ありふれた転生者は後ろにいる 作:新くさや
「白崎さん、今回は本当に助かりました。そのお礼という事で、一つ、いい情報が入ったのですが、聞きますか?」
「え? えっと、お礼とかそんな、気にしなくてもいいよ?」
「そうですか? ……南雲くんに関する事なのですが」
「えっ!? ど、どういう事? どうして卯代さんが!?」
予想以上に動揺が激しくて中々話を聞いてくれない。
むーん……あ。――〝沈静〟
魂魄魔法を覚えてからこっち、色々出来る事が増えてありがたい。錬生師と降霊術師を掛け合わせた延長線上にあるような魔法だったからな。
とりあえず話せる事と言えば、南雲が生きてる事。分霊の存在に、今までに至るある程度の経緯。後、現在地かな。さすがに解放者関連まで話す気にはなれない。
「信じ難いとは思いますが、この話は、命を助けてもらったお礼としてお話しました。決して、いたずらに白崎さんの心を乱そうと、嘘やからかいの言葉を吐いたわけではありません」
「ううん、信じるよ。卯代さんがそんな嘘つくように見えないもん……でも、本当に? 本当に、南雲くん、生きてたの? 良かった……! 本当に、良かった――ずっと……ずっと! 不安だったの! どれだけ迷宮を降りても、どこにも南雲くんがいなくて! それでも生きてるって信じてたけど! それでも……!」
「カオリン……」
この場合泣かしたのは私になるんだろうか? いや、南雲だな。間違いない。
「グスッ……ありがとう、鈴ちゃん。卯代さんも、ごめんね。それから、ありがとう……その、南雲くんの事、もう少し聞いてもいいかな?」
「んー……まあ、話せる範囲であればいいですよ」
……恵里はいつまで私に張り付いてるつもりなんだろうか。まあ恵里には全然関係無い話してるから仕方ないだろうけど。
「ところで、その……卯代さんは、南雲くんの事をどう思ってるのかな?」
「はい? どうと言われても……ああ、そういう事ですか。まあ、強いて言うなら戦友のようなものでしょうか? 数か月も共に戦い続ければ、情も湧くというものです」
私に関しては分霊だったから、安全地帯から高みの見物をしてるようなものだったけどな。そう考えると戦友などと称するのも失礼だったかもしれん。すまん南雲。
「とはいえ、白崎さんが思うような、それ以上の感情はありませんよ。そもそも男性にそういった興味もありませんし」
「え? な、何の事かな? 私は別にそんなごにょごにょ……」
「いやあの、わざわざこんな情報を伝えるんですから、分かっての事に決まってるでしょう? きっと恵里でさえ知ってますよ」
「うん? あー……うん。知ってる知ってる」
「……」
恵里くん、君さあ……
「まあとにかく、白崎さん。情報も伝えましたし、私ももう大丈夫なので、部屋に戻ってもらっても大丈夫ですよ。この度はお世話になりました。本当に感謝しています」
「ううん、こっちこそ、南雲くんのお話してくれて、ありがとう! 雫ちゃんにもこれからの事、相談してみるね!」
あ。まあ口止めする程の事は話してないから大丈夫かな……?
にしても、これからの事かあ……もしかしてとは思ってたけど、南雲の所に行くつもりなのだろうか。
十中八九単独行動は無理だとしても、南雲に執心なのなんて白崎ちゃんくらいだからなあ。八重樫ちゃんと鈴あたりは協力するかもしれないけど、天之河が白崎ちゃんの離脱を許すとは思えないんだよね。なんか時々、白崎ちゃんや八重樫ちゃんがいつも傍にいて当然。みたいな発言してる事あるし。
んー……円満に天之河の傍を離れられるなら、回復役が増えるのは割とありがたいんじゃないかと思うが。神水も出なくなっちゃったし、数が限られてるんだよね。そもそも怪我をしないのが一番なんだけども、そんなの絶対無理だろうし。
ただなあ、再会した勢いで白崎ちゃんが告白して、もし玉砕したとなれば……同行は無理かなあ……? まあ間違いなく離脱の話の時点で揉めるだろうし、今考えても仕方ないか。
あるいは天之河組や畑山さん組で迎えに行ったりとかなりそう……ああ、むしろメルド団長が迎えを出す可能性の方が高いか。どちらにしても
いや、帰還のために、それなりに使える戦力がいれば助かるのは否定しないけども、今の南雲の実力を見せたところで、クラスメイトっていう関係性が、中途半端に対等って意識を持たせて、絶対扱いにくいと思うんだよね。それなら、完全に力で従えた勢力とか、恩で縛りつつもビジネスライクなハウリアを強化して使う方が、まだ信用できる。
うん、とりあえず白崎ちゃんに……いや、八重樫ちゃんにそのあたりの懸念と、南雲が王宮に戻るつもりが無く、帰還の方法を独自に探している事を伝えておこう。八重樫ちゃんならそう下手な手は打たんだろう……打たないよね? 天之河達にも知らせず、どうにか白崎ちゃんも止めてくれると信じてる。
まあ八重樫ちゃんには後で伝えに行くとして、私達がこれからどうするかだな。
――恵里ー、大分事情が変わったけー作戦会議しよかー――
図らずも肉体改造されてしまったおかげで、大分予定を短縮出来そう。
分霊も影響を受けて超絶強化されたし、今ならオルクス大迷宮を一気に駆け抜ける事もそう難しく無いはずだ。
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卯代御麗 17歳 女 レベル:???
天職:錬生師
筋力:35630
体力:43745
耐性:34710
敏捷:44168
魔力:50603
魔耐:49969
技能:錬生[+生体精査][+精密錬生Ⅱ][+生体探査][+生体操作Ⅱ][+生体剥離][+生体増幅][+生体圧縮][+生体吸収][+高速錬生]・風魔法適正[+魔力消費減少][+効果上昇][+想像構成][+雷属性]・合気術・先読[+遅視]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作]・纏雷・天歩[+空力]・風爪・夜目[+暗視]・遠見[+拡視]・気配感知[+生体感知][+特定感知]・魔力感知[+霊体感知][+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・金剛・豪腕・威圧・念話・追跡・高速魔力回復[+瞑想]・魔力変換[+体力][+治癒力][+生体]・限界突破・魂魄魔法・生成魔法・言語理解
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うん、おかしい。
南雲のステータスも同じくらいおかしかったし、技能も大体同じくらいになってたけど。浸食した魔力が伝播したからって、私までこうなるのか……
ああ、そういえば私も南雲もずっと憑依させてるから……えーっと、分霊の分抜いても……うん、平均20000近いな……うわあ……(ドン引き
いや、まだ本体の魂魄増幅してステータスが1.5倍くらいになってたはずだから……うん、それでも10000余裕で超えてますね。確か一番平均ステータスが高かった天之河で1000超えたくらいじゃなかったか……今なら神山にいた神の使徒もワンパンで倒せそう。まあステータスだけ上回っても勝てるとは限らないけど。相手の手札も数も未知数だし。
これ分霊を宿らせるだけでお手軽に強兵量産できそうだな。力量差で強制操作も難しくなさそうだし。でも依代が貧弱すぎると内側から破裂しそうな気もする……えんがちょ。
恵里なら憑依に対する適性もあるし、平均5000~10000くらいまでならイケるかな? それだけあれば二人でも十分オルクスの完全攻略できると思う。
今からある程度の準備して、近いうちにとっとと抜け出そう。レベルも攻略してるうちに上がるだろうし。
その後どうするかだな……南雲とは別に他の大迷宮の事調べてもいいし、合流して確実に攻略していくのも悪くないと思う。目的も一致してるし、実力も近いから足手まといにはならないはずだ。
まあ、どちらにするにしても、オルクス攻略し終わったらアーティファクト強請りに行こう。
出来れば宝物庫が欲しいが……まだ作れないらしいし、さすがに無理かね。
ステータスバグってて草
さすがに盛りすぎたかなとも思うけど・・・まあ二次だしいいかなって(適当
今後はバグりステータスに合わせていい感じ()に原作改変してく感じですかねえ