偽ルフィが本当にモンキー・D・ルフィに似ていたら   作:身勝手の極意

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ヤマトの声優が、はやみんって最高だね!知ってる方も多いと思いますが、知らない方もいるかな?

わたくし的には、鬼滅の胡蝶しのぶ役があまりにもキャラと声が合いすぎてたまらないんですが、はやみんヤマトもたまらない!!

そんなこんなで祝30話!今回は101巻発売記念にならなかったよ!ww



有名税

 

 

 五皇"赫猿"デマロ・ブラックと、同じく五皇"ビッグ・マム"シャーロット・リンリンの壮絶な闘い……島の天候すらも変えてしまう世紀の大激戦から数ヶ月が経過した。

 

 天災に等しい五皇同士の闘いなど、そう簡単に起きてもらっては困るだろうが、近い将来再び、壮絶な戦いが必ず起きるはずだ。

 

 新たな王の座をかけた戦い──ロジャー(海賊王)の後継者が誕生する時は近い。

 

 そして、誰よりも新たな海賊王の誕生を楽しみにしている男がいる。

 

 それは、ビッグ・マムと壮絶な闘いを繰り広げた張本人、デマロ・ブラックだ。

 

 五皇率いる海賊団の中でも最小数の海賊団でありながらも、ビッグ・マム海賊団を相手に引き分け(痛み分け)たことで、亡き白ひげの後継者として名実ともに世界最強の海賊とまで噂されるようになった大海賊である。

 

 そのブラックが未来の海賊王として期待している海賊……それは、"最悪の世代"にも数えられる彼の弟弟子──"麦わらのルフィ"ことモンキー・D・ルフィだ。

 

 ブラックにとってルフィとの出会いは最悪なものだったが、今ではルフィを弟のようにすら思い、心からルフィが海賊王になることを期待し、その瞬間を待ち望んでいる。

 

 マリンフォード頂上戦争後、一部ではブラックとルフィが腹違いの兄弟ではないかと噂されたりもしているのだが、それを本人達は知らない。年齢差を考えたら種違いまたは伯父と甥っ子……なのだが、実際のところは根も葉もない噂だ。

 

 もしかしたら、ブラックが同じ一族(モンキー家)の生まれの可能性もあるが、それは本人すらもまったく知らないことである。ブラックの親しい存在……ニコ・ロビンやヤマト、エース達ですら知らないことだが、彼は捨て子で親の顔すらまったく知らない。置き手紙すらなく捨てられていたこともあって、己を捨てた両親を探す手がかりは一つも残っていないのだそうだ。

 

 何れ、ブラックの素性が明らかになる日はやって来るのか……それは誰にも分からない。

 

 もっとも、ブラック本人は知りたいと思っていないようだ。己を拾って育ててくれた者に貰ったデマロ・ブラックという名が、彼にとっては全てなのである。

 

 今さら、ルフィと同じ一族の出身と知ったところで、驚くことはないだろう。ただ、ブラックがモンキー・D・ブラックだった場合、世界政府や海軍にとっては悲劇だろう。

 

 唯一の救いは、ブラックが世界の支配を目論んでなどいないことだ。

 

 ブラックにとって過去は過去。彼は決して後ろを振り返らない。今を全力で生きるだけ。

 

 そして自由を求め、支配を嫌い、ブラックは心の赴くままに広大な海を駆け巡る。

 

 新たな海賊王の誕生は、ブラックにとって人生を盛り上げるスパイスのようなものだ。

 

 

「よォ…息災かい?

 ロビン」

 

「ブラック!」

 

 

 そのブラックは今、未来の海賊王誕生……その物語(航海)の再開の瞬間をその目で目にするべく、未来の海賊王率いる海賊団の主要メンバーであり、己の愛しい妻でもあるニコ・ロビンが身を置いている"白土の島(バルティゴ)"にやって来ていた。

 

 

「会いたかったわ」

 

「オレもだ」

 

 

 ルフィが海賊王になる為に必要不可欠な存在──ブラック以外で唯一"歴史の本文(ポーネグリフ)"を解読でき、世界政府だけではなく、大物海賊達が狙う懸賞金10億超えの"王の女"ニコ・ロビン。

 

 彼女は愛しい男の胸に飛び込み、美しい笑みを浮かべている。

 

 

「"ビッグ・マム"との戦争を知った時は本当に心配したわ。けど、あなたなら大丈夫って信じてた」

 

「心配かけて悪い。

 でも、オレは相手が誰であろうと絶対に負けないから安心してくれ」

 

 

 ルスカイナ島で愛し合って以来の再会だ。ロビンがブラックを心配するのは当然。その反面、ブラックが負けるはずなどないと心から信じていたようで、ロビンはこの再会の幸せを噛み締めているようだ。

 

 離れていても、ブラックとロビンは如何なる時も互いを想い合っている。

 

 

「ヤマトも無事?」

 

「ああ、ピンピンしてる。

 ただ今日は、ロビンをたくさん愛でろだって」

 

「あら…遠慮する必要なんてないのに。

 あなたと私、ヤマトの3人で存分に愛し合いたいわ」

 

 

 ブラックがロビンのもとを訪れたのは、2年間の修業を終えた彼女を麦わらの一味のもとへ送り届ける為……なのだが、彼女はその前にブラック成分を十分に補充したいのだろう。

 

 ブラック達はバルティゴに数日間滞在し、シャボンディ諸島へと向かう。その間に、もちろんブラックもロビンとの愛をヤマトを交えて育むことになるのだが、キャベンディッシュの邪魔が入るのはお決まりである。彼は未だに、ロビンを狙っているらしいが……その想いが報われる日は一生を通り越して来世でも来来世でもやって来ることはないかもしれない。

 

 

「オレはサボとゆっくりさせてもらうぜ」

 

 

 その間、エースは革命軍の"参謀総長"サボと楽しい一時を過ごすようだ。バルティゴは革命軍の本拠地。エースがサボに会いに行くのは当然だ。

 

 ちなみに、サボもルフィ達の見送りに行きたがっていたようだが、さすがに革命軍の参謀総長まで見送りにやって来てはシャボンディ諸島が混沌と化すということで、サボは止められてしまったらしい。そもそも、ブラック達が上陸する時点で騒ぎは必ず起きるだろう。今さら、サボが増えたところで何も変わらないはずだが…。

 

 もう一層のこと、シャボンディ諸島をブラックのナワバリにするのも一つの手だ。ブラックがシャボンディ諸島をナワバリにすることで平穏は保たれるかもしれない。

 

 実は、ブラック海賊団内でそのような意見が一時的に出たようだが、ブラックはその意見を却下している。理由は、シャボンディ諸島が偉大なる航路(グランドライン)の折り返し地点で、海賊達の出入りが激しく管理が大変だからなのだなのそうだ。要は、めんどくさいということだ。

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 愛しい()と弟弟子の見送り。

 

 その為だけに、五皇"赫猿"デマロ・ブラックはシャボンディ諸島を訪れていた。

 

 ただ、これから新世界を目指す海賊達、海賊達の新世界への侵攻を阻止するべく待ち構えている海軍にとって、それは悪夢以外の何物でもないだろう。

 

 この広大な海を思うがままに、縦横無尽に行ったり来たりと、偉大なる航路(グランドライン)の天候だろうと、海軍だろうと、海賊だろうと、ブラックの道を遮れる存在はないのかもしれない。それ故に、ブラックは恐れられるのだ。

 

 まさしく彼は、支配されない男である。

 

 

「捕まるつもりはまったくないが、もしオレを捕まえることができるとしたら…それは()()()()だけかもな。

 お前達程度じゃ相手にならねェよ」

 

 

 ブラックの上陸に騒然とするシャボンディ諸島。

 

 ブラック海賊団は海軍に包囲されるも、ブラックが覇王色の覇気で立ち塞がる海兵達を気絶させ、何事もなかったかのように悠然と目的地へと進んで行く。

 

 両隣にはロビンとヤマト(愛しい妻達)。そして、エースとペローナを背後に……まるで王者の行進だ。ちなみに、キャベンディッシュとバルトロメオ、ヒューマンドリル達はオーロ・ジャクソン号の船番である。

 

 

「黒吉っちゃん、赤犬がここに来たらシャボンディ諸島が大変なことになるよ。

 まあ、いつものことだけどね」

 

「でも、そういう状況は私達…麦わらの一味の再出発には相応しいかもしれないわね」

 

 

 ブラック含む五皇は海軍本部大将案件で、大将以外では荷が重すぎる。

 

 ブラックに関してのみは、彼を執拗に追う赤犬専属案件かもしれないが…。ブラックと赤犬の壮絶な殺し合いも、もう何度目だろう。

 

 かつて、英雄ガープが海賊王ロジャーを執拗に追い、何度も何度も殺し合ったらしいが、海賊王と海軍の英雄の殺し合いで、いったいどれだけの被害が生み出されてしまったことか…。ブラックと大将・赤犬の関係はそれに近い……その再来である。

 

 そして、麦わらの一味が2年前に散り散りになってしまった原因は、赤犬ではないが他の大将が関係しており、大将という存在はロビンや麦わらの一味にとっては鬼門。

 

 しかし、ルフィが海賊王になる為に、大将は必ず乗り越えなければいけない存在だ。2年前のように逃げるわけにはいかない。立ち向かわなければならない。

 

 

「2年間、死に物狂いで修業したんだ。

 ロビンも…ルフィ達も大丈夫だ」

 

「ええ。今度は負けないわ…絶対に」

 

 

 新たな海賊王が歩む道程は険しい茨の道。だが、その為にロビン達は2年間死に物狂いで頑張ったのだ。

 

 麦わらの一味は決して止まることはなく、誰にも止められない。

 

 今日は、新時代が大きく動き出す日だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あまりにも美しく細い脚。ブラック以外の誰もが世界一の美脚と口にするだろう。その美脚から想像もできない威力の蹴りが繰り出されるも、ブラックは眉一つ動かすことなく指一本でその強烈な蹴りを防いでいる。

 

 眉一つ動かしてはいないが、表情はどこか鬱陶しそうだ。

 

 

「相変わらず忌々しい顔じゃ。

 今日こそ、その顔を変形させてやろうと思ったものを…」

 

「相変わらず自分勝手な女だな」

 

「妾は何をやっても赦される。

 何故なら…美しいからじゃ」

 

 

 ブラックにとって犬猿の仲……正確には、一方的(理不尽)に絡まれているだけではあるが…。

 

 ブラックと会う度に蹴りかかってくる足癖の悪い彼女は、世界一の美女と讃えられている──"海賊女帝(自称・王妃)"ボア・ハンコックだ。

 

 ハンコックは数ヶ月前に王下七武海を自ら脱退し、麦わらの一味に加わることを宣言。その結果、4億9200万ベリーと高額な懸賞金をかけられた愛に生きる女なのである。

 

 

「そんなんじゃ、ルフィに嫌われるぞ」

 

「はうッ!

 そ、そそそ、そんなこと、あああ、あるわけない!!」

 

 

 世界一の美女と讃えられるハンコックが麦わらの一味に加わることを決意したのは、全ては愛するルフィの為。愛するルフィをそばで支えたいと思うが故。

 

 実は、ブラックとロビン、ヤマトの関係を羨み、ハンコックはそのような行動に出たのだそうだ。

 

 ハンコックの想いはまさしくハリケーン。

 

 

「わ、妾は貴様が大嫌いじゃ!!」

 

 

 だからこそなのだろう。ルフィに対する愛が天元突破しているからこそ、ルフィと瓜二つな顔を持ったブラックが気に食わないのである。

 

 もっとも、ブラックからしたらあまりにも理不尽な理由だ。ブラックは何度も口にしているが、ブラックがルフィに似ているのではなく、ルフィがブラックに似ているのだ。

 

 顔歴36年。ブラックは何一つ悪くない。

 

 

「ブラ男とハンコックは本当に仲良しだなぁ」

 

 

 そのブラックに似ている張本人──モンキー・D・ルフィは、骨付き肉を噛りながら暢気にもそう口にした。現五皇と元王下七武海の闘い……どこにもブラックとハンコックが仲良しだと思える要素はない。

 

 喧嘩するほど仲がいいとは言うが、明らかにその域を超えてしまっている。

 

 

「これのどこを見てそうなる?」

 

「うう、ル、ルフィの頼みでも、この男(ブラック)と仲良くなることだけは…うう、しかしルフィの頼み…妾はいったいどうしたらいいのじゃ?」

 

 

 とは言え、ハンコックはブラックに感謝していたりもする。彼女が七武海を脱退してしまったことで、それまで"女ヶ島"を守っていた後ろ楯がなくなってしまったのだが、ブラックが女ヶ島をナワバリにしたことで、女ヶ島の平穏は現在も守られているのだ。もしかしたら、女ヶ島の防衛壁は以前よりも強固なものになっているかもしれない。しかも、ブラックは女ヶ島をナワバリにこそしているが、一切手を出すことなく名前を貸しているだけのような状態だ。ハンコックに代わって皇帝の地位に就いた妹達や、女ヶ島の女達は、そんなブラックに心底感謝しており、ハンコックも決して口には出さないが大きく感謝している。

 

 それ故に、女ヶ島でのブラックの人気は絶大なものだ。

 

 ブラック本人は対等な関係だと思っており、常にそう口にしているが、いつの間にか"九蛇海賊団"はブラック海賊団の傘下であることを表明していたりもする。

 

 ルフィが女ヶ島に飛ばされたことでハンコックと出会い、ハンコックがルフィに惚れたことが全ての始まりではあるが、縁とはまったく不思議なものだと思わされてしまう。

 

 

「まさか"海賊女帝"が本当に仲間になるなんて未だに驚きだけど、ルフィらしいわね」

 

 

 そして、麦わらの一味は全員が船長ルフィに惚れ込んだ集まりだが、世界一の美女すらも魅了するとは……さすがは2人の五皇に期待される海賊なだけはある。

 

 

「これからよろしくね、ボア・ハンコック」

 

「ふん、おぬしがブラックの女…ニコ・ロビンか。

 なるほど、噂に違わぬ美しさじゃ…無論、妾に比べたら遥かに劣ってしまうがな」

 

 

 ただ、そのルフィにハンコックが相応しいかどうかはまったくの別問題だ。

 

 

「ロビンとヤマトの方が美しくて可愛いに決まってんだろ」

 

 

 それに、タイプは人それぞれであり、世界一の美女にもまったく靡かない男は存在する。

 

 

「どこまでも妾を虚仮にしてくれおって!!」

 

 

 

 

 

大芳香脚(パフューム・フェムル・マグナ)

 

 

 

 

 

 ハンコックの美しさに靡かない男が少ないのは事実ではあるが…。

 

 

「だから、すぐに蹴ってくるような女は嫌われるぞ。

 それに、ロビンとヤマトの方が美しくて可愛いのは事実で自然の摂理だ。

 ルフィもそう思うよな?」

 

「えー…オレに聞かれてもまったくわかんねェ」

 

 

 ちなみに、ルフィにとって可愛いと思ってるかもしれない女は航海士のナミと、アラバスタ王国の王女で元仲間のビビで、綺麗と思ってるかもしれないのがロビンなのだそうだ。

 

 この返答にハンコックは地獄に突き落とされてしまう。しかし、可愛くて綺麗だと思ってるかもしれない女がハンコックだと告げられ、彼女は嬉しすぎて石化してしまった。

 

 

「もしかしたら…いつかハンコックの想いは報われる?」

 

「どうかしら?

 ウチには船長(ルフィ)が一生手放す気がない航海士がいるから…まあでも、あなたみたいに2人とも娶れば何も問題ないわね」

 

 

 再結集し、新たに生まれ変わった麦わらの一味は以前にも増して騒がしく、話題に事欠くことのない、ブラック海賊団並に個性派揃いの一味である。

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 有名であることは、全てが良いことばかりではない。知名度と引き換えに生じる問題も多くあるからだ。

 

 有名であるが故に、その名を勝手に使われてしまうことも多々ある。

 

 現在、シャボンディ諸島で麦わらの一味を()()()()()()()が仲間募集をしているのも、有名になった弊害だ。しかも、時同じくして本物の麦わらの一味がシャボンディ諸島に再結集するという……いったい何の因果だろう。

 

 

「デ、デデデ、デマロ・ブラックゥゥゥ!?」

 

「…誰だお前?」

 

「ブラ男の知り合いなのか?」

 

「ほ、ほほほ、本物の麦わらァァァ!?」

 

 

 ただ、麦わらのルフィの名を名乗り、仲間を集めていた"偽ルフィ"こと"三枚舌"のガセロ・ホワイトも、本物の麦わらの一味が時同じくして再結集していたことと、五皇"赫猿"デマロ・ブラックが見送りにやって来ていたなど想定外。

 

 ルフィは己の名を悪用している者がいたことに心底驚いた様子だが、ブラックは想定内だったのか憂鬱そうに深いため息を吐いている。有名になると、こういうことも起きるのだ。

 

 ちなみに、ガセロ・ホワイトがルフィと瓜二つなブラックの名を名乗らなかったのは、ブラックがあまりにも強すぎるからで、ルフィならば大丈夫だと思ったからなのだそうだ。その自信はいったいどこから来ているのだろうか…。

 

 ルフィと比べても、ルフィが恐竜で、ガセロ・ホワイトが蟻……それくらいの差がある。

 

 そもそも、ルフィの名を名乗るにもあまりにも似ていない。自分にそっくりな人間は世界に3人いる……たまにそのようなことを耳にすることはあるが、何もかもが違いすぎて似ていない。顔も、性格も、強さも、器も…全てが違う。

 

 

「ルフィの名を名乗る不届き者は貴様じゃな?

 貴様のような醜男がルフィの名を名乗るとは万死に値する。死を持って妾に侘びろ」

 

 

 当然、ルフィの名を勝手に名乗る存在をハンコックが許せるはずもない。

 

 

「ルフィの名を名乗っているってことは、もちろんブラックの名も名乗ろうとしたんじゃないかしら?」

 

「そんなこと赦されるわけがないよね。

 ボク…怒りがこんなにも沸いてきたの初めてかもしれない」

 

 

 もちろん、ガセロ・ホワイトがルフィの名を名乗っているということは、ブラックの名を名乗ろうかと考えていたかもしれないと思い至るのは当然で、ロビンとヤマトが静かに怒り狂うのも必然だ。

 

 

「ひィィィ!

 "王の女"に"白銀の女狼(じょろう)"!?そ、そそそ、それに"海賊女帝"まで!?」

 

 

 美人が怒ると恐ろしい。ただ、世界一の美女と、その世界一の美女に匹敵する美しさを持つ女が怒り狂い並んでいる光景は、恐ろしさを超越する恐ろしさだ。

 

 

「エース。

 コイツの懸賞金額2600万ベリーらしいぜ」

 

「さすがだ…サボ。

 それにしても、2600万ベリーか…。ルフィの初頭手配額よりも低いな」

 

「ああ。

 ルフィの足元にも及ばない…ルフィの名が汚れちまう」

 

 

 しかも、怒っているのは美女3人だけではない。

 

 

「ぎゃあァァァァァ!!

 "炎鬼"と革命軍の"参謀総長"!?」

 

 

 ルフィを大切に想う兄2人(義兄達)も怒り狂っている。どうやら、サボはルフィを見送る為にやって来たようだ。その為に、サボに与えられた任務をエースが手伝ったのはここだけの話である。

 

 過去に辛い経験をしたことがあるからこそ、大切な者に対しての愛がとても強いこの5人は……決して怒らせてはならない。

 

 

「ふふふ…じっくり、ゆっくりと窒息させていって、それから首の骨を折ってあげようかしら」

 

 

 指の骨を鳴らしながら武装色の覇気を纏わせたロビンの笑みは美しく、そして冷血だ。この2年間の修業で、革命軍のサボに"竜爪拳"、コアラに"魚人空手"、()()()()に覇気を教わり体得した彼女の戦闘力は凄まじく上昇しており、彼女は守られるばかりではなく、"王の女"と呼ばれるに相応しい女となった。

 

 

「ロビン、ボクにやらせてよ。

 氷漬けにして雷鳴八卦で粉々に砕くからさ」

 

 

 ロビンと同様に、ブラックを心から愛するヤマトも、ブラックの為ならば己の手を汚すことを厭わない。

 彼女の美しく、冷酷な笑みはまるで、猛吹雪の雪山にて、儚い美しさで男を惑わし凍死させる雪女を彷彿とさせる。

 

 

「引っ込んでおれ。

 妾が石にして蹴り砕いてくれる」

 

 

 ルフィの為なら火の中水の中……ボア・ハンコックは少しもブレることはない。

 

 

「エース…オレが竜爪拳でコイツの全身の骨を折るからさ、丸太にくくりつけようぜ」

 

「ああ。それから火炙りにする」

 

 

 やはり、世界に名を轟かせる犯罪者は狂っている。だからこそ恐ろしく、世界に名を轟かせるのだ。

 

 この者達の怒りを緩和させることができるとしたら……()()しかいない。

 

 

「ペローナ…頼む」

 

「私のゴーストの使い方間違ってるって何度言わせるつもりだ!?」

 

「オレはお前以上の精神科医を知らない」

 

 

 ただ、新しい服(ゴスロリ)を買う為に同行したのをペローナは後悔している。

 

 

 






ルフィの三大欲って、食欲7割、睡眠欲3割、性欲はなくて二大欲だよね。
けど、スベスベの実を食べたアルビタに美女って言ってるから、人並の美的感覚はあるんだろうなぁと思ったり。

さてはて、ようやく麦わらの一味の再結集、シャボンディ諸島編!自分にそっくりな人間は世界に3人いるって言うから、3人目がいてもいいよね!!←適当


▪️ガセロ・ホワイト
この作品での唯一のオリキャラ。これ以上オリキャラは絶対に出さない。(そのつもりでいる。)だからタグ付けはしないよ!!
原作のデマロ・ブラックに当たる。
デマロ・ブラックの名前の由来が"デマ"かもしれないから、このキャラは"ガセ"が由来。そして、黒とくれば白。だからガセロ・ホワイト。

ただ、ガセロ・ホワイトの存在はとある5人の逆鱗に触れてしまったのである。

1週間以内に更新したかったのにぃ!ごめんなさい!けど、とにかく頑張ります。
励みになる感想とご評価よろしく!!

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