でも、何時頃に終わるか分からない以上見とかないと…。
時は、響たちがノイズを殲滅した直後にまで戻る。
「ノイズの殲滅、100%!」
「新たに現れる兆候は…ありません」
「やったよ、翼さん! 皆が勝ったよ!」
「今更、ノイズに負ける訳ないわよ」
響たちがノイズを殲滅して並行世界の響がはしゃぎ一安心…とはいかず、弦十郎は何故今になって再びノイズが現れたのか思考を巡らせる。
━━━何故、今になってノイズが?
ノイズが出て来るバビロニアの宝物庫の扉は完全に閉じられ、ノイズが今後出現する事はもう無い筈だ
一応、彼女たち平行世界の方は他の平行世界の影響で出現するそうだが…それか?
いや…この場合は…
『ゲルショッカー』
丁度、映像の響たちが呟くのと同時に弦十郎の声がシンクロする。
そして、画面向こうではブラック将軍が現れるが本部に異変が起こる。
「なに、この揺れ!?」
「ゲルショッカーの攻撃か!?」
「状況は!?」
突然の揺れと警報音に指令室が赤い光が点滅する。
異変が起き、弦十郎は直ぐに何が起こったのか部下たちに聞く。
しかし、報告される内容はどれも確信を得ず職員たちは必死に目の前の機械を弄る。
「計器が滅茶苦茶!?」
「…外の映像出ます!」
様々な計器が乱高下し、何とか調整する友里あおい。
その時、別の職員が外部のカメラ映像を本部のモニターに映す。
「…はっ!?」
「何事だ!」
外の映像を見て並行世界の響が素っ頓狂な声を出し、平行世界の翼が未だに状況が分からなかった。
これには、弦十郎も喋ることが出来ず目の前の光景を見ている。
一方、本部の外の港付近では何人かの釣り人が釣りをしていた。
政府専用の港が近いだけあり、何人かの見張りが居るが、この辺りの海はよく釣れるという事でよく釣り人などが来ていた。
今日も変わらず、釣りをしている一般人が堤防に持参した椅子に腰かけていたところ、急に波が揺れ出した。
「あれま」
「波が荒れて来たな」
「最近、やっと落ち着いて来たってのに…」
フロンティアの騒動の後、世界は死神博士の「流れ星作戦」の所為で気候が滅茶苦茶になった。
それは海も例外ではなく、海面の温度が上下が激しかった上に波も荒れとても釣りが出来る状態ではなく日本政府としても禁止していた。
しかし、時間が経つ内に少しずつ波は治まり堤防にも魚が帰って来た。
この揺れはそんな矢先だった。
「おいおい、このままだとまた政府が禁止するぞ」
「配給だけじゃ足んねえのに」
「今日の夕飯が掛かってるのに…」
「俺も女房から…」
「おい、あれを見ろよ!」
口々に釣り人達が残念そうに言う中、一人の釣り人が異変に気付く。
他の釣り人もその視線の先を見ると
「…ありゃ、政府の船じゃね?」
「海面からどんどん上昇してね?」
「このままだと飛ぶぞ」
巨大な船体である潜水艦…特異災害対策起動部二課本部が浮いている所を見て呆然とそう呟く。
何人かの釣り人が口にしていたタバコを落とすが、それに気付かない程の迫力であった。
それは、釣り人が政府専用の港に入らぬようガードしていた職員も同じであった。
「はあ…最近の船は飛ぶんだな…」
呆然と見ていた釣り人の一人がそう呟いた。
「本部が浮いているだと!?」
一方、場所は戻り本部の外の映像を見た弦十郎の声が指令室に木霊する。
その間にも、職員たちは原因究明を急ぎ行動するが未だに掴めていない。
その時、換気口から白い煙のような物が噴出され司令部の中を漂う。
「え、煙!? もしかして火事!?」
「…違う、火事の煙特有の匂いが無い」
突然の白い煙のような物に並行世界の響が火事かと勘違いする。
しかし、直ぐに並行世界の翼が火事が原因ではないと気付く。
だが、念の為にと弦十郎を始めとした職員たちは常備されたガスマスクを着け、並行世界の響と翼もシンフォギアを纏う。
ゲルショッカーの毒ガスの可能性もあったからだ。
その後、ガスマスクを着けた職員が突然本部が浮遊してる原因を探るが苦戦する。
ならばと弦十郎は仮眠してるウェル博士を叩き起こす通信をした。
「ウェル博士…ウェル博士!」
弦十郎が大声でウェル博士の名を呼ぶ。
すると、通信越しに何かが転げまわる音と目的の人物…ウェル博士の声が聞こえる。
『いきなり大声で呼ばないで下さいよ! 人がやっと眠っている時に何ですか!? …何です、心なしか周りがやたら白いんですけど…』
どうやら、ウェル博士の寝てる仮眠室でも白い煙のような物が入って来てるようだ。
取り敢えず、弦十郎はウェル博士に今の現状を話す。
その間に寝ていたウェル博士も備え付けられたガスマスクをかぶる。
『ふむ…聞いた話では本部が浮いた原因はこの白い靄かも知れませんね』
「靄が!?」
『本当にゲルショッカーが動いてるなら…。 此方も靄を詳しく調べてみます』
ゲルショッカーの技術は未知数だ。
ウェル博士は、この靄の解析に入り、並行世界の響と翼は艦内を探索し靄の原因を探る事になる。
「おい、あれは何だ!」
「鳥か!?」
「飛行機か!?」
一方、ノイズに襲撃されていない街の方で何時も通りの復興などしていたり歩んでいた人々が何かに気付き指を刺して叫ぶ。
その人たちを冷ややかな目で見る者も居るが
「古い反応だな、今どきスーパー〇ンでも出たのか?」
「本当に、アイツ等何を見て…船!?」
指差した人たちを馬鹿にした者もその方向に視線を送るとその人たちを同じ反応をした。
そして、その人たちを尻目にビルの屋上には屋上から屋上に移動する者たちが居た。
その正体は本部が空に浮かぶのを知った響たちであり、響を始めシンフォギア装者たちは急ぎ浮かぶ本部へと向かう。
引っ掛かるのはブラック将軍が、響たちが行くのを邪魔もせず見ていた事だろう。
しかし、その間にも本部は上昇を続けビル群よりも高い位置を飛んでいた。
「…何処まで上昇するんだよ、お前らの本部!?」
「周りのビルより高くなりました!」
「不味い、このままではシンフォギアのブースター込みでも追い付けないぞ!」
本部が想像以上に上昇してる事に焦る一同。
シンフォギアも飛ぼうと思えば飛べるが、それ程空が得意という訳でもない。
ブースターで無理矢理飛んでいると言える。
「なら、お前ら! アタシ様のミサイルだ!」
「出た! クリス先輩のミサイルデス!!」
だからこそ、並行世界のクリスが何時の間にか大型ミサイルを抱え皆に乗るよう言う。
その姿に目を輝かせるアナザー切歌とアナザー調。
他の皆は唖然とするが、空を上昇する本部に追いつくにはこれしかないのも事実だった。
「…セレナ、向こうに連絡して」
「姉さん?」
その合間に、子供マリアは大人セレナに何か耳打ちした。
空に浮かび続ける特異災害対策機動部二課本部。
その舟艇に逆さまで仁王立ちする者がいた。
両腕に巨大な翼に偶蹄目のような頭部にカラスの嘴の様に突き出た鼻。
オレンジ色の体に腰のゲルショッカーのベルト、両腕は鳥の足のような手。
そして、突き出る角から白い靄の様な物が出ている。
「…やっと来たか、
怪人はそう言うと、両腕を広げ本部の舟艇から離れる。
丁度その頃、ミサイルに乗った響たちは本部へと到着し飛び降りる。
クリスのミサイルはそのまま明後日の方向に飛ぶと爆発して散った。
「よっしゃ、着いた!」
「急いで本部が飛ぶ原因を探すぞ」
本部の甲板に直地した奏が第一声を出し翼が本部が浮く原因を探すよう言う。
「原因って言っても…」
「明らかに怪しいわね…」
その言葉にセレナや子供マリアが反応して横の方を見る。
其処には、白い煙のような物が本部に蛇のように絡みついている物だった。
普通の煙や靄ではこんな事が起きる訳が無く明らかにコレが原因ではと考える。
「「「!?」」」
その時、上の方から自分たちに向け何かが接近してる事に気付く。
急ぎその場を離れると、接近していた物が自分たちの居た場所に当たった瞬間爆発が起こる。
「攻撃か!」
「敵は其処か!」
「ほう、よく避けたな」
襲撃を食らった響たちだったが即座にアームドギアを持ち臨戦態勢に入る翼たち。
そして頭上からの声に皆が空の方を見上げる。
其処には、明らかに人間には見えない人影が居る。
「カァァァァオォォォォォォッ!! よく俺様の悪魔の爪を避けたな小娘ども!」
「ゲルショッカーの改造人間!」
「本部をこんな風にしやがったのはお前か?」
「その通り、俺の名はガラオックス! この特異災害対策機動部二課本部の潜水艦は俺の力で浮かせている、カァァァァオォォォォォォッ!!」
奏の言葉にガラオックスは頷き、そう言いのける。
やはり、本部が浮き出したのはゲルショッカーの仕業だった。
しかし、その事を疑問に思うアナザー調。
「…でも如何やって? これだけの大きさの潜水艦を風船みたいに」
「貴様らは地球上で一番軽い物を知っているか? そうだ水素だ。 だが、ゲルショッカーは水素の50倍以上の軽いガスを開発した、それが俺の
「…水素の50倍…」
「悪魔の霧…」
「ミスティーガス…」
ガラオックスの返答に一瞬絶句するシンフォギア装者たち。
ゲルショッカーの技術力は彼女たちの想定以上だと改めて思い知る。
「そんな物を使って本部を如何する気!?」
「決まってる、大気圏スレスレまで持ち上げ一気に地上に落とす! 貴様らは助かるかも知れんが中に居る人間どもは全滅だ! 仮に貴様らが救助しようが俺との戦いでそんな余裕があるか? カァァァァオォォォォォォッ!!」
「地上に落とす!?」
ガラオックスの作戦は至って単純と言えた。
自信の悪魔の霧で特異災害対策機動部二課の本部である潜水艦空高く持ち上げ地面に叩き落とす。
それだけだ。
しかし、本部は大きな潜水艦だ。
そんな潜水艦が優に高度100㎞から地面に落ちればただでは済まない。
中に居る人間も周囲に居る人間も危険すぎつし、響たちのシンフォギアのブースターを全員で使って本部を支える事も不可能に近い。
ガラオックスの言葉を聞いた響たちに冷や汗が流れる。
「なら、話は簡単だ! お前を倒してこのふざけた霧を消す。それだけだ!」
「クリスちゃん…うん!」
だが平行世界のクリスは、この状況を打開する案を言う。
浮き上がっているが、本部の高さはスカイツリー程ではない。
なら早い内にガラオックスを倒して本部を解放させ地面に下ろす、クリスの狙いはそれだった。
「さっき通信を入れて先輩と馬鹿もこっちに来る数で押せばアイツ一匹位…」
「数なら私たちが圧倒的に有利」
「コイツを倒せば本部が解放されるデス!」
並行世界のクリスは既に同じく並行世界の仲間であるヒビキとツバサに連絡をしガラオックスの襲撃を知らせた。
後は、並行世界の響たちと合流しガラオックスを倒すだけだと考え並行世界のシンフォギア装物がガラオックスを睨みつける。
しかし、ガラオックスはそれを聞いても余裕の態度を崩さない。
一方、絶賛空中に浮上を続ける特異災害対策機動部二課本部の通路では、二人の少女…並行世界の響と翼が走っている。
自分たちと同じ世界のクリスからの通信で今回の事件の犯人である怪人の存在を知り二人は指令室を出て急いで甲板に向かっていた。
通路は、ガラオックスの悪魔の霧の所為で見通しは悪いが愚痴を言っても仕方ないと二人は駆け足であった。
「あれ?」
「! どうした、立花」
その途中、並行世界の響はある事に気付いて立ち止まる。
響が立ち止まった事で疑問に感じた並行世界の翼が「如何した?」と声を掛ける。
「…翼さん、こんな所に
「なに?」
平行世界の響が指差した方には確かにサボテンが転がっていた。
それもやたら大きく、
「…いや…だが、こんな大きさのサボテンがあれば気付いてる筈だ…それにしても」
「まるで人間みたいなサボテンですね」
そのサボテンは一般的に生えてる物より大きく1メートル以上は確実にあった。
しかし、鉢植えとかに植えられておらず地面に直接置かれてる様に見えた。
更には、そのサボテンにはまるで腕や足ついており人間の頭部らしき形までしている。
「…翼さん、私にはこのサボテンが人間だったように思えるんですけど…」
「そんな事は…いや」
平行世界の響の不気味な発言を聞き否定しようとする平行世界の翼だが断言できずに居る。
後ろ髪をひかれつつ、今は外のクリスたちと合流を優先しようと、並行世界の響と翼は再び走り出す。
しかし、通路を進めば進む程さっきと同じサボテンがある。
そのどれもが、人の形であり何かから逃げようとしてるように見える。
「うわああああああっ!!」
「今の声…翼さん!」
「今の声は!?」
突如、通路の奥から響く
直ぐに悲鳴した方向に向かう。
少し離れた通路。
その通路の壁に白衣を着た男…ウェル博士が叩きつけられる。
「グフッ!」
「ギギギィィィィィィーーーーーーイッ!! 裏切り者、ジョン・ウェイン・ウェルキンゲトリクス! 貴様もサボテン人間になれっ!!」
ウェル博士を壁に押し付けているのはコウモリのような顔をした怪人だった。
しかし、その体は左肩から腹部や腰には緑色のトゲトゲ…サボテンのようになっており、右腕でウェル博士の体を壁に押し付け左手のサボテンのような腕を突き刺そうとしている。
「…わお、相変わらずフルネームで呼びますね。 感心しますよ」
「ふざけおって、死ねぃ!」
コウモリの顔をした怪人の言葉に皮肉交じりの反応を返すウェル博士。
それに起こった怪人が左腕のサボテンのような腕を突き刺そうとする。
その時、ウェル博士は怪人に気付かれぬようポケットから何か取り出すと怪人の目の前にかざす。
「!?」
瞬間、その物体から強烈な光が放たれ驚いた怪人の腕がウェル博士から離れた。
ウェル博士が持ち出したのは小型化したスタングレネードだ。
強烈な光に怯んだ怪人を見てニヤけつつもその場を離れようとするウェル博士。
「ウェル博士!」
「無事ですか!?」
「おお、あなた達ですか…!」
奥の方からシンフォギアを纏った並行世界の響たちが着た事で一安心するウェル博士。
安心感からか一瞬だけ気が抜け…直後に背中に痛みが走る。
「グ…ッ!」
「馬鹿め、まだ俺様の射程内だ!」
背後かコウモリの顔をした怪人がそう言い終えると背中から何かが抜かれる感触がし、ウェル博士は響たちの目の前に倒れる。
「え、博士!?」
「しっかりしてください!」
ウェル博士が怪人に襲われたのも驚く並行世界の響と翼だが、その怪人に致命傷を負わされた事にはもっと驚く。
そんなウェル博士にコウモリ顔の怪人はもう一撃左腕のサボテンを突き刺そうとする。
「! させない!」
それを見た並行世界の響が、ウェル博士を守ろうと拳を握り怪人に向けてパンチしようとした。
「…かかったな」
「!?」
しかし、怪人は腕の咆哮をその響の拳に向け左腕のサボテンを並行世界の響の拳にぶつけた。
一瞬の火花が散る。
並行世界の響の拳と怪人の左腕が付き合った。結果…
「アアアアアアアアアアアッ!!!」
「た…立花!」
並行世界の響の絶叫に並行世界の翼は察した。
怪人のサボテンの棘が並行世界の響の拳を差したのだ。
しかし、並行世界の翼の頭には疑問が浮かぶ。
並行世界の響は自分と同じ幾つもの修羅場を乗り越え強敵いえる者たちも倒してきた。
そんな彼女がここまでの悲鳴を上げてる事に並行世界の翼は信じられなかった。
「おい…立花…」
「アアアアアアアアアアア……」
並行世界の翼が声を掛けるが並行世界の響からは悲鳴の残骸が零れるだけで喋る余裕すらない。
あの並行世界の響がここまで取り乱す姿に並行世界の翼はどうして良いか分からない。
「一体…「風鳴翼…」! ウェル博士!」
並行世界の響の様子に徐々に息が乱れ始めた並行世界の翼にさきに怪人に刺されたウェル博士が話しかける。
既に怪人に殺されたかと思っていた並行世界の翼は驚きの声を上げる。
「…気をつけ…なさい…奴の…能力は…腕の棘で刺した人間を…」
必死に、並行世界の翼に何かを告げようとするウェル。
しかし、その顔色は悪くなり緑色になっていく、そして。
「なっ…」
ウェル博士のメガネがカランと床に落ちる。
並行世界の翼の目の前でウェル博士の体は服ごと
「ウェル博士がサボテン…まさか!」
「気付いたか、風鳴翼! 通路中にあったサボテンは、このサボテンバットがサボテンに変えてやった職員どもだ!!」
ゲルショッカーの怪人、サボテンバットは並行世界の翼に恐るべき事実を伝えた。
通路で何度も見たサボテンは特異災害対策機動部二課職員たちだったのだ。
目の前でウェル博士がサボテンにされ並行世界の響も負傷。
並行世界の翼はこのピンチにどう立ち向かう!?
1000文字くらい書いた後、保存しようとしてエラーが出るのは絶望する。
スピリッツの元ネタである「10号誕生!仮面ライダー全員集合」を見ましたが、主人公が捕まり改造され脱出するまで全てダイジェストにするのは驚いた。
銀河王の映画も見れました。
初手、セクハラする銀河王には笑ったし、宇宙船が想像以上に脆い。
本部の外ではガラオックス、中にはサボテンバットの布陣です。
初めて怪人の能力の犠牲になるウェル博士。
そして、サボテンバットの棘で負傷した並行世界の響。
果たして、空を浮き続ける本部の戦いの行方は?
関係ないけど、仮面ライダーキバの場面が過去と現代を行き過ぎる。
大事なのは分かるけど、場面でいきなり過去はややこしい。