幻想郷という世界を構築するために必要な結界...
博麗大結界の構築が完了し半月という年月が経過する...
幻想郷という世界のことは全ての妖怪に知れ渡り賛否両論の意見が飛び交い各地域で争いが起こり始めている...
そして反対派の妖怪は新たなことに着手しようとしていた
打倒...結界の構築の阻止!!
と...
事態の緊急性を危惧した八雲紫は賛成派の妖怪・協力者である大神家を招集し事態の収束を図ろうとした...
妖怪の最後の楽園を作るための最後の大仕事を...
side紫
...やはりこの事態が起こってしまったわ
私は大結界を安定させるため、式神である藍と煌炉共に小高い山の上にある博麗神社の境内にスキマをつなげる...
すでに境内には賛成派の妖怪と結界を安定させるために必要な人間である博麗の巫女がすでに来ていた...
私たちの登場に博麗の巫女は私を怪訝そうな顔で見つめる...
「貴様か...紫...」
「あ...あら...いきなり何?」
「見ろこのザマをな」
巫女が指差す方向にはこの神社に向かっている反対派の妖怪達の姿が見える...
「やっぱりね...」
「いい迷惑だ...今日は久しぶりにのんびりするつもりだったのだが?」
彼女は不機嫌そうに今度は藍と煌炉を眺める...
巫女に見られている彼女達は首をひねる
「何だ?人間?」
「私たちの顔に何かついているのか?」
「...九尾の式神が2体か...集めるのに苦労したんじゃないのか?紫」
「ええ...それなりに」
「ほう...ざっと都を騒がした妖怪こと玉藻前・退治屋大神の一族といったところか...」
巫女がしげしげと見ると藍は退き、煌炉は口を三日月のように歪ませ笑う...
仮面をつけているから全体の表情が分からないけど口が丸見えだから...現在の彼女は私と戦う時並に笑みを浮かべているのだろう...
「...鋭いな人の割には」
「私は博麗の巫女だ...大神のことぐらいは知っている...それに貴様には妙な力を感じる」
「妙な力?」
「分からんが何かの防壁のような力を纏っているな...だが貴様のは完全ではないみたいだ...」
恐らく大神の遮断能力だと思うけど...
完璧ではない?どういうこと?
巫女は煌炉から退いて辺りを見回す...
「他の大神はどうした?聞いた話だとこいつ合わせて6人らしいが?」
「遅れているみたいね...」
反対派の妖怪が押し寄せている中彼女たちの遅刻はマズイわ
もう少しでこの神社に来てしまう...
「まさか...来ない気か!?」
藍が言うが煌炉は首を横に振る...
「それは無い...約束はかならず守る」
藍が反論しようとすると鳥居の前に5つ術陣が出現し中から誰かが出てくる...
「...おまたせ...大神家助太刀に来たよ」
大神家当主である暦がまず現れ、次に他の華楠・境奈・銖理・潤香がそれぞれ境内の地を踏む...
良かった...
ギリギリだったけど来てくれたわ...
「ギリギリね...暦」
「皆をまとめるのに時間がかかってね...仕事はするよ」
暦は巫女の方を見る...
巫女は暦を観察するように眺めた後彼女に近づく
「貴様が大神の主か...他の者と比べて格が違うみたいだな...」
「それはどうも...貴女は?」
巫女は自慢の黒髪を撫でながら相も変わらず高圧的な態度で話を続けていく
「私は博麗の巫女...巫女とでも呼んでくれ...」
「私は名前が聞きたかったんだけど...」
暦は無理に笑みを浮かべるが以前と比べて引きつっている...
「名などとうの昔に捨てたさ...故に名乗ることもない...」
巫女は更に暦を観察する
「何か?」
「...他の者と格は違うみたいだが弱いな...神に近い存在と聞いていたが?」
「あ?」
銖理が睨むが暦は制する
「それは失礼...少し失敗をしてしまってね」
暦は無理に笑うが自身の長い白い髪は妖気を帯びて浮き始めている...
「失敗か...少し残念だ...今の貴様なぞ赤子の手を捻るよりたやすい...神というより幼子だ...」
「ちょっと!!博麗!!さっきから何なの!?」
私は彼女と暦の前に立つ...
どうしたの急に!?
暦の神経を逆なでさせるような話し方をして!!
「...」
当の暦は俯いて肩を震わせている...
そして...
ぴきっ...
「...私を怒らせて楽しいか?人の子よ!!」
暦が激昂し彼女の体から妖気が放出される
見た目は小さな女の子なのに!背後には巨大な狐の影が蠢いている...
これが彼女の本性?
普段は軽い感じの彼女がここまで怒るとは!!
周りの娘たちも味方の妖怪たちも暦から距離を取り始める...
「...ほう?」
「たかが十数年程度しか生きてない若者がっ!神である私を愚弄するか!!」
暦の体が浮き上がり妖気が更に放出される!!
そして狐のオーラが巫女の体を包み込んでいく!!
「...」
だが彼女は体が侵蝕されているというのに守りもせずオーラを眺めている...
これから戦いだというのに!!
「ふ...くく...あはははは!!」
「!?」
急に巫女は笑い始める...
そんな彼女に暦も呆気にとられたのか彼女の不気味なオーラも薄れ始め、博麗の巫女の体は解放される...
「...何がおかしい?人の子よ」
「くく...すまない...幼子と思っていたが実力は本物のようだ...これでなら背中を預けられる...」
「...は?」
巫女は暦に近づき頭を撫でる...
その光景に他の娘たちも呆気にとられている...
「何のつもり?」
「何って貴様の事を試させてもらっただけだよ...今日初めて会った者に背中を任せられるか?相手の事が分からないのにそれはできん...」
巫女は暦に指をさす
「それに今の貴様には初見で分かるくらい心が乱れている!そんな者が戦争をしてみろ!あっという間に戦死するぞ!」
「!」
巫女の言葉に暦は目を見開く...
「私は只味方の死を見たくないだけ...只それだけだ...紫そろそろ出陣するべきだと思うが?」
「え?」
巫女の言葉に私は妖怪達の方を見る...
もう神社の真ん前まで迫っている...
何てこと...出撃準備ができてないのに!!
「無駄話が過ぎたか?」
「...無駄ではないと思う」
巫女の言葉に暦がぼそっとつぶやく...
私は急いで号令を出す
「っ!楽園のための最後の戦いよ!!皆!戦うわよ!!」
(((オー!!!!!!!)))
私の号令と共に妖怪達は走りだし反対派の迎撃に向かう...
そして暦は娘たちに指示をする
「...行くよ皆」
娘たちは黙ってその場から消える...
それを見た巫女は満足そうに伸びをし階段を下りていく
「さて...私も暴れるか」
そして残ったのは私と藍・煌炉のみ
「行くわよ2人とも...夢のため楽園のための最後の試練よ!」
「はい!」
「分かっている...」
煌炉は待ちきれなかったかのように迎撃に移る
「行くか」
「待て!煌炉!!」
藍も煌炉の後をついていく...
少し藍の気持ちがぶれているかもしれないけどとりあえずはこれで良い...
残りは誰ひとりの犠牲も出さずにこの戦いを終えることのみよ...
「最後の戦いよ...失敗はできないわ...」
というわけでこんな感じです
よく分からなかったら質問どうぞ
ではこれにて