「俺は狙われているのがお前だけだと思っていたが......確か5人だったか?全員が狙われているらしい」
「じ、じゃあこれからも狙われるってこと......だよね」
「ああ。だがその前に俺達が奴らを倒す」
拳を握る戒斗を見て、一花は少し負い目を感じていている様子を見せた。
「......助けられてばっかりだね。私」
幼いながらこんな体験をして尚、そんなふうに思える一花も大変立派なもの。
そんな一花に、戒斗は言った。
「あの時お前がいなければ、俺はどうなっていたかわからん。助けられたのは、俺も同じだ」
「そ、そうかな」
「......長女だろう?しっかりしろ」
「!」
そう言うと、一花は笑った。
「......戒斗くん。私、頑張るよ」
「そうか」
「それでね、皆のお姉ちゃんとして、四人を守るよ......どんな形でも」
一花の目は、先程と比べて強い意志を宿していた。
「戒斗くんのことも守るからね!戦えないけど、ずっと味方だから!」
「いらん」
「えっ......」
「俺は───!」
涙目になった一花を見て、少し焦った戒斗は何とかフォローを入れる。
「まぁ......この前助けられた事だ。お前のことは俺が守ってやる......味方として」
「......!じゃあ───」
それを聞いた一花は、戒斗の小指に自身の小指を絡めた。
「絶対だよ!約束!」
「ああ」
この後、戒斗は三人まとめて送り届けるためにバロンに変身した。
「俺に掴まれ」
「うん」
二乃と五月を起こす可能性を考えると走る訳にも行かず、徒歩で中野家へ向かった。
「歩いたら結構時間かかっちゃうけど......」
「構わん」
結局、結構な時間を要してしまった。
到着した時には既に作戦会議を終えた零奈が帰ってきており、一花が呼びかけると忙しなく扉が開いた。
「届け物だ」
「お母さん!」
「一花っ、二乃、五月......!」
何でも不安を煽らぬように子供たちは寝かせているらしく、帰ってこない三人を待ち続けていたという。
ベルトがない故の無力感に苛まれながら。
「貴様もいたのか」
「彼女を放っておけないだろう」
マルオは、そんな零奈を心配して付き添っていた。
「お母さん、心配かけてごめんね」
零奈は涙を浮かべて一花を抱きしめていたのだが、その時の罪悪感にまみれた表情は、バロンの記憶にやけに強く残った。
「無事でいてくれたのなら何よりです......!早く家に」
「おい、こいつらも連れて行け」
次に二乃を渡し、家に入った零奈が出てくるのを待つ。
そして最後に五月をと思ったバロンだったが、
「ん?」
「五月?」
五月は離れずにいた。
バロンのスーツにしがみついてしまっている。
このままでは面倒だと変身を解除しようとしたバロンだったが、マルオがいるのを見てその選択肢を排除した。
とりあえず起こそうと軽く五月を揺らすと、寝ぼけた声と共に目を開いた。
「起きたか」
五月は起きた直後、バロンをじっと見つめる。
目の前によく分からないスーツを纏った者がいるという奇天烈な状況。
どちらかと五月は、何が起きているか分かっていなかった。
「おい」
「......おかえりなさい、五月」
バロンは動けずにいる五月を零奈に渡した。
「ただいま、お母さん!」
五月は嬉しそうに零奈を抱きしめ、その後バロンの方を恐る恐る見る。
「お、お母さん、あの人誰?」
「お母さんのお友達です」
「お友達......?」
「ええ、だから大丈夫。それに夜も遅いから、もう眠りなさい、五月」
「うん......」
五つ子達を寝かしつけたことで、零奈の不安は消えた。
愛する存在が無事に帰ってきた事を、何より喜んだ。
「中野君。付き添ってもらってすみませんでした」
「いえ。僕がやりたくてやっていることです」
淡々と言っているようなマルオだが、その表情は安堵していた。
「では、僕はこれで」
「ええ......また」
零奈が微笑んで手を振ると、マルオは少し顔を染めてお辞儀をした。
マルオを見送った後、二人の別れを見ていたバロンに、零奈は意を決した顔で声をかけた。
「バロンさん。少し、お話したいことがあるのですが......」
○○○○○
余程聞かれたくないのか、零奈は中野家から少し離れた、人が寄り付かないようなところまで歩いた。
「改めて、娘を助けていただいてありがとうございます。......そして、これからお話しすることは、どうか内密に」
「待て。なぜ俺に話す?」
「五月が......私以外にあそこまで離れようとしない人を見たのは、初めてです」
「ほう。起きてからは固まっていたが」
「そ、それでもです。無意識かもしれませんけれど、安心した様子だったので」
「安心だと?」
「ええ。不思議なものですが」
零奈に抱えられた後こちらを見る目は完全に怪しむようなものだったが、と戒斗は思った。
「私も、あなたには同じようなものを感じているので」
「そうか」
戒斗は、前世を思い出した。
ピーチエナジーを使って変身する、自分に興味を持つ女性。
妙な共通点を感じながら、零奈の言葉に一応納得した。
「だから......あなたになら話せると思ったんです」
「訳の分からん話だが......聞いてやる」
○○○○○
「そういう事か。しかし貴様が......」
「この事は、中野君や他の方々には知られたくありません。ましてや......娘達には」
「そうか。だが、俺に話して何になる?」
「あなたは、あの植物や異形の存在に詳しい。私達よりも遥かに幼い子供なのに。まるで以前から知っていたかのように」
零奈は、戒斗の目を見つめた。
反応を伺うかのように。
「それに今を逃すと、あなたと話す機会は無いような気がして......」
「何?」
「次の戦いの後、私が生きているかも分かりませんし」
何故か零奈は、焦っているような様子だった。
自分の死を運命かのように話している。
「さっきの話を踏まえると、貴様の言い方にも納得は行く......が」
戒斗は冷たく言い放つ。
「そんな考えで戦いに行くのなら、足手まといだ」
「......そう、ですね」
言われるのがわかっていたのか、零奈はそれ程驚く様子を見せず、寧ろ納得と言わんばかりに目を伏せた。
「貴様が戦う理由はなんだ?」
そんな彼女に戒斗は問う。
零奈は一瞬面食らった後、すぐ答えを言った。
「私は娘達を、大切な存在を守るために......」
零奈の娘に対する愛情は、偽りのないものだと戒斗は感じていた。
戦う理由も、生きる理由も。
そんな思いを抱いているのに、こと自分の命に関しては弱腰になってしまっている零奈が、戒斗は気に入らなかった。
「自分の死が運命だからと、その理由を諦めるのか?」
「諦めたくありません。ですが───」
零奈はその運命を、自分の感情の先にあるどうしようも無いものだと感じているようだった。
つまるところ、運命に屈してしまっていた。
「その理由が本物なら、抗って見せろ」
「抗う......?」
「貴様を滅ぼすその運命とやらに、屈するなと言っているんだ」
「......でも」
「運命など知ったことか。貴様は守りたい存在のために生きたいのか、そうでないのか、どっちなんだ」
「私は......」
零奈は娘を、大切な存在を命に変えても守ると母としての決意をしていた。
けれど、”死”が運命であると感じていた彼女は、抵抗する気を無意識に失くしてしまっていた。
「私は、生きたい」
だがそれを、バロンは引っ張り上げた。
「生き続けたい」
そうすれば、彼女の心に嘘はなくなる。
「彼女たちと、ずっと一緒にいたい......!」
「......その一点だけは変わらんようだな。いいだろう」
「え?」
「貴様は誰にも教えていない秘密を俺に話した。俺も話そう......貴様の疑問、その答えを」
「答え......?」
「今から話すのは、全て事実だ。まずは───」
戒斗は、自分について零奈に教えた。
前世からヘルヘイムと因縁があること。
戦ったこと。
そして、死闘の末の死も。
最初はあまりの突拍子のなさと常識外れなことから驚きっぱなしの零奈だったが、結末を聞くにつれて悲しげな表情へと変わっていった。
「だからあなたは......」
「だが、こんな話はこの世界に関係ない。俺は奴らを屈服させ、強さを見せつけるだけだ」
零奈は、自分が戒斗に何を言っても無駄だろうと察した。
それでも、一緒に戦う意志を持たずにはいられなかった。
「駆紋君。私、見届けます。娘達が成長して、大人になって......幸せになる姿を」
彼女は目指すことにした。
大切なものを守り抜く強さを。
「どんなに強大な力が貴様を蝕み、破滅に導いたとして......それでも足掻き続け、大切なもののために戦うというのなら───」
運命に屈しない強い心を。
「俺は、貴様の強さを認めよう」
今、零奈の心は運命に抗う意思が芽生えたことで少しずつ、前に進もうとしていた。
「......そろそろ帰りましょうか。娘が心配します。それと───」
「なんだ」
「駆紋君は、どんな花嫁衣装がお好みですか?」
「なんだと?」
○○○○○
それから、インベスの出現はピタリと止まった。
先日倒した敵が大事な戦力だったのか、敵の計画が始まったのか、理由はわからない。
だがそれでも、零奈は娘といる時間を、マルオは自分のやりたいことを、勇也は家族と過ごす時間を存分に満喫していた。
そんな中、例の二人は───
「つまり、リンゴアームズの副作用は特になかったってことでいいのかな?」
「ああ。前のようなヘルヘイムの侵食は起きなかった」
「うーん......耐性ができたのはありがたいけど、人間じゃなくなりつつあるような......」
「ゴチャゴチャ言うな」
「ま、これもまた一興でしょ」
と、呑気な話をしていた。
「しかし、このリンゴロックシード......前に使ったレモンエナジーよりも強い力を感じたぞ」
「お、という事は戦力大幅アップだ。加えて敵の数も減らした......君の倒した奴はかなりの戦力だろう」
凌馬は良い笑顔でピースした。
「中野君の娘を狙っている件だけど、修学旅行中なら多分大丈夫......かな?」
「奴らがこちらの催しの日程を把握しているとは思えん。ピッタリ同じタイミングで襲ってくることはないだろう。もっとも......そうする前に全員叩き潰せば済む話だ」
「おー怖」
凌馬はベルトを弄りながら、戒斗に話を持ちかけた。
「そういえば戒斗くん、本当に修学旅行には行かなくていいのかい?」
「行かんと言っただろ」
「まぁ、その......君は一応学校に在籍はしているじゃないか。で、全く音沙汰無いから向こうの先生達が私のことを凄い怪しんでるんだよね」
あの戦極凌馬がこんなに気まずそうな顔をするのかと、少し驚きながらも、戒斗は修学旅行に行く気は無いという旨を述べた。
「......行かんぞ」
「だよねぇ。まぁそれとして行って欲しい理由は別にあるんだけど」
「何?」
「君と同じ小学校に、上杉の息子がいるんだ。仲良くしといた方が良いじゃないか」
「......接触するくらいはしておこう」
「ま、どうせ君は途中で抜けてくるだろうと思って、一応決戦日は修学旅行の中盤かそこらを計画してるから途中までなら───」
「やかましいぞ」
○○○○○
修学旅行当日。
戒斗は死んだ顔で一花に抱きつかれていた。
「一花、四人も先に行ってるんです。早く───」
「ごめんお母さん。あとちょっとだけ」
「......駆紋君。すみません」
「構わん」
零奈の許可を得た一花は、戒斗にしか聞こえないよう小声で話し始める。
「よくわかんないけど、戒斗くんは戦いに行くんでしょ?」
「そうだな」
「だから、おまじない。戒斗くんが負けないように」
一花は祈りを込めて、戒斗の頭を優しく叩く。
「言われなくても負けん」
「うん」
一花は戒斗から離れ、四人を追いかけて行った。
そして姿が見えなくなる直前、戒斗の方へ振り向き、小指を立ててニコッ、と笑った。
「......ところで、あの男に娘を守ってもらうんじゃなかったのか?」
「そのはずだったんですが......敵がこちらに出現することはないと説明を受けた時、中野君が俄然やる気になりまして」
「......なるほどな」
「それでは、行きましょうか」
「貴様はあの男と行け。俺が行って説明するのも面倒だ」
「そうでしたね」
「俺の事を聞かれても、話すんじゃないぞ」
「わかりました。ではまた」
零奈をマルオと共に先に行かせた戒斗は自分の用事を済ませるべく、勇也の息子───風太郎を探しに行った。
「奴か。結構似ているな」
何故か一人で座り込んでいる風太郎の元へ行き、戒斗は訳を聞いた。
すると説明するでもなく罵倒が飛んできたりしていたが、その直後癖のある格好の女に盗撮だなんだと騒ぎ立てられてしまった。
それにより寄ってきた警察は言った。
身の潔白を証明するためにカメラを見せて欲しいと。
「っ......」
何故かカメラを渡す素振りを見せない風太郎を見て、戒斗はお構い無しにカメラを奪い、中の写真を見て大体の事情を察した。
結果として、風太郎の盗撮騒ぎは新しい証言によって潔白であることが証明されたのだが、それとは別に一つ、戒斗の驚く出来事が起きていた。
「(どこに行っても会うな)」
何と、その新しい証言をしたのは中野家の五つ子の誰かだった。
そして名前を聞くでもなく風太郎と話し始めたのを見て、戒斗は踵を返そうとした。
「あれ?もう行っちゃうの?」
「ああ。俺はそいつに用があっただけだからな」
「えーっ、せっかく会ったんだからさ、もうちょっとお話しようよ!」
拒否しようとするよ半ば強引に連れていかれてしまった戒斗。
凌馬から言われてる時間には余裕があるものの、戒斗自身気乗りはしておらず、道中険しい顔のままだった。
「わーっ、さっきいた京都駅も見えるよ!」
「うわっマジかよ!」
その見事な景色に、風太郎はカメラを構える。
それを見た少女は、写真に写るようにピースして笑った。
風太郎は、カメラを下げた。
「あれ?撮らないの?」
「もう付いてくんな」
「えーっ、お守りだって!買っていこうよ!」
「なんで付いてくるんだどっか行け!」
「まあまあ......って、戒斗君も帰ろうとしないでよー!」
「おい離せ貴様!」
○○○○○
結局、戒斗は二人の危なっかしさを見て付いていくことに決めた。
「(何故こうも危なっかしいんだこいつらは......)」
「あ、もうこんな時間」
「げ、とっくに夜じゃねーか」
気づけば夜になっていた。
三人はかなりの時間歩いて回り、今は神社にいた。
少女の押しは強く、二人を連れ回しながら三人一緒の写真なども無理矢理撮られたりした。
風太郎は愚痴りながらも楽しそうな様子を見せていた。
「貴様ら、帰る手立てはあるんだろうな?」
「あ?あー......お前ら携帯は持ってねーよな?」
「無いな」
「うん......先生達捜してくれてるかも......」
「とりあえずバスに乗るか」
「あ」
「なんだ?」
少女は財布を開け、中身を落とすように逆さまにした。
が、落ちてくるものは何も無い。
「お昼に買ったお守りで全財産使っちゃったかも」
「アホか!馬鹿みたいに五個も買ってんじゃねー!」
「あはは、やってしまった......」
「ったく......で、お前はいくら持ってんだ?」
「無い」
「はぁ!?」
風太郎は顎が外れそうなほど口を開けた。
「さっきから全然金使わねーなと思ってたら......」
「そもそも0円だったんだね」
「だね、じゃねー!」
所持金0円が二人。
自分の持っている財産は200円のみ。
「言っとくが俺の金は貸せねーぞ」
「うん......じゃあ、気をつけて───」
別れになると察した少女が挨拶を告げようとすると、何を血迷ったのか風太郎は200円を賽銭箱に入れた。
「あ、無くなっちまった」
「な、何で───」
少女の戸惑いを気にすることなく、風太郎は呟いた。
「俺んち貧乏だから毎回5円なんだよ」
「え?」
「って今ので電話すりゃ良かったな......ま、誰か見つけてくれんだろ」
「っ......」
少女は、風太郎の投げやりにも見える様子に驚きつつ質問した。
「風太郎君は......お金が無くても辛くない?」
「どういうことだ?」
少女は言った。
家族のために母親が一人で働いていることを。
自分自身は辛くない。そんな母を見るのが辛いと。
「そりゃ金持ちの家に越したことはないが仕方ねーだろ」
「そうだね。でも、たまに思うんだ」
自分がいなければ母親はもっと楽だったのに、と。
先程まで無関心だった戒斗も、その言葉には反応を示した。
「(こいつ......)」
「お前......」
「だからね、これからたくさん勉強して、うーんと賢くなって」
五つのお守りを持ちながら、少女は希望に満ちた目をしていた。
「とびっきりのお給料貰える会社に入って、お母さんを楽させてあげる!」
「......!」
「そしたらきっと、私がいることに意味ができると思うんだ」
風太郎は、少女に尊敬の念を抱いた。
戒斗は、少女の内に眠る強さを感じた。
「すげぇ......」
「え?」
「俺っ、自分が子供だからって諦めてた!今の環境とか立場とか全部!」
風太郎は立ち上がり、笑って少女に近づいた。
「自分が変わって自分で変えりゃいい!そういう事だな!」
「ま、まあ......なんか照れるよ」
「妹がいるんだ。まだ小学校入りたてなんだけどな。俺もめっちゃ勉強して、めっちゃ頭良くなって、めっちゃ金稼げるようになったら」
風太郎の目は先程までとは違い、やる気に満ちたものに変わっていた。
「妹に不自由ない暮らしをさせてやれるかもしんねぇ......必要ある人間になれるのかもな」
その表情はやってやるぞと言わんばかりに好戦的な笑みだった。
少女も、それに刺激を受ける。
「っ、頑張ろう!二人で!私はお母さんのために、風太郎君は妹さんのために!一生懸命勉強しよう!」
「おう!」
そんな二人の決意を見て、戒斗は二人に見えないように少し笑った。
「でかい口を叩くなら、それに見合う強さがいる」
「何だよ急に」
「強さって......」
「お前達も......もっと強くなれ」
戒斗は二人の目を見てそれだけを告げた。
風太郎と少女は自分の体が熱くなるのを感じ、勢いよく返事をした。
「おう!!」
「うんっ!!」
「あ」
ここで、風太郎は思い出したように賽銭箱の前に立った。
「とりあえず......願い事がまだだったよな。さっきの200円俺とお前で100円ずつ、神様に頼んどこうぜ」
「あ、うん!戒斗くんは......」
「必要ない」
「そっか」
後ろに立つ戒斗の言葉を思い出し、少女は風太郎を見る。
新しい思いと向き合う風太郎の姿を見て、少女は心が温かくなるのを感じた。
「なんてお願いしたの?」
「こういうのは言っちゃダメなんだぞ」
「ね、やっぱり戒斗くんも───ってあれぇ!?」
「ああ!?あのヤローどこ行きやがった!?」
気づけば、戒斗の姿は無かった。
二人が慌てて探そうとしたその時、二人を懐中電灯で照らす男が現れた。
その男のお陰で、二人は無事帰る事が出来た。
二人はいつの間にかいなくなっていた戒斗の事を気にしていたが、心配はしていなかった。
「......ま、まあ多分帰れてるだろ」
「うーん大丈夫かなぁ?」
「やけに大人ぶってるし大丈夫だろ」
「あー、確かに」