【完結】男性向け同人エロゲの女主人公だけは勘弁してください! 何でもしますから!! 作:どうだか
コツ、コツとだだっ広い廊下に自分の足音が響く。極めて憂鬱な月曜日の朝だ。また、一週間が始まってしまった。
いつでも一言一句変わらぬ授業内容。ほとんど同じクラスメイトの雑談。違うのは、友だちとの会話だけ。しかし、それもそのうちパターン化されてしまった。
俺の発言や行動で、多少のブレを生じさせることはできる。けれど、一週間が経てば、また
──俺は、同じ一週間をずっと繰り返している。
いったいどうすればいいんだ。
どうすれば、このループから抜け出すことができるんだ。
「おい、廊下の真ん中に突っ立って何してるんだよ。通行の邪魔だ」
後ろからとげとげしい声をかけられた。振り返ると、
──今回はこのパターンか。
わりと悪くない引きだと思う。場合によっては、一週間と経たずに月曜日へ戻されることもある。だが、アカヤと会うパターンはほぼ確実に日曜日まで行ける。
「ああ、いや、ボーッとしてた。悪い」
「ふん」
俺が廊下の端に移動すると、アカヤは通り過ぎることなく俺の前で立ち止まる。苛立たし気に首をかしげると、さらりとした金髪が揺れた。
「言えよ、聞くだけ聞いてやるから」
腕を組み、ふんぞり返って上から目線。どうやら話を聞いてくれるらしい。
アカヤはいいやつだ。口は悪いけど、面倒見がいい。名字から分かるように、あの御々田蒔財閥*2の御曹司なのに、『ぽっと出おんぞーし』の俺*3にも、こうやって声をかけてくれる。男友だちの中で、いちばんよく話してるんじゃなかろうか。
相談にのってくれたり、愚痴を聞いてくれたりすることに対して礼を伝えると、ふんと鼻を鳴らして「それを言う相手はオレじゃない」と言う。謙虚なのか何なのかよく分からない。ただ、信頼できることは確かだ。
だから、いつかのループでアカヤに会ったときに、この
アカヤは、こんな嘘みたいな話を笑うことなく聞いた後、「オレの方でも探ってみる」と言ってくれた。けれど、以後、そのループでアカヤに会うことはなかった。御々田蒔財閥の力をもってしても、一週間以内に調べがつかなかったということなのだろう。
──一瞬、真っ赤な光景が脳裏にフラッシュバックする。
悩み過ぎて立ちくらみでも起こしただろうか。額に手を当てながら、首を振る。
「いや、なんでもない。大丈夫だ」
「またアイツらに無茶ぶりされたんだろ」
アカヤが辟易した声で言う”アイツら”とはメイドサークルの面々のことだ。この学園でも変わり者のお嬢様たちで、サークル活動としてメイドをエンジョイしている。ひょんなことから、俺は彼女たちのご主人様になってしまった。
それ以来、ほぼ毎日、メイドサークルの活動に巻き込まれるか、メイドサークルの誰かといっしょにいた。しかし、一週間がループするようになってから、その生活も変わってしまった。
「いや、最近は顔も合わせてないくらいで……」
ループを経験して分かったことの一つ。メイドサークルの誰かに会うと、日曜日までたどり着けずにループが終わってしまうことが多い。だから、申し訳ないが、意図的に避けるようにしていた。
怪訝そうな顔でアカヤが眉をひそめる。
「昨日も、アイツらにたかられてたじゃないか。アリに群がられる角砂糖みたいだったぞ」
そう言われて、ハッと気づく。昨日──日曜日は、俺の体感時間では遠い昔のできごとだけど、アカヤからすると本当に昨日のできごとなのか。ややこしいな。
アカヤは、大きくため息をついた。懐から、きれいに折りたたまれた紙を取り出すと、俺に向かって突き出す。
「やる」
「無記名の、外出許可証……」
ここは、上流階級しか通えない全寮制の学園で、関係者の出入りすら厳しく制限されている。だから、学生用の外出許可証なんて、ちょっとやそっとじゃ発行してもらえない。しかも、
「手に入れた方法は聞くなよ。蛇の道は蛇ってやつさ」
「何も言ってないだろ」
「顔に出てた」
アカヤは踵を返すと、「じゃあな」と言って去っていった。その背中に「ありがとう」と声をかける。
俺は、まじまじと手元の外出許可証を見た。
「今週の、土曜日」
アカヤから無記名の外出許可証を譲ってもらうのは──
疑似的に選択肢を選べるようアンケートを設置しました。
どちらのルートを先に書くかというだけのアンケートです。
最終的に両方のルートを書くので、気軽にお選びください。
ちなみに、一方は”女主人公”回避ルート、もう一方は”女主人公”ルートです。
※3/23 18:00〆切
◆
3/23 18:00追記
投票を〆切いたしました!
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました~!!
アカヤから無記名の外出許可証を譲ってもらうのは――
『初めての出来事だ』
こちらのルートから書きます。
アカヤから無記名の外出許可証を譲ってもらうのは――
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初めての出来事だ
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もう何回目になるだろう