改造人間 立花響のシンフォギア   作:一種の信者

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シンフォギアXDにて素材集めて上限突破させた響がボスでもないノイズにボコボコにされた。…ワロタ。…ワロタ…


74話 増える悪夢

 

 

 

「う…うう…うわ…あああ!!」

 

薄暗い部屋の中、少女の短い呻き声がする。時間は既に深夜で多くの人間は眠りについている。そして、声を出した少女もベッドに横になって寝ている。少女は悪夢にうなされているのだ。

掛け布団が引っぺがされ来ているパジャマの胸元を掴み苦しそうに息を漏らす。

 

「しっかりして、私は此処にいるから」

 

ベッドの傍らには寝ている少女の心配をし片手を握るもう一人の少女の姿がある。

少女の呻き声に起こされ心配してるのだ。

 

「私は…一人…いやだよ…助けてよ…みん…な…」

 

しかし、そんなもう一人の少女の心配も空しくベッドで眠る少女の悪夢は続く。その時、窓から月明かりが漏れ少女たちを一瞬だけ照らした。

 

「何時もみたいに「へいきへっちゃら」だって言ってよ響!」

 

月明かりが一瞬だけ照らした人物。それは紛れもなく小日向未来と立花響の二人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「此処が我々の特異災害対策機動部二課の指令室だ」

「へぇ~此処が」

「少しだけ懐かしいな…」

 

翼に案内されたクリスとマリアが辺りを見回す。

マリアは知らないが、クリスは指令室を見てちょっとだけ里帰りした気分になっている。

 

「ようこそ、君達がそうか…。よく来てくれた」

 

そんな、クリスとマリアを歓迎する弦十郎。その弦十郎には右手がちゃんと付いていた。

ドクガンダーと戦闘員との戦いをしていた翼とクリスたちが何故特異災害対策機動部二課の指令室に居るのか?思わぬ乱入者が現れドクガンダーたちが撤退したからだ。

 

「早速だが、君達は一体何者なんだ?敵とは思えないんだが…」

「それは…」

「それについては私が説明するわ」

 

弦十郎の言葉にクリスがどう説明するか悩むと、それを見ていたマリアが代わりに説明し出す。

 

マリアの口から出て来た言葉は、自分達はこの世界の人間ではなく完全聖遺物『ギャラルホルン』と呼ばれる装置により平行世界から渡って来たシンフォギア装者だと説明する。

 

「ギャラルホルン…そんな物が…」

「ええ。ギャラルホルンがアラートを発したということは、この世界に何らかの危機が訪れてると思われるのだけど…」

「アタシ達はその解決の為に来たんだよ」

 

マリア達の言葉は弦十郎や翼にとっても信じられない事だった。

平行世界。理論上は存在すると言われてるが誰もそれを証明出来た者は居ない。近年では創作物の中でしか聞かない言葉だ。それが彼女達は本当に平行世界から来たのだとすれば大事である。

 

「…危機というのはあの怪物たちの事か?」

「いえ、残念だけどあの喋る怪物については私達も始めて見るわ。寧ろ、私達が懸念してるのはカルマノイズ。あの黒いノイズよ」

「カルマ…ノイズ」

 

翼たちとドクガンダーの戦いに乱入したのは黒いノイズことカルマノイズだった。

 

カルマノイズ。

一見、黒いだけのノイズかと思われるが通常のノイズとは比べ物にならない性能があり段違いの強さがあり、歴戦の装者でも苦戦は免れない。特に能力が危なく通常のノイズは本体と人間が結合して灰となり消滅するがカルマノイズは何度でも人間を炭素分解出来、回復能力も桁違いだ。

マリアやクリス達が大本を叩いたが平行世界には未だにカルマノイズがうろついている。

 

 

 

 

 

 

そして、ドクガンダーとの戦いにもカルマノイズが現れたのだ。

 

 

『黒いノイズ?俺達の知る黒いノイズに獣型もタコ型も居ない!やってしまえ、戦闘員!』

『『『イーッ!!』』』

 

『馬鹿ッ!そいつは!?』

 

クリスやマリアの歌が発するフォニックゲインにつられて黒いノイズが現れる。

突然のノイズの乱入にドクガンダーは、数人の戦闘員を差し向ける。クリスが止めようとするが戦闘員はそのまま黒いノイズことカルマノイズに触れて炭化してしまう。

 

『何だと!?今更、ノイズ如きが!』

 

『待って、ノイズに普通の攻撃なんて…!?」

 

戦闘員がアッサリ炭化した事に驚いたドクガンダーはクリスたちからカルマノイズに向けて手を向け指からロケット弾を放つ。その様子にマリアが止めようとする。

ノイズには位相差障壁が存在し通常の兵器では傷一つ付けられない。この事はマリアたちだけでなく人類の常識とも言えた。

しかし、マリアの目の前でその常識が覆される。

 

ドクガンダーの放ったロケット弾は、カルマノイズに命中し爆発したのだ。

ノイズの中には一応通常兵器も効くノイズも居るがそれだって別の器官に力を送ってる上結果的にそうなっているだけだ。カルマノイズにそのような器官は無く通常のノイズと同様に通常兵器は効かない筈だがドクガンダーのロケット弾はすり抜ける事無く命中し爆発したのだ。

尤も、カルマノイズを倒せる程でもなく、与えたダメージも即座に回復されてしまう。

 

 

 

 

『これでは鼬ごっこか!仕方ない、退くぞ!』

 

それでも暫くカルマノイズと戦えていたドクガンダーだったが、キリがないと撤退を指示。戦闘員が引き揚げ自身もビル群に姿を消す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの毒蛾野郎が引き揚げるとカルマノイズも直ぐに姿を消したから良かったけど…」

「カルマノイズにも攻撃を当てた化け物たちは何者なのかしら?」

 

ドクガンダーが逃げ出しカルマノイズもアッサリ退いた事で戦闘が今度こそ終わり、クリスとマリアは翼の案内でこの世界の特異災害対策機動部二課の指令室にまで案内された。

 

「…失礼かもしれないが本当に心当たりが無いのか?聞けば君達は此処だけでなく様々な世界で戦ったそうだが…」

「そうね、心当たりは幾つかあるけど、あの毒蛾男は本当に知らないのよね」

 

弦十郎の質問に答えるマリアに頷くクリス。これまでマリアやクリスは文字通り様々な世界で敵と戦い勝ってきた。しかし、あんな喋る怪物は初めての相手と言えた。

 

「もしや…」

「何か分かったのか!?」

 

その時、翼の脳裏に一つの考えが浮かびその反応にクリスが気付く。

 

「いや…これは推論でしかないが、あの怪物たちも別の世界に居て君達とよく似た同一人物?と戦っていたんじゃないのか?最初は手を組んでいたが、何らかの理由で内部で争いが起こって分裂したのかも」

「それが妥当かしら?」

「…あり得ないって言えないのが並行世界の怖いところだからな。その場合、並行世界のアタシは何したんだ?」

 

クリスが並行世界とはいえ、あんな連中と組んでたのかと心配し、マリアも口には出さないが頷いたりする。特異災害対策機動部二課の指令室のモニターにはドクガンダーや戦闘員の姿が映り、それと共にカルマノイズの姿も映し出される。

 

「これが…カルマノイズ…」

「この強力な反応、先日の奴だろうか?」

「知っているの?」

 

映像を見た翼の言葉にマリアが反応する。

 

「ああ、ほんの数日前の話なんだが…」

 

翼の口から語られる内容は以下の通りだった。

何時も通りノイズを殲滅し終えた頃に本部の弦十郎から強力なノイズの反応を感知して、指示された場所に到着したがその時にはノイズは影も形も無くった。

そして其処に居たのは立花響だけであった。翼の呼び掛けようとしたが響は走って逃走してしまいそれ以来だった。

 

「つまり、貴方達はカルマノイズを見ていないのね」

「そうだ。だがガングニール装者が倒した風にも見えなかったが…」

「十中八九無理だろうな。アタシの知っているカルマノイズならエクスドライブじぇねえとキツイ相手だ」

 

指令室で四人は話し合う。

カルマノイズの能力を話して顔を引き攣らせたり、カルマノイズの原因を叩いた話もする。

 

「それだけ強力なノイズが居るとは…」

「ウロボロスか…。だが、その組織は君達が叩き潰したのだろ?ならもうカルマノイズは増えないんじゃ…」

 

「その筈だと思うけどカルマノイズがどの位、並行世界に流れ着いたのかは不明なのよね」

「増えない分マシなんだけどな…」

 

クリスとマリアの話を聞いて背筋を寒くする弦十郎と翼。

それだけのノイズが大量に現れては勝ち目などない。

 

「兎に角、この世界の立花響に事情聴取したいわね」

「アイツの居場所は分かるか?」

「残念だがわからん。ギアを纏ってるなら分かるが普段の行動はまったく掴めていない」

「私も何度か話そうとするが取り付く島がないありさまだ」

 

クリスがこの世界の響の居所を聞くが特異災害対策機動部二課情報網に引っ掛からずまったく足取りが掴めていない。その事に溜息を漏らすマリア。

 

「しゃーねえ、後で学園の周りを探してみるか」

「その前に一旦戻りましょ」

 

クリスの言葉にマリアは一旦元の世界に帰る事を提案する。

 

「何でだよ!?」

「単純にカルマノイズだけならこのまま留まるのもアリだけど」

 

そう言うとマリアは視線をモニターに移しクリスもそれを追う。

視線の先には先程自分達を襲撃した蛾の怪物と黒ずくめの男達が映っている。

 

「アレの報告もしておいた方がいいでしょうね。指から出すロケット弾の火力…ノイズにも有効だったし」

「ちっ、ここに来てトンボ返りかよ!」

 

マリアの言葉にクリスが渋い顔をする。クリスはとある理由によりこの世界の異変を解決する為に来た。

カルマノイズだけだったらこのまま活動をしていたクリスとマリア。

 

しかし、自分達を裏切者と言い襲い掛かった異形の者達。ノイズの類ではないが、今後も襲い掛かって来るようならデータを持ち帰り対策しなければならない。

 

「…その怪物たちだが妙な反応があった」

「妙な反応?」

 

弦十郎の言葉にクリスがそう呟く。弦十郎がオペレーターに指示を飛ばすとモニターの大画面にドクガンダーがアップで映りメーターまで出る。其処に書かれていたのは、

 

「何だと…」

「…嘘だろ」

 

翼が目を疑いクリスが何度も確認しマリアが絶句する。

ドクガンダーの体からある聖遺物の反応が微弱ながら流れていた。モニターにはハッキリ『GUNGNIR』と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗闇の夜が終わり明るい太陽が顔を出す。太陽が昇り夜の間、動かずにいた鳥たちが活動し出して鳴き声を出す。それにつられるように寝ていた人々も起き出し活動を始めていく。

 

「う…うう…」

 

カーテンの僅かな隙間から差し込む光りが顔に当たって反応しソファーで横になっている少女も起き出す。

 

「…あれ?ここは…」

 

背伸びをして辺りを見回し目が点となる少女…響。

 

━━━私は確か、地獄大使のスーパー破壊光線砲の砲撃を止める為に絶唱を歌って…?

 

響の脳裏に浮上したショッカー要塞島での戦いを思い出すが途中で記憶が無くなっている。この時になって響は自分が気絶してしまった事に気付いたのだ。

 

「私は…そうか、師匠や翼さんが回収してくれたのかな?」

 

そう言って周りを見る響だが直に違和感を感じた。

 

━━━でも此処は医務室とかじゃないし…師匠か誰かが運んでくれたのかな?

「でも…此処誰の部屋だろ」

 

響は部屋を見渡し違和感を感じていた。構造的には今、自分と未来が住んでる寮に近いがやたらと物が無い。ハッキリ言って殺風景な部屋だ。

一応、自分が寝ていたソファーとテーブルがあるがそれくらいだ。

 

「クリスちゃんの家は確か仏壇とか買ったって聞いたし、翼さんの部屋でもなさそうだしな…それにしても生活臭が無いのが気になるけど…」

 

響の記憶には片付けが苦手な翼の姿が過るが流石にこんな殺風景な部屋ではないだろうと判断する。

よく見れば、テーブルの上に埃が積もり床も幾つのかゴミと埃がある。

本当に誰の家か悩んでると部屋の扉が開く。

 

「あ、やっと…目覚めた」

「…え!?」

 

響は入って来た家主らしき人物を見て絶句する。髪型、髪の色、顔や背丈が自分とそっくりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああー…眠、あの後帰ってすぐ寝たのにな…

それにしても、ノイズを倒した後に話しかけてきた銀髪の娘は誰だろ?いやに親しげだったけど…

……どうでもいいか。どうせ私は独りなんだ、気にしたって仕方ない。あの娘も私がツヴァイウイングの生き残りだって知れば直ぐに居なくなる。未来みたいに…未来って誰だっけ?

何か違和感を感じたけどいいか、どうせ誰も私を助けてなんてくれないし…

そう言えば、あの子起きたかな?

私の脳裏に海岸で拾った私そっくりの女の子。ソイツを寝かせているソファーのある部屋に行こう

 

「あ、やっと…目覚めた」

「…え!?」

 

部屋に入ると予想通り目覚めたそっくりさんが私を見て驚いている。当然か、いきなり自分そっくりの人間が現れたんだから。さてと、さっさとコイツが何者か聞かないと「何が目的だ!ショッカー!!」ウ!?…へ?

 

いきなりの衝撃に私は思わず目が点となった。仮にも助けた子に首元を掴まれて壁に押し付けられた

これが有名な壁ドンだろうか?なんて考えてる場合じゃない!何なのコイツ!

 

「私を回収して拘束もしないなんてね、お前達の次の狙いは何だ!」

 

私こそ「何だ」と聞きたいんだけど、もしかしてこの子何か勘違いしてる

よく分からないけど

やっぱり人助けなんてするもんじゃないな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ…またこの夢か、嫌だな…夢だって分かってても胸に来るもん。早く目を覚まして未来の顔を見たいな…

あれ?何時も見る夢と違う気が……何だろ、何時もと違う気がする。体が寒くも無いのに震える

 

『立花響!貴様の心臓のガングニール、我々が有効に使わせてもらおう!!」

 

突然の不気味な声に私の足も竦みだす。知っている?初めて聞く声なのに私はこの声を恐れている!…!?いきなり明かりが点いて目の前には巨大な鳥とその下に地球みたいなマークが!

まただ、初めて見る筈なのに怖い!ノイズに襲い掛かられた時だってこんなに怖くなかったのに!

 

『立花響、貴様の心臓のガングニールは我々が貰おう!』

『貴様は改造人間として我らの為に働くのだ!』

 

また目の間に誰かが!軍人風の男と白いタキシードを着たお爺さん。…駄目だ怖い!了子さんの時やマリアさんにキャロルちゃんの時でさえこんなに怖くなかったのに!!

逃げなきゃ!!

 

ウオオオォォォォォ!!

                ケッケケケケケケ!!

                            ギエェーーーーー!!

    ミミーン!!    

                 シュシュシュシュシュシュ!!

 

駄目だ!化け物が私を取り囲んでいる!そうだ、歌わないと!シンフォギアならコイツ等とも戦える!戦わないと…戦って勝たないと…歌えない!どうして!!?

 

「死ね、立花響!!」

「貴様を片付けてから世界を征服するのだ!」

 

いや、来ないで!お願いだから私に近寄らないで!!

!?私の手がおかしい!まるで鉄のような色をしている!

 

『お前はもう人間ではない、俺達と同じ改造人間となったのだ!』

 

イヤーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか、だから予定より早く戻ったのか」

「ノイズではない妙な敵ですか」

「ええ、そいつ等があたし達を見て裏切者と言ってたの」

 

並行世界から戻ったマリアとクリスは早速並行世界で起こった事を弦十郎たちに報告する。

最初は予定よりも早く戻って来た二人に驚いた弦十郎たちだがマリアの緊急の報告によりそれも納得する。

指令室のモニターにはマリアたちに襲い掛かって来た者達の映像が映っている。

 

「…オバケ?」

「人間とは思えないデス」

 

予定より早く戻ったマリアを迎えに来た調と切歌も怪物の映像を見て不気味そうに呟く。

 

「一体、何者なんでしょうか?」

「分かりませんがこれは恐らく人の手で造られた物のようです。でも錬金術ではない…?」

「分かるの?エルフナインちゃん」

 

指令室のオペレーター席に座る藤尭朔也の言葉に答える金髪の後ろに三つ編みをした少女。その少女の言葉に友里あおいが聞く。

 

「…恐らくは人間と別の生物を合体させた怪物だと思います。錬金術でも似たような物はあったと思いますし…でもボクが気になるのは…」

「あの怪物からガングニールの反応がしたという事か?」

「はい」

 

金髪の少女の返答に一同は改めてモニターに映る怪物、ドクガンダーと戦闘員を見る。

データを見る限り響のガングニールに比べれば微々たる反応だったがマリアの報告ではカルマノイズを相手にするには十分と言える。

明らかに向こうの特異災害対策機動部二課を敵視してマリアやクリスを裏切者と言った。

警戒するに越した事はないと思うが、

 

「ここに来て未知の敵が現れるとはな…」

「ただでさえ、並行世界のノイズが出現して人手が足りないんですが…」

 

この世界のノイズはバビロニアの宝物庫に蓋をした事で通常のノイズが現れる事は無くなったが完全聖遺物『ギャラルホルン』の力で平行世界のノイズが流れ込んでしまう事が多くなった。

その所為で、マリアや響達は並行世界の異変を解決しなければならなくなり常にノイズと戦い続けていた。其処に来て新たな敵と言うのは彼らとしても対応しなければならない。

 

「………」

「どうかしたのか?先輩」

 

そんな話をしてる中、翼が言葉を発さずモニターに映る怪物を睨みつけている。

そんな翼が気になったのかクリスが話しかける。

 

「…気を付けろ、雪音にマリア。あれは悪意の塊だ」

「え?」

「悪意?」

 

その言葉にクリスとマリアが反応する。二人は翼の顔を見てそれが冗談でもないと気付く。

 

「これは防人としての勘だが…下手をすればあれは、カルマノイズより危険だ」

「…そんなに?」

 

マリアの言葉に頷く翼。確かにこの怪物は物理攻撃でカルマノイズと戦った、最もカルマノイズの再生力で仕留めれず撤退したがそれでもノイズに攻撃を命中させた事は事実だ。

 

「それに、この怪物や黒づくめの男達からガングニールの反応がしたのが引っ掛かる」

「マリアの時みたいに予備でもあったんじゃないか?」

「私が持っていたガングニールはFISから持ち出した物だけど、憶えてる限り他にガングニールは無かったわね」

 

ガングニール。その聖遺物を持っているのは彼女たちが知る中ではガングニールの走者は其処に居るマリアに今は亡き天羽奏。そして現在が、ガングニールの装者である自分達の仲間、立花響だけだ。

 

「そう言えばアイツが居ねえけど、どうしたんだ?」

「アイツ?…ああ、立花か。立花は…」

 

ガングニールの話で思い出したクリスは現在のガングニールの装者、立花響の事を聞く。

クリスの質問に一瞬、口を濁らせえた翼だが、意を決しクリスとマリアに響の現状を話す。

 

 

 

 

 

 

 

「はあ!?また倒れた!」

 

クリスの口から驚きの声が出る。マリアもこれには驚き周りを見るが皆が皆視線を下に向ける。どうやら冗談ではなく本当のようだ。

そもそもクリスとマリアが並行世界に行く前に立花響の不調があった。同室の小日向未来が言うには悪夢にうなされ碌に睡眠が取れてないと言い。訓練中もクリスの攻撃を躱しきれず直撃して医務室に運ばれたのだ。

 

「今は小日向が付き添っているが…」

「アイツ、本当に大丈夫なのかよ」

 

響の事で責任を感じていたクリスが呟く。自分の所為でまた響が倒れたのではと心配になったのだ。

 

 

 

 

 

「…あははは、私なら大丈夫だよクリスちゃん」

 

その時、良く知る声がクリスの耳に入り指令室の出入口の方を見ると未来と一緒に響がやって来た。

響の姿を見た瞬間、安堵と共に響への心配が込み上げる。

 

「お前大丈夫なのかよ!?」

「平気…平気へっちゃらだから。…ありがとう未来」

 

響が兵器と言うが若干ふら付き未来が支え礼を言う。明らかに無理してるのは一目瞭然だった。

未来にも寝てるよう言われた響だが、予定より早く戻ったクリスとマリアの出迎えを優先し指令室まで来たのだ。

 

「二人が即戻ったって聞いて…それで何か問題でも…!」

「キャ!?響!」

 

クリスとマリアの顔を見た後にモニターに目を移した響は虚ろな目をカッと見開き、未来の手を振り解いてモニターに近づいた。

 

「おい!」

「響くん!?」

 

突然の響の反応に弦十郎もクリスも目を見開いて驚くが響はそれに関せずモニターを凝視する。

 

「すいません!アレを拡大にして貰えますか!」

「え、はい…」

 

響がオペレーター席に座る藤尭朔也に怪物の画像を拡大をして貰うよう頼む。響の剣幕に只事でないと判断した藤尭朔也が怪物の顔を拡大する。しかし、

 

「違います!拡大にして欲しいのは腹部のベルトです!」

「え!?ベルト?」

 

響の言葉に怪物の顔のアップの画像から腹部の方に移動してアップする。怪物のベルトには鳥とその下に地球のマークの銀色のベルトが巻かれていた。

 

「?…あのベルトがどうかしたの?」

「ただの趣味の悪いベルトだろ」

 

マリアとクリスがベルトを見て、そう反応する。彼女達にすれば珍しいベルトだがその程度の価値しかない。それは、弦十郎を始めとした職員や装者にとっても一緒だった。

 

「あのベルトがどうかしたの?響」

 

見かねた未来が響にそう聞く。響とは一緒に住んでいるがあんなマークは未来も見た事が無い。だから響に聞くのだ。

 

「改造…人間…」

 

響は顔を青くし冷や汗をながしただ一言、呟いた。

 

 

 

 




響は並行世界の響をショッカー響と勘違いしてます。
因みに目覚めた響は起きたばかりで本調子ではありません。本調子ですとこちらの世界の響が壁のシミになってます。

ゲームと違い直ぐに元の世界に戻ったクリスとマリア。

クリスって旧リディアン音楽院地下の本部に着た事ありましたっけ?ゲームだとクリスが里帰りとか考えてましたが、クリスが正式に仲間になった頃は地下本部はカ・ディンギルで潰されてなかったっけ?

劇中でも行方不明扱いの響ですが、メモリーカードの前日譚によると普通にリディアン音楽院に通い寮に住んでるようです。
それに未来もお小遣いが溜まったら定期的に探しに来ていたようです。……特異災害対策機動部二課って一体…。

XD本編の響の悪夢が追加しました。

因みに自分はXDのギャラルホルン編が終わってないので細部とかはまだ知らない。


さて、この中で一番不幸などれでしょう?

ショッカーと戦っていたら訳も分からず並行世界に来て知っている翼たちだと思えば、ほぼソックリな赤の他人の本編響。

海岸で助けた娘に訳も分からず胸倉を掴まれ壁に押し付けられた上に悪の組織に命が狙われる事が確定したグレ響こと平行世界響。

二人分の悪夢を見る羽目になりマジで命の危機に瀕することになるXD響。

作者には分かりません。
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