銀河帝国地上軍。
そんな名誉の陸戦隊の中でも一際優秀な隊がいた。
名はブリザード・フォース。
我らの知る未来でも彼らはとてつもない戦果を挙げた。
ある一人の将軍とそれに指揮された鋼鉄のウォーカーが反乱分子に牙を剥く。

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「全機報告を」

『ブリザード2準備よし』

『ブリザード3いつでも行けます』

『ブリザード4問題ないですぜ』

部隊長達は通信機越しでも精力に富んだ声を上げる。

何十年も戦いを共にした仲間達だ。

隊長である彼には部下達の思いが手にとる様に分かる。

「ブリザード4はウォーカー群を率いて前進、ブリザード3は支援に当たれ」

『了解!!全機行行くぜ!!』

ブリザード4とブリザード3の部隊が前進する。

「ブリザード2は支援部隊の指揮を取ってくれ、できるな?」

『当然です』

「任せる、我々は敵に回り込む、いくぞパイロット」

「イエッサー」

パイロットがレバーを引き頑丈な“ウォーカー”が一歩ずつ前進を始める。

それに続くように小型のウォーカーが足並みを合わせ前進し始める。

「全機、“ブリザード・フォース”の名に恥じぬようしっかり頼むぞ」


雪原の戦士達

名将の部隊

 

死の小艦隊。

 

それは帝国屈指の精鋭艦隊だ。

 

旗艦は[エグゼクター級スター・ドレッドノート]のネームシップである[エグゼクター]。

 

それに付き従う[インペリアルⅡ級スター・デストロイヤー]。

 

[デヴァステイター]や[アヴェンジャー]、[タイラント]など優秀な艦が揃っている。

 

そんな艦隊にインペリアル級が一隻追加されるというのだ。

 

艦隊は増援の到着を待っていた。

 

だあ彼らの小さな心配はすぐ掻き消された。

 

時間通りハイパースペースから飛び出したその艦は[ステッドファスト]。

 

同じくインペリアル級の一隻だ。

 

ある惑星で戦果を挙げたステッドファストは艦長も当然昇進しこの精鋭艦隊に回されたのだ。

 

ある注目の人物を乗せて。

 

ステッドファストは指揮官である提督とかの“ダース・ベイダー”卿に着任の挨拶をする為[ラムダ級T-4aシャトル]が発進した。

 

エグゼクター級は19kmを誇る超弩級戦艦だ。

 

これと比べると一般的なインペリアル級がとても小さく見えるだろう。

 

小型のシャトルから眺めれば尚更だ。

 

距離の感覚をあっという間に奪われてしまう。

 

「こちらシャトルT-12、着陸許可を願う」

 

『シャトルT-12、コードはステッドファストより受け取っている、2番パッドへ着陸せよ』

 

「了解した」

 

機長が操縦桿を捻りシャトルを移動させる。

 

指示通り2番パットに移動するとビーコンがシャトルに送られていた。

 

副長が席を立ち艦長ともう一人の乗客に声をかけに行く。

 

「艦長、上級大尉、間も無く着艦致します、ご準備を」

 

副長の呼ばれ2人は立ち上がった。

 

シャトルに着陸事の微弱な振動がふれわたる。

 

扉が開き2人はエグゼクターの艦内に足を踏み入れた。

 

 

 

ー ブリザード・フォース ー

 

銀河帝国地上軍の中でも屈指の精鋭部隊。

 

様々な戦いで彼らは戦果を挙げ帝国でもなのある部隊となった。

 

先ほど地上の帝国軍基地で演習を行なっていたのも彼らだ。

 

演習相手の部隊が可哀想に思えるほど一方的に蹂躙されていた。

 

「新しいブリザード・フォースのメンバーねぇ、誰だと思う?少佐」

 

ブリザード4“スターク”大佐は彼の隣にいるブリザード3“アイガー”少佐に声をかけた。

 

アイガー少佐は苦笑を浮かべ応えた。

 

「私に聞かれてもわかりませんよ、そうだ准将と将軍なら知っているんじゃないですか?」

 

「えっ?」

 

突然話を振られブリザード2“ネヴァー”准将は困惑する。

 

「私は知らんよ、やはり我らが将軍は知っているんじゃないですか?」

 

「そうだそうだ、なんで教えてくれないんですか将軍」

 

ネヴァー准将とスターク大佐に詰め寄られ彼ブリザード・フォースの指揮官“マクシミリアン・ヴィアーズ”将軍は振り返った。

 

「私も知っている情報は少ない、新しい隊員はステッドファストの地上部隊総指揮官で上級大尉…これくらいだ」

 

アイガー少佐とスターク大佐顔を見合わせ肩をすくめた。

 

将軍が足を止めると通路の扉が開く。

 

この先はエグゼクターの作戦室の一つだ。

 

これほど大型の艦ならば作戦室が複数あってもおかしくはない。

 

一行は作戦室に入った。

 

「お待ちしておりました将軍」

 

一人の士官が敬礼し4人も敬礼で返す。

 

「スーバ中尉、ご苦労」

 

ヴィアーズ将軍は若き彼にねぎらいの言葉をかけた。

 

この様に部下にも温厚で優秀な姿が彼を将軍職まで上らせた理由の一つだろう。

 

中尉は一例で返すとすぐ本題へ入った。

 

「では大尉、後は任せました」

 

彼の後ろで話を聞いていた将校が一人敬礼と共にヴィアーズ将軍の前に出た。

 

「“エンリク・プライド”上級大尉です」

 

ヴィアーズ将軍やネヴァー准将達も敬礼を返した。

 

「私が君が配属される部隊の指揮官であるマクシミリアン・ヴィアーズだ、こっちはネヴァー准将、スターク大佐、アイガー少佐」

 

ヴィアーズ将軍は手短に新しい彼の仲間達を紹介した。

 

プライド大尉は敬礼で彼らに挨拶を送った。

 

ヴィアーズ将軍も時間を短縮する為素早く次の説明に入る。

 

「君はブリザード5として早速我らとともに戦ってもらう、これを見てくれ」

 

ヴィアーズ将軍は近くに設置された投影機を起動しある惑星のホログラムを映し出した。

 

機械のスイッチを何度か押すと今度はその惑星の地表付近が映し出された。

 

「カルドア…かつて独立星系連合が現地を抑えていた、今では帝国領…であったのだが」

 

ヴィアーズ将軍が溜息に似た何かを吐き出しスイッチを押す。

 

そこには惑星の山岳地帯が映し出された。

 

スターク大佐やアイガー少佐も真剣にそのホログラムを見つめる。

 

「どうやら相当数のバトル・ドロイドと連合軍の要塞が残されてたらしい」

 

「それが何か問題で?」

 

「問題は反乱軍の一部部隊がここを帝国より先に発見し占拠しているという事だ、連中我々から盗んだ偏向シールドまで使っている」

 

山岳地帯が透け砲塔や要塞内部のイメージ図が映される。

 

大型の惑星を多い被すほどの偏向シールドがそれを包み込んだ。

 

これによりスター・デストロイヤーの軌道上爆撃では有効的な打撃を与えられなくなった。

 

「では理論上我々地上軍しか頼みの綱はないと」

 

プライド大尉は冷静に状況を読み取る。

 

将軍は静かに頷き要塞の前に帝国軍の部隊を展開した。

 

「現在、第223突撃師団、第447機甲師団を展開しているが大部隊を持ってしても要塞の突破は難航している」

 

「つまり頼みの綱は俺たちブリザード・フォースだけだと、いいねぇ燃えるじゃないか!」

 

腕を鳴らし繊維を昂らせるスターク大佐をネヴァー准将は諌める。

 

「闘志を燃やしすぎるなよ、しかし2個師団を持ってしても突破不可能とは相手は相当…」

 

「ああ、反乱軍の練度はともかく肝心の残存ドロイド軍が思ったより戦力が大きい」

 

「具体的な数は如何程で?」

 

アイガー少佐が彼に尋ねる。

 

ヴィアーズ将軍は咳払いし喉の調子を治す。

 

「バトル・ドロイドB1、B2含め2個師団ほど、またヘルファイア級やホーミング・スパイダーも戦闘中確認されたそうだ」

 

彼らに戦慄が走る。

 

恐らく規模は今までの分離主義残党軍の中でも上位の規模だ。

 

上空は帝国艦隊が封鎖しているので安心だが地上はそうはいかない。

 

かなり激戦になるだろう。

 

「そこでだ大尉、君に何か作戦はあるかね?」

 

新しく仲間に加わったプライド大尉に意見を尋ねる。

 

「友軍師団と連携を取りつつ敵部隊を引き付け、その間に機動部隊で敵司令部を叩く…などは如何でしょうか?」

 

「いい線だな、確かにこの峡谷を突破すれば敵司令部に直接打撃を与えることが出来る」

 

ヴィアーズ将軍がプライド大尉の作戦を認め彼なりに付け加えた。

 

「この地点とこの地点に砲撃部隊を配置し陽動部隊を支援する、こうすれば正面の部隊も突破がだいぶ楽になるだろう」

 

「なるほど、いいですね」

 

アイガー少佐が賛同し他の将校も頷いていた。

 

それを確認するとヴィアーズ将軍は一瞬のうちに配置を決めた。

 

「陽動部隊の指揮は私とネヴァー准将、アイガー少佐が、突撃部隊はスターク大佐とプライド大尉に任せる」

 

「了解しました」

 

「お任せください」

 

スターク大佐が優しくプライド大尉の肩を叩いた。

 

若き大尉へ彼なりに優しさを表した結果だった。

 

「あの要塞は帝国軍もまだ完璧に地形を把握した訳じゃないその為かなり厳しい戦いになるだろう」

 

敵地がわからない以上在らぬところから敵の急襲を受ける可能性もある。

 

しかし優秀なブリザード・フォースのメンバーはそれに全く怯む事はない。

 

むしろ逆に戦意を昂らせている。

 

そこでヴィアーズ将軍は戦場に出る彼らに声を掛ける。

 

「では各々頼んだぞ」

 

 

 

死の小艦隊がハイパースペースに突入する。

 

その間整備士は機体の最終チェックを行い、地上軍将校、ストームトルーパー達は最後の休息の時間を取っていた。

 

ヴィアーズ将軍も己の搭乗機であるブリザード1を眺めながら飲料レーションを口にしていた。

 

「ヴィアーズ将軍」

 

誰かが彼に声をかけた。

 

彼は聞き馴染みのある声の為わざわざ振り返る必要も無いのだがしっかり話を聞く為相手の顔を見た。

 

「どうしたネヴァー准将?」

 

生真面目そうな表情でネヴァー准将は敬礼していた。

 

ちょっとした合図を出し敬礼を降ろさせると彼はある疑問をぶつけた。

 

「将軍…今回の作戦、本当にプライド大尉まで出すおつもりですか?」

 

「何か問題でもあるのかね?」

 

「まだ連携の浅い彼とあのような激戦に出ればそこを突かれ部隊に大きな損害を喰らう可能性が…」

 

心配を打ち明ける彼をヴィアーズ将軍は宥めた。

 

副官格である彼の意見は最もであるが小さな心配事が大きな弱点にならぬ様彼は務めた。

 

「准将、プライド大尉は優秀だ、今回の作戦も彼が立てた様なものだそれに彼は若く冷静な判断も出来る、きっと我々のチームワークを理解してくれるさ」

 

「将軍がそこまで言うなら…」

 

「それに今回は彼にスターク大佐がついている」

 

「なんだかそれを聞いたら余計心配になってきましたよ…」

 

苦笑を浮かべるネヴァー准将の肩を優しく叩く。

 

「全員を信じたまえ」

 

「はい、では」

 

ネヴァー准将は納得した様子でヴィアーズ将軍と別れた。

 

ヴィアーズ将軍も彼がプライド大尉の事をより不信がらないで安心していた。

 

だがネヴァー准将がいくらここで杞憂していたとしてもさほど意味はなかっただろう。

 

何せハイパースペースを抜け出た時彼らの絆は試される事となるのだから。

 

 

 

勝利の先に

 

惑星カルドア。

 

この地では反乱分子掃討の為山岳地帯に建設された要塞を周辺地域の全地上軍を用いて攻撃していた。

 

しかし辺境の地に配属されている部隊の練度は低く派遣された2個師団でさえ攻め難い地形と残存ドロイド軍を用いた防衛により苦戦を強いられていた。

 

敵は旧共和国の重砲や[装甲型強襲用戦車/AAT]などの高火力の兵器で突撃しようとする歩兵の隊列を粉砕する。

 

塹壕を掘りAT-AT(全地形対応装甲トランスポート)や[TX-225 GAVw“オキュパイア”武闘強襲用戦車]が盾となり少しずつ進軍していたが中々戦果があがらない。

 

一番近い塹壕でも敵司令部区画からは数十キロも離れているのだ。

 

「大佐!!これ以上の塹壕は無理です!!敵の十字砲火を受けて部隊が全滅します!!」

 

ストームトルーパーのキャプテンが第223突撃師団の[シュタンハルト]大佐に危機的状況を説明する。

 

大佐自身もこれ以上の塹壕建設は無理だと理解している為苦渋の表情を作っていた。

 

「機甲師団のフェルダー少将は?」

 

「AT-ATはともかくやオキュパイアがこれ以上の十字砲火を浴びれば耐えられないと…」

 

「手詰まりか…一旦後退して作戦を練り直すぞ」

 

キャプテンは頷き塹壕の中で攻撃を耐え抜く部隊に連絡を取りに行った。

 

シュタンハルト大佐は砲撃の手を止めない山岳要塞を睨みつけた。

 

また失敗だ。

 

何度も攻勢をかけているが物量と天然の要害に阻まれ一様に敵を押さえつけられない。

 

まだ彼らは要塞の前部すら抑えられていなのだ。

 

「大佐!!」

 

「どうした中尉?」

 

「艦隊から連絡です!!増援としてブリザード・フォースが到着!!現戦線を維持されたしと!!」

 

「なんだと!?」

 

シュタンハルト大佐は中尉からエレクトロバイノキュラーを受け取ると空を見つめた。

 

そこには数十隻近くの[ゴザンティ級クルーザー]がウォーカーをぶら下げこちらに近付いていた。

 

そこでシュタンハルト大佐はある命令を出す。

 

「ブリザード・フォースの降下を援護する!敵の砲火をこちらに引き付けるのだ」

 

「はい大佐!!」

 

中尉は別の部隊に大佐の命令を伝えに行った。

 

「キャプテン聞こえているか?」

 

『どうしました大佐?』

 

「命令変更だ、今すぐ敵の砲火をこちらに集めろ」

 

『大佐、それはこちらが引き受ける!』

 

「フェルダー少将!!頼む、ブリザード・フォースを1機たりとも失わせるな!!」

 

フェルダー大佐の[アーク・フォース]がAT-ATを中心に突撃を開始する。

 

いくら高火力と言っても数十年前の骨董品の集まりがAT-ATの頑丈な装甲を打ち抜けることはない。

 

AT-ATの重ブラスター砲が唯一の危険であるターボレーザー砲を吹き飛ばす。

 

「首を狙わせるな、落ち着いて一つずつ潰すのだ!」

 

フェルダー大佐の命令は正しくウォーカーを一台も失う事なく敵のトーチカ群に打撃を与えた。

 

アーク・フォースの勇敢なる攻撃により敵はブリザード・フォースに手出し出来ず部隊の降下を許してしまった。

 

『こちらブリザード・フォースヴィアーズ将軍だ、全部隊に通達する、現時点を持って全部隊はこの作戦計画に沿って行動せよ』

 

全部隊に作戦計画が表示される。

 

塹壕に戻りその情報を確認したシュタンハルト大佐は思わず声を出してしまった。

 

「そんな無茶な…だが成功すれば…」

 

成功すれば最小限の損害で戦いを終わらせる事が出来る。

 

彼には願ってもない事だった。

 

 

 

敵の偏向シールドはある程度の速度で進む物体は簡単に通してしまう。

 

その為ブリザード・フォースの足止めにすらならなかった。

 

「ブリザード3、援護を頼む、ブリザード2はアーク・フォースと共に周辺の砲塔を破壊しろ」

 

『了解!』

 

『お任せください!!』

 

アイガー少佐のブリザード3率いる遠距離部隊が砲撃を始める。

 

まず彼らは専門の砲兵部隊を着陸させる平地を作らなければならない。

 

その為には敵の砲撃能力を削ぐ必要がある。

 

アイガー少佐はセオリー通りAT-MPマークⅢ全地形対応ミサイル・プラットフォームで遠距離から大量のミサイルを発射した。

 

またミサイルを迎撃しようとするブラスタータレットはAT-ATの中型ブラスター砲やAT-STのブラスター砲により一基残らず破壊された。

 

大量のミサイルが敵のトーチカの殆どを吹き飛ばす。

 

これにより敵の前衛の守りは崩された。

 

だが生き残った敵がミサイルを撃ち尽くしたAT-MPマークⅢを破壊しようと最後の抵抗を試みる。

 

実際AT-MPシリーズは装甲が脆く火力は強力であっても歩兵数名に敗れてしまう事例などが多々あった。

 

しかしその判断は甘かった。

 

ミサイルを撃ち尽くしたかに見えたAT-MPマークⅢを狙う歩兵達が吹き飛んだ。

 

AT-MPマークⅢの顎に取り付けられたレーザー砲が攻撃される前に敵を殲滅したのだ。

 

それに続くようにネヴァー准将のブリザード2とアーク・フォースの部隊が前進する。

 

トーチカが戦闘能力を失ったことにより険しい山道でも敵の砲火に悩まされる事がなくなった。

 

ブリザード2が先頭に立ち敵の砲撃を分厚い正面装甲で受け止める。

 

反撃と言わんばかりに顎の重ブラスター砲が放たれ要塞砲をいくつか吹き飛ばす。

 

ネヴァー准将が備え付けのバイノキュラーを取り出し狙いを付ける。

 

「あれは…旧分離主義のホーミング・スパイダー・ドロイドか…」

 

『どうします准将?』

 

ネヴァー准将は少し考え部隊に命令を出す。

 

「レイバン・フォース、全機周辺の大型ドロイドに集中砲火、我々は再び要塞に攻撃するぞ」

 

パイロットが頷きブラスター砲がまた火を吹く。

 

小型で軽快なAT-STが前進し敵のホーミング・スパイダー・ドロイドやAATに自前の連射力を叩き込んでやった。

 

旧式の装甲では耐えられず内部で小爆発を起こし機能が停止した。

 

敵も反撃に出るが身軽なAT-STはステップを踏むように躱し逆にミサイルランチャーで展開されるバトル・ドロイドの歩兵隊を殲滅した。

 

「要塞の皮を剥ぐぞ」

 

『お手伝いしますよ!!』

 

アイガー少佐のAT-ATも参戦し2台の集中砲火が要塞を襲った。

 

『将軍、間も無く第一のシールドジェネレーターを掘り起こせそうです』

 

「よくやった少佐、准将、こちらはエネルギーチャージまで後少し掛かる」

 

『その間になんとか掘り起こしますよ』

 

「うむ、ブリザード3は積荷を下ろしてAT-MPにミサイルを与えろ、ブリザード2は砲撃を続行だ」

 

『了解!!』

 

センサーの反応では敵が帝国の輸送船団を奇襲して得たジェネレーターはあの場所に設置されている。

 

分厚い山の中に隠そうと外壁を打ち破ってしまえばあとは丸裸だ。

 

ついに外壁が崩れ一部分だけ要塞の内部が顕になった。

 

『将軍砲撃を!!』

 

「ああ…」

 

彼は慎重に狙いを定める。

 

フルチャージされた重ブラスター砲が今か今かと砲撃の時を待ち続けている。

 

「目標を最大火力で撃て!!」

 

ターゲットを選択しパイロットに砲撃を命じる。

 

放たれた最大火力のブラスター弾は見事にジェネレーターに命中し大爆発を起こした。

 

発生装置の消失はシールドの消失に直結する。

 

偏向シールドが消え前衛の要塞は鉄壁の守りを失ったのだ。

 

残りは司令区画のある要塞のみ。

 

「砲撃部隊を降下させスターク大佐達の支援を」

 

前衛の要塞群は陥落した訳ではないが勤めは果たした。

 

作戦はこれでは終わらない。

 

まだ序の口だ。

 

これからプライド大尉とスターク大佐の真の活躍が始まるのだ。

 

 

 

プライド大尉はブリザード5のコックピットで手袋を弄り深呼吸する。

 

この部隊での実戦は初めてだ。

 

心を落ち着かせ少しでも部隊に貢献する。

 

かと言って自信がない訳ではない。

 

『プライド大尉、そろそろ降下するぞ』

 

「はい大佐」

 

『衝撃に備えてくれ、少し無茶をする』

 

スターク大佐は事前にアイガー少佐やネヴァー准将から“大佐は無能ではないが苦労はする”と言われた事がある。

 

早速苦労が降ってきそうだ。

 

「どう降りるんですか?」

 

『あぁ…ゴザンティでギリギリまで低空飛行してポイントについたら切り離してもらう』

 

中々にクレイジーな降り方だ。

 

だがその方が的に発見される心配も少ない。

 

ここまでシールドが後退したという事はヴィアーズ将軍の本隊が無事第一関門を突破したという事だろう。

 

ならば我々もそれに見合った活躍をしなければ。

 

『後6秒で降りる、6、5、4、3、2、1、今だ!!』

 

ゴザンティ級がAT-ATや後続のAT-STを切り離し一斉に着陸する。

 

最も殆ど地上に落とす感じに近い為衝撃は今まで以上だった。

 

だが誰にも発見されずブリザード4とブリザード5は敵のシールドを突破した。

 

『こちらブリザード4、着陸に成功した、これより任務を開始する』

 

『了解ブリザード4、しっかり頼むぞ、ブリザード5は面倒見てやってくれ』

 

『おい准将それはどういう事だぁ?はぁ…とにかくできる限り急ぐぞ大尉』

 

ネヴァー准将に揶揄われ不機嫌そうなスターク大佐だが任務を忘れず前進を始めた。

 

今回の作戦は出来る限り隠密に行われる為AT-AT2台、AT-ST4台という少数で部隊が展開されている。

 

最もサビだらけの旧兵器相手じゃ十分すぎると大佐は言っていたが。

 

だが油断はできない。

 

相手の性能はともかく物量だけはかなりのものだ。

 

敵に包囲され一斉に四方から攻撃を受ければ全滅することは必須だ。

 

その為には出来る限り早く静かに要塞の喉元まで進まなければならない。

 

幸いにもここはまだ対空砲やトーチカが建設されていない。

 

だが偵察部隊はいるようだ。

 

「大佐、4時の方向に敵です、分離主義のヘルファイア級を4機確認」

 

『了解だブリザード5』

 

「私に任せてください、大佐はできる限り火力の温存を」

 

『わかってる、任せるぞ大尉』

 

プライド大尉がバイノキュラーを取り出し敵の[IG-227ヘルファイア級ドロイド・タンク]に狙いを付ける。

 

4台のヘルファイア級は2つの車輪を巧みに使い高速で峡谷を走り抜ける。

 

このまま発見されるのも時間の問題だ。

 

早めに始末しなくては。

 

「パイロット、あの崖の上を撃てるか?」

 

「撃てますが敵はその下ですよ…?」

 

選りすぐりのエリートであるAT-ATのパイロットは首を傾げた。

 

「撃てるならいい、崖の岩を落として足を止めるぞ」

 

「なるほど!了解致しました!!」

 

パイロットは納得しプライド大尉から贈られた座標にブラスター砲を放つ。

 

まっすぐ飛んで行くブラスター弾は崖の上の岩石を吹き飛ばし地上に岩の前を降らせた。

 

攻撃力とスピードはあっても防御力はからっきしのヘルファイア級は岩石にぶつかり搭載されたドロイドが機能を停止した。

 

またある1台は車輪に岩石が挟まり大爆発を起こしてクラッシュした。

 

『見事な腕だ大尉!よし我々も一挙に前進を…』

 

『待ってください!!』

 

突如偵察に出していた“テンペスト・スカウト1”のコールサインを持つ“アーネット”中尉がスターク大佐の言葉を遮る。

 

『まずいです大佐…この先はかなり急な崖です…我々のウォーカーで突破するのはかなり危険です…』

 

『なんだと?だが危険を冒さねば…』

 

『それに連中崖の下に地雷を敷いています…仮に上手い事辿り着いても地雷網を突破するのは無理です…!』

 

スターク大佐は通信越しで苦虫を噛み潰した。

 

そこでプライド大尉はある提案をする。

 

「とにかく一旦進軍をストップして地上で落ち合いましょう」

 

『ああ…』

 

ブリザード4とブリザード5はウォーカー隊の足を止め2人と隊員達は一旦地上に降りた。

 

スターク大佐が落ち着かない様子であたりをくるくる回る。

 

「ちっ!連中め上手いことやりやがって…」

 

「崖はともかくこうなれば峡谷の突破作戦は不可能です、地雷原に誤射した場合の事を考えて砲撃は来ないでしょうが…」

 

「いやこの作戦は続行だ、せっかく大尉が考えてくれた作戦を無碍には出来ない、それにもう部隊は動いている」

 

実質第223突撃師団と第447機甲師団を率いたヴィアーズ将軍が進撃を始めている。

 

ここで司令部を潰さなければ相当苦戦するはずだ。

 

「地雷原を突破する方法を考えねば…」

 

するとどこからかモーターのような音が聞こえた。

 

2人が振り返ると塞がれたはずの分かれ道から生き残りのヘルファイア級が飛び出した。

 

トルーパー達は指揮官やウォーカーを守ろうとブラスター・ライフルを構える。

 

だが彼らの行動は杞憂に終わった。

 

岩を突破したはいいがヘルファイア級はそこで力尽き機能を停止した。

 

「野郎まだ生きてやがったか…」

 

スターク大佐が動かなくなったヘルファイア級に近づく。

 

「いつ見てもでかい車輪だ、まあドロイド制御だから多少速度でぶっ壊れても…!」

 

大佐は何かを考えついた。

 

彼はヘルファイア級の前で急に黙り出し思考を巡らせる。

 

「バースク!」

 

「はい!!」

 

部隊長のバースク上級曹長が呼ばれ敬礼と共に駆け寄る。

 

「確か部隊に何人か技師がいたな?」

 

「ええ技師兼トルーパーはいます、敵基地を制圧した時情報は少しでも早めに得たいですからね、それが何か?」

 

「“こいつ”をまた動けるようにしてはくれないか?」

 

 

 

旧連合軍秘密要塞。

 

山岳地帯を切り崩し強固な要塞に仕立て上げた。

 

また帝国軍から略奪したシールドジェネレーターを使用する事で要塞に最強の盾を備えた。

 

その為司令部は前衛が危機的な状況に陥っても平常心を保っていた。

 

「防衛ライン1にドロイドを3個中隊ほど送れ、ここで凌ぎ切れば全員で脱出できるぞ」

 

「中将、第六パトロール小隊の反応が消失しました」

 

指揮官である中将は重要な局面において些細な事を報告するこの通信士官に少し苛立ちを覚えた。

 

今はたかがパトロール隊に気にしている場合じゃない。

 

重要なのは真正面で行われている戦闘なのだ。

 

大局を理解できないとは。

 

彼はこの通信士官を心の中で少し罵る。

 

「あんな旧式放っておけ、それよりも今はライン1の防衛に集中せよ」

 

「中将、敵部隊が防衛ライン1を間も無く突破します」

 

「何?急いで部隊を送れ、残されたドロイドは全て正面の戦闘に投入せよ」

 

中将は性格の悪い笑みを浮かべる。

 

最新兵器の実力で我が物顔で銀河をのさばる帝国軍をこの旧式のドロイド軍で大打撃を与えるのだ。

 

想像しただけで快楽神経が狂いそうになる。

 

だがここに残して行くのは全て使い物にならぬであろう旧式だ。

 

新型は既に仲間に託してある。

 

愚かな支配者どもよ、とくと知るがいい。

 

貴様らの支配体制がいかに簡単に崩れるかを。

 

するとなんの脈絡もなく何処からか轟音が聞こえる。

 

分厚い要塞司令部にいる為音は小さいのだがそれでもかなりの音が響いた。

 

「なんの音だ…?」

 

「これは…要塞後方の地雷原が作動したようです」

 

「ふっ」

 

中将は鼻で笑う。

 

「愚かな帝国軍がまんまと罠に嵌まったか、構うな前衛の戦闘に集中せよ」

 

ここで中将は大きな過ちを犯した。

 

敵を甘く見た者の末路だろう。

 

彼らの喉元まで敵が迫っている事を。

 

 

 

「大佐、トルーパーの収容及び待避完了しました」

 

『よし!さていっちょぶっ飛ばすか!』

 

スターク大佐はコックピット中でスイッチを押した。

 

反応を示した先程のヘルファイア級が起動し再びその大きな車輪を回転させる。

 

走る力を取り戻したヘルファイア級は真っ直ぐ崖の方へ向かって前進する。

 

余りの速さで今にもその余力を使い宙へ飛んでいきそうだ。

 

崖を飛び越え轟音と共に着地する。

 

一瞬スターク大佐は衝撃でヘルファイア級が壊れないか心配になったがどうやら無事のようだ。

 

フラフープを2つくっつけたようなドロイド・タンクは真っ直ぐ前進する。

 

仮に崖の下に“地雷原が敷かれていようと”。

 

ついにヘルファイア級は地雷原に足を踏み入れた。

 

質量を感知し地雷原が一斉に起爆する。

 

大爆発を起こし轟音と衝撃が崖の上にいるプライド大尉やスターク大佐の方まで走る。

 

反乱軍が使用する地雷は全て連鎖式のものだ。

 

その為一つでも起爆してしまえば他の地雷も起爆する。

 

その為崖の下の心配は完全になくなった。

 

『全機、崖を降りるぞ!!』

 

「どうやって降りるつもりですか大佐」

 

『あの程度の崖、バンサでも降れるわ!!』

 

ブリザード4が前進する。

 

それに続くようにブリザード5とテンペスト・スカウト1や他のAT-STが前進する。

 

ブリザード4が崖に立つ。

 

「このまま滑り落ちるぞ、足の角度を78度に変更し固定だ!」

 

「了解!」

 

パイロットがレバーやスイッチを押す。

 

彼のAT-ATはそのまま崖を滑り落ちた。

 

物凄い衝撃が機体を襲う。

 

しかし頑丈なAT-ATはこれくらいで壊れるほどやわではない。

 

無事に崖を滑り落ちブリザード4は立ち上がる。

 

「ふぅ…いいスキーだな、ブリザード5、テンペスト・スカウト1、そっちはどうだ?」

 

スターク大佐が冗談まじりに後続機を心配する。

 

だがAT-ATのコックピットから見る限り全機無事に滑り落ちて来れたようだ。

 

「こっちもいいジャンプでしたよ大佐」

 

『全くこんな無茶するの大佐だけですよ…』

 

アーネット中尉はため息を吐く。

 

「とにかく前進しましょう、まだ遅れは取り戻せる」

 

『ああ、センサーだとあそこが司令部だ』

 

「急ぎましょう」

 

プライド大尉はパイロットにハンドサインで命令を出す。

 

2台のAT-ATはゆっくり、帝国の為に一歩一歩進んだ。

 

この強力なウォーカーは帝国の理想を具現化する為前進するのだ。

 

優秀な2人の将校を乗せて。

 

それを護衛する様にAT-STが先行する。

 

互いの弱点をカバーしつつこの強力な隊伍は進み続ける。

 

ついに彼らは司令部を射程距離内に収めた。

 

『先にミサイルで周辺の砲塔を潰すぞ』

 

「了解、この広さです、オービタルストライク用のロックオンシステムを使いましょう」

 

2台はセンサーで広範囲を索敵し敵の砲塔を隈なく探した。

 

その全てが2台によりロックオンされる。

 

プライド大尉の言った通りこのロックオンシステムはAT-ATが艦隊にオービタルストライクを要請する為にあるのだが今回は艦隊のオービタルストライクを使えない。

 

今回はその応用だ。

 

ブリザード4とブリザード5が大量のミサイルを発射する。

 

放たれたミサイルは無防備な砲塔を破壊し爆煙を上げた。

 

完璧に破壊されてはいないが機能は著しく低下するだろう。

 

『次は司令部だ、この座標に撃ちまくれ』

 

ブリザード4から座標が転送される。

 

どうやら目標はあの山だ。

 

「了解、出し惜しみせず撃ちまくれ!」

 

2台のAT-ATは顎の重ブラスター砲を放つ。

 

天然の要害と言えどこの超強力なレーザーを数発くらえばあっという間に内部を露出させた。

 

バイノキュラーで内部を除けば外壁が崩れ恐怖を感じ右往左往する反乱分子が見えた事だろう。

 

『手柄は譲るぞブリザード5、連中を吹っ飛ばせ』

 

「了解」

 

プライド大尉はなんの躊躇いもなく重ブラスター砲を発泡するよう命じた。

 

その一撃は一瞬で司令部にいた全員を原子レベルまで還元させた。

 

そこにはあの鼻に着く中将もいたのだが彼らが知る余地などなかった。

 

『前進し部隊を降下させる、バースク、ナーサックス、全員に準備させておけ』

 

要塞内部の突入に合わせてアーネット中尉率いるAT-STの群れが前進する。

 

至る所からアリのように反乱軍の歩兵やバトル・ドロイドが湧き出てくるがAT-STの敵ではない。

 

出て来たところをブラスター砲で叩かれ死に至る。

 

俊敏なこのウォーカーは歩兵がロケット弾で狙うが中々定まらない。

 

逆にブラスター弾を放たれ自分が格好の標的となってしまった。

 

AT-STが露払いをしてくれたおかげで2台のAT-ATは最も近いハンガーに部隊を展開することができた。

 

「よし行くぞ!!全隊突撃!!」

 

ナーサックス軍曹の号令と共に勇敢なトルーパー達がハンガーを制圧する。

 

「我々は輸送船を」

 

『その必要はないぞ大尉、あれを見ろ』

 

上空にはエグゼクターとインペリアル級が浮かんでいる。

 

プライド大尉は納得した。

 

逃げようとすればまさに地獄だ。

 

ここで死ぬのが連中にとって一番安らかなのだと。

 

 

 

「艦長、反乱軍の輸送船団です」

 

エグゼクターのブリッジでは現在不在の指揮官達に代わりエグゼクター艦長“ファーマス・ピエット”艦長が指揮を取っていた。

 

彼自身卓越した艦隊運用力がある為なんら問題はない。

 

むしろこれはテストだ。

 

指揮官やベイダー卿が彼に課した実戦テスト。

 

この任務を無事やり遂げればピエット艦長は真にベイダー卿に認められるのだ。

 

彼はそう思っていた。

 

「旗艦であるフリゲートはエグゼクターで抑える、後方の二隻のコルベットと輸送船はタイラントとアヴェンジャーで捕らえろ」

 

「はい艦長」

 

乗組員のゲラント中佐とセシウス少尉は足早にブリッジを後にする。

 

「艦長」

 

スーバ中尉が彼に声を掛けた。

 

「ベイダー卿より通信が入っております」

 

「今すぐ繋ぐのだ」

 

ピエット艦長はブリッジから少し離れた一角に向かった。

 

彼が直立不動のまま目の前に立つと青白いホログラムがベイダー卿の姿を表した。

 

「ベイダー卿、ヴィアーズ将軍のブリザード・フォースが無事要塞を占拠、間も無く我が艦隊も敵艦隊を拿捕いたします」

 

『よくやった艦長、連中を捕らえ必ず残りの基地の情報を吐かせるのだ』

 

「はい閣下、すでに敵艦はエグゼクターのトラクター・ビームに捕まっています、もうどうする事も出来ません」

 

『私が帰還するまでに有益な情報が出る事を期待しているぞ、艦長』

 

ベイダー卿の圧は凄まじい。

 

静かに佇むスーバ中尉でさえ若干冷や汗が出ている。

 

「はい閣下」

 

ベイダー卿との通信が切れる。

 

ピエット艦長はこうしてまたベイダー卿に粛清されずに済んだのだ。

 

このテストをパスして。

 

 

 

 




ブリザード・フォースはまた一つ勝利を重ねた。

優秀な将兵を誰一人欠かす事なく。

要塞を捨て必死に逃げようとする反乱軍の残党はシュタンハルト大佐とフェルダー少将の師団がなんとかするだろう。

とにかく彼らの勝利は揺るぎなかった。

ブリザード・フォースの各ウォーカーは要塞を抜け出た平原で落ち合った。

「よくやったぞ大佐、大尉!」

ヴィアーズ将軍が2人の英雄を褒め称える。

アイガー少佐もネヴァー准将も微笑んでいた。

「地雷があった時は少し焦りましたよ、まあ今回の主役はプライド大尉だ」

「ああ、本当によくやってくれた」

「いえ、帝国軍人として当然の職務を全うしたまでです」

生真面目な大尉は表情を崩さず敬礼した。

「とにかくエグゼクターに戻ろう、我々の戦果を報告しなければ」

「そうですね!」

ヴィアーズ将軍とアイガー少佐がゴザンティ級に向かう。

プライド大尉もそれに続きネヴァー准将とスターク大佐は後から向かった。

「なあ准将、前考えたお前と考えたあの戦術ってまだあるか?」

「少数精鋭で敵陣を撹乱しその間に打撃を与えるやつだろ?結局精鋭部隊の危険度が高くて破棄したが」

「だが今回地雷原を突破するとき考え付いたんだ、もしその精鋭を“自動操作の機体”に置き換えたらどうなるかって」

「それは…」

「シュミレーションの価値がありそうだ」

地上の英雄達5人はゆっくりと歩いて行く。

無意味に走る必要はない。

彼らにはこの僅かな時間でも互いの絆を芽生えさせより強力な部隊に成長する。

ー ブリザード・フォース ー

後に彼らを語る上で重要な“雪原での戦い”が起こるおよそ2〜3年前。

後に“忠誠大将軍”となるエンリク・プライドはこう語った。

ー ブリザード・フォースで過ごした日々は私を大きく成長させた ー

暗闇を照らす雪の戦士達の物語はこうして始まるのである。

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