改造人間 立花響のシンフォギア   作:一種の信者

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68話 死神博士の切り札

 

 

 

「撤収だ、撤収するぞ!動ける戦闘員達に直ぐに潜水艦に乗り込むよう言えっ!」

 

フロンティアのとある大空洞に男の声が響き渡る。ショッカーの大幹部、地獄大使の声だった。その声に戦闘員達は急いで移動したり短距離通信で別の場所に居る戦闘員にも地獄大使の命令を伝えている。

 

「アビ~。しかし、宜しかったので?地獄大使」

 

其処で、地獄大使に話しかける怪人が居た。その怪人は青と白い斑点のある左腕に鋭い鋏を持ったアワビの裏のような顔をしている。

 

「…何が言いたい?シオマネキング」

 

各員に撤収の命令を出して居た地獄大使だったが、シオマネキングと呼ばれた怪人の質問に機嫌が下がる。それを何となく察したシオマネキングは、恐る恐る質問を続ける。

 

「いえ!死神博士を助けに行かなくてよろしいので?フロンティアの破棄が決定したのなら瓦礫を退かさず壁を破壊して進めばいいのでは?それに死神博士の連れて来た怪人が全滅していたとしても我々が居ますが」

 

イィ~チ!

      ブゥゥーヨオーン!

                  ブリュリュリュリュ!

 

シオマネキングの言葉に呼応するように他の怪人達も声を上げる。地獄大使が命じれば直ぐにでも死神博士の応援に行く気でいる。

 

「…止めて置け」

「は…」

 

しかし、地獄大使の答えはNOだった。シオマネキングは内心、二人の仲はやはり悪いのかとも考える。

 

「ワシが死神博士の立場なら、頼んでもいない救援など断固として拒否する。自身の失態は自身の働きで返さねば大幹部の名折れよ」

 

地獄大使と死神博士は、両名ともショッカーの大幹部であり互いにライバル視し牽制したりしている。それでも死神博士の実力は認めており、頼んでも居ない救援など出す気はなかった。

 

「死神博士が例の作戦を発動させればワシ達にも被害が出る。急ぎ此処から離れるぞ」

 

何より、死神博士の作戦の巻き沿いは願い下げだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死神博士の左手の指がまた一本、炭化し床に落ちる。今にきて左腕の痛みに右手で抑える死神博士。

突然苦しむ死神博士に浮足立つ戦闘員たちと迎撃する弦十郎と緒川。そして、そんな死神博士を見てドヤ顔するウェル博士。

 

「な…何が起こったんですか?」

 

戦闘員を倒しつつ緒川がウェル博士の居る方を見て、そう聞いた。眼鏡を光らせたウェル博士は自慢げに口を開く。

 

「フッ、皆さんは生物の細胞に自殺する細胞があるのはご存じですか?」

「知らんッ!!」

「「「………」」」

 

話が終わってしまった。これには、死神博士も苦笑い。

答えたのは弦十郎だが、彼自身も戦闘員の相手をしていて気が回らなかった所為もある。このまま話が終わってしまうかと思われた時、

 

「…自殺する細胞といえば…アポトーシスか!」

 

溜息をついた死神博士が弦十郎たちの代わりに答える。裏切ったとはいえ、今まで死神博士が目を付けた若い科学者の中でもトップクラスの能力があるウェル博士がどのような手段をもちいたかは興味がある。

 

「そうです。それをネフィリムの細胞を組み込みLiNKERに仕掛けていたんですよ」

「完全聖遺物の細胞にアポトーシスって…無茶苦茶だ!」

「そう。確かに一見無茶に見えますが僕の生化学とナスターシャ教授の聖遺物の知識によって出来た奇跡とでも言いましょう!」

 

ウェル博士の仕掛けは、ある意味シンプルであった。LiNKERに仕組んだネフィリムの細胞にアポトーシスを仕掛け時間が経てば自壊するようにしていた。研究者でありナスターシャ教授やウェル博士を見下している死神博士なら、ネフィリムの力を見る為にも自身に注射すると考えての行動だった。

万が一にもナスターシャ教授やウェル博士に注射させフロンティアを操縦しろと言われた時は、フロンティアの持つあらゆる機能を使って死神博士を排除するつもりでもあった。

生化学の権威でもあるウェル博士と聖遺物の豊富な知識を持つナスターシャ教授の協力により出来た代物だ。

 

「あの時に、もう仕掛けていたか!腰抜けの貴様がよく行動出来たな、恩を仇で返しおって!!」

 

「…恩ですって?ふざけないで下さい。アナタの戯れで殺された大学での皆の仇とってみせてるだけです」

 

死神博士に反論するウェル博士の表情はどこか悲しげにも見える緒川たち。どうやら報告にあったウェル博士の通っていた大学でも何がか起こっていたと感付く。

 

「大学の皆?あのクズどもの死がお前の糧となったようだな。しかし私の弟子にしては腑抜けた事を、やはり互いに憎しみ合わせ殺し合いでもさせるべきだったか」

 

「悠長な事を言っている場合ですか?その腕では、もうネフィリムの力を使いフロンティアの操作も不可能な筈!いずれ炭化も腕から昇り体中を蝕む、アナタの命も尽きる!終わりです」

 

ウェル博士の言う通り、死神博士の左手の炭化はドンドン進み中指も床へと崩れ落ちる。このまま炭化すればやがては、死神博士の体まで炭化し命を落とす。

しかし、ウェル博士の話を聞いていた死神博士の表情はウェル博士を睨みつけていた直後に口元に笑みを浮かべる。

 

「終わりだと?ククク…すこしはやるようになったと思えば…まだまだケツが青いな、ウェル」

 

「!?」

 

「一見、私を倒すには良いアイデアだったかも知れんが、これには欠点がある。それは、私を殺すには時間が掛かるという事だ。そして、私にはそれだけの時間があるのなら…十分ということだ!!」

 

死神博士は、崩れる左手から右手を離し、その右手で操作盤に触れ凄まじいスピードで命令を打ち込んでいく。

 

「なっ、死神博士はネフィリムの力がなくても操作出来たのか!?」

 

「舐めるな!私が改造手術だけの男だと思っていたのか!?」

 

最後の戦闘員を殴り飛ばした弦十郎が驚きの声を出す。今まで、弦十郎たちもウェル博士、下手をすればマリアやナスターシャ教授すら、死神博士は腕のネフィリムを介してでしかフロンティアを操作出来ないと思っていた。それが、目の前で崩される。

僅かな時間だったが死神博士は、フロンティアのシステムを解析し終わりネフィリムの力が無くても手動で動かせる。ネフィリムを使っていたのは楽だったから程度だ。

そして、ほんの僅か一秒ほど死神博士が操作盤を弄ると、フロンティアをエネルギー炉が一際輝く。

 

「!?」

「何をした、死神博士!!」

 

「なに、簡単な命令よ。ネフィリムの心臓にジェネレーターを食い尽くせと言っただけだぁ!…左腕が面倒だ、来い一号!私の左腕を切り落とせ!!」

 

炭化しボロボロになっていく左腕を横に広げ誰かに命令する。突然の事で固まる弦十郎たちだが、ふと上から気配がして弦十郎と緒川が上を見る。そこには、ローブを深くかぶった人影が下へと落ちてきており手足もろくに見えないが、しかしローブの横から手が伸び、死神博士の左腕を切り落とす。死神博士の着ていた白いタキシードの一部が宙を舞う。

 

「自分の腕を切り落とした!?」

「まだそんな手を!」

 

緒川とウェル博士の驚愕する声を出す。その時、弦十郎の目にはその手には指の部分が黒く常ね辺りが白い、手の甲に黄色い物が付いているように見えた。

 

「ヌグッ!…久しぶりだ、この痛みも…」

「…大丈夫でしょうか?」

 

痛みを感じる死神博士に左腕を切り落としたローブを被った人物が話しかける。しかし、死神博士はそれを無視して右腕で懐を弄る。

 

「あれは…一体…」

「…此処に来て新しい怪人でしょうか…」

 

新たに出てきて、死神博士の命令通り左腕を切り落とした謎の人物を警戒しつつ死神博士の出方を見る。

 

切られた腕は床へと落ちると、残った指が痙攣を起こしたように動いた後、炭化して消えてしまう。

そして、死神博士は懐のケースから注射器などを取り出し切られた腕を応急処置して弦十郎たちを睨みつけ口元を歪める。その表情は明らかに笑みでもあった。

死神博士の不気味な笑顔にジェネレーターに付けられたネフィリムの心臓の赤い光が不気味に広がる。

 

「…!そんな場合じゃなかった!フロンティアのジェネレーターだけでも膨大なエネルギーがあるんです!下手をすれば、そのエネルギーでネフィリムの心臓は暴走を開始し、そこから放たれるエネルギーは一兆度に匹敵するんですよ!」

「一兆度だと!?」

 

「知っているとも、そんなこと」

 

ウェル博士と死神博士の言葉を聞いて直ぐに弦十郎が動く。一気に死神博士の下に近づく拳を振るう。

咄嗟に死神博士は避け、弦十郎の拳は死神博士が動かしていた操作盤を砕く。それを見た直後、ウェル博士が口をあんぐりとさせる。

 

弦十郎が操作盤を破壊し、ジェネレーターを見る。相も変わらずネフィリムの心臓がジェネレーターを侵食している。

 

「止まらんか」

「壊してどうにかなる状況ではなさそうですね」

 

操作盤を壊しても止まらない事に険しい顔をする弦十郎と緒川。

 

「いきなり何しとんじゃ!おまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

「「!?」」

 

そんな二人に背後から怒鳴る声がする。振り返るとウェル博士が鬼の形相で二人に近づく。

 

「ウ…ウェル博士!?」

「な…御用でしょうか?」

 

あまりのウェル博士の剣幕にビビる二人。弦十郎は思わず敬語を使って喋る。

 

「なにいきなり壊してんだ!僕が操作すれば止められたかも知れないのに!!」

「…いや、壊した方が早いかと思って…つい…」

「つい。じゃねえぇ!!お前はテレビのリモコンを壊したら、ついているテレビも消えると思ってるのか!?これだから脳みそ筋肉は嫌なんだよ!!こっちが親切丁寧に教えてるのに『そんな説明は聞いていない』とか『何でもっと早く教えてくれなかった!』とか言いやがってよ!こっちは猿でも分かるよう説明したんだよ!書類や取扱説明書にもデカデカと書かれてる注意事項を何で守れない!あまつさえ読んでないんだよ!!そう言えば、ナスターシャ教授も最近、マリアが脳筋じみてるって悩んでたなぁ。そんなに僕らを悩ませて楽しいですか?ねえ、ねえ」

「お、落ち着いて下さい、ウェル博士!指令も悪気があった訳じゃないんです!」

「悪気が無ければ何してもいいのか!?」

 

相当ストレスが溜まっていたのか、ウェル博士の口からドンドン愚痴が出る。どうやら軍に居た時から脳筋には悩まされていたようだ。

弦十郎に文句を言い続け終いにはウェル博士の体から黒いモヤのよいうな物が見え、緒川がなんとか宥めようとして弦十郎も思わず汗だくとなり正座をしかける。そして、ウェル博士も遂には弦十郎をお前呼ばわりする。

ウェル博士がこれだけ文句を言うのも仕方ない面がある。死神博士が右手で動かした以上、弦十郎が破壊した操作盤をウェル博士なら動かせたかも知れないからだ。

あくまでも可能性があるだけだが、試す前に操作盤を破壊されてはどうしようもない。

 

「フッハハハハ!随分といい仲間を持ったではないか!ウェル」

 

「こんなゴリラ、仲間じゃねえぇぇ!!」

 

そんなやり取りを見て笑い出す死神博士。その口から皮肉とも言える言葉が出てウェル博士がマジギレの答えをし、それを聞いた弦十郎が少し落ち込む。それを慰める緒川とカオスな事になっている。

 

 

 

 

「遊びもここまでよ、ネフィリムの心臓がジェネレーターを食い尽くしたぞ」

 

死神博士の言葉を聞いて一斉にジェネレーターを見る弦十郎と緒川、そしてウェル博士。死神博士の言葉通りネフィリムの心臓がジェネレーターを食い尽くして落下し死神博士がそれを右手で取る。

ネフィリムの心臓は、より禍々しく赤く輝き何時暴走してもおかしくない。しかし、死神博士はそれを平然と持つ。

 

「死神博士、それを使って何を企む!」

 

「そうだな、先ずは地上にいる羽虫どもを駆除する事にしよう」

 

弦十郎の言葉に死神博士がそう返す。地上にいる羽虫、十中八九地上にいる響達の事だろう。

 

「翼達に何をするつもりだ!!」

「彼女達の下には行かせません!!」

 

弦十郎も緒川も死神博士をミスミス響達の下に行かせる気はない。片腕を失おうが死神博士には未だに不気味な自信が見える。

 

「お前達は一号と遊べばいい」

 

しかし、死神博士を止めようとした弦十郎たちの前に誰かが立ち塞がる。それは、死神博士の左腕を手刀で切り落としたローブを着込んだ者だ。ジェネレーターが消え薄暗いが体つきからして女性だと思われるが、ショッカーに組する以上、戦わない理由もない。

 

「悪いが其処を退いて貰うぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弦十郎たちが戦いに入るのを見た死神博士は、足元で何度か床を小突くと死神博士の居る足場が浮き出す。即席のエレベーターとなった床で上へと昇る。

禍々しく赤く輝くネフィリムの心臓を見て邪悪な笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、地上では怪人や新たなネフィリムが出てこないか警戒をする装者たち。

その時、翼の通信機に弦十郎から連絡が来る。

 

「はい、こちら翼……なんですって!」

「どうした!?」

 

翼の声にクリスが反応する。響やマリアたちも口には出さないが翼に注目し視線を向ける。

 

「注意しろ、あの男が来る!」

「あの男…死神博士!?」

 

響達の目前の地面に突如穴が開く。そこから姿を現したのは死神博士だった。

それぞれが警戒し距離を取って飛ぶ。そんな響達を見て笑う死神博士。

 

「へっ、ケツに火がついて等々大幹部のお出ましか!」

 

先ず、クリスが強気な発言をする。しかし、額には冷や汗が投がれている。相も変わらず外が黒く中が赤いマントを羽織り、白いタキシードが嫌に似合う。

 

「貴様たちの所為でフロンティアを手に入れる事を断念したのだ。その罪、命を持って償って貰おう」

 

「ふざけないで、あなた達の目的で何人の人間が不幸になったの思ってるの!」

「…償うのはアナタ」

「神妙にするデス!!」

 

死神博士の発言にマリアたちが反論する。FIS以上の悪どいやり方にマリアたちも腹を立てている。何よりナスターシャ教授が宇宙に言った元凶とも言えるのだ。

何より、妹セレナの死もショッカーの襲撃の所為だった。マリアも米国のエージェントたちもショッカーに弄ばれていた。その借りを返す。そう誓うマリア。

 

「フッハハハハ、ショッカーの偉大な目的の前にムシケラどもがどうなろうと知った事ではないわ!寧ろ、利用された事を喜んで死ねばいい!」

 

「「「!?」」」

 

マリアたちは、まだ死神博士に言葉が通じると思っていた。しかし、死神博士の人を人とも思わない発言に自分達とショッカーの価値観は違うと悟る。口には出さないが翼と響も死神博士の態度に奥歯を噛みしめる。

 

「偉大な目的?世界征服がそんなに大事なの!?」

「それで負け続けたお前が言う事かよ、クソ爺!アタシ等と戦う気になったのか?」

「一人で私達全員を相手にするつもりか!」

 

響達が死神博士を前にかまえに入る。響は拳を、翼は剣を、クリスはボーガン、マリアも切歌に調も臨戦態勢を取る。ここで死神博士を逃がすつもりはない、装者たちは死神博士を捕らえるか倒す事を目標にしている

 

「勘違いするな、小娘。私自ら相手をする前にお前達に相応しい者達を用意してるのだ」

 

そう言って死神博士は、バッと右手を上に振りかざす。瞬間、死神博士の周りからローブを着込んだ人影が六人も出て来る。翼たちは知らないがその姿は、弦十郎たちの前に立ち塞がった者と瓜二つだった。

 

「やっぱり、まだ怪人が居たか!」

「懲りない連中だ」

「…でも、数は私達と同じ」

「今更、どんな怪人が来たって私達が負ける訳がないデース!」

 

切歌の自信満々の声に頷く装者たち。数多の怪人を倒しシンフォギアもエクスドライブモードになっている。どんな怪人が来たって勝つ自信がある。

しかし、それを聞いていた死神博士はフッと笑い出す。

 

「ならば見せてやろう、お前達が相手をする怪人をな!」

 

瞬間、六人の人物たちは身に纏っているローブを剥ぎ姿を現す。

 

「どのような怪人だろうと、私達は負けな……え?」

 

ローブを脱ぎ姿を現した者を見て声を詰まらせるマリア。

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、弦十郎と緒川はジェネレーターあった広間でローブを着ている者と戦っていた。

 

「ハッ!」

 

弦十郎がローブの人物に拳を打ち込むが避けられ足払いされ、緒川の拳銃が撃ち込まれるが当たっても大したダメージはない。

 

「これなら!」

 

ならばと、弦十郎は敢えて背中を見せてそのままの勢いで鉄山靠を繰り出す。これにはローブの人物も反応が遅れ弦十郎の攻撃が当たるかに思えた。

 

「なにっ!?」

 

直後に弦十郎は驚く事になった。ローブの人物も弦十郎と同じ技、()()()を繰り出し弦十郎の技を相殺した。

 

━━━この動き、まるで!

 

双方の鉄山靠がぶつかり合い衝撃波が生まれると同時に互いが距離をとる。弦十郎にはローブの人物に思い当たりが出来るが、その考えを否定するように頭を振る。

 

━━━そんな筈はない、彼女は…

 

それをチャンスと思えたのかローブの人物が弦十郎を攻撃しようと動こうとしたが、一発の銃声が聞こえたと同時に動きが鈍る。

緒川がローブの人物に対して影縫いを使ったのだ。

 

「やれやれ、やっと動きを封じれました。先ずは正体を見せて貰いますよ」

 

今なら十分捕縛出来る。そう判断した緒川がローブの人物から纏っているローブを剥いだ。

 

「なっ!?」

「!?」

 

ローブの下から出てきた人物を見て弦十郎と緒川は驚愕の声を上げ、ウェル博士は顔を歪める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は戻り、翼やマリアたちのいる地上。ローブを脱いだ者達を見て皆が息を飲む。

 

「…馬鹿な」

 

翼が呟き、

 

「どういう事だよ…」

 

クリスが目を見開き、

 

「嘘…」

 

マリアが茫然として、

 

「なんデスか、これは…」

 

切歌が頭を混乱させ

 

「…悪趣味」

 

調が吐き捨てるように言う。

そして、響はただ何も言えず体を震わせ歯を噛みしめる。その表情は絶望に満ちていた。

 

━━━どうして…どうしてこんな事が…

 

「ククク…驚いたか、これぞ響計画の派生から生まれたSH計画『SHOCKER HIBIKI(ショッカー響)製造計画』。その集大成!ショッカー響、2号~7号だ!!」

 

響や翼たちの前に立花響と同じシンフォギアを纏い腰にショッカーベルトを巻いた六人の響達がいる。首にはそれぞれ白、緑、青、紫、桃、橙色のマフラーをしていて風が吹くたびマフラーが揺れていた。

 

 

 

 

 




弦十郎が原作と同じ行動をしたら、まともな方のウェル博士にキレられる話。まあ、原作でも一切の躊躇いなく破壊したし…。
GXもウェル博士が止めてなきゃマリアが壊してた可能性大。

ウェル博士が一杯食わせましたが左腕を切り落として無効。アポトーシスに関してはかなり適当。医療知識のない人間ではこれが限界。

そして、とうとうショッカーライダーのシンフォギア版、死神博士の最大の悪意、ショッカー響が登場。
これもまたシンフォギアと仮面ライダーのクロス物でやりたかったネタです。

恐らく、シンフォギア小説でも初であろう八人の響。奇しくも仮面ライダー原作の「8人の仮面ライダー」のタイトルと同じ数。マジで偶然です。
シンフォギアの小説全部読んだ訳でもないけど…ついでに言うと見た目と声だけが響ですけど。
イメージとしては、まんまグレ響こと並行世界の響がショッカーベルトを巻いてる感じです。

仮面ライダーの本編だとショッカーライダーが出るのはゲルショッカーからですが、漫画の「新仮面ライダーSPIRITS」ですと仮面ライダー二号が作られた時には何人かのショッカーライダーがいるのでそちらを採用。

尚、本物のショッカーライダーは本郷猛や一文字隼人のクローンではない。


最後に、死神博士が言っていたSH計画の詳細でも、


SH計画
ショッカーが響計画の派生で誕生した計画。
神出鬼没のノイズに対抗する為に、ガングニールのシンフォギアが使える立花響を量産しようと企てられたがクローンからのガングニールの出来が今一だった事を受けて誕生したのがSH計画である。
目的は、より高性能な立花響を作り各支部でのノイズ対策として用いられる事であった。

常態の良い響のクローンを選別してオリジナルの響からのデータを使い完成させる予定でもあったが、響がショッカーから逃げた事で頓挫、そのまま計画は凍結されたが響がエクスドライブでゾル大佐を倒した事で再び計画が復活する。

今までの響の戦闘データや再び捕らえられた響の身体データから生み出されたのが現在フロンティアに居る1号~7号のショッカー響である。尚、一号には首に赤いマフラーが巻かれている。



因みに、ショッカー響のマフラーは劇中のショッカーライダーと並行世界の響がモデルです。
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