問題児たちが異世界から来るそうですよ~嵐を司りし孤独龍~   作:一閃

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楽しんでいってください


始まりの孤独

 

「んんー…いつも通りの大雨だねぇ~」

 

どこかの町のどこかのビル群。

鉛色の空から降ってくる大量の水滴の中様々な人が歩きあう中を彼は少々体を伸ばしながら歩いていた。

彼の格好は空色のTシャツに灰色のパーカーを着ておりもちろんフードも被っていた。

下はGパンに茶色いブーツとこんな日に歩くには少々躊躇うような恰好をしていた。

しかし、一つおかしなところがあった。

 

理由は単純明快。

 

 

 

 

 

 

 

彼が濡れていなかったのだ。

 

頭上から降ってくる水滴がフードにあたっても、

足元から跳ね上がった水滴がブーツやズボンに付着しても吸収されるどころかその表面を滑るかのようにして元々撥ねていた方向へと向かっていた。

 

「んむ、やっぱり人間ってすごいな~。たった数百年でここまでの技術を作り上げるんだから」

 

あの頃もあの頃で結構すごかったけど、とどこか楽しそうに呟く。

しかし、それは行きかう人には全く聞こえない。それどころか全く見えていないのかもしれない。

その証拠に人々が彼の目の前にまで歩いて近づいても彼らは気づかない。それどころかそのまま衝突する寸前まで近づいても気づかない。

もちろん彼はそれを躱す。そして躱した先にいた人もまた躱す。まるでそれは踊っているようなー実際少しステップの様なものを踏みながらー人と人の隙間を縫うかのように歩く。

それでも人の流れに惑わされず一度離れたと思いきやあっという間に元々通るであろう道に戻るのだ。まるで、どんな動きをすればどうなるのかわかっているように

 

 

 

 

 

 

 

 

「んっと…ついたね~」

やがて彼は目的地に着いた。その目的地は展望台。

「ん~~…あぁ…やっぱりここはお気に入りかな~~」

彼が最も好んでいた場所、如何やらついたようだった。湿っているベンチの上に寝転がり空を見上げた。

 

しかしこの場所は先ほど彼のいたビル群衆からあまり離れた場所ではない。せいぜい2㎞程度の距離であった。ならば空を見ることは不可能なはずだった。

 

 

普通(・・)ならば(・・・)

 

 

 

「…何時見ても空はいいものだね~~」

 

ウットリするような感じで顔がにやけながらも眼前(・・)いっぱい(・・・・)に(・)まで(・・)広がった(・・・・)星空(ほしぞら)を見ていた。

いつの間にか雨はやみ晴れていた。否

 

 

 

展望(・・)台(・)の(・)真上(・・)のみ(・・)雲(・)が(・)綺麗(・・)さっぱり(・・・・)無く(・・)なって(・・・)いた(・・)の(・)だ(・)

 

 

 

それだけでも十分摩訶不思議に思えるがよく考えるとさらに不思議なことが起きていた。

普通ビルのようなものが建つ場所ではあまり星が見えないはずだが

雲が消えた部分だけ(・・・・・・・・・)…彼が見ている部分だけ(・・・・・・・・・・)が満点の星が輝いていた。

そして彼は黄色の目を爛々に光らせながら空を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

どれだけ時間が過ぎたかふと彼の眉が動き上半身を持ち上げるとそれを狙ってきたかのように1枚の封書が彼の膝に降りてきた。

「……へぇ…俺のテリトリーの中で手紙が落ちてきたね~…しかもしっかりとここ何千年(・・・)名乗ってない名前が書かれてあるなんてな…」

 

そんなことを口にしながら彼の口は純粋な興味と好奇心により口元が怪しく歪んでいた。

 

「うん…勘に従って準備しててよかった」

 

そう口ずさみ少し勢いよく飛び着地と同時に指を鳴らす。

すると今まで晴れていた部分の中心で渦を巻くかのように周りの雲が集まりあっという間に塞いでしまう。

「ん~~~?魔術的なものか何かが付与されてるね~~」

そんな摩訶不思議現象が起こってるにも関わらず彼はそれに見向きもしないで封筒の方を裏を表をと観察していた。

 

「……まっいいや面白そうなことには変わりないんだから」

 

 

そう楽しげに言いながら封筒を破いていった。

 

 

 

その眼を赤色(・・)に輝かせながら…

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

『悩み多きし異才を持つ少年少女に告げる。

その才能を試すことを望むのならば、

己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、

我らの”箱庭”に来らたし』

 

 

 

物語が始まった。

 




続きは今週中にでも(出来たら)あげますね
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