偽ルフィが本当にモンキー・D・ルフィに似ていたら   作:身勝手の極意

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絶妙に本家感を残しつつも、見事に似ていないデマロ・ブラック。彼が本当にルフィに似てたら…。
サンジの似顔絵のせいで酷い目にあったデュバル事件が他にも起きてしまっていたら?とかふと思い、遊び半分で書いてみました。


孤高のルーキー編
ドッペルゲンガー事件


 

 

 それはとある島での出来事。

 

 ある日の昼下がりに突然起きてしまった。

 

 

「逃がすなァァァ!!

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を絶対に逃がすなァァァ!!」

 

 

 今から数日ほど前のことだ。世界に名を轟かせる王下七武海の大海賊、サー・クロコダイルが格下のルーキー海賊に討ち取られてしまったのは…。

 

 もっとも、その一件は世界政府の情報操作によって真実は伏せられており、ルーキー海賊が七武海を討ち取ったという情報は世間ではまったく知られてはいない。

 

 何をしでかしたのか世間に知られることなく、懸賞金1億ベリーの手配書が新たに出回っただけ。

 

 

「麦わらのルフィは能力ッぐわッ!!」

 

「う、腕が伸びたぞ!?

 超人系(パラミシア)の能力者だ!!」

 

 

 そのルーキー海賊がとある島にて海軍と遭遇してしまったらしく、真っ昼間から大規模な戦闘が繰り広げられている。

 

 

「だからッ、オレは麦わらのルフィじゃねェって言ってんだろうがァァァ!

 オレの名前は()()()()()()()()なんだよォォォ!!」

 

 

 ただ、海軍と戦っているというか、執拗に襲いかかられている青年は、自分は麦わらのルフィではないと大声で叫びながら、腕を伸縮させながら、海軍に捕まらないように戦っている。

 そもそも、その声は銃声やら怒号でまったく届いてはおらず、何としても麦わらのルフィを捕まえようとしている海軍は聞く耳すら持っていないのだが…。

 

 

「人の話聞けやァァァァァ!!」

 

 

 海兵が十数人、一気に殴り飛ばされてしまった。

 

 

「くッ、これがクロコダイルを討ち取ったルーキー海賊の力なのかッ!?」

 

 

 どうやら、もうどうしようもない状況のようで、海軍の勘違いは払拭されることはないだろう。

 

 寧ろ、勘違いであったことが分かった時、デマロ・ブラックと名乗るこの者も、デマロ・ブラックとして新たな手配書を発行されてしまうはずだ。

 

 普通なら正当防衛ではあるはずだが、海軍の部隊を相手に無双状態のこの状況では過剰防衛である。

 

 

「応援を呼べッ!麦わらのルフィを何としてもここで捕まえるんだ!!」

 

「もう勘弁しろよォォォ!!」

 

 

 そして、理不尽なこの状況に怒り狂い、怒りのままにデマロ・ブラックは拳を振るう。音速の500倍程の速さで伸縮する腕が、海軍を一網打尽にしてしまった。

 

 その場所に立っているのは、懸賞金1億ベリーの麦わらのルフィに瓜二つな、デマロ・ブラックのみ。

 

 

「はあ、はあ、はあ──あ、やべ」

 

 

 気付いた時には全てが終わっており、時すでに遅し。

 

 デマロ・ブラックは麦わらのルフィと勘違いされたまま、これから海軍に追われる身となってしまう。

 

 晴れて、海賊の仲間入りである。

 

 

「やっちまったァァァ!!」

 

 

 デマロ・ブラック。5月5日生まれの34歳。見た目は10代半ばにしか見えない長身痩躯な細マッチョ。職業は冒険家兼トレジャーハンター。たまに旅の資金稼ぎとして海賊のみを獲物に泥棒をやっていた腕っぷしにそれなりの自信がある男。

 

 しかし、このプロフィールは今日までのもの。

 

 デマロ・ブラックは、今日から懸賞金1億ベリーの海賊麦わらのルフィとして、海軍だけではなく、名を上げたい血気盛んな海賊やら、懸賞金目当ての賞金稼ぎに狙われることとなる。とはいえ、迷惑を被るのは彼だけではなく、麦わらのルフィも同じくだ。彼から宝を横取りされてしまった海賊達は、逆に麦わらのルフィを狙うことだろう。

 

 お互いに迷惑極まりない状況である。

 

 しかも不運なことに、デマロ・ブラックは悪魔の実の動物系(ゾオン)の能力者で、能力の一つが麦わらのルフィと似てしまっているようだ。

 

 サルサルの実 幻獣種 モデル"ハヌマーン"。幻獣種という、悪魔の実の中でも稀少な能力を得たことで、人型の状態でも特殊能力を使えるようになったデマロ・ブラックは、伸縮自在の法で体を自由自在に伸縮させ、巨人サイズまで巨大化したり、小猿サイズまで縮小したりと、便利で強大な能力を思うがままに使いこなす。

 

 だがやはり、便利で強大な力は時に災いを呼び寄せる。

 

 今回のこの一件が、まさにそれだろう。そして、この災いはこれからも続き、勘違いが証明された後も事態は好転しない可能性の方が高い。

 

 

「くそッ、なんて日だ畜生が」

 

 

 左目の下の頬に負った深い傷痕から血を流しながら悪態を吐くが、もう後の祭りだ。

 

 デマロ・ブラックが海軍を一網打尽にしたこの事実は、しばらくは麦わらのルフィの罪状になってしまうが、勘違いが晴れた後はデマロ・ブラックの罪状となる。

 

 海軍からしても、一方的に勘違いした相手に返り討ちにされてしまったなど世間に知られたくはないはずだ。

 

 

「ん?

 ッ──こ、これが、麦わらのルフィか!!」

 

 

 ただ、今回の一件は───いや、これからしばらく真実が明らかになるまでの間に各地で起きるデマロ・ブラックと麦わらのルフィによって起こされた事件は、真実が明らかになった後に"ドッペルゲンガー事件"として語り継がれることになる。

 

 何故なら、海軍が勘違いしてしまうのも仕方ないくらいに、デマロ・ブラックと麦わらのルフィは似ており、今回の戦闘でデマロ・ブラックが左目の下の頬に負ってしまった傷のせいで、2人を見分けるのがより困難になってしまった。

 

 身長差も、体を自由自在に伸縮させることができてしまう為にそこまで当てにならない。

 

 ちなみに、麦わらのルフィが170cm台に対して、デマロ・ブラックは2m台だ。気付こうと思えば気付けそうだが、顔が似すぎていることもあり見過ごされてしまうかもしれない。

 

 デマロ・ブラック本人も、震えながら手配書をガン見している。生き別れた双子の兄弟かと思い込んでしまうほどにそっくりさんのようだ。

 

 

「麦わらのルフィ──オレは必ずお前を探し出してやる。そして、オレの無実を証明してやる!!」

 

 

 だがそんなそっくりさんに、今回の一件の罪を擦り付ける気でいるらしい。

 それは無駄な努力で、麦わらのルフィを探し出した時には今よりも酷い状況になっていそうだが…。

 

 それでも、デマロ・ブラックは無駄な努力をする。何故なら、彼は冒険が大好きで、お宝が大好きだからだ。

 

 

「まずは情報収集からだな」

 

 

 しかし、デマロ・ブラックは後に後悔することになる。

 

 大人しく投降しておけばよかったと…。気付いた時にはもう遅い。

 

 デマロ・ブラックと麦わらのルフィの邂逅はわりとすぐに───。

 

 

 






デマロ・ブラックが捏造されております。

元々は頬に傷のない身長2m台のルフィそっくりの34歳立ったけど、勘違いで海軍との戦いになり、そこでルフィと同じ箇所に傷を負ってしまった上に、能力を駆使して海軍を一網打尽にしてしまい追われる身となってしまう。

オリジナル悪魔の実。
サルサルの実 幻獣種 モデル"ハヌマーン"。
インド神話の神猿。
怪力で、飛行能力の他に、体を自由自在に伸縮、巨大化、縮小化できるらしい。

能力の詳細は本編にて少しずつ。
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