【完結】男性向け同人エロゲの女主人公だけは勘弁してください! 何でもしますから!!   作:どうだか

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第三話 ハーレムの社会的恩恵

 センパイたちからなるべく距離を取りながら、テクテクと通学路を歩く。遠目に見える”主人公”くんは、三人の”ヒロイン”ちゃんたちに囲まれつつ、騒がしく登校している。いつの間にか増えてた。

 

 ”主人公”一人に複数の”ヒロイン”──俗に言う、ハーレム。街を歩いていればチラホラ見かける光景。なので誰も気にしていない。

 

 この世界の日本、基本的には一夫一妻制なんだけど、歴史的にも法的にもハーレムが認められているんだよね。

 

 まあ、歴史上の人物がだいたいどこかの”主人公”の”ヒロイン”なんだから、歴史的にハーレムが認められてるのはさもありなん。

 

 現代でハーレムを後押ししているのは、世界的な出生率の低さ。で、一夫一妻制の夫婦より一夫多妻制の夫婦の方が出生率が高いという統計があるもんだから、そりゃ法的に認めざるを得ない。

 

「こら! 不純異性交遊は校則違反だ!!」

 

 校門の前で”主人公”くんたちが揉めている。『風紀委員長』の腕章をつけた美少女が、仁王立ちしていた。周囲のざわめきに耳を傾けると、誠実さと厳格さで有名な文武両道の美人風紀委員長だと分かった。あの人も”ヒロイン”なのか。

 

「ふふ、朝からにぎやかですね」

 

 ”主人公”くんたちを取り囲む人混みが二つに割れ、おっとりとした見た目の美少女が輪の中へ進み出た。

 

 私でも知ってる。この学園の名物生徒会長さんだ。見た目と裏腹にバイタリティに溢れており、ことあるごとにイベントやお祭りをするのが大好きなんだそうな。もちろん、会長さんも”ヒロイン”である。

 

 この二人みたいに、”ヒロイン”は突出した才能、権力、美貌を持っていることが多い。若いころから活躍している”ヒロイン”が行きつく先は、国の、世界のトップだ。

 

 テレビに出るような有名人──社長、芸能人、学者、弁護士、アスリートなどなど──は、ほとんどが”ヒロイン”。歴代の総理大臣も大統領も国家元首も、だいたいが”ヒロイン”で、どの国の政治家も半分以上が”ヒロイン”。

 

 つまり、この世界の舵取りをしているのは”ヒロイン”──女性だ。前世よりも女性が社会的に進出してる……というか、女性(ヒロイン)が社会の中心にいる。男性向けエロゲっぽい世界なのに。いや、そういう世界だからこそ、か。

 

 こうなると、女尊男卑な世界になりそうだけど、世界に羽ばたく”ヒロイン(女性)”たちが”主人公(男性)”しゅきしゅき勢なので、男尊女卑でも女尊男卑でもない世界に落ち着いている。なんて絶妙なバランス。

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