改造人間 立花響のシンフォギア   作:一種の信者

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49話 英雄になりたかった男

 

 

何時からだろうか?

        僕が英雄に憧れる様になったのは?

 

母に寝物語を聞かされた時?

         消防士である父が救助者を助けようとして死んだ時?

      単純にジャパニメーションやアメコミを見た時だろうか?

 

おぼろげな記憶の中、僕は何のために英雄に憧れたのかは、分からない。それでも気付いた時には漠然とした英雄願望が僕の心にあった。

子供の頃はまだ良かった。子供の僕が英雄になると言ってもクラスメイトや大人たちは英雄に憧れる少年として見られた。しかし、それも年を経る内に痛い奴扱いされ出した。そうなったら二つのパターンしかない、虐められるか無視されるかだ。

 

僕は運が良いのか悪いのか分からないが無視の方だった。基本的には誰も僕には関わりたく無かったんだろう。僕の英雄発言は悉く無視され居ない者扱いされた。だけど、僕の頭は良い方だ。僕を仲間外れにする馬鹿たちをこれで見返してきた。

 

だから、僕は頭の悪い人間は嫌いだしそれでいいと思っていた。転機が訪れたのは僕がとある名門大学に入学した時だった。入学試験で僕と同じ満点をとった奴が居たんだ。最初は面白く無かったけど、そいつはやけに僕に絡んでくる。面倒くさい奴だと思っていたが付き合っていく内に友人と呼べる関係になるのに時間は掛からなかった。僕とそいつが組めば怖いものなしと言えた。たぶん、僕の初めての友人といえた。

 

しかし、僕は知らなかった。僕の通ていた大学は裏ではショッカーの幹部養成所も兼ねていた事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

日の暮れた闇の空に透明な何かが飛ぶ。姿を消したFISのエアキャリアだ。中にはマリア達の他に死神博士も乗っている。向かっているのはナスターシャ教授が確認したフロンティアのあるポイントへと向かって海上を進んでいる。

 

エアキャリアを操作しているマリアは先程のウェル博士とのやり取りを思い出す。

 

 

 

「ショッカーを表舞台に引きずり出す?」

 

ウェル博士の言葉を繰り返すマリア。その目は完全にウェル博士を怪しんでいた。

 

「信じられないのは当然ですね」

 

ナスターシャ教授の言葉に頷くマリア。元はと言えば自分達がショッカーと手を組む原因を作ったのはウェル博士なのだから。そんな博士の口からショッカーや先生である死神博士を倒すと言ったのだ、信じられる訳が無い。

 

「…まあ疑うのも仕方がないですね。僕が君達をショッカーに連れて行った…実質、ショッカーに売り飛ばしたんですからね。ですがそれにも理由があるんですよ。…これを」

 

眼鏡を触るウェル博士は懐から何かを取り出しマリアに投げ渡す。

 

「これは…携帯端末?」

 

それは何処にでもあるような記録や映像を取る携帯の端末だった。よくは分からないがマリアがスイッチを入れると其処には幾つもの文字と人物の写真が写っている。

 

「これは…!?」

「…予想より随分と大物が多いですね」

 

端末に映る人物たちはマリアですら知る大物が多い。政治家、研究者、財閥家、軍人、独裁者、犯罪者と多種に渡る。その中には世界経済に関わる者も多い。

 

「ドクター!?これって…」

 

多岐にわたる人物の写真や名前を見続けたマリアはウェル博士に聞く。額から出る脂汗にマリアも何となく察したんだろう。

 

「お気づきの通り、ショッカーの協力者ですよ」

 

端末の情報にはショッカーの協力者の名簿であった。資金の提供者から脅迫、賄賂、人質、洗脳など様々な状態でショッカーに協力させている。これを見て、マリアはショッカーの強大さを改めて思い知る事になる。

 

「これだけの人間が…」

「僕の調べた限り、それだけでも三分の一程度ですよ。あと少し、時間を稼げば協力者の殆どを白日の下に晒す事が出来ます」

 

ウェル博士はショッカーを白日の下に晒す為に、先ずはショッカーに協力する人間達を探ったのだ。勿論、幾ら死神博士の弟子とはいえ新人であるウェル博士がショッカーのメインコンピューターへのアクセスの権限など渡される訳が無い。だからこそ、前々からナスターシャ教授に誘われていたフロンティアをエサにしたのだ。死神博士や首領からの信用を得られたウェル博士は少しずつであるがショッカーのコンピューターにアクセスし協力者の情報を得ていたのだ。

 

「しかし、ドクターウェル。これだけの人間だけでも世論は混乱する可能性が高いのにまだ調べるのですか?」

 

只でさえ、端末の情報だけでも大物が多い。それらを一気に晒せば世界は大混乱に陥るのではと、ナスターシャ教授が懸念していた。それだけ、経済にも政治にも精通してる者が多かったのだ。

 

「でしょうね、しかしこのままショッカーを野放しにすることも出来ないのは事実です。何よりショッカーに協力した者は軒並み退場して貰わないと。…でないとフロンティアを手に入れたら…あなたたち殺されますよ」

 

その言葉に息を飲むマリア。ナスターシャ教授も分かってはいる。ショッカーが目的を達成した時、自分達の身の安全の保障など何処にも無い。フィーネの魂を宿したと思っている内はマリアは安全かも知れないが、調や切歌は適合値も低くショッカーにとっても価値は無いに等しい。そして、自分も殺される。

 

━━━いえ、ショッカーは逆らう科学者の脳髄を取り出し知識を無理矢理搾り取ると聞いてます。恐らく私も…

 

ナスターシャ教授自身は十分生きたつもりだ。それこそ、月の落下を止めれるならこの命惜しくないと考える程に…しかし、ショッカーにマリア達を預けて死ぬつもりなど無い。

何かを決意するナスターシャ教授を見てマリアは疑問に思っていた。

 

回想が終わり、マリアがエアキャリアのモニターを見る。目的地までも少しだった。

 

━━━結局、私はもう少しフィーネを演じる事になった。だけど、どうしてあの時、マムは私にフィーネを演じる必要は無いと言ったんだろう。ネフィリムと神獣鏡が揃ったのに…それにドクターを本当に信用して良いのだろうか?

 

マリアの胸には未だにウェル博士への疑念があった。FISに居た時でも臆病ではあったが英雄願望の塊でもあったドクターが本当にショッカーと敵対するのか疑問であった。

 

 

 

 

 

一方、そのウェル博士はエアキャリアの片付けられた医務室で調や切歌の診断をしていた。ベッドの上に横たわる切歌の体を幾つもの光りが通る。傍にあるモニターでウェル博士と死神博士が数値の確認をする。

 

「オーバードーズによる数値も安定してますね。もう大丈夫でしょう」

 

ウェル博士の言葉に横たわっていた切歌がベッドに座りなおす。LiNKERを使った代償といえる、マリアや調、切歌の適合値は低く、LiNKERで底上げしてるのが現状だ。しかし、そのLiNKERも安全という訳ではない。ウェル博士の改良で大分安全にはなっているがそれでもLiNKERは、装者にとっても負担が大きいのだ。ウェル博士にはその為の治療や維持と管理が仕事でもある。

 

「よかった、これで私達も戦えるね」

「…はいデス」

 

調の治療も終え二人でまた戦える事に喜ぶ。しかし、切歌の反応がよくなかった、まるで心ここにあらずの状態だった。

 

━━━あの力は一体。…あれではまるであたしが…

 

切歌が何を考えてるのか、それは少し前の事だった。大型スーパーで食料を買った二人は解体途中で放置された工事現場で昼食を取っていた時に、不運にも廃材や鉄筋が自分達に落ちてきたのだが、調を庇った切歌が腕を翳してるとピンク色に輝く膜の様な物が自分達を覆い鉄筋や廃材から身を守ったのだ。

切歌はその力が何なのかが分からず悩んでいたのだ。そして脳裏にとある人物が浮かび切歌の呼吸が乱れる。これにより切歌は一人悩み続ける事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、特異災害対策機動部二課のトレーニングルームでは三人の人影があった。翼にクリス、弦十郎だ。響が連れ去られて以来、三人はトレーニングルームでひたすら訓練をしていた。

 

「ハア…ハア…おっさん、もう一丁!」

「クリスくん、詰め込み過ぎだ。少し休め!」

「まだまだ…こんなんじゃ怪人の一体さえ倒せねえ!こんなんじゃ、アイツを取り戻す事だって…」

 

肩で息を切らすクリスを見て弦十郎が休むよう言う。それは翼にも言える事だった。

現在トレーニングルームではシンフォギアを纏った翼とクリスが弦十郎との組み手を数時間もしていた。

響が攫われて以来、翼は全ての仕事をキャンセルしてクリスと共にトレーニングルームでひたすら己を鍛え続けていた。弦十郎自身もショッカーの怪人が強くなってる事は分かっているし、翼やクリスの気持ちは痛い程分かる。

 

「翼、お前もだ。少し休め」

「いえ、全ては不甲斐ない剣である私の所為です。私がもっと強ければ立花が攫われる前に助ける事だって…」

「そんなもの結果論でしかない!」

 

翼とクリスは来る日も来る日も特訓に明け暮れていた。流石に学院には行っているが戻れば寝る間も惜しんでトレーニングした事で弦十郎が強制的に眠らせた事もである。

 

━━━今はまだ、ショッカーもノイズも現れて居ないが…こんな調子で戦えるのか?響くん抜きで…

 

二人を気絶させた弦十郎の脳裏にそんな考えが過る。二人が確実に強くなってるのは弦十郎も認める。しかし、それ以上に二人のメンタルはボロボロと言えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エアキャリアがとあるポイントでホバリングする。計器には大陸なような物が映り音を出すが海上にはそれらしいものは見えない。

 

「この辺りにあるのか?」

「はい…マリア、お願いします」

 

死神博士の言葉に答えるとナスターシャ教授はエアキャリアの操縦席に乗るマリアに指示を出す。マリアが手元のスイッチを入れるとエアキャリアから何かが発射され上の部分から回転翼が生えて飛んで固定し下の方からパラボラアンテナのような物が出来る。

 

「シャトルナイト、展開を確認」

「ステルスカット、神獣鏡のエネルギーを収束」

 

直後に、飛んでいるエアキャリアのステルスが解かれてその姿を現す。そして、展開したパラボラアンテナの位置にエアキャリアを移動を調節する。

 

「ふむ、これが長野県でフィーネが強奪した神獣鏡(シェンショウジン)という聖遺物か」

 

「はい、長野県皆神山から出土した神獣鏡とは鏡の聖遺物」

 

死神博士の言葉に返答するナスターシャ教授。そして、神獣鏡の説明を続ける。

 

「その特性は光を屈折させて、周囲の景色に溶け込む鏡面めいたいと古来より伝えられる魔を祓う力。聖遺物由来のエネルギーを中和する神獣鏡の力を以てしてフロンティアに施された封印を解除します」

 

エアキャリアから球体の様な物が出る。その中心には穴らしき物があり、その穴は展開してるアンテナに向かっている。そして、引き金に手をかけるナスターシャ教授。

 

「フフフ…魔を祓う力をショッカーが利用している。考えただけで面白くならんか?」

 

「それは皮肉?」

「…面白くない」

「デース」

 

死神博士の言葉に嫌々反応するマリア達。そんな、マリア達の反応に不気味な笑みを浮かべる死神博士。エアキャリアのコックピットの温度が下がったような気がしたウェル博士がナスターシャ教授には無い掛ける。

 

「…フロンティアの封印を解けるという事はその存在を露にする事。まだ準備が終わってないのでは?」

「心配は無用です。リムーバーレイ・ディスチャージ」

 

神獣鏡の設置している箇所が輝きを増し、直後にナスターシャ教授が引き金を引く。瞬間、エアキャリアの球体から紫色の光りが飛び出し、アンテナに当たると跳ね返り海中に吸い込まれるように撃ち込まれる。海中でも減退しない光はそのまま海の底へと向かう。

 

「これで、フロンティアに施された封印が解けるのだな」

「はい、その筈です」

 

紫色の光は海底に置かれてる棘のような物に当たり直後に海底から夥しい量の泡が出る。海上でも水しぶきが激しく上がる。…それだけだった。やがて海面の水しぶきも治まり辺りにエアキャリヤのホバリング音以外の音が消える。

 

「…何も出ないな」

「封印が解けなかったという事でしょうか?」

 

マリアとナスターシャ教授は予想通りといった顔をし、調と切歌は少し驚いていた。

 

「出力不足です。いくら神獣鏡の力と言えど、機械的に増幅した程度ではフロンティアに施された封印を解くまでには至らない」

「あなた、知っていましたね!聖遺物の権威である貴女がこの地を調査しといて何も知らないとは考えられない。この実験は今の我々ではフロンティアの封印解放するには程遠いという事実を知らせる為ですね!」

 

ナスターシャ教授の言葉と態度にウェル博士が怒気に満ちた声を翳して訴える。横目でその様子を見ていた死神博士は泡の吹き出した海面に目をやる。それを確認していたナスターシャ教授が笑みを浮かべると怒気に満ちていた顔のウェル博士も口の端を吊り上げる。

 

ナスターシャ教授とウェル博士のやり取りは全て芝居だった。死神博士の前でわざと不仲を演じてそれぞれが別に動くように見せかける。フロンティアの封印もウェル博士には予め知らされていた。これで、死神博士にナスターシャ教授とウェル博士は仲違いしてると思わせたのだ。

 

「地獄大使、そちらは如何だ?」

 

海上を眺めていた死神博士は懐から通信機を取り出し話しかける。マリアもナスターシャ教授もウェル博士ですらアジトに居る地獄大使に話しかけたのだろうと考えた。

 

「此方でも確認した。ギリザメスやシオマネキングを出して調査させている」

 

通信機からの返事にマリア達が驚くと同時に海面が浮上し何かが出て来る。それは外の夕闇にも負けない黒の細長い楕円形の人工物で細長い二本の大砲を装備した物体。

 

「潜…水艦…」

「ショッカーはあんな物まで…」

 

それは、ショッカーのマークが入っている潜水艦だ。何時の間にかエアキャリヤは潜水艦につけられていたのだ。恐らく、死神博士が何かしていたと分かるがナスターシャ教授にもウェル博士にもそのカラクリが分からない。

 

その数分後、再び死神博士の通信機から声がした。

 

「あったぞ。シオマネキングが海底に受信装置らしき物を見つけた。それから海底調査をして巨大な何かが沈んでる事も分かったぞ。だが、海底での発掘は骨が折れる。この大きさでは以前の海底でのウラニウム鉱脈の時の様にはいかんそうだ」

 

「ウラニウム鉱脈?」

 

通信機からの言葉にマリアは思わず呟く。ショッカーには海底でも活動出来る怪人が何人も居る。その怪人達に調査をさせたのだろうとマリアも考える。だが、どちらにしても怪人達だけではフロンティアの封印を解く事は出来ない。額に汗を掻きつつナスターシャ教授とウェル博士は内心ホッとしている。

 

「そのような方法を使わなくても手はある」

 

地獄大使の通信に返答する死神博士はエアキャリアに取り付けられていた神獣鏡を取り出す。ペンダント状になっている神獣鏡を眺め言葉を続けた。

 

「要は機械的ではなく装者を用意すればいいだけの話だ。適合値など私が作り上げたSHOCKERを使えばどうにでもなる。…それこそ、この場に居る小娘どもを使うのも有りだ」

 

調と切歌は死神博士の冷たい眼差し背筋を震わせる。マリアもナスターシャ教授、ウェル博士も額に汗が流れる。死神博士がその気になって強硬手段にでれば誰も止めれるとは思えなかった。尤も、死神博士にまだその気はなかった。

 

「まあ、いい。調査も終えたし、ポイントも記録した。ワシはアジトに戻り首領に報告してくる。」

「分かった、ならば我々も一旦戻る事にしよう」

 

通信を終えた死神博士はマリアに戻る様伝える。地獄大使の潜水艦が沈み、再びその場はホバリング音がするだけになる。それを確認したマリアもその場を後にする。結局、マリアたちはショッカーにフロンティアの場所を教えてしまっただけだった。

しかし、死神博士を見ていたナスターシャ教授はある事を決める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間が過ぎ、日が昇る。

特異災害対策機動部二課仮説本部では弦十郎にある報告が耳に入る。

 

「米国政府の月軌道が嘘だった!?」

「はい、NASAが発表している月の公転軌道には僅かながら差異がある事を確認しました」

「誤差は非常に小さい物ですが間違いありません。そして、この数値のズレが齎すものは…」

 

特異災害対策機動部二課や日本政府の所有する全てのスーパーコンピューターを動かして計算させた数値が知らされる。その内容はFISのウェル博士が言った通りであった。

モニターには地球を回る月の公転軌道が映し出されており赤い線が地球へと伸びている。

 

「ルナアタックの破損により月の公転軌道のズレは、今後数百年の間は問題ないと言う米国政府の公式見解を揺るがす事になったな」

 

『僕達の目的は月の落下にて損なわれる無辜の命を可能な限り救い出す事だ』

 

あの時、ウェル博士の言葉が脳裏に過る。FISは兎も角、ショッカーが本当に人々を助けるかは疑問だ。

 

「遠くない未来に落ちて来るからこそFISは動いていたのか。…なら、ショッカーは…」

 

ショッカーの目的は別にあるのではと考える弦十郎。

 

━━━考えろ、考えるんだ。あのショッカーが目的にしているのは…ネフィリム?死神博士自身が暴走する響くんに押されて落胆していたから違うか?ならば…

 

「フロンティア…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、スカイタワーのとある階のエレベーターが止まって開く。その中から車椅子に乗るナスターシャ教授と車椅子を押すマリアが出て来る。二人の他に人影は無い。地獄大使はフロンティアの封印されてる海域の報告の為に本部へと向かい、死神博士は響の調整でエアキャリヤを離れていた。護衛兼見張りの戦闘員が何体か居たが上手く誤魔化してスカイタワーに来ていたのだ。

 

「マム、この階?」

「そうです」

 

エレベーターを降りたマリアは車椅子を押し、ナスターシャ教授が指定する部屋へと移動する。その間にマリアの脳裏にナスターシャ教授のあの言葉が蘇る。

 

『あなたにこれ以上、新生フィーネを演じて貰う必要はありません』

 

「…マム、あの言葉は…」

「今更だと怒りますか?…全ては私の責任です、優しいあなたにテロリストの真似事をさせて…虐殺者の汚名を被せて…挙句の果てにショッカーと手を組んだ。それでも…私達がなすべきことは月が齎す災厄の被害をいかに抑えるか。…違いますか」

「つまり今の私達やショッカーじゃ世界は救えない?」

「ショカーの技術は確かに凄まじいの一言です。しかし、あの思想は私達にとっても…人類にとっても危険です」

 

二人が喋りながらある一室の部屋の扉の前に立つ。此処が最終目的地だった。扉が自動で開きマリアは車椅子を押して中に入る。

 

「!?」

 

入った直後にマリアは息を飲む。其処には黒服とサングラスをつけた男たちが何人も立っていた。一瞬、特異災害対策機動部二課の職員かとも思ったがよく見ればアメリカ政府のエージェントたちだった。

 

「マム、これは!?」

「米国政府のエージェントです。講和と取引をする為に私の古い友人に連絡して来て貰いました」

「古い友人?」

「通常の職員ではショッカーの息がかかってる可能性があります。安心して下さい、私の古い友人は政府の高官ですが正義感の強い人でショッカーに脅されても絶対に屈しない信念の強い人です。その人が厳選したエージェントたちと取引をします」

「ショッカーを裏切るの?」

「一応、ドクターウェルには通達しています。何より、このままではマリアが会場での虐殺者のままになってしまいます。…仮にショッカーに気付かれても最悪、私の独断でマリアを巻き込んだというストーリーになっていますから…では取引を始めましょう」

 

そう言ってナスターシャ教授は車椅子を動かし机に陣取った。

 

 

 

 

 




ウェル博士の過去を勝手に捏造。ウェル博士の過去やバックボーンってろくに語られてないよね?アメリカだと警察より消防士が英雄視されるそうなので父親の仕事に。

一応、特訓で翼もクリスも強くなってます。…ただメンタルが…

スカイタワーに水族館があるのかと思ったら響が思いっきりスカイタワーって言ってた。

ところで、仮面ライダーアマゾンのギギの腕輪とガガの腕輪ってシンフォギア世界でも完全聖遺物扱いされますかね?劇中オーパーツって言われてるし。
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