偽ルフィが本当にモンキー・D・ルフィに似ていたら 作:身勝手の極意
新しいライバルを得た鷹の目は七武海を辞めるかもしれない……。鷹の目が七武海入りした理由って何だ?七武海入りしたのはドフラミンゴよりも後っぽいけど。
クライガナ島シッケアール王国跡地で世界最強の剣士"鷹の目"ジュラキュール・ミホークと3日3晩の激闘を繰り広げた後に、"天才外科医"ドクトル・ホグバックから医学を教わったペローナという可愛らしい女の子を鷹の目から紹介してもらい仲間として新たに迎え入れ、覇気を会得している10匹のヒューマンドリル達をペットとして飼うことになったブラック海賊団。
新たな仲間と愉快なペット達を得たブラック海賊団は現在、"水の都"ウォーターセブンを訪れている。しかし、造船業が盛んな町として有名な都市に、"五皇"の1人がいったい何をしにやって来たのか…。さっそく"オーロ・ジャクソン号"を傷つけてしまったのだろうか…。
「ンマー、まさかトムさんが造ったオーロ・ジャクソン号に、麦わらそっくりな"赫い皇帝"デマロ・ブラックと、海賊王の息子ゴールド・エースが乗ってるとは驚きだ」
どうやら、船が傷ついてしまったわけではないらしく、ブラックは上陸後さっそく、ウォーターセブン市長のもとにアポなし突撃していた。
「で、オレの頼み──聞いてくれるか?
「いいよ」
ウォーターセブンの市長、アイスバーグにブラックは頭を下げて頼み込んでいる。五皇の1人として恐れられる大海賊がとる行動ではないが、無理を言っているのだから頭を下げるのは当然で、普通の海賊とは違うブラックだからこその行動だ。
ただ、ブラックのアポなし突撃と誠意に対して、市長アイスバーグは軽いノリで了承した。
「え、いいのか?」
「ヒューマンドリルに船大工の技術を教え込むってのは初めての経験だが、尊敬する偉大な師匠──トムさんが造ったオーロ・ジャクソン号の整備を行う船大工を育てるなんて、弟子にとってこれほど名誉なことはない。
師の遺産を粗末に扱われても困るしな。みっちり鍛えさせてもらう」
ブラックの目的はヒューマンドリル達に船大工の技術を学ばせること。随分と変わったことをするものだが、実にブラックらしく、アイスバーグはそれを快く了承してくれた。それもこれも、全てはオーロ・ジャクソン号に乗っているからだろう。
今のところ、真新しい海賊旗を掲げてオーロ・ジャクソン号で航海しながらも、運良く海賊、海軍、政府にもまだ遭遇していない。"
アイスバーグはどうやら、ヒューマンドリル達を鍛え上げる間、ブラック達がウォーターセブンに滞在することも、箝口令を敷き匿ってもくれるらしく、至れり尽くせり。
オーロ・ジャクソン号に乗っているのもそうだが、まったく師匠様々である。
「学習能力が高く、タフなヒューマンドリルなら、相当厳しくしても問題ないだろう。オーロ・ジャクソン号に相応しい船大工に育ててやるから少し待ってろ」
「よろしく頼む!!」
ヒューマンドリル達がアイスバーグの厳しい指導を乗り越え、及第点をもらったのは僅か4日後のこと。どうやら、シッケアール王国跡地で鷹の目に城の修繕作業を手伝わされていたおかげもあったようだ。
ブラックはアイスバーグに感謝しながら、心の中で鷹の目にも感謝した。
☆
デマロ・ブラック。
初頭手配額3億6000万ベリー。初頭で3億超えというだけでも異例だというのに、瞬く間に倍額の7億超え。そして頂上戦争を経て懸賞金は一気に増し20億を超え、"白ひげの後継者"として世界に名を轟かせ、多くの者達から恐れられている。
"赫猿"、"世界最悪の犯罪者"、"赫い皇帝"と、数々の異名を持ち、世界最強格の海賊"五皇"の1人にまで上り詰めた懸賞金23億6000万ベリーの大海賊だ。
ただ、マリンフォード頂上戦争後に忽然と姿を消し、極一部の親しい者を除き、ブラックの消息を知る者はいない。
そんなある日、頂上戦争から1年と数ヶ月後───シャボンディ諸島でおかしな広告が出回り、デマロ・ブラックがまた再び活動を再開したと話題を呼んでいる。
【仲間募集。※定員1名。
君もオレ達ブラック海賊団と一緒に冒険を楽しもう!
腕っぷしに自信がある冒険大好きな人大歓迎!防御特化型の悪魔の実の能力者優遇!
ブラック海賊団船長デマロ・ブラック】
しかも、仲間を募集しているとのことだ。
とはいえ、五皇の1人であるブラックがこのようなふざけた内容の募集をするだろうかと、ブラックの名前が記載された求人広告に最初こそ驚きながらも、その求人広告を信じる者はほとんど存在していないようだ。
シャボンディ諸島に到達した海賊達のブラックに対する認識は、とにかく怪物であるという一言に尽きるだろう。頂上戦争で海軍大将達を相手に渡り合い、"火拳"ゴールド・エースを奪還し、同じく五皇の"黒ひげ"マーシャル・D・ティーチを圧倒した。頂上戦争でのブラックの暴れっぷりは、もはや伝説と化しつつある。
だからこそ、怪物ブラックがこのような募集をするはずがないと、ほとんどの者が信じておらず、求人広告を破り捨てているようだ。五皇の1人に数えられるブラックがただの冒険好きなどとは思ってもいないだろう。
「こんなふざけた内容で来るわけねェだろ!!」
「アハハハハ!黒吉っちゃんらしいなァ。面白い仲間ならボクは大歓迎だよ!!」
「ボクの写真を載せて、ボクの名前で募集をかければ多くのファン達がやって来るぞ!!」
「おいッ、それよりもモリア様の情報はどうした!?」
しかし、この仲間募集は本物だ。デマロ・ブラックがこんなふざけた真似をするはずがない───普通ならそう思う。だがらこそ、ブラックはその思い込みを逆手にとってこのような行動に出たのである。
もっとも、ブラックのこの行動にエースは怒り、ヤマトは笑い、キャベツは自分を広告塔に使えと自分第一、ペローナに至っては目的第一。
こんなんでブラック海賊団は大丈夫なのだろうか…。とはいえ、一癖、二癖───五癖くらいはある個性派の集まりなのだから、大丈夫も何も、これがブラック海賊団なのだと言うしかないだろう。
ブラックがエースを誘い立ち上げたブラック海賊団。そこに、ヤマトとキャベツが加わり、1年の修業期間を経て、オーロ・ジャクソン号を手に入れて活動を始め、ペローナが5人目の仲間として1週間程前に加わった。ペットに海の悪魔こと"クラーケン"のダンゴと大型の海王類数匹と、覇気を会得した10匹のヒューマンドリルを飼っている風変わりな海賊団。
それにしても、オーロ・ジャクソン号を手に入れルスカイナ島を出発してから約3週間。ルスカイナ島を出発し、クライガナ島に行き、そこからシャボンディ諸島へやって来るという右に左にあっち行ったりこっち行ったりと実に忙しない毎日を送っているようだが、この
本来なら、たった数日で身に付けられる技術ではないはずなのだが、超一流の船大工が指導者だったからなのか、ヒューマンドリルの学習能力が凄すぎて器用だったのもあるのか、とにかくブラック海賊団は凄腕の船大工を得ることができ、楽しい冒険に行く為の準備は整いつつあるようだ。世界遺産並の価値を持つ
きっと、
「おい!
"
「あ、面接受けに来てくれてありがとな。
とりあえず、あまり騒いでほしくないから静かにしてくれると助かる」
「おいブラック。
どっからどう見ても面接受けに来た様子じゃねェぞ」
だが、有難いことにどんな時も期待に応えてくれるバカは存在する。ブラックの求人広告を手に持ち、声を荒げて現れた男が1人。面接を受けに来たわけではなさそうだが、決して悪い方向には転ばないだろう。
「ほ、ほほほ、本物の守護神様ァァァ!?
ど、どど、どうして守護神様がここにいるんだべ!?」
寧ろ、ブラックだからこそ事態が必ず好転するというべきか…。
「どうしてって…仲間募集してんだよ。
オレが仲間募集してるのは本当だからな」
「ふえェェェ!?」
仲間募集の求人広告を見て面接を受けにやって来た者ではないようだが、その様子からしてブラックに憧れ、崇拝している男であることは明白だ。
事情はどうあれ、ブラックのふざけた求人広告でやって来る者が本当にいるとは思っていなかったエースは驚きつつ、その人物が何者なのか気付き、エースはブラックに手配書を手渡す。
「理由はどうあれ、こんなふざけた広告に釣られるヤツがホントにいるとはな。ブラック、コイツの手配書だ。
1億5000万ベリー、ルーキーにしてはまずまずだ」
「サンキュー、エース」
「ほぎゃあァァァァア!!
エ、エエエ、エース様までッ!?なして!?」
しかも、エースに対しても様付けで、まるで好きなアイドルを前にした乙女のような反応を見せている。肉食動物のように尖った
「守護神様やら、エース様やらはともかく、えーっと…名前はバルトロメオか」
「守護神様から名前呼ばれたべ!?」
「あーハイハイ。
で、お前は何ができる?能力者か?」
そして、ブラックは面接にやって来たわけではないバルトロメオという男が嬉しさのあまり興奮しているのを軽く流し、勝手に面接を始めていく。面接を受けに来たわけではないのに、いつの間にかそのような雰囲気に変わっている。いったい何故だろうか…。
「オ、オオ、オレが守護神様の海賊団に加えてもらえるんだべか!?」
「腕っぷしに自信のある冒険好きで、防御特化型の能力者優遇だが──お前は何ができる?」
「防御特化型の能力者!?そったらオレしかいねェべ!!オレァ、"バリバリの実"の
本人の望まぬ形でいつの間にか"五皇"にまで上り詰めることになったブラックの人生は理不尽の連続。しかしその反面、
「おーそりゃあちょうどイイ。採用。
ブラック海賊団へようこそバルトロメオ。今日から守衛隊長な!!」
「や、やったべェェェ!
守護神様とエース様の仲間になれるなんて!!」
「また変なの仲間にしやがった。で、ブラックのことを守護神様、オレのことを様付けで呼ぶのは何でだ?」
新たに加わったバルトロメオは大興奮で、すっかりブラックのペースに乗せられている。いや、自ら望んで乗ったような気がしなくもないが…。
エースはこんな簡単に決めていいのかと一瞬思うも、考えるだけ無駄かと思考を放棄する。ブラックの行動は、時に神の采配と思えてしまうほどに的確で、正しい結果をもたらす。それをエースはこの1年と数ヶ月の間に何度も目の当たりにしてきたのだ。
それはエースだけではなく、ヤマトとキャベツも同様だ。
だから、バルトロメオが仲間になることを反対したりなどはしない。ただ、疑問だけを口にする。
「守護神様ってのは頂上戦争でルフィ先輩とエース様を守り抜いた存在だからだべ!
そしてエース様は
「おいッ、ボクはどうした!?
この海賊貴公子キャベンディッシュ様に憧れていないはずがない!!」
「誰だべさ?」
そして、ヤマトは大爆笑し、ペローナはキャベツの憐れすぎる姿に涙を流す。
どうやら、このバルトロメオは麦わらのルフィに憧れて海賊になり
それ故に、バルトロメオはブラックを守護神と崇め称え、憧れのルフィの兄エースを様付けで呼ぶ。
キャベツがそれを面白く思わず、怒り狂うのはお決まりの展開だろう。
「ブラックゥ!エースゥ!麦わらァ!
お前達は全員ボクの敵だァァァ!やっぱりボクはブラック海賊団を抜けて、また美しき海賊団を立ち上げる!!」
キャベツが怒り狂って脱退を口にするのもこれで何度目だろうか…。
「それ困る。キャベツがいなくなったらオレ寂しいんだけど。頼むから抜けないでくれよ。なァ!」
「うん、ボクもやだよキャベツ!
いなくならないでくれよ!!」
「え、あ…ボクが必要…なのか?」
もちろん、キャベツがブラック海賊団を脱退できるはずもなく、必要とされていることを実感し、お決まりの茶番劇は毎度このように幕を閉じる。
「ッ、ま、まったく仕方ないな!
これからも必要とされてやろうじゃないか!!」
「よ、良かったなァ、キャベツ…必要にされてて。
うう、頑張れェ!!」
今回からは新たに、ペローナが憐れなキャベツを応援してくれるようになったようだ。
「頼りにしてるぜ、キャベツ!
よーし、とにかくこれで6人!ブラック海賊団もようやく本格的に冒険できる!!」
とにもかくにも、ブラックは大喜びだ。愉快で、超個性派の超少数精鋭ブラック海賊団。
「やったね黒吉っちゃん!
まずどこに連れてってくれるんだィ!?」
「どこへでも連れてってやる!だからオレに一生ついてこいヤマト!!」
「うん!ボクは一生、黒吉っちゃんについていくよ!!」
冒険大好き組は大興奮で有頂天。世界に与える影響など、微塵も考えておらず、ブラックとヤマトにとって大切なのはとにかく冒険。
そんな2人の掛け合いに新加入のバルトロメオは驚きを露にして声を荒げるが、ブラックとヤマトのやり取りにもすぐに慣れるだろう。
「黒吉っちゃん!?
守護神様!コイツ、失礼だべ!!」
「バルトロメオ。
ヤマトはウチのNo.3で、ウチの姫だから失礼のないようにな」
「は、はいィィィ、失礼しましたべさァァァ!!」
ただ最近、"二代目おでん"を目指しているヤマトが少し乙女になりつつあるようだ。
「や、やだなァ、黒吉っちゃん──ボクが姫だなんて、エヘヘへへ」
「おい、私は!?」
「ヤマトが姫で、ペローナはプリンセスだな」
「ならいい!」
皆仲良しで、上下関係はそこまでない。ただ、女には───ヤマトとペローナには優しく、大切に扱え。これがブラック海賊団の鉄則である。
「バルトロメオ、一つ言っとくがウチの船長はカタギに手を出すことを絶対に善しとしない。
手を出したらどうなるか──そこは絶対に破るんじゃねェぞ」
「はいィィィ!!」
「それとボクより目立つな。これがブラック海賊団の
残す二つは、とにかくペットは可愛がれ、そしてオーロ・ジャクソン号をとにかく大切に…。
「あ、そういえばバルトロメオ。
ウチ、定員1名だけど大丈夫なのか?」
「守護神様の命令は絶対だべ!
それに、オレが抜けてもアイツらは大丈夫だべさ!!」
「そうか、ならいい。
さァて、バルトロメオも加わったことだし、冒険に行くぞォォォ!!」
ブラック海賊団、出航。
シャボンディ諸島を出航し、ブラック海賊団が目指すのは
海賊団を立ち上げ、船長ブラックを含む6人とペットが揃って準備万端。心機一転ならね、ブラック海賊団としての旅立ちを最初から始めようということで、逆走しているのである。
だが、ブラック海賊団の出航を邪魔する不粋な輩が存在した。
もっとも、このような事態になってしまうのは当然のことで、その輩達にとってブラック海賊団の結成など許されるものではないのである。
「久しぶりじゃのォ、"赫猿"デマロ・ブラックゥゥゥ!!」
「おいおい、マグマの犬っころじゃねェか。
「お前がシャボンディ諸島で仲間探ししとるっちゅう情報をつかんでのォ。その真意を確かめる為にシャボンディ諸島に向かっとるとこだったんじゃが、その途中で運良く貴様を見つけたっちゅうわけじゃ」
その中でも、海軍本部大将・赤犬は黄猿と並んでブラックに対して並々ならぬ敵意を持っている。いや、殺意と言った方がいいかもしれない。
赤犬の他、軍艦が5隻。嘘か誠か真意を探る為とはいえ、相手が五皇の可能性ありとなればこれくらいの戦力を動かすのは当然。寧ろ少なかったかもしれない。
「まさか"火拳"も一緒におるとは──嬉しい誤算じゃ。
赤犬は頂上戦争でブラックに為て遣られて以来、ブラックを排除することに燃えていた。海軍元帥への昇格チャンスを捨ててまでだ。デマロ・ブラック殲滅専門部隊を設立し、この1年と数ヶ月、新世界含む
そしてようやく、憎き敵と再会した。
この瞬間をどれだけ待っていたことか…。赤犬は今、歓喜に打ち震えて歪な───あまりにも禍々しい笑みを浮かべている。その形相はとても弱きを助け、平和を守る海兵とは思えない。
「初陣からしつこい奴に当たっちまったなァ。
まァ遅かれ早かれこうなってただろうし仕方ないか…。つーか、フルフル震えながら笑われると怖ェな」
こうして、デマロ・ブラックが"火拳"ゴールド・エースを仲間に迎え入れ、海賊団を立ち上げたことがついに明らかになってしまった。
ブラックももう隠す気はなく、これからは派手に暴れることだろう。しかもここは海上で、一般人への被害はまったく心配する必要がない。
「エース、ヤマト、キャベンディッシュはオレに続け!
バルトロメオッ、バリアで"オーロ・ジャクソン号"を覆え!絶対に傷つけんじゃねェぞ!
ペローナはオーロ・ジャクソン号に残って援護に回ってくれ!
海軍と世界政府がついに最悪の海賊の誕生を知り、かつてない激震が走る。
少数精鋭のブラック海賊団に必要な最後の仲間は船大工でも音楽家でもない。
守衛と書いて舎弟と読むニワトリだァァァ!!
オーロ・ジャクソン号をバリアで覆って守り、ペローナの護衛を任される!書いてて思ったけど、バルトロメオがバリア張って、ペローナがネガティブホロウで攻撃する。本来はバリアの内側から攻撃はできないけど、ペローナの攻撃はバリア関係ないだろうから、何気に強力なコンビ結成??
久しぶりに赤犬参上!
海軍でも世代交代があったとけども、原作通りに赤犬が元帥になったとは言ってない。
新元帥は、それは──クザン元帥だ!!
赤犬を押した人達も多くいて、青雉も赤犬を元帥にさせまいとやる気を出した←ここまでは一緒。けど、ここからが違って赤犬は元帥になることを拒否!何故なら、元帥になったらおいそれとブラックとエース追えないし!現場に出れる回数減るし!!ってなことで大将のまま。
クザン「おかしいな…こんなはずじゃなかったんだが」
赤犬は頂上戦争前よりも派手に海賊殲滅を行ってる模様。クザン元帥の胃が痛い。
クザン改革で、世界徴兵を行い大将を1人増やして4人に。