偽ルフィが本当にモンキー・D・ルフィに似ていたら 作:身勝手の極意
エースとの海賊団結成!ふと思ったが、海賊団でいいのか?一味なのか?尾田先生は、麦わらの一味をずっと麦わらの一味で固定して呼び続けるみたいだけど、そもそも海賊団と一味の違いって何だ?人数?勢力?
ちなみに、ブラック海賊団というのは世間にはまったく公になってない状況で、エースがブラックにテメエが船長でブラック海賊団だって言っただけなのでまだ正式名称ではない。
けど、ロジャー海賊団を彷彿とさせるという意味合いを込めてブラック海賊団でもいいのではと思ったりしてる。
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ブラックはこの拠点でしばらくの間、"火拳"ゴールド・エースを鍛え上げるつもりのようだ。
「おい、ここ本当に大丈夫なのか?」
ちなみに、シャボンディ諸島の近隣の島ということは海軍本部マリンフォードのわりと近くでもあるということ。シャボンディ諸島を挟んでマリンフォードの反対側ではあるが、エースがその点を心配するのは当然のことだ。
頂上決戦から2週間が経過したが、海軍と政府は血眼になって2人を探している。世界最悪の犯罪者として世界に名を轟かせたブラックと、海賊王ゴールド・ロジャーの息子であることが発覚したエースを何としても排除する為に…。
ただ、ブラックが拠点としているこの島に上陸できるのは
「おーい、戻ったぞォ」
「ん?この島に誰か他に住んでんのか?」
「住んでるっちゃァ住んでるな。オレがいない間は常にこの島を守ってくれてんだ」
ブラックの拠点であり、帰る家でもあるこの島を守る者とはいったい何者なのか…。エースの脳裏に過ったのは、ブラックの家族───奥さんである。結婚しているという話は聞いてこそいないが、年齢的には結婚していてもおかしくはない。見た目はルフィそっくりだが年齢はルフィの倍で、エースとも一回り以上離れているのだ。
もしそれが違うとしたら、兄弟か親か…。
だが、エースの予想は大きく覆されることになる。ブラックがこの島の守護を頼んでいる存在は海から現れたのだ。それも、海面を大きく盛り上がらせ…。
島の内部からではなく、海から現れたことにもエースは驚いているが、何よりも驚いているのはその途方もない大きさだ。300mを優に超えるであろう。
「なッ!?」
姿を見せた巨大生物にエースがここまで驚くのも無理がない。何故なら、殺戮に飽きることを知らず、船を狙って大海原を駆け巡る悪魔と海賊達に恐れられる存在だからだ。
「紹介する。オレの友達の"ダンゴ"だ」
「
エースも驚く超巨大な
ブラックが北極に冒険に行った時に仲良くなったらしく、その内の一匹がブラックについてやって来たのだという。それ以来、ブラックの拠点の番人として留守の間を守ってくれているのだという。
「ダンゴ!
オレの仲間のエースだ!しばらくここで一緒に修業する。多分、今回はそれなりに長く滞在すると思う」
ブラックの言葉を理解しているのか、ダンゴは嬉しそうにこくこくと頷いている。きっと、ブラックがこの島に滞在している間は嬉々としてこの島に上陸しそうな船を破壊してくれるはずだ。
クラーケンが世間で殺戮に飽きることを知らず、船を狙って大海原を駆け巡る悪魔と恐れられている所以は、もしかしたらダンゴが原因なのではないだろうか…。
ちなみに、この島の周辺の大型の海王類達をダンゴが取りまとめているらしく、実はこの島を守っているのはダンゴだけではないようだ。ブラックはそれについては知らない。大型の海王類が増えたような気がするとは思っているかもしれないが…。
つまり、この島の周辺だけ"
海軍の軍艦だけは近づける可能性があるが、その点も心配ない。海軍の軍艦は船底に"海楼石"を敷き詰めることで、海王類など海中を通る生物からの攻撃を防ぎ、海水と同一に認識するように造られているとのことなのだが、知能の高いダンゴはほんの僅かな違和感を見逃さないらしく、それでは海軍もこの島に迂闊に近づけない。ついでにいうと、海軍の船の情報をダンゴがブラックに与えていたりする。ブラック曰く、ダンゴの言葉が分かるとのことだ。
「修行頑張ってくださいだってさ」
「クラーケンと話せんのか!?」
ブラックは見聞色の覇気を会得して以降、人間以外の生物───
「し、信じらんねェ」
エースがそう口にするのも仕方ない。"海の悪魔"と意志疎通がとれるブラックは海上戦に於いても、大きな力を有しているということだ。不利なはずの海上戦も明らかに有利になる。
「お前、古代文字読めるってだけでも海軍と政府にとっちゃ厄介な存在だってのに、海の悪魔まで従えてるなんて知られたら懸賞金もっと上がんぞ」
「もう今さら懸賞金の額なんてどうでもいいって思えるようになってきたから、どうぞご勝手にってな」
ブラック本人も隠す気は一切ないようだ。開き直っているというべきか…。もっとも、これも全ては海軍と政府が原因だ。驚いたところで全てが後の祭り。存分に恐れ、後悔すればいいのかもしれない。
決して開けてはならぬパンドラの箱を開けてしまったのだ。
「さて、とりあえず飯にしようぜ。
で、飯食った後に今のエースがどれだけ強いかを確認する。それから修業方針を決めるつもりだ」
「おう、よろしく頼む」
頂上決戦から2週間。世界が荒れ行くなか、ブラックとエースの2人は世間から一時的に姿を隠す。
忽然と姿を消した2人に、海軍と政府は強い危機感を感じていることだろう。2人が再び姿を現す時、きっと───もう誰にも手がつけられない。
エースが地に伏して倒れているなか、ブラックが首を傾け、思ったことをそのまま口にする。
「エース…お前──こんなに弱かったっけ?」
「はあ、はあ、お前が短期間で強くなりすぎなんだよッ!バゲモンかお前ッ!!」
昼食後に、エースの今の実力をちゃんと把握しておきたいからと、ブラックはエースの本気を見せてもらったようなのだが、ブラック相手にエースが戦えた時間は3分にも満たず…。
「とりあえず、基礎から叩き直すか」
「く、くそッ…オレ、こんなに弱かったのか」
エースは改めて上には上がいることを、如何に自分がか弱い存在であったのかをその身で味わっていた。
だが、失意に暮れている暇などエースにはまったくない。
「オレも今より強くならないといけねェから…そうだな──期間は1年か、長くて1年半か…。
偉大な
「強く…なってやる…絶対に。
(見ててくれ──オヤジ!)」
「イイ顔だ!
よし、そうと決まればとにかく鍛えるぞ!まずは5分以上オレと戦えるようになれ!!」
「上等だ!!」
果たして、エースはブラックよりも強くなれるのか…。壮絶な修業の幕開けだ。
☆
自称"ブラック海賊団"。ごく数人を除いて、まだ誰も知らない海賊団。命名者は、海賊王ゴールド・ロジャーの息子ゴールド・エースである。
まだ公には活動しておらず、船長のデマロ・ブラックと、一応は副船長のエースが立ち上げたばかりの、まだたった2人の海賊団だ。ただ、立ち上げたばかりで人数はたった2人なのに
古代文字が読める世界最悪の犯罪者認定された男と、海賊王の息子であることが発覚した男が立ち上げた海賊団など、混沌と化したこの世界は絶対に知りたくないはずだ。
公になれば、誰もがこう口にするはずだ。
ロジャー海賊団の再来と…。
立ち上げたブラック本人は、一時的に結成する海賊団だと口にしているようだが…。
ブラック海賊団は、白ひげの死に対して自責の念に囚われ、白ひげ海賊団の
エースが強くなり、仲間達のもとに戻りたいと思ったら、ブラックは解散するつもりでいる。
もっとも、そう簡単に解散できるとは思えないが…。混沌と化したこの世界───事態は常にブラックの予想を覆し、想像を容易に超えるはずだ。
「ブラック、仲間に欲しいヤツが1人いるんだが」
「ほォ、どんなヤツだ?」
エースとの修業を始めてから1週間経過したある日、エースは今後についての話をブラックに持ちかける。ブラックが何れブラック海賊団を解散するつもりでも、そう簡単に解散できないだろうとエースは分かっているからなのか、修業の合間に仲間に加わってくれそうな人物を考えていたようだ。
白ひげ海賊団に加わる前にエースが立ち上げ、船長を務めていた"スペード海賊団"の仲間達のことも考えたようだが、その仲間達は白ひげ海賊団にすでに馴染んでいることもあり、自分の勝手で引き込むことに気が引けたのか誘うのを断念したらしい。それに、ブラックが少数の海賊団を希望しているのもある。
それを考えた時に、エースの脳裏に真っ先に思い浮かんだ人物が1人いた。
「名前はヤマト──
「却下」
「即答かよ!?」
ブラック海賊団の仲間探しは混迷を極めているようだ。
「カイドウの娘ってお前なァ。
つまりはあれか?カイドウと同盟を結ぶか、傘下に下れと?」
「まずオレの話を聞いてくれ!
そいつはカイドウの娘だが、仲間に加えたとしてもカイドウと同盟を組むことにも、傘下に下ることにも絶対にならねェ!!カイドウと戦うことにはなるだろうが…。だから1年後に…」
そしてエースが語り始める。
エースがまだ白ひげ海賊団に加わる前、スペード海賊団の船長を務めていた頃───今から約2年前のことを…。
「なるほど、そのヤマトって娘は冒険したいのかァ。
よし決めた。仲間にしよう」
「あっさり意見翻しやがったな!?」
「冒険好きに悪い人間はいねェ。
これは常識だ。あと、冒険に行きたいのに爆発する手錠のせいで冒険にいけないなんて不憫すぎて可哀想だ。
ぜひとも冒険に連れていってあげよう。如何に冒険が楽しいか、世界がどれだけ広くて大きいか、どれだけ驚きと、ドキドキワクワクが詰まっているのかを教えてあげようじゃないか!!」
最初こそ、四皇"百獣のカイドウ"の娘ということで仲間にするのを即決拒否していたブラックだったが、エースが2年前に出会ったというヤマトという名のカイドウの娘の身の上話を聞き、ブラックはあっさりと自分の意見を翻した。
何より、誰かに憧れ、それをきっかけに冒険に憧れるヤマトという存在に、ブラックは自分と似た何かを感じ取ったようだ。唯一の大きな違いは、ブラックは自由で、ヤマトは籠の中の鳥だというところだろう。
ただ、だからこそブラックは理不尽な境遇にあるそのヤマトを仲間にしたいと思ったようだ。
「だが、ブラック…分かってんだろうな?
カイドウの娘──ヤマトを仲間に加えるということがどういうことなのかを…」
「お前の言いたいことは分かってるが、お前だってそのつもりなんだろ?それに、カイドウなんて正直知ったこっちゃねェよ。ヤマトは冒険に行きたいんだろ?まだ幼い子供ならともかく、お前よりも年上なんだから、その娘の自由で、カイドウに許可貰う必要なんて一切ねェ。
ヤマトは冒険に行きたい。なら仲間にしてオレが連れてく!それでいいだろ!冒険に行こうぜ!なァ!?」
新しい仲間と冒険に行く為なら、白ひげ亡き現在最高懸賞金額の四皇"百獣のカイドウ"との戦いも辞さない。まるでそう言っているようにも聞こえてしまう勢いだ。
エースは唖然とする。
頂上決戦に於いて常に冷静であり続けたブラックがここまで馬鹿げたことを言っているのだから当然だろう。しかし、エースはブラックとの付き合いが短く、戦っているブラックしか見ていないのだから仕方ないのかもしれない。本当のブラックを知らないのだ。
忘れてはいけないが、賞金首になる前は、賞金首になってからもしばらくは名乗っていたが、ブラックは冒険家兼トレジャーハンターだったのである。それに、ブラックは世界最悪の犯罪者となった今でも、冒険家兼トレジャーハンター業を辞めるつもりは一切ないようだ。実のところ、彼が少数を望む理由はそこなのである。
デマロ・ブラックにとって、1に冒険お宝探しだ。
「というか、今からワノ国行ってこようかな。思えば最近、戦いっぱなしで冒険もお宝探しもまったくしてなかったし、そりゃァ調子悪いわけだ。よし、ちょっとワノ国行ってヤマト仲間にしてくる。あ、修業サボんなよ?」
「ちょっと待てェェェ!!」
白ひげや仲間達から無鉄砲だと言われていた
さすが、世界で最も自由な男を目指しているだけはある。思い立ったが吉日ならぬ、思い立ったが即行動だ。
だが、エースはブラックを止めなければならない。ブラックがワノ国に行けば必ず何かが起きてしまう。何より、四皇一の武闘派カイドウと遭遇してしまったらいったいどうなってしまうか…。ブラックなら生きて帰ってきそうだが…。
それにしても、あのエースがブラックを必死に止めるというのは、我慢を覚え成長した証拠。
白ひげやマルコ達がこの場所にいたならば、感動して涙を流していたかもしれない。
「じゃァ行ってくる!!」
ブラックを止められるかはまたそれと別である。
それから1ヶ月ほど。
「エース!?
そ、それと君はッ──"白ひげの後継者"デマロ・ブラック!?」
結局、エースも同行するという形になってしまったが、2人は本当に"ワノ国"にやって来てしまった。
新世界での航海はかなり困難だとされているが、これまでたった1人で航海を続けてきたブラックにかかれば何のその。エースもワノ国には来たことがある上に、黒ひげを追いかけて1人で
それに、ブラックの母船───いや、水陸両用バイクだと船よりも速くどこにでも行ける。"空島"に存在する不思議な特性を持つ"
ちなみに、余裕で2人は乗れるらしく、エースもその乗り心地を堪能していたようだ。深海1万mの位置にある魚人島にも、コーティングを施したそれをダンゴの部下らしき大型の海王類に引いてもらい、数匹護衛についてもらって向かったりと悠々自適。
新世界に入ってからも、ブラックが巨大化してバイクごと担いで飛んだりもしたらしい。とにかくワノ国までの航海は快適だったの一言に尽きるだろう。
「久しぶりだな、ヤマト」
「う、うん、そうだな。
け、けど、どうしてエースがデマロ・ブラックと一緒にいるんだ!?もし
そんなこんなで、運良く
ただ、2年ぶりの再会だというのに、エースはヤマトの言葉に何とも言い難い複雑な表情を浮かべている。
「そんなことより!!」
それもこれも全てはこの男───ブラックが原因だ。
「オレの仲間になれヤマト!」
「ええ!?」
「お前の想像を遥かに超える大冒険に出かけようぜ──弟よ!あ、ヤマトは女だから妹か!」
「あ、そ、その言葉…
ヤマトも初対面なのにぐいぐい来るブラックに困惑し、それと同時にブラックが言い放った言葉に驚き、激しく胸を高鳴らせる。もう何が何だか分からないといった状態だろう。
それでも一つだけ言えることがある。
それは、ヤマトにとって今が鳥籠から飛び立つ時だということだ。
「とにかくッ、こんな
爆発する手錠をブラックが握り潰し、長らくヤマトを苦しめ、縛り続けてきた呪縛から解放する。
その手錠を、ヤマトの監視役かは分からないが、後からやって来た者達へと放り投げると激しく爆発した。その爆発は汚い花火になってしまったが、ヤマトの出発を祝うかのような、海賊らしい祝砲だ。
レイリーとの修業場所はブラックの拠点。その島の番人はブラックが数年前に北極に冒険に行って仲良くなったクラーケンだった。もしかしたらスルメのお兄ちゃんかもしれない。
ダンゴって名前はダンゴイカから。ネーミングセンスもちょっと似てたよっていう。
ダンゴが島周辺の大型海王類も取りまとめてることで、
でも、クラーケンって、ホーディごときに人質ならぬタコ質とられて従わせてるし、ルフィにも海の中で弱体化してるなかで倒されてるから大したことない…のかな?まあ、海上戦でクラーケンが援護してくれるのは力強いだろうけど。
3人目の仲間、ボクッ娘。
冒険したいのにできない娘をブラックが放っておけるわけなかった。最初はカイドウの娘ってことで却下したけど、冒険とカイドウなら冒険>>>>>>>>>>>>>>>カイドウ。これくらいの差がある為に、ワノ国に入国。