【完結】男性向け同人エロゲの女主人公だけは勘弁してください! 何でもしますから!! 作:どうだか
「お疲れさま」
ポンポンと頭を撫でられ、軽い調子で労われた。おじさんはスーツにコートのままで、乱れた様子も疲れた様子も見えない。それに比べて私は、真っ裸でベッドに横たわったまま。喉はガラガラに枯れ、体はギシギシに痛む。けど、頭はいたって冷静だった。
「あ、りがとうございました」
首だけ動かして会釈する。おじさんは、私が求めたことを叶えてくれただけだ。お礼を言うのが筋だろう。めっっっちゃキツかったけど。
下着やタオルの場所を聞かれたので、引き出しの場所を伝える。どうやら、もろもろの後片付けもしてくれるらしい。立ち上がった後ろ姿を目で追う。
──おじさん、ヤバい。
しみじみと思った。
ありとあらゆる手練手管でイかされ続けた。おじさんに
なんだそのトンでもないテクニック。
最終的に、肉体の感覚と脳の受容が切り離され、体は感じているのに頭は落ち着いているという、わけわからんとこまで押し上げられた。
エッチなことしてて『うんうん。そうだね、気持ちいいね』としか思わん状態ってなに。こわすぎるんだが。
で、まだお昼すぎ。半日も経っていない。むちゃくちゃだ。
そりゃあ、エロゲの登場人物っぽい人がヤバくないわけないと思っていたけども。ここまでだとは思っていなかった。
◆
おじさんに後片付けをしてもらったあとも、私はベッドから起き上がれなかった。ギリギリまで血を抜かれて、ギリギリまでイかされたら、まあ、そうなるわな。
「さっきのを何回か繰り返したら、たいていの性感に対応できるようになるけど……」
そっか~~! 繰り返す必要があるのか~~~!!
ゆるして。
「『命を助けてもらってこれだけじゃ、釣り合ってない』か」
おじさんの胸元、赤い糸*1で縫ってある傷口からジワリと血がにじんだ。血液は生き物のように揺らめくと、宙で球形になり、私の口に飛び込んできた。
は? なんで??
するりと喉の奥に入っていく血液。舌を通り過ぎた鉄の味に、思わず目を白黒させる。
「これでよし」
ヨシじゃないが??
「いざという時、お嬢ちゃんの命を助けてくれるお守りみたいなものだよ。体に害はないから、安心してほしい」
そう言われると、ありがたくもらっておこうかな? と思ってしまう。
「ありがとうございます」
「じゃあ、忘れたころにまた来るから。またね」
わぁ~~! アフターケアもバッチリだぁ~~~!!
たすけて。
おじさんが去るのをベッドに寝ころんだまま見届けた後、私は眠りについた。というか、気を失った。