俺の戦争   作:Kasuya

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ほぼ初投稿なんでいろいろと拙いです。ご了承ください。


通過儀礼

「貴様は何者だ!」

 

「ウォールローゼ南区、ラガコ村出身! コニー・スプリンガーです!」

 

「逆だ‥コニー・スプリンガー」

 

「‥‥!!」

 

見知らぬ坊主頭が教官から吊るされる。

いや、バカすぎんだろ。‥‥なんかてるてる坊主みてぇーだな。

なんで「え!?」みたいな顔してんのかしらねぇけど、右と左間違えんなんて6歳児くらいのもんだろ。

 

まぁあいつがしぼられてる間はリラックスできるから全然有難いけど。

 

ってか‥‥

 

 

「お前は‥‥なにしてんだ??」

 

「????」

 

「いや、??じゃねえよ。それ俺の感想。何食ってんだって聞いてんだよ!」

 

「‥?蒸した芋ですが。」

 

「いや‥そうじゃなくさ!?」

 

 

あ、こいつ話が通じねぇ奴だ。話しかけなきゃよかった。

隣でムシャムシャ芋を食ってるもんだから気になっちまった。この女、どうゆう人生送ってたらこんなに図太く育つんだよ‥。

 

この通過儀礼、(つっても茶番みてぇなもんだけど)、一応教官と初顔合わせの日にはここまではっちゃけた行動は普通出来ねぇ。

 

コイツ‥マジモンの馬鹿だ。

 

「なんか‥すげぇな、お前。」

 

「?‥ありがとうございます。」

 

首を傾げてとぼけてる姿が妙に絵になっててムカつくな‥!

 

やべぇ‥‥初対面で「お、隣の子けっこう可愛いじゃねぇか‥!!」とか思ってた10分前の俺をぶん殴りてぇ!

 

 

 

「‥おい貴様‥‥何をやっている‥?」

 

あ、見つかった。

 

「!?‥モグ‥モグ?」

 

いやお前だよ、お前しかいねぇだろ。

 

「‥‥‥カフッ」

 

おい??なんで今食べた!?

 

「貴様だ!貴様!!何者なんだ貴様は!!」

 

「!!‥‥ゴクッウォールローゼ南区、ダウパー村出身サシャ・ブラウスです!」

 

「サシャ・ブラウス‥貴様が右手に持っているものは何だ‥?」

 

「蒸した芋です!!調理場に頃合いな物があったので、つい!」

 

「貴様‥!盗んだのか‥。」

 

嘘だろオイ。何て開き直り方してんの!?

てか横目でチラチラみんじゃねぇ!俺に飛び火ひたらどーすんだよ!?

大人しく教官に絞られやがれ!!

 

 

「何故だ‥何故今芋を食べ出した‥??」

 

「冷めてしまっては‥元も子もないので。今食べるべきだと判断しました。」

 

「‥‥いや、わからないな。何故貴様は芋を食べた‥?」

 

「‥‥‥?????それは何故人は芋を食べるかという質問でしょうか?」

 

 

‥‥本当にすげぇなコイツ。

こんだけ噛み合ってない会話見たことねぇよ‥。

前の列の奴ら振り返ってガン見してるし。初日からこんな目立ち方する奴いるんだな。

 

「‥‥‥チッ。‥‥‥‥‥半分‥どうぞ。」

 

「半‥分‥‥?」

 

 

思いっきり舌打ちしてたが、芋女が卑しい笑顔で芋を三分の一程教官に差し出す。

あー完全に教官ブチギレしてるよ‥。

 

 

「‥サシャ・ブラウス、死ぬ寸前まで走り続けろ‥。」

 

「‥‥‥へ!?」

 

「加えて、今晩は飯抜きとする‥。」

 

「ええ!!!!??」

 

 

いや、そっちの方がダメージでかいの!?

芋女は飯抜きがよっぽどショックだったのか、その場でヘナヘナとへたり込んでいる。

どんだけ飯に執着してんだよ‥。

 

「うおっ!?」

 

「おい、隣の貴様は何者なんだっ!」

 

やべぇ、完全に油断してた!

俺の両方に手を回してブチギレしてるハゲ教官が怒鳴ってくる。

想定してなかった展開に変な声が出ちまったが、速やかに姿勢を直して、返答する。

 

「ウォール・マリア東区ユトゲン区出身、リン・ブライテンです!」

 

「そうか。リン・ブライテン‥‥貴様は何しにここに来た‥?」

 

 

 

 

「調査兵団に入って、ウォール・マリア領を奪還するためです!!」

 

サシャの時以上に、周りの訓練兵の視線が集まっているのがわかる。

シガンシナ区の壁が超大型に破られて以来、人類は巨人に捕食され続けてきた。

 

その生々しい体験を幼少期にした他の訓練兵からしたら俺は狂人にしか見えないのだろう。

 

その「彼ら」の気持ちもよくわかる。

だが、俺の任務は壁内人類を滅亡から救うことにある。

人類の矛たる調査兵団への潜入は必須だ。

そのために俺は壁内に来た。

 

「人類の矛となり、巨人にこれ以上人を殺させない為に!俺はここに来ました!!」

 

これは全く嘘ではない。これだけが目的ではないにしろ、俺の究極的な目標である。

この教官には嘘がつけそうにない。豊富な人生経験のある人物には嘘は見抜かれてしまうものだ。

 

 

だから下手に嘘の理由を吐くより、これぐらいの方が‥‥

 

 

「そうか‥それは素晴らしいなぁブライテン!!」

 

 

 

 

 

 

 

「ならば今から貴様もブラウスと一緒に走ってもらおう!巨人の餌にならないための訓練だ!!」

 

 

 

 

「「え??」」

 




感想古事記
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