ユーナの鍛錬35日目。公国に設置したダンジョンで演習及び、難易度設定である。アイリスはナナの元で家事を勉強中である。
「師匠、食べ物主体がいいです」
と、ユーナ。娘達の言う食べ物とは、肉の旨いヤツラのことで、オークならハイオーク以上の上位種、ミノタウロス、ケンタウロスはキング、クィーンなどである。そんなの階層の浅いうちからは出せないだろうよ。一般の冒険者達であれば、最初に出会うヤツで終わりである。
「上位種は5階層以上からだ。浅い層は一般の冒険者枠だよ」
ゴブリン、コボルト、スライムとかだな。因みに、ここのスライムはスライムは難敵種である。攻撃力は無いが、剣で斬れない。体内にある核を一撃で刺すか、弱点属性の魔法で仕留めるかである。まぁ、正しい対処法は7匹以下ならスルーが一番である。8匹になると合体をし種族階位が1つ上がるが、HPは増大するものの、剣で斬れるようになる。中には治癒持ちがいるので、注意は必要であるけど。
「師匠、海とか川のエリアも欲しいなぁ」
とはルナ。テンタクルと呼ばれる大ダコ、クラーケンと呼ばれる大イカ、巨大な魚類であるマグロ、カツオ、巨大な貝であるホタテ、アワビを欲しているようだ。
「それなら、平原エリアもいいなぁ。キングボアと、コカトリスとか」
様々な意見が出てくる。全部採用するか。地球で仕入れるより手軽だし。
そうだ!愚王の国の地下にも広げて、広大な海もいいなぁ。嫌がらせなので、愚王の国からは入れないようにする。
---アノン---
勇者が帰ってきたが、勇者装備を全ロストだと言う。勇者装備は、勇者が召喚された時にだけ、勇者と共に現れるのだ。そして、先代王が亡くなった日、召喚陣も破壊され、もう二度と勇者を召喚できなくなっていた。
どうする?人類最強火力のルナを探し出すか?だが、彼女の父親のえん罪を晴らさないと、手を貸してはくれないだろう。えん罪の内容が問題である。一切記録に残っていなかったのだ。そもそも彼女の父親の名前すら知らない。どうするか…
賢者マリンを宰相に、勇者リュートを騎士団長に任命した為、動ける人間がいないのも問題である。
「アノン、グランデ公国へ相談してみるのはどう?」
マリンにアドバイスをされたが、
「この国の方針に従えず、独立したんだぞ。協力を得られると思うか?」
グランデ公爵は、知らない人物では無いが、先代の王と意見の食い違いをし、独立したそうだ。勇者パーティーが凱旋する前のことである。
「王族に連なる娘を嫁がせるのは?」
マリンが次案を提示してきた。
「妾、側室は取らないそうだ。以前に、提案して、『バカにするな!』って、蹴ったそうだよ」
公王も、息子達も本妻がすでにいるそうだ。
「孫ならまだ許嫁がいないだろ?使えない勇者を出すのも手だぞ」
とリュート。
「それもダメだ。冒険者ギルド本部のグランドマスターは、公爵の息子で、既に女勇者のダメさを知っている」
何よりも、ギルド本部所属のパーティーに救出されたのだ。
「手詰まりか…」