厨二病だよ黒崎くん 作:きりたん
あたしには気になる男の子がいます。
オレンジの髪をした活発な男の子。名前は黒崎一護くん。
引っ込み思案な私にはその明るさが眩しく思えて(髪の色の事じゃないよ!)いつかは仲良くなれるといいな、なんて思ってました。
そこからは徐々に仲良くなれて、普通にお話したりするようになれたのは嬉しいな。
そんな彼が変わったんです。見た目じゃなくて空気というか、雰囲気みたいなものが。
その時は変わった様子を見ても聞くことはできなかったんだけど、それを知ることになるのに時間はかかりませんでした。
そして黒崎くんの事を知る機会とあたしが力に目覚める機会は一緒にやってきました。
きっかけは虚となってしまった兄に襲われた時でした。
最後にはお兄ちゃんともお別れすることになっちゃって悲しかったけど、この力であたしがみんなを守れるようにがんばる事にしました。
だから安心して見ててね、お兄ちゃん!
ちゃんと自分の力を使えるようになったのは、たつきちゃんを助ける時でした。
そこから茶渡くんと一緒に浦原さんから死神や虚というものを知らされて、茶渡くんと一緒に夜一さんに相手をしてもらい特訓したりしていました。
でも夜一さんはとっても強いんです。黒崎くんのように刀を使うわけではなく、素手で戦うのが得意なんだと言っていました。
しかもとっても素早くて、本気を出されると見えないので手加減してくれても敵わないくらいでした。
でもこのまま続けていてもこれじゃダメだと思ったのか、夜一さんは目の前で動かずにただ構えるだけの姿勢になっていました。
手を斜め上と斜め下に広げた姿勢で待ち構えている夜一さん。なにかあるのかと警戒していると、夜一さんから声をかけられました。
「ふむ、このまま特訓してやってもよいが、少し儂の遊びに付き合ってもらおう」
「遊び…ですか?」
「うむ。一護からな、この構えから3つの動作を同時に行うという返しの奥義を教えてもらったのじゃ。力よりもスピードが不可欠らしくて、儂ならできるかと問われたのでせっかくだからお前たちで試すことにした」
「黒崎くんから…」
「なんでも、名を「天地魔闘の構え」というらしいんじゃが、武器を持たず徒手でしか使えないらしくてな。聞いてみれば儂にピッタリではないか」
本来は持ち前のスピードを生かして相手をかき回すらしいんだけど、当然相手だってそんなことはわかっているだろうから、何か対策はないかと考えていたらしいんです。
そこに黒崎くんが「こういう奥義を聞いたんだけど、オレじゃ戦い方が違いすぎて使えねぇし、もしかしたら夜一さん使えるんじゃないか?」ということでした。
ちなみにこの奥義の解号(?)は「天よ叫べ!地よ唸れ!さぁ刮目せよ!」らしいです。
夜一さんがどんな相手を想定しているのかわからないけど、見えないくらい早い夜一さんでも更に先を目指してるなんて、あたしの先はまだまだ長そうです。
というか、黒崎くんはどこでそんな奥義なんて聞いてきたんだろう?
夜一さんが知らないくらいだから浦原さんだって知らないだろうし、やっぱり朽木さんなのかな…
あたしはまだ黒崎くんの隣で一緒に戦うところまで辿り着けていないから、奥義なんてすごいものを教えることのできる朽木さんがちょっぴり羨ましいです。
朽木さんが拐われてしまいました。…正確に言うなら連れ戻されたのかな。
黒崎くんは尸魂界っていうところに乗り込んで助けるって言ってるので、まだ非力なあたしだけど頑張って一緒に朽木さんを助けたいと思います。
でも、連れ去られた
浦原さんから今のままじゃダメだって言われちゃったのでとにかくもっと強くならないとね!
そこからたまにですが、黒崎くんが独り言を呟くようになりました。
聞いてみても「いや、大丈夫だ。これはオレが考えないといけないことだから」と具体的な事は教えてくれませんでした。
親友のたつきちゃんにも相談したんだけど、返ってきた答えは「見守ってあげなさい」とか「そのうち元に戻るよ」とかでした。
朽木さんじゃないから頼りないかもしれないけどあたしにも相談とかしてくれないかなぁ。
黒崎くんが剣の特訓をしています。
「『月を見るたび思い出せ!』…いや『オレが
あれは何をしてるところなんだろう?
「黒崎くん、今は何をしているの?」
「あぁ、井上か。今のは(自分を)高めるための言葉だな。戦う前にこれがあるのとないのとじゃ大違いだしな」
「なるほど!(自分の力を)高めるための言葉だったんだね。そういえば私も(刀の力を開放する解号だっけ?)聞いたことがあるよ」
「それだな。なかなか(自分のテンションを)高める言葉に行き着かなくてな。ちょっと(あいつに教えてもらった言葉を)考えてた」
「そっか。(解号を考えるのって)結構難しいんだね。早く(斬魄刀の力を)開放できるようになるといいね」
「だな!(カッコイイ決めセリフを言って)ルキアを助けるためにも精進あるのみだ!」
黒崎くんは自分の刀を日本刀の形で使う時と、大きな刀にして使う時とで戦い方を変えているみたいです。
日本刀の時は抜刀術?っていう鞘から抜き放つ戦い方をよくしています。
これも教えてもらったんですが、この戦い方は抜刀斎って人の戦い方らしいです。
抜刀術を極めた事で大勢の敵が相手でも1人で打ち破る事ができるすごい人なんだって。
あたしも負けないように、隣で一緒に戦えるようにがんばらないと!
なんと!黒崎くんからあたしの戦い方についてもアドバイスをもらいました。
なんでも、いつも黒崎くんにアドバイスをしてくれる人みたいで、自分では考えつかないような技や特訓などを教えてもらっているそうです。
そっか、アドバイスもらってるのは朽木さんじゃなかったんだ…
それを聞いたあたしはちょっとだけ安心しちゃいました。
でもそうなると一体誰なんだろう?黒崎くんに戦い方や技を教えられる人って他にいたかな?
余計な心配をしている間に話は続き、そんなアドバイスをくれる知人さんにあたしの戦い方のアドバイスももらってくれたらしいんです!
その知人さんが言うには「事象を拒絶できるんだったら最後は虚構だね、現実を虚構にする事ができればすべてを
現実を虚構ってどうすればいいんだろう?でもあたしの力はそれに近いかもと言っていたので努力あるのみよ!がんばれあたし!
尸魂界では瀞霊廷に突入するときに黒崎くんとはぐれてしまい、石田くんと一緒に行動していました。
そこから剣八さんややちるちゃんと一緒に行動して、石田くんや茶渡くんを助けたりもしました。
最後は藍染さんっていう死神さんたちが裏切って朽木さんから何かを取り出していました。
大怪我していた黒崎くんを治療して治すことはできたけど、やっぱりまだあたしにできるのは「拒絶」までです。
どうやったら「現実を虚構にする」ことができるんだろう…
あたしたちが瀞霊廷に乗り込んだことは藍染さんたちのおかげ(?)で不問となりました。
帰る前に黒崎くんは赤い髪の大きな男の人たちから「あの技や戦い方はどういうものなのか?」と聞かれていました。
どうやらこの尸魂界というところでも見たことのない剣術のようです。
そんな技や戦い方を知っている黒崎くんを見るとあたしまで嬉しくなってきちゃうな。
でも、黒崎くんは面倒になったのか「後は全部ルキアが知ってるからルキアに聞いてくれ!」と言って帰ろうとしました。
やっぱり朽木さんとは名前で呼び合っているし、戦い方も同じ刀を使うから通じるものがあるのかな…
あの「飛天御剣流」ってあたしにも使えないかな?
あ、朽木さんが綺麗な女の人に詳しく聞かれてる。笑顔なのになんか怖い…
朽木さんは知らないって言ってるけど、あたし知ってるんだよ。
黒崎くんから朽木さんもいろいろとアドバイスもらってるのを…
黒崎くんは知人さんから教えてもらった事ばっかりだって言ってるけど、朽木さんじゃなくて浦原さんたちでもなかったらもう誰も思いつかない。
もしかしたら黒崎くんはすごい家柄で、実は代々剣術や武術を磨いてきたやんごとない身分なのかもしれない。
それに剣術の技とかだけじゃなくてあたしや夜一さんにもアドバイスできるくらい色んな事を知っているんだから、知識だって長生きしてる死神さんたちよりあるのかも!
そんなすごい黒崎くんの隣って実はすっごく遠いんじゃないかな…
現世に戻ってきてしばらくして、破面っていう人たちが襲ってきました。
おっきい人からの攻撃は避けることができたのですが、避けられた事によって怒り出したのかすごい攻撃の嵐に襲われてしまいました。
なんとか茶渡くんが耐えていてくれたのですが、耐えきれず負傷してしまい、気を取られたあたしも同じく怪我をさせられてしまいました。
すぐに治療して命に別状はなかったのですが、その結果浦原さんから戦いに向いてないと言われちゃいました…
でもまだあたしは諦めないもん!
ずっと目標にしてきた「虚構」の手応えはちょっとだけあるんだから、きっとあたしも力になれるはず!
朽木さんから一緒に特訓しないかと誘われたので渡りに船と二つ返事で了承しました。
あたしには使える武器もないし、盾舜六花での戦い方がメインだけど「能力は使い方次第」だって言ってたしまだまだこれからだもんね。
そしていつも通り特訓が終わって送ってもらってたんだけど、そこで敵に襲われてしまいました。
送ってくれていた死神さんを人質にされ、虚圏というところに一緒に来いとの事でした。
あたしは一緒に行くという選択肢しかなかったのですが、ここで破面の人から「1人だけ別れを告げさせてやる」との言葉を聞いて閃いたんです。
そう!今度はあたしが囚われのお姫様ポジションだということに!
前に連れ去られた朽木さんをちょっと羨ましいって思ってたのを神様が見てて「今度は織姫の番だよ」って言ってくれてるのかもしれないです。
ありがとう神様!
あたしは現世で黒崎くんの元へ向かい、眠る彼の怪我を治療して別れを告げます。
「ふふ、今度はあたしがお姫様だからね。ちゃんと迎えに来てね」
ちゃんとあたしがいたことをわかってもらう為に髪の毛を数本落としておいて、ついでによく使っていた香水も振りかけておきます。
これであたしがここにいて、連れ去られたことはすぐにわかるでしょう。
ちゃんと証拠を残した後に破面の彼、ウルキオラくんと一緒に虚圏に向かいました。
藍染さんにご挨拶して、力が見たいというのでグリムジョーさんを治していきます。
なんか小さな女の子がいじめてきましたが、確かに囚われのお姫様が元気いっぱいだったらおかしいもんね!
ちょっとくらい弱ってるほうが再会した時にムードが出るって、この子たちよく知ってるね!
あれ?グリムジョーさん?え、治療のお礼に助けてくれるの?
でもあたし
えっ、黒崎くんのところに連れて行ってくるんだ。
ちょっと思ってたシチュエーションと違うけど、あんまり待たせるのも悪いから行ったほうがいいよね?
グリムジョーさんは黒崎くんと万全で戦いたいからあたしに治療させたかったみたいです。
あたしはちゃんと助けに来てくれた
「黒崎くん…その、大丈夫?」
「あぁ、どうやらオレの中に封印されていた
「どういうこと?黒崎くんは全部わかってたの?」
「あぁ、何が起こったのかは覚えてねぇし、オレも前に聞いただけの話だったんだがな。コレは左腕とか片目とかによく封印されてるらしい。いや、オレの場合はいるのも知ってたし魂に封じられていたみたいだが、時々暴れて封印を解こうとしたり、
黒崎くんはさっきの状態になる事がわかってたんだ…
そんな大きな力を封印されてるなんて、あたしにもそんな力があったらよかったのに。
その力があるのは黒崎くんだけで、あたしや茶渡くんとかにも封印された力はないみたい。
でもどうして左腕とか片目なんだろう?何か理由でもあるのかな。
治療が終わった黒崎くんはすぐに現世へと向かうそうです。
藍染さんがそっちにいるから倒さないとたつきちゃんたちが危ないそうです。
ふふ、世界を救うために戦うなんて物語の勇者みたいだよね。
黒崎くんはみんなの期待を背負って無事藍染さんを倒してくれました。
お疲れさま、黒崎くん。
全身全霊の一撃、すごかったよ。あたしは見てないけど。
でもわかるの。世界の命運を賭けた藍染さんとの死闘、きっと黒崎くん以外の誰にもできない事だよね。
浦原さんも言ってたよ。黒崎くんが邪眼の力を開放して倒したんだって。
それが黒崎くんの言ってた封印されている力なのかな?
いつかあたしにも教えてね。
そこからは黒崎くんも力が使えないから普通の高校生として暮らしていました。
あたしは黒崎くんの代わりにみんなを守れるように特訓しながら石田くんや茶渡くんとたまに現れる虚退治とかしていました。
黒崎くんは表面上は元気にいつも通りって感じだったんだけど、やっぱり死神の力がなくなったからか、どこか落ち込んでいるような感じでした。
ある時、いつも通り学校が終わり黒崎くんと帰ろうかと思っていたところに、1人の男子生徒が黒崎くんに話しかけていました。
あたしはほとんど話したことないし、黒崎くんと話してるところも見たことがないと思うんだけど、黒崎くんはそんな彼に何か相談するようでした。
なんで!?相談するならあたしがいるよ!落ち込んでるならあたしが慰めてあげるよ!?
できれば一緒に話を聞いてみたかったのでチラチラと様子を伺いながら待っていたのですが、黒崎くんから「わりぃ井上、先に帰っててくれ」と言われてしまいました。
どうもあたしがいたら話しにくいようだったので大人しく家に帰ります。
あの男の子は誰だったんだろう?そんなに黒崎くんと仲良かったっけ?
思い返してみても話してるところを思い出せないから接点が見当たらないんだよね。
「黒崎くん最近変わったね。前までは気落ちしてたけど、今は違って見えるよ」
「あぁ、ちょっと話を聞いてもらってな。今は焦らずに仲間を信じて待つ時なんだってよ。それに藍染を倒して終わりってわけでもなさそうだし、何も考えずに焦るんじゃなくて自分にできることを考えるようにしたんだ」
「そっか、それってあの男の子に相談したの?」
「そうだな。あいつには色々と世話になってるよ」
うーん、やっぱり男の子同士のほうが話しやすいのかな?
でも茶渡くんや石田くんにはそういう相談してないから、たまたまなのかな?
あたしにもいつか相談してね!
黒崎くんが力を取り戻そうと、銀城さんっていう人と修行をしているそうです。
あたしにも修行の際の治療をしてほしいと言ってきました。
そこから何度かお手伝いをして、気がついたらケーキ屋さんでアルバイトをしていました。
何が起きたのかよくわからないけど、黒崎くんや浦原さんたちが活躍したとの事でした。
朽木さんたちも助けに来てくれたようです。
黒崎くんは「仲間や
できればその仲間の中にあたしも入りたかったけど、悔やんでいても仕方ありません。
次こそはあたしもみんなの力になれるように頑張ればいいんだから!
ユーハバッハさんとの戦いは熾烈なものでした。戦いのきっかけはネルちゃんが助けを求めてきたから。
滅却師という石田くんと同じ種族(?)の人たちが虚圏を襲撃してきたらしいです。
そこから滅却師たちとの戦いが始まりました。
最後は陛下と呼ばれているユーハバッハさんとの戦いです。
いつもなら見守るだけだけど、あたしは今黒崎くんの隣で一緒に戦ってる!
未来の改変?ならあたしは改変された未来を
できるかわからないけどね!
そう、知らないなら教えてあげる。
え?最後はみんなの力を
じゃあ、あたしは今度こそちゃんと見守っているね!
言ってくれたらいつでも最終奥義撃てるように準備だけしておくからね!
あ、石田くんがなんか鏃をユーハバッハさんに刺したみたい。
黒崎くんの声が聞こえる。
どんな夜にも必ず終わりは来る。闇が解け、朝が世界に満ちるもの。人それを…黎明という!
それが黒崎くんの完成された解号ってやつなんだね!
無事ユーハバッハさんも倒したし、これでまた世界を救っちゃったね!