偽ルフィが本当にモンキー・D・ルフィに似ていたら 作:身勝手の極意
覇王色の覇気の持ち主が多い気がするのは気のせい?カイドウも多いみたいなこと言ってたし、スーパーサイヤ人のバーゲンセールみたいだよね。
ルフィ→主人公だから分かる。エース→ロジャーの息子だし。シャンクス→ルフィの憧れだし四皇だし分かる。白ひげ→エースの憧れだし、オヤジだし、四皇だし、世界最強の海賊だし。ロジャー→言わずもがな。レイリー→ロジャーの右腕だし冥王だし。おでん→カイドウに消えぬ傷与えてるし、赤鞘従えてるし。カイドウ→最強の生物だし。ビッグ・マム→70間近なのに色々おかしいし、四皇だし。ドフラミンゴ→カリスマだし、何だかんだで強いよね。カタクリ→覇王色持ってても違和感ない。チンジャオ→ガープが山8つもサンドバッグ代わりに粉々にして鍛え上げるくらいだし。センゴク→元帥だし。
名言はされてないけど、ドラゴンも持ってるよねきっと。
ただ、キッドまで持ってるのは……強いけどいいの?
包囲壁の内側に、ついに白ひげ大艦隊が侵入した。わずかなネズミの穴一つ。白ひげ大艦隊を一網打尽にする為の包囲壁は、逆に海軍の障壁になりかねない。
しかも、内側ではすでにルーキー海賊2人と不死鳥のマルコが暴れており、海軍の受けた被害は元帥センゴクの想定を大きく上回ってしまっている。
海軍大将達もその3人を排除しようと戦っているが、あまりにも強力な
それに、白ひげ達が内側に侵入する前に、インペルダウンから脱獄し、白ひげ側としてこの戦争に参戦した元七武海の"海侠のジンベエ"が巻き起こした海流に乗って、白ひげ海賊団の隊長達が次々と包囲壁を飛び越えて内側に侵入したこともあり、海軍はそちら側にも戦力を割く必要があった。白ひげ海賊団の隊長達クラスともなれば、相手が務まるのは中将クラスだ。
そもそもこのような事態になってしまったのも、全ては麦わらのルフィがインペルダウンから大量の厄介な脱獄囚達を引き連れ、更にそこに大将案件のデマロ・ブラックまでもが加わってしまったから…。
"D"は嵐を呼ぶ。まさしくその通りである。
そして、この戦場で最も排除すべき海賊と認識されてしまったブラックは、大将・赤犬と激闘を繰り広げていた。
黄猿に続いて今度は赤犬。黄猿との戦いが途中で中断されたとはいえ、大将と二連戦とは───海軍の戦力の大部分をブラックが1人で引き受けているようなものではないだろうか…。
しかもその赤犬は、いつになく過激だ。
「おとなしゅう殺されんかクソ猿がァ」
「海賊よりも極悪人面じゃねェか、赤犬さんよォ」
「ブッ殺しちゃる!!」
赤犬が海賊に対して並々ならぬ恨みがあることは、過激な正義からも分かるが限度があるというもの。
マグマを纏った赤犬の拳を、人型のサイズに留めた獣人型の状態でブラックは難なく防いでいるが…。
ただ、自然系の中でも範囲、威力共に最強クラスで、自然災害級の火力を有しているマグマグの実だが、周囲一帯に与えている被害は甚大でも、どういうわけかブラックには効いていない。
「おんどりゃア…儂のマグマ喰らって、何故平然としちょるんじゃ!?」
「あー、昔から火とか高熱には耐性があってなァ。マグマにまで耐性あるとは思ってなかったけど。
おかげで新しい発見ができた。ありがとよ、赤犬」
「このッ──舐めとんのかわりゃァァァ!!」
重大な事実がまたしても発覚してしまった。幻獣種ハヌマーンには、マグマ含む炎系統の攻撃は一切効かない。大将・赤犬も、マグマグの実の能力者になってから初めての経験ではないだろうか…。これまで多くの海賊を焼き尽くし、殲滅してきた赤犬にとって、マグマに耐性を持った海賊の存在などいなかったはずだ。
赤犬にとって、ブラックはかつて取り逃がしてしまっていたかもしれない存在。何としても、今ここで絶対に葬り去らなければいけない存在。そのブラックが、己の能力と相性最悪の相手だったとは…。
それと、獣人型だと炎系統に対する耐性が特に顕著だったこともあり、ブラックは念の為にと人型とほとんど変わらないサイズの獣人型で戦っているようだが、赤犬からしたら只でさえ小賢しく忌々しいのに、赫い猿に為て遣られているこの状況が余計に赤犬を苛立たせてもいる。
いつになく不機嫌なのが明白だ。
幻獣種の悪魔の実が、
幻獣種の持つ能力も多種多様。何より、能力者であるブラック自身が身体能力も高く、強靭な身体を持ち、強く、速く、高度な覇気の使い手で、それがより強大な力へと押し上げている。
「そういやアンタ、オハラの避難船を撃沈させたとか言ってたな。コレは、それで死んでしまったオハラの怨みと──
受け取りやがれ犬っころ!!」
「わりゃァ、やはりオハラの生き残ッ!?」
雷を全身から迸らせる赫猿が赤犬の懐へと潜り込み、強力無慈悲な一撃を叩き込む。
実際には違うのだが、ブラックにとって自身がオハラの奇跡的な生き残りだと勘違いされてしまうことはどうでもいいことだ。ただ、初恋の人を殺した海軍と世界政府をブン殴りたかっただけ。ニコ・ロビンを苦しめる存在をブン殴りたかっただけ。ブラックは海軍と世界政府を滅ぼそうとまでは考えてはいないが、それでも何もせずに黙っているなどという選択肢はなかった。
オハラで何かをやらかしたらしい赤犬は、そんなブラックにとって恰好の的。赤犬にとっては、かつての己の行いに対する付けが回ってきたといったところだろうか…。
「がふッ──ぐオォォォ!?
(こ、こりゃァ、武装色の内部破壊ッ!!)」
強力な覇気がけたたましい雷鳴の如く内側にまで響き渡り、雷が全身へと襲いかかる。
大将・赤犬が、膝を地に突き血を吐き出している光景が、その一撃の重さを物語っており、海軍側に大きな動揺が走ってしまう。ブラックは今この世界で最も排除すべき海賊だが、まだルーキー海賊。多くの海兵達が、元帥センゴクですらも大将ならば必ず排除できると信じて疑っていなかったはずだ。
そのルーキー海賊が、大将に膝を突かせてしまうなど、誰が想像できただろうか…。
冥王レイリーが全力で鍛え上げて送り出した赫猿が、戦況を大きく変えたのだ。
多くの海兵がブラックに恐怖を覚えた。必ず排除すべきだと再認識した。
火拳のエースの公開処刑の場が、"赫猿"デマロ・ブラックの公開処刑の場へと様変わりだ。
多くの海賊達が新たな皇帝の誕生を感じ取っただろう。白ひげの恐ろしさを知らしめる一方で、新たな大海賊の誕生───世代交代の時を薄々感じ取っているだろう。
「!──ったく、いつも現れる時
「やっぱりお前さんは、わっしが殺さないといけない運命らしいからねェ。サカズキィ、相性悪いみたいだし、体も痺れてかなりダメージ負ってるみたいだから代わるよォ」
赤犬が膝を突かされるなど、同じ大将の黄猿にとっても想定外。ただ、やはり己こそがブラックを排除すべきなのだと、またしても黄猿が襲いかかってきた。毎度毎度ピカピカと眩しくて、ブラックは鬱陶しくて仕方なさそうである。
「ぐゥ──海賊…風情が…クソがァ」
熱く、荒々しい戦いからは一転、目では決して追えない速さの激闘が再び幕を開けたなか、赤犬は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべており、その瞳に宿った海賊に対する憎悪の色が更に増しており…。
戦いがより熾烈化する。
☆
世界最強の海賊"白ひげ"エドワード・ニューゲートも御歳72歳。生ける伝説も、寄る年波には決して勝てない。それは白ひげ自身が誰よりも理解していることだ。
それでも、この戦争だけは、
しかし、運命とはどこまでも非情で残酷であり、本人の望み通りになど決して進んではくれないものだ。
「ウゥッ…ガフッ!クソッ…タレ…が…!!」
"智将"元帥センゴクの策略によって、傘下の海賊"大渦蜘蛛"のスクアードに胸を突き刺されようとも立ち上がり、世界最強の海賊と恐れられるに相応しい力を見せつけ暴れ回っていたものの、時の経過とは何と無情で残酷なものか…。
血を吐き出し、胸を押さえて地に膝を突く白ひげ。その光景は、白ひげの時代の終わりを物語っている。老いには最強の海賊すらも決して勝てず、逆らうことができない。
「惨めじゃのォ、白ひげ。
老いぼれはさっさとくたばっとれ。儂は赫猿を葬り去らんといけんけェのォ」
ブラックから受けたダメージもどうにか回復した赤犬が白ひげの前に立ち、マグマの拳で白ひげの胸を貫いてしまった。そして、白ひげを討ち取る千載一遇の機会を逃すまいと、海兵達による総攻撃が行われる。
刀で斬られ、刺され、銃弾を喰らい、バズーカを近距離から撃ち込まれ…。並の海賊だったならば即死で、人間の形を保てていなかったかもしれないほどの総攻撃。
「オ──オヤジィィィーーーーーッ!!」
白ひげが老いと持病で倒れる姿は、スクアードに突き刺されてしまった時以上に白ひげ大艦隊を動揺させている。
ブラックの暴れっぷりのおかげで傾きかけていた戦況だったが、如何にブラックが強くとも、新進気鋭の孤高のルーキー海賊が白ひげ大艦隊に与えられる安心感はたかが知れている。世界最強の海賊が与える影響力、安心感───白ひげがいれば絶対に負けることがないという信頼感はとてつもなく大きい。
四皇の海賊団全てに言えることだが、
だからこそ、海の皇帝と恐れられるのだ。
だが、白ひげはどれだけ攻撃を受けようとも決して地に伏せない。新世界の怪物達に───世界最強の海賊に世間の常識など一切通用しない。
「マグマ小僧…センゴク…これしきで…オレを殺せると思ってんのか?ハァ、ハァ…オレを誰だと思ってやがるハナッタレのクソッタレ共が…オレァ"白ひげ"だァァ!!」
白ひげが数十年もの間愛用し、数々の苦難を共に乗り越えてきた最上大業物"むら雲切"を一閃。たった一振りで海軍の猛者達を薙ぎ倒す。どれだけ傷を負おうとも、斬られ、刺され、撃たれようとも決して倒れることのないその姿は───この姿こそがまさしく最強の姿なのだ。
「オレが死ぬ事…それが何を意味し、世界にどれほどの影響を及ぼすのかオレァ誰よりも知っている。だったらオメェ…大切な息子達の明るい未来を…見届けねェと、オレァ…死ぬにも死ねねェじゃねェか…なァ…息子達よ」
最強の貫禄を見せる白ひげ。
「凄いなァ、やっぱりアンタは。痺れちまったぜ、白ひげ」
その白ひげの隣に降り立ったのは、この戦場を引っ掻き回し、海軍に甚大な被害を与え続けるブラックだった。
黄猿との戦いは一向に決着が付くことがなく、ブラックを排除されては困ると判断した白ひげ大艦隊の海賊達が援護に回り、そちら側の戦いも混迷を極めていたが、その者達の嘆願によってブラックは白ひげのもとに駆けつけることになった。
ブラックにとっても、ここで白ひげに倒れられては困るのだ。
ただ、どれだけ傷を負おうと絶対に倒れない最強の姿を目の当たりにし、ブラックはただただ感銘を受けた。
海賊ではあるが、世界の均衡を保つ偉大な男。ブラックは生まれて初めて、このような男になりたいと強く思った。それほどまでに白ひげの姿が神々しく映ったのだ。
「かっけェなァ」
冒険が大好きで、お宝探しに子供のようにはしゃぎ、これまで自分の思うがままに自由気ままに冒険を楽しんできたブラックだったが、それと同時に色んなものも目にしてきた。海賊達に理不尽に大切なものを奪われた弱き者達。海賊撲滅の為に一般市民への被害も辞さない海軍と世界政府の過激な正義。
何より、この数ヶ月のブラックの日常は理不尽の一言に尽き、天国から地獄に落とされたかのようだ。
「オレもアンタのようになれっかなァ?」
その理不尽を覆す絶大な力。白ひげの力は、まさしくブラックが憧れ、望む力だ。
決して
決して、支配されることなく自由気ままに、己の思うがままに生きる。
「その為には、生き残らないといけねェな。
それに、海軍と世界政府に殺されるなんてゴメンだ。これ以上、オレの人生メチャクチャにされてたまるかってんだ。
オレは支配するのも支配されるのも望まねェ。
この世界で──誰よりも自由な男だ!!」
その瞬間、ブラックからとてつもない
「!?──猿小僧、テメエ。
(
世界で最も排除すべき海賊。それが何のその。懸賞金が爆上がりしようと何のその。
デマロ・ブラックは自由をこよなく愛し、自由の為に常に進むのだ。
そんなのあり?って思うかもしれないけど、これ事実です。盛ってるわけでもなく、ハヌマーンって火神アグニの加護のおかげで炎にも耐性があるらしいですよ。ハヌマーンは火刑に処されたけど、火神アグニの加護を受けていたおかげで火に焼かれることなく、逆に島中に火をつけて回ったそうです。
あれ?どっかの大先輩の第4形態(赤い体毛に黒髪)も炎に耐性あったよね?
サルサルの実 幻獣種 モデル"ハヌマーン"が火に耐性あることは知ってたブラックだけど、マグマも大丈夫だったことをここで知れて良かったね!!
天神咆哮
内部破壊と雷による正拳突き。赤犬のタフさが異常だから膝を突いて少し痺れるだけですんでるけど、大将クラスじゃなかったら、呼吸器系とか神経系までやられて呼吸困難に陥ったり、感電死もあり得るかもしれない。
二重の極みとか三重の極みみたいなもんかな?武装の内部破壊ってそんな感じのもんだよね(笑)
ルフィは世界で一番自由な海賊(王)を目指し、ブラックは世界で誰よりも自由な男(人間)を目指す。