ありふれた転生者は後ろにいる   作:新くさや

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だんだん時間ずれていって草

お茶濁し回的な!


第30話 表

 ……いやあ、ヒュドラは強敵でしたね(二回目

 分霊爆撃で無抵抗のままぼっこぼこにされたヒュドラ可哀想。まあステータス的にもごり押しで行けた気もするけど。

 

「今のがオルクスの試練で良かったのかな? なんというか、神山もそうだったけど……ちょっと拍子抜けだね」

 

「まあ神山はともかく、こっちは全部予習済みやったしなあ。南雲にでも感謝しといたらええんちゃう?」

 

「南雲ねえ……まあいいけど。この後はどうするんだっけ?」

 

「んー……とりあえず生成魔法を手に入れたら、いっぺん南雲の方と合流する予定。なんかあいつの錬成と生成魔法が相性ええみたいでな、山ほどアーティファクト作っとるからたかりにいこ」

 

「たかりって……御麗、随分南雲と仲良くなったんだね……?」

 

「おん? なんや、やきもちか? ……まあ、数か月も分霊で付きっきりやったしな。今にも死んでまいそうなとことか、孤児院(うち)のチビども見てるような心持ちやったわ。そんなんほっとくわけにもいかんやろ」

 

「ふうん……」

 

「まあアーティファクトの事は別にしても、同じ目的のために動いとる友好戦力やからな、仲良うしといて損ないで。恵里もそうせえとまでは言わんけど、味方くらいには思っとき」

 

「御麗がそこまで言うなら仕方ないね。我慢する事にしておくよ」

 

 ……本当に大丈夫だろうか? 我慢なんて言ってる時点で若干不安になるが……まあ殺し合いになるわけでも無いだろうし、どうとでもなるだろ!

 

 

 

「外に出るの十日ぶりくらいだっけ? 随分と空気がおいしく感じるね」

 

「せやなー。一応一か月は籠れる準備してきたけど、はよ済んで良かったわ」

 

 出口のトラップ満載の洞窟の事忘れててちょっと焦ったけど、オルクスの指輪が椅子の上に復活してて助かった。さすがに攻略者を一人に限定されてたわけではなかったらしい。

 ……ん、生体反応あり。魔物、じゃないなこれ私の分霊だわ……って事は……?

 

「なんか囲まれてるみたいだけど……御麗、知り合い?」

 

「あー……んー…………うん

 

 姿も気配も感じ取れないが、私の分霊が憑いてるんだから当然丸わかりである。

 恵里にはまだ話してなかったんだよなあ。いや、精霊様になったとかわけ分からん事言えるはずないやろ。

 人間族には見つからないように大峡谷の調査を頼んであったから、放っておいても襲われたりはしないと思うが……あれ、カムが出てきた。

 

「失礼、そこの方。女性二人でこのようなところにいるとは、何か事情がおありかと思われますが、大丈夫ですかな? よければお力になりますぞ」

 

 んー? ああ、本来魔法が使えなくなるライセン大峡谷に、人間族が立ち入る事なんてありえないもんなあ。祝福のおかげで亜人族に見えなくなってるから、目的を確かめようとしにきたのか。私がかけた魔法だから私には通じんがな!

 うーん……接触されなかったらこのまま南雲のとこに向かおうと思ってたんだけど……もういいや面倒だし。

 

「え……っと。カムさんですね? 精霊様から話は聞いてます」

 

「なっ! ウシロ様から!? 何故……!」

 

「卯代様?」

 

恵里ごめん後で話すから……私は御麗と言います。ハジメさんと目的を同じくする者で、精霊様からも同じく加護を賜っています」

 

 もう……どうとでも、なれ……!

 

「ハジメ殿と同じ……? もしや、御使いと? いや、しかし……というか、この声、どこかで聞いた事があるような」

 

それは気のせいかと。こほん……所用でハジメさんとは別行動をとっていたのですが、こちらの用件が済んだので、こうして合流するために追ってきたと言うわけなのです」

 

「……なるほど。事情は理解致した。ただ、その……失礼なのだが、ハジメ殿からはミレイ殿の話を何も聞いていなくてですな……何か証明できるものはお持ちではないだろうか?」

 

 せやな。というかこいつら、半ば信じてるみたいだけど、もしウシロ様の名を騙っているのなら……! みたいな事思って(・・・)やがる。これだから狂信者は……! こっちはか弱い乙女やぞコラァ!

 

「そうですね……物証はあいにくと持っていませんが、祝福を受けた者が精霊様を介して繋がっている事はご存知ですね? ハジメさんや私のように精霊様と意思を交わす事が出来る者は、その繋がりを介して他の精霊の民の様子を知る事も出来るんです。ですので、あなた方が……いえ、シアさんがハジメさんと出会ってから今に至るまでの話を語って見せましょうか?」

 

「いえ……シアの事まで知っておられるなら、それ以上は無用となりましょう。それに、言われてみればハジメ殿と近しい気配を感じる……この度は大変失礼な事を申しました」

 

「構いません。あらかじめ私達の事を知らされていなかったんですから、仕方のない事です」

 

「感謝致します、ミレイ殿……ところで、ハジメ殿の居場所については?」

 

「ええ、大丈夫です。シアさんも元気にしているそうですよ」

 

 三人がかりで扱かれてますが元気です。

 

「おお、そうでしたか。お教えくださりありがとうございます。必要無いとは思いますが、峡谷の出口に案内はいりますかな?」

 

「いいえ、これでも御使いですので。カムさん達は引き続き調査の方をお願いします」

 

「了解致した。では、ミレイ殿にウシロ様の恩寵が在らんことを……」

 

 えなにそれ。

 

「え、ええ。あなた方にも精霊様の恩寵が在らんことを」

 

 

 

「――で、御麗。精霊様って何の事?」

 

「え、えっとな……別に私が言い始めたんちゃうんやで!? 南雲のやつが……!」

 

 かくかくしかじか。

 

「んふっ……! う、卯代様って! くふ、あははははは!」

 

「おのれ南雲……私にこのような辱めを……!」

 

 許゛ざん゛! しばらくの間、常に賢者モードにしてやる……! 魂魄魔法をなめるなよ!

 

「恵里ぃ! いつまでわろてんねん! もういくで!」

 

「あはっ、でも御麗、卯代様……! ン……っはははは!」

 

 

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