ち、脚部のブレードを伸ばし炎を吹き出す。

そしてジャンプし、脚のブレードが下に移動し交差した瞬間、更なる炎が噴き出し翼の速度を加速させる。

ついでに手元の剣からも火が噴き出し翼の加速を手助けする。

これには、マリアに集中していたウツボガメスも対応が遅れる。

平行世界の翼は、そのまま剣を振るいウツボガメスの手と首を切り落とした。

 

羅刹零ノ型

 

「バカ…な…」

 

切り落とされたウツボガメスがそう呟き地面に落下。

体もそのまま地面に倒れ、セレナを掴んでいた腕も落ちセレナが解放され共に地面に倒れる。

 

「セレナ!」

 

地面に倒れたセレナに近づき介抱するマリア。

幸い、外傷は殆ど無く力の籠ってない目でマリアを見続けているだけだった。

 

ふと、平行世界の翼が見れば先程まで此方の動きを妨害していた子供マリアと大人セレナも動きを停止している。

 

━━━マリアたちの動きが止まった? 命令者だったウツボガメスを倒して解放されたのか?

正直分からんが今は一刻も早く立花たちと合流しなければ…だが、この状態のマリアたちを連れて行く訳には

 

「マリア、私は先に行くからマリアは皆の事を任せて良いか?」

「え、別にそれは…! 翼!」

 

平行世界の翼は、マリアにこの場に残り子供マリアたちを守り翼はイグナイトのまま響たちの下に行く事を提案した。

マリア自身も、平行世界の翼を邪魔した自覚があり受けようとした。

その時だ、マリアが平行世界の翼の名を叫んだ。

瞬間、脇腹に今まで感じた事のない激痛が走った。

咄嗟に痛みのした脇腹付近を見る平行世界の翼。

 

「なっ、ウツボガメス!?」

 

そこには平行世界の翼のイグナイトの拳で首を切り落とされたウツボガメスの首が平行世界の翼の脇腹に噛みついていたのだ。

 

「油断したな、風鳴翼! 俺は首を自在に分離できるのだ!」

 

ウツボガメスの首は分離でき、首と胴体を別々に動かす事が出来る。

ウツボガメスに噛まれた脇腹から血が流れる、平行世界の翼は何とか引き剥がそうとするが牙を食い込ませ更なる流血が平行世界の翼を襲う。

 

「うあああああああッ!!」

 

「若い女の血肉は旨いぞ!!」

 

脇腹に牙を立てられ苦しむ平行世界の翼と平行世界の翼の血を楽しむウツボガメス。

あまりの光景に固まっていたマリアだが、平行世界の翼の何度目かの悲鳴でハッとし短剣を取り出し蛇腹状態にしてウツボガメスの頭部を狙う。

しかし、マリアの行動に気付いたウツボガメスはアッサリと平行世界の翼の脇腹から離れ首が宙を舞う。

 

「翼、しっかりして翼!」

「う…うう…」

 

ウツボガメスの牙から解放された平行世界の翼を抱き止め介抱するマリア。

ウツボガメスに噛まれた脇腹の方に視線を送ると、噛み砕かれたシンフォギアの装甲とズタズタのインナーに血が流れる肌。

奇妙な噛み痕が痛々しくて仕方ない。

それでも、翼はマリアの手を借り立ち上がろうとする。

 

「ほう、俺の毒を流し込まれて元気だな。 シンフォギアの能力で毒を抑えてるのか?」

 

「毒!?」

 

そんな、翼にウツボガメスが魚顔の口端を吊り上げそう言う。

人間を一瞬して骨にするゲルショッカーの開発した殺人スモッグを吐けるウツボガメス。

当然、噛み付いても一部の毒を注入でき、並行世界の翼にもタップリと流し込んでいた。

だと言うのに、並行世界の翼は骨になるどころか立ち上がろうとする姿にシンフォギアの能力がウツボガメスの毒を弱めてると判断した。

 

「尤も、全快とは程遠いようだがな。 そんな状態で俺様に勝てるかな?」

 

そう言い切ったウツボガメスは並行世界の翼に切り落とされた腕を再生してジリジリと並行世界の翼とマリアに近づく。

イグナイトを纏っていた並行世界の翼の動きが一気に鈍化してるのが読み取れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は戻り、ムカデタイガーと戦う二人の響。

二人の響が必死にムカデタイガーに攻撃しようとするが、悉くムカデタイガーには届かない。

何故なら、

 

「…クッ!」

「退いてよ、クリスちゃん!」

 

悉く、響の繰り出す拳や蹴りの前に翼とクリスが間に入り響たちの攻撃を空振りさせている。

逆に、

 

「死ねぇーーーーッ!!!」

 

翼とクリスが居ようがお構いなしに火炎を吐くムカデタイガー。

このままでは、翼もクリスもムカデタイガーの火炎に吞み込まれる。

 

勿論、翼たちを見捨てられない響たちは操られた翼とクリスの体を引っ張りムカデタイガーの吐いた火炎を避けるしかない。

だが操られた翼やクリスが大人しく響に身を預ける訳が無い。

翼の肘打ちやクリスの頭突きなどを響に繰り出している。

操られてる故に其処までの威力は無いが響のメンタルに少しずつダメージを与えていた。

 

「どうだ、立花響。 信じていた仲間に足を引っ張られる感想は? 何なら見捨てても良いんだぞ」

 

「ふ…ふざけないで」

「でも…これで翼さん達が離れた、今なら…!」

 

盾代わりにされ並行世界の響の動きを阻害させていた翼とクリスも今ならムカデタイガーから離れてる。

今なら、イグナイトで攻め立てる事も出来ると判断した並行世界の響がブースターで一気にムカデタイガーに接近しようとした。

しかし、それを阻むようにクリスが並行世界の響の背中に抱き着く。

 

「ク…クリスちゃん!?」

 

「そんなに密着されて背中のブースターを使えるか?」

 

勿論、クリスのこの行動もムカデタイガーが仕組んでいた。

普段のシンフォギアでもブースターに密着されれば危険だというのにパワーアップしたイグナイトでブースターを使えるか?

答えは「ノー」だろう。

 

「クリスちゃん、離れてお願い!このままだと…」

 

並行世界の響が必死にクリスを説得するが、クリスは決して並行世界の響の背中を離さない。

これには並行世界の響も焦りが見えて来る。

 

━━━イグナイトの力でブースター使えばクリスちゃんが! でももう時間が「随分と焦っているな、立花響」…!

 

並行世界の響の焦りにムカデタイガーが指摘する。

心なしかムカデタイガーの表情に嫌な笑みを感じた二人の響。

 

「まるで、時間が無いといった表情だな。 イグナイトの時間制限でも迫ってるのか?」

 

「なんで…!」

 

ムカデタイガーの言葉に並行世界の響は反応してしまった。

 

イグナイト。

それは響たちの奥の手の一つであり「999秒」の時間でしか戦えないギアでもある。

それ以上は響たちが耐えられないと判断されてだ。

 

ゲルショッカーは以前より、並行世界の響たちがイグナイトを使った際、急いで怪人を倒してる事に気付いた。

最初は偶然とも考えられていたが、ブラック将軍が地獄大使の残したメモリーも確認し、二つの可能性を考えた。

 

一つは、イグナイトは響たちの体力に相当負荷を掛け体が持たない可能性。

もう一つは、イグナイトの材料になってるだろう聖遺物の特性の所為で長時間纏えないのではないか?

 

だからこそ、ブラック将軍はムカデタイガーたちに並行世界の響たちがイグナイトを使った場合、可能な限り時間を稼げと命じていたのだ。

ムカデタイガーたちが洗脳された翼たちを盾にしていたのはコレが目的だった。

 

「イグナイトの能力を読まれていた…」

「ゲルショッカーの目的はイグナイトの無力化!?」

 

「その通り! それで立花響、後どの位イグナイトを使える?」

 

並行世界の響たちがイグナイトを纏い随分と時間が過ぎた。

ゲルショッカーの時間稼ぎに付き合ってしまい、活動限界まで既に一分を切っている。

最早時間が無い。

 

「お願い、離してクリスちゃん!」

「翼さん…放して下さい! 翼さん」

 

並行世界の響が必死にクリスを引き離そうと藻掻くが、操られたクリスは決して並行世界の響を離さない。

仮に、イグナイトを纏った並行世界の響がその気になればクリスをアッサリと引き離せるだろう。

しかし、響同様並行世界の響がその選択を選ぶ事なぞ出来はしない。

 

翼に組み伏せられている響もまた同様だった。

人間の体なら知らないが、ショッカーに改造された今の響の力なら翼を制圧するなど簡単だ。

徒に時間が過ぎ…やがて

 

「あ…」

 

イグナイトの黒いシンフォギアの姿から通常のシンフォギアに戻った並行世界の響。

イグナイトの活動限界が来て元のシンフォギアに戻った。

それは、響だけではない。翼とクリスもイグナイトが解け通常のシンフォギアに戻った。

 

「イグナイトが解けたか、ブラック将軍の慧眼は流石だ…なっ!」

 

ムカデタイガーが並行世界の響のイグナイトが解けた事を確認し一気に並行世界の響に近づき並行世界の響の顔を殴り抜く。

短い悲鳴と血が飛び散るがムカデタイガーは構わず何度も並行世界の響を殴り続ける。

 

「ガッ…グッ!」

「もう一人の私!」

 

「お前たちの処刑方法を思いついた、その為にもあの金色のシンフォギアを使えないよう体力を削ってやる!お前もな!」

 

並行世界の響だけを嬲っていたムカデタイガーは序とばかりに翼が拘束する響も殴り蹴り出す。

其処には容赦という物はほぼなく、二人の響の体は傷だらけになり血が流れる。

そうしてる内に響たちも反応が鈍くなりグッタリとしだす。

 

「これだけ、痛めつければ十分か。 ウツボガメスとナメクジキノコに通信を送れ!」

「ギーッ!」

 

ムカデタイガーが控えていたゲルショッカー戦闘員にそう命令した。

そうして移動を始めると操られた翼とクリスも気を失ってる二人の響を抱え後を追う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一見何もない通路。

精々が放置されボロボロになった廃車やゴミが散らかってる程度だが、突如大きな音が響くと共に吹き飛んでいく。

そして、音の中心には刀を持った老人と赤いシャツを着た男が互いの腕を掴み押し合っている。

風鳴訃堂と操られた風鳴弦十郎だ。

 

「小童があああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

 

「…!?」

 

訃堂の渾身の力に弦十郎の脚がコンクリートに沈んでいく。

普段ならあり得ない光景だが、訃堂は構わず力を入れる。

しかし、弦十郎もコンクリートから無理矢理足を出し訃堂に頭突きもかます。

 

「ぬっ!?」

 

弦十郎の頭突きに一瞬たじろぎ、その隙を弦十郎は見逃さず一気に体を捻り訃堂を廃車に投げ捨てる。

投げられた訃堂はそのまま廃車に突っ込みその背後にあった建物の壁すら破壊する。

土埃が舞い廃車の部品が転がる中、コンクリートから刺さった足を抜きゆっくり歩く弦十郎。

 

土埃の所為で訃堂の姿が確認できないが、そんな事は弦十郎には関係ない。

今の弦十郎はゲルショッカーに洗脳され「訃堂を殺せ」と言う命令のみで行動している。

だから、訃堂を投げ飛ばした場所に行くだけだった。

 

その時、銃声の音と共に煙が僅かに動く。

いきなりだったが、弦十郎は慌てず義手の腕を動かす。

瞬間、義手から小さな火花が幾つも起こると弦十郎の近くに何か小さな鉄の塊が落ちる。

 

一陣の風が吹き舞っていた土埃が吹き飛ばされると其処には銃を構えた訃堂が居る。

額からは血が流れ着ていた着物も所々破けてるが未だに目付きが鋭い。

 

「…不意打ち気味に撃っても完璧に防いだか、普段からそのようにしろバカ息子が!」

 

そう吐き捨てる様に言うと訃堂は口の中に入った埃と血を吐き出し、銃口から煙を出していた銃…C96を弦十郎に向け投げ捨て自身もダッシュする。

投げつけられた訃堂の銃をアッサリと弾く弦十郎は、そのまま訃堂に向け足を速める。

そして二人は再びぶつかり合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃墟になった港に建てられた最大の倉庫。

その屋上に何人もの人影が蠢く。

 

「痛っ!」

「うっ!」

 

翼とクリスが運んだ二人の響が倉庫の屋根に転がらされる。

未だにムカデタイガーから受けたダメージで動くことも出来ない響たちだがなんとか首を動かし自分たちの運ばれた場所に気付く。

 

「あの大きな倉庫の屋根の上?」

「…こんな所に連れて来て何を…」

 

「黙っていろ、立花響! もう直ぐその理由も分かる」

 

二人の響がムカデタイガーに質問しようとするが、取り付く島もなくムカデタイガーは黙ってろと言う。

一見、隙だらけにも見えるがムカデタイガーから嬲られた箇所の痛みに操られた翼とクリスが見張りをしていて自由に動けない。

 

その時、屋根伝いを移動する影が見えた。

その影はドンドンと此方に近づくと共に正体が分かった。

ウツボガメスとナメクジキノコだ、しかも両腕には…

 

「翼…さん…クリスちゃん…」

「マリア…さんたちまで…」

 

自分たちと同じく傷らだけの平行世界の翼たちだった。

そう、翼たちもイグナイトの活動時間を超え怪人たちに返り討ちにあったのだ。

響たち同様、怪人に嬲られたのだろう傷だらけでアナザー切歌の方は両腕があらぬ方向に曲がっている。

その平行世界の翼たちを物の様に転がすウツボガメスとナメクジキノコ。

 

「うっ…!」

「…ああ」

 

辛うじて彼女たちの声が漏れ生きてる事が伺えるが、到底戦えるようには見えない。

 

「それで、何の用だムカデタイガー」

「シンフォギア装者たちを殺さずこの場に集めろとは?」

「なに、小娘どもの面白い処刑方を考えた」

 

一方、ウツボガメスとナメクジキノコは響たちの反応を無視して自分たちを呼び寄せたムカデタイガーに文句を言いつつ集めた理由を聞く。

そこでムカデタイガーが口にしたのは「響たちシンフォギア装者たちの面白い処刑方」だった。

これには、ウツボガメスとナメクジキノコも興味を示しムカデタイガーの話を聞く。

 

「…っという処刑だ」

「面白い、直ぐにやろう」

「小娘どもには相応しい末路だ」

 

ムカデタイガーの処刑方を聞いたウツボガメスとナメクジキノコも賛同し準備を行う。

その準備とは、操られた翼たちシンフォギア装者を横に並ばせ互いの手を握らせた。

そして

 

Gatrandis babel ziggurat edenal

 

「なっ!?」

「絶唱!?」

 

操られてる翼たちの口から出たのは間違いなく、自分たちの最後の切り札でもあり諸刃の剣でもある絶唱だった。

これには、意識の混濁していた平行世界の翼やクリス、マリア達すらハッとした。

 

絶唱は膨大なシンフォギアの限界以上の力を解放する唄。

しかし、歌うシンフォギア装者への負担も膨大でアームドギアを介さない絶唱の負担もまた絶大。

 

Emustolronzen fine el baral zizzl

 

だと言うのに、翼たちは何の躊躇いも無く絶唱を歌い続ける。

 

「ムカデタイガー! 皆に何をさせる気だ!」

 

これには響も怒号の声を上げムカデタイガーを睨みつけ先の言葉を放つ。

反対に並行世界の響は、翼たちに絶唱を歌うのを止めるよう訴えているが効果は無い。

 

「9人のシンフォギア装者の絶唱のエネルギーを体内で暴走させ爆発させる。 当然、お前たち諸共な」

「ゲルショッカーのコンピューターの計算では、これだけのシンフォギア装者の絶唱が暴走して連鎖反応すれば東京は勿論、日本の大部分が吹き飛ぶ計算だ」

「お前たちは、仲間の絶唱で骨すら残さず死ねぃ!」

 

ムカデタイガーに続き、ウツボガメスとナメクジキノコも洗脳された翼たちに絶唱を歌わせる本当の目的を話す。

要は、仲間の絶唱で立花響たちシンフォギア装者の抹殺であった。

 

Gatrandis babel ziggurat edenal

 

「そんな事の為に…」

「調たちに絶唱を歌わせたデスか!?」

 

これには、唖然としていたマリアたちもムカデタイガーを罵るように口を開く。

しかし、罵られたムカデタイガーはなんのそのという反応をし響たちを見下す眼で見ている。

 

「遺言はそれだけか? 今度こそ貴様たちの最後だ、泣け喚け! 我らに許しを請いながら死んでいけ!」

 

悪びれる事も無く、ムカデタイガーの宣言に奥歯を噛みしめる響たち。

 

Emustolronzen fine el zizzl

 

そうしてる間に絶唱が歌い切られ操られた翼たちの体から青や赤といったオーラのような物が漏れる。

同時に、操られてる翼たちの表情も歪み苦しそうにしていた。

絶唱の力が彼女たちの体の中に蠢いているのだ。

このまま絶唱のエネルギーが放出されず体の中に留まれば……。

 

その時、互いの響は目を合わせ頷き傷だらけの体で立ち上がる。

そして、二人の響が手を繋ぎ目を閉じ口を開く。

 

「「Gatrandis babel ziggurat edenal」」

 

「ほう、予想通り9人の絶唱のエネルギーを引き受ける気か?」

 

二人の響の口から出たのは、操られた翼たち同様絶唱の歌詞だ。

そして、即座に響たちの狙いに気付くムカデタイガー。

 

響たちは、嘗て調や切歌が絶唱を歌った時の再現をする気だった。

 

ショッカー時代に響が敵対していた時の調と切歌の絶唱のエネルギーを吸収した事は死神博士の情報に残っておりゲルショッカーにも知られていた。

 

「「Emustolronzen fine el baral zizzl」」

 

「前回のデータでは、シンフォギア装者二人分のエネルギーでひいこらしていたそうじゃないか? 今回は9人分、二人いるとはいえ耐えられるか立花響!」

 

響は前回の絶唱で二人分の絶唱のエネルギーを無理矢理自分に取り込み宇宙に放出し事なきを得る。

しかし、その所為で響の体は限界を超えショートし死神博士に捕まった。

そんな響が9人分の絶唱のエネルギーに耐えられるかは疑問と言える。

だが、そう言われたの決意に揺らぎはない。

翼たちを助ける事に躊躇は無いからだ。

 

「ふん…それでも歌うか。 だが簡単には歌わせんぞ!」

 

響の躊躇う様子が無い事にムカデタイガーは感心しつつも黙って見ている程お人好しでもない。

ムカデタイガーは口を開き響たちに向け火炎を吐く。

 

「「Gatrandis babel ziggurat edenal」」

 

しかし、ムカデタイガーの行動を予想していたのか二人の響は同時にジャンプして火炎を避ける。

その間も互いの手を放さずにだ。

そして、響の胸のギアが輝くと反比例の様に操られた翼たちのオーラが弱まっている。

 

「チッ、立花響め…思った以上に体力がある」

「俺たちも行って三体で嬲り殺しに…!」

 

ムカデタイガーの援護に動こうとしたウツボガメスとナメクジキノコ。

その時、ウツボカズラの足に何かが絡まる。

見れば白銀に輝く物が自身の脚に絡まっていた。

 

「あら…レディーを放置して何処に行く気かしら」

 

「‼ マリア・カデンツァヴナ・イヴ、貴様!」

 

一方、ナメクジキノコの方も背中に爆発が起き態勢を崩す。

一瞬何が起きたか理解出来なかったナメクジキノコが後ろを見ると腰からミサイルポッドを出した並行世界のクリスがアームドギアを持ち佇んでいる。

更には平行世界の翼や調と二人の切歌も立ち上がりアームドギアを持ち臨戦態勢をとる。

 

「まだ決着はついてないぜ、ナメクジ野郎」

 

「雪音クリスに小娘どもも…この死にぞこないが!」

 

今再び、平行世界の翼たちがウツボガメスとナメクジキノコとの戦闘に入る。

 

 

 

 

 

 

ムカデタイガーの火炎を何度か回避した響たち。

しかし、ムカデタイガーの猛攻に絶唱の最後のフレーズが歌えないでいる。

その間にも響たちの胸のギアは輝きを増し、同時に負担も増している。

響はまだ大丈夫だが、生身の並行世界の響の息が上がっている。

 

「随分と苦しそうではないか、諦めれば楽に殺してやるぞ!」

 

並行世界の響の消耗に気付いたムカデタイガーがそう言い。

当然、その提案に響たちが乗る訳が無い事を見越して。

 

「「…Emustolronzen fine el zizzl」」

 

ムカデタイガーの妨害の中、意地で絶唱を歌い切った響たち。

瞬間、翼たちのオーラは完全に消え響たちの体が猶更輝く。

 

「「セットッ! ハーモニクス‼」」

 

響たちがそう言った瞬間、響たちの体から衝撃波に似た様な物が飛び出てムカデタイガーがまともに受ける。

ムカデタイガーとしても、これは予想外だったのかバランスを崩してしまう。

それ故に、響への対応に致命的な遅れが生じた。

 

対する響も体中の熱が上がり足元の天井が溶け出しっている。

外から見ても響たちの負担は相当なものだと分かる。

 

「皆に…絶唱は使わせない!」

「私の…ギアで…」

 

瞬間、響のシンフォギアが反応し足や手、頭部のギアのパーツが変形したり解放状態のようになる。

その動きは、まるで鏡合わせの様に動いている。

しかし、響たちのシンフォギアは膨大な絶唱のエネルギーに耐えられずギアの一部から小さな爆発が幾つも起こる。

ギアの一部と血が飛び散るが視線はムカデタイガーから外さない二人。

そして、二人の響の腕のギアも鏡合わせの様に合体させ構えた。

 

「これが…」

「私達の…」

「「シンフォギアだああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」

 

「しま…」

 

二人りの同時に腕のガントレットを一つにしてムカデタイガーに拳を突き出す。

そして、二人の拳から虹色の竜巻が出てムカデタイガーを呑み込んだ。

 

それだけではない。

何時の間にか、響たちの射線上に居たウツボガメスとナメクジキノコも虹色に光る竜巻に呑まれる。

 

「なにぃ!?」

「ギャギャギャギャッ!?」

 

それぞれ平行世界の翼やクリスに注意がいっていたウツボガメスとナメクジキノコも逃れる事に失敗しムカデタイガー同様響たちのS2CAに巻き込まれた。

 

「キャアアアアッ!?」

「マリア!」

 

響のS2CAの威力にマリアがバランスを崩して怪人たちと同じく吞み込まれかける。

その時、平行世界の翼がマリアの腕を掴み引っ張った。

何とかマリアを安全圏に引っ張た平行世界の翼が息を乱し座り込む。

 

「ありがとう、翼。 …とんでもない威力ね、私が前に見たよりも大きい…」

「…9人分の絶唱だからな、雪音たちも予想外だったようだ」

 

翼の視線は、響たちのS2CAの竜巻から必死に遠ざかる平行世界のクリス達の姿だった。

二人の切歌の手を取り、背中には大型ミサイルを担いでその推進力で何とか離れる事に成功していた。

 

マリアや平行世界のクリスがこのような行動をしてるのは、響たちのS2CAの規模が予想以上の規模だったからだ。

嘗て、マリアが目撃した物の数倍の規模。

9人の絶唱には其処までの威力があったのだ。

 

響の放ったS2CAは、そのまま港の外に出て、山や川、街の上空を飛んでいく。

目撃した人間は、唖然とする光景だったが呑み込まれたムカデタイガーも最期を迎え次々と爆散し、やがては大気圏を突破し宇宙へと消えた。

 

そして、操られていた翼たちも力が抜けたのだろうその場の天井に座り込む。

 

「う…此処は?」

「私達、何でこんな所に?」

 

洗脳したムカデタイガーを倒した事で正気に戻る翼並び子供マリアたち。

そんな、皆に駆け寄る並行世界の響とクリスだったが、S2CAを放った並行世界の響がその場に倒れた。

 

「もう一人の私…」

「ハア…ハア…」

 

響が呼びかけるが、並行世界の響は息を荒くして他の反応が無い。

並行世界の響の体からとんでもない量の熱が放出され急いで冷やさなければ命に係わる。

それは響も同じだったが改造された身の響には若干の余裕がある。

響が並行世界の響の体を支えるとその場を離れる。

行き先は…海だった。

 

海面に水柱が出来ると共に蒸気が噴き出す。

運の悪い魚が海面に浮かび幾つもの泡が浮く。

やがて、治まると海面から二人の響が顔を出した。

並行世界の響も少し海水を吐いた後は息も正常で、それを確認した響はホッとした。

 

「…今回もなんとか勝てたかな」

 

水面で並行世界の響を支えている響が港の方を見てそう呟いた。

見れば、ムカデタイガーたちが敗れた事を察したのかゲルショッカー戦闘員が撤退し正気に戻った特異災害の職員が本部を奪還してる様子が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…親父? 俺は一体なにを」

「やっと目覚めたか、愚息め」

 

弦十郎もまた、洗脳していたムカデタイガーが死んだことで洗脳が解け正気に戻った。

状況が今一分からない弦十郎が、訃堂から事情を聞こうとし動こうとしたが、

 

「なんだ、体が…!」

 

如何言う訳か、指一本動いた感触が無く焦る弦十郎。

其処で、自身の体が地面へと埋まり首だけが地上に出てる事に気付いた。

 

「何で、俺の体が埋まってるんんだ!?」

 

首だけ地面から出てる事に気付いた弦十郎は驚愕し焦る。

普段なら、こんな状態になっても自力で出れる自信はあるが、どうにも体中に痛みが走り疲労も感じている。

 

実は、洗脳されていた時に不動との戦いが熾烈で訃堂の渾身の一撃でこんな状態になっていた。

因みにだが、ムカデタイガーが倒れるのがあと一分位遅ければ訃堂の群蜘蛛で弦十郎の首と胴体が泣き別れ状態にされていたのは秘密だ。

 

「貴様が正気に戻ったという事は、小娘たちが怪人を倒したようだな」

 

訃堂は、響たちが勝利した事を確信し愛刀を鞘に納めその場を離れる。

()()()()

 

「お、親父! 俺を残して行かないでくれ!!」

「愚息よ、貴様はそこで頭を冷やしておれ」

 

流石の弦十郎も地面に首だけ出してる状態で放置は我慢できず珍しく訃堂に助けを求める。

しかし、敵の計略に嵌った事や今までの鬱憤もある訃堂はアッサリと弦十郎を見捨てた。

弦十郎の助けを無視する訃堂。

弦十郎は気付いていないが、訃堂もまた無傷とは言えず破れた和服の下には操られた弦十郎との戦いで打ち身や擦り傷が多く口の中も切れて血が出ている。

 

しかし、そんな状態だというのに訃堂の表情は少し満足そうに見えた。

 

後に弦十郎は見回りに来ていた緒川に救助された。

こうして、ゲルショッカーとの戦いに勝利した響たち。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある、薄暗い通路。

其処を一人歩くメガネを掛けた初老の男。

石屋だ。

通路のとある扉の前に行くと操作盤を弄る中へと入る。

 

「ブラック将軍、今しがた港に居たムカデタイガーたちが全滅した知らせが入った」

 

石屋は中に入って早々、ブラック将軍にムカデタイガーたちの事を告げる。

特異災害に潜入し、シンフォギア装者や弦十郎たちを洗脳して特異災害の本部まで手に入れたと言うのにムカデタイガーを始めとした怪人たちは全滅。ゲルショッカー戦闘員も多数失い洗脳したシンフォギア装者たちも本部ごと奪還された。

 

通常ならゲルショッカーの大敗北と言えるが、ブラック将軍の表情は何一つ変わらなかった。

 

「ふむ…予定より少々早いか、まあ問題は無い」

 

洗脳した翼たちも強豪であったムカデタイガーたちを失ったブラック将軍。

しかし、その反応はアッサリとした物だった。

事実上、ゲルショッカーの戦力が減ったにも関わらずだ。

 

「…随分とアッサリ言いますね、ブラック将軍」

「ククク…今となってはムカデタイガーたちより貴重な物が手に入ったからな、そうだろ? M()r().()()()()()

 

石屋の言葉にそう返したブラック将軍。

ブラック将軍の視線の先には、椅子に座らされた白衣の人物…ユリウスが椅子に縛られぐったりとしている。

 

「ブラック将軍、その男が?」

「そうだ、ゲルショッカー最大の作戦の最後のピースだ! これで人類絶滅作戦が始まる!」

 

 

 

 

 

なんと、ゲルショッカーの目的は響たちの抹殺ではなくユリウスだった。

ブラック将軍の語った「人類絶滅作戦」とは!?

響たちはブラック将軍の…ゲルショッカーの企みを打破出来るのか!?

 

 

 

 

 




イグナイトはパワーアップするとはいえ、使わせなければいい。
パヴァリア光明結社もメタはってたし。
ゲルショッカーが翼たちを洗脳した理由の一つがこれ。
悪辣です。
まぁ、マリアが平行世界の人間とは言え妹を見捨てるかと言えば……。

これがもし訃堂なら、一瞬だけ躊躇うも仲間ごとゲルショッカー怪人を切り捨てていたでしょう。
後、単純に訓練不足。

尚、あのままマリアの救助が遅ければ脇腹を食いちぎられ内臓が飛び出るところでした。

訃堂の愛銃はC96のドイツの銃らしいですが、そこは日本製じゃないんだ…。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。