幻想郷の創造により反対派の妖怪と新たな戦い幕を開く...
その名は博麗結界大戦争...
紫は式神である藍・煌炉の他に賛成派の妖怪+博麗の巫女+大神家を加えてその戦いに挑むのであった...
妖怪と大神家と博麗の巫女が奮闘している中...
藍・煌炉の式神組は戦闘が始まって半刻が経過したときに不協和音が出始めていた...
side藍
「これで30人目!!」
私は式神が敵に止めを刺したことを確認し新たな妖怪に戦いを挑む...
今のところ煌炉の奴よりは役に立っている!!
奴め...調子でも悪いのか火炎弾による攻撃しか行っていない!
妖怪討伐人数もそこまで伸びていないし...これなら!!
「藍!前に出過ぎだ!気をつけろ!!」
煌炉が後ろで叫ぶ...
奴め私より役にたっていないことに焦っているみたいだ!!
馬鹿が...
お前より私の方が優れているのは当然だ!!
「うるさい!お前は自分の仕事をしろ!!」
「...」
奴は私の言葉に口を紡ぐ...
そして私は更に戦場の奥へ進行する...
進行の中他の大神家を見ると全員死んだ目をしている...
「...」
前戦った銖理ですら...淡々と仕事をこなしており気迫がない...
他の華楠・境奈・潤香を見ても同じだ...
主である暦は小さいながらも妖怪を撃墜しているが...
以前と比べると大人しい気がする...
この勝利の先には楽園への未来なのに...
一体どうしたというのだろうか?
まぁ...私には関係のないことだ
私は更に10人討伐し先へ進んでいく...
side煌炉
「...マズイ」
藍の奴前に出過ぎだ...
元々彼女が遠距離型のバトルスタイルだというのにこの戦い方では危険すぎる...
それに式神を使うにしてもアレは主の妖力を使用して動く傀儡みたいなものだ...
戦いのペースが速い...
あれではすぐに消耗するぞ...
消耗したところを敵に叩かれたら彼女が危険だ...
それにこの戦いは月面戦争程ではないがそれなりに苛烈だ...
まぁ...私の姉妹とかがいるから勝敗は見えてはいるが犠牲を出すことは絶対に出来ない...
「...仕方ないか」
私は藍の背後を気づかれないようについていく...
side藍
「...っ」
...少し消耗しすぎたか?
体が重い...
式神の動きも鈍くなった気がする...
そして前線に出過ぎたため敵妖怪の数もどんどん増えている!!
「八雲の式神が疲弊している!囲め!」
敵妖怪が私を囲む!
「っ!雑魚が!!」
式神を展開し薙ぎ払っていくが全ての妖怪を倒しきれず数の暴力によって私の式神は消滅する!
私の妖力が足りなかったのか!?
「疲弊したぞ!叩き込め!!」
武器をもった妖怪が私の周りに集まってくる...
疲弊した私は身の危険か...もしくは恐怖からその場に尻餅をついてしまう...
体が竦む...
あの時...都を追われているときの感覚だ...
「...あ...あっ...」
辺りは敵だらけ...
味方も誰もいない...
「覚悟しろ...八雲の式神が!!」
妖怪の一人が刀を振り下ろす...
嫌だ...死にたくない!!!
私は目を閉じる...
ザシュ...
「...え?」
肉が切られるような音がしたが体に痛みはない...
だが鉄のような臭いが強くなりはじめている...
一体何が起きた?
私は恐る恐る目を開ける...
「っ!!」
「無事?藍...」
目の前には赤い長い髪の私と同じ式神である煌炉がいた...
肩から胸まで袈裟切りをされて鮮血をまき散らしていた...
「煌炉!!」
「...」
彼女は足をがくがくさせながら無理に笑っていたが顔がどんどん青くなり始めその場に崩れる...
私はとっさに彼女を抱え傷に私の残り少ない妖力を与える...
「何でっ!私にこんな...」
煌炉は私を優しく見つめる...
仮面に隠された顔だが...彼女の表情は分かりやすい...
「...お前が私を助けるのか?私はお前の仇だよ?」
「っ...確かに貴様は嫌いだが!!私を助けて死ぬなんて勝手すぎるぞ!」
「...手厳しいな」
煌炉は妖怪に手を向けて妖力を集中させる
私を助けてこいつが消えるなんて...
許さない...
「...もう一人の式神か...何だ!?儂らとやる気か?その傷で?」
妖怪は刀を向けるが煌炉は表情を変えない
「...やる必要はない...値しないからな」
ボン!!
辺りの妖怪全員の頭部が爆発し次々と地に臥していく...
周囲は血で赤く染められていき鉄の臭いが更に広がり妖怪たちは怯む...
「...な?」
「煌炉が...攻撃を当てた?」
...こいつの爆発攻撃が安定しないことは戦ったことがあるから知っていたがピンポイントに全ての敵の急所に当てるだと?
「...うまくできたな...良い進歩だ...ごほっ!!」
「煌炉!!」
煌炉が血を吐き私は彼女の傷口に両手を当てる...
血が止まらない!
このままじゃ彼女が!!
更に周りにまた妖怪が集まってくる!!
「おそれるな!!敵は深手を負っている!!」
奴らは私たちを囲み距離を詰めていく...
「藍...逃げろ...お前だけでも」
「嫌だ!!やだ!!」
私は彼女を抱きしめて叫ぶ...
(もう駄目だ!!)
私は煌炉を抱きしめ目を閉じる...
「娘のピンチなら助けないとね」
声が聞こえ目を開けると次の瞬間妖怪達が何かに撃ち抜かれ次々と倒れていく...
そして辺りには光る物が地面に落ちて金属音が響き私は地面に光る物を拾う...
「硬貨?何でこんなものが?」
「無事かしら?」
「!!?」
声の方を見ると幼い姿の暦がそこにいた...
「暦!お前がこれを?」
「...そうだけど?これでもまだ調子が悪いんだけどな...」
そうか...こいつの能力が自分に運を向かせる力!
只の硬貨ですら奴にとっては武器になっているのか...
暦は煌炉を見るために私の近くにしゃがむ...
「...母さん...手間をかけてすまない」
「...謝る必要はないよ...ゆっくり休んでね?」
彼女は立ち上がり私たちの横を通り過ぎて妖怪の大群へ向かっていく...
まだ大量の妖怪たちがいるというのに...
「今度はこのチビか!怯むな!こいつは前の2人と比べて大したことはない!!」
妖怪たちは意気込み暦に切りかかる!
「暦!!」
「大丈夫...見てなくても当たらないよ」
暦は切りかかる妖怪たちの攻撃をいなすように避けていき着物の袖から硬貨を手から零れるほど手に取り天へと打ち上げる...
「準備完了...さて...私の相手をするのは誰かしら?」
暦は博麗の巫女と会った時と同じようにまた邪悪な巨大狐の影が彼女の背後に蠢き始める...
敵は暦の存在に危機感を覚えてきたのか狼狽え始める...
「何だ?こいつは!?全く攻撃が当たらん...」
「臆するな!敵は幼子!何とかなる!」
「...愚か者が」
一人が暦に切りかかろうとするが暦のオーラに弾き飛ばされる...
「!?何?」
「...もう終わりにしようか...」
暦が指を鳴らすと空が光る...
そして...
大量の銀色の一閃が妖怪たちの体を次々と貫いていく...
「ぎゃあああああ!!」
妖怪達の叫び声が辺りに木霊しまだ無事な妖怪達は震えあがる
「な...何だ?これは!同士が...一瞬で?」
「...」
暦は黙って上を指さしており私たちは上を向く...
「なっ!?」
上を見るとそこには空中に停滞した大量の硬貨がそこにはあった...
1つ1つが妖怪達を狙うかのようにジッとしておりまさに沈黙の殺人兵器化としている...
先ほど上に投げた硬貨か...
「その硬貨は三途の河の料金よ...大切に使いなさい...」
暦が再度指を鳴らすと空中に停滞していた硬貨が大雨のように降り注ぎ妖怪達の体を貫いていく...
妖怪達の断末魔が響く中、暦は背を向けて私たちの方へと歩を進める...
「この戦争も幕引きよ...」
暦の体からオーラが消え彼女は私達の横にしゃがみ込む...
その表情は疲れたような顔をしておりどこか眠たげだ...
「暦...礼を言うぞ」
「...礼は必要ないよ...私は自分の仕事をしただけだもの...これで私たちの役目は終わりね」
役目?どういうことだ?
「そ...そんなこと言うな...これが終わったらお前たちも楽園で暮らせるんだぞ?」
暦は寂しそうな笑みを浮かべ眠っている煌炉を撫で彼女の傷を癒していく...
「幻想郷へは煌炉以外は行かないよ?」
「え?」
私は暦の言ったことにしばらく放心していた...
大神が来ない?確かこいつらは来ると...
「来るとは一言も言っていないよ?只幻想郷が出来るまで協力すると言っただけだよ...」
暦は私の考えていることが見ているかのように答える...
「ど...どうして?」
「私たちも色々と疲れてしまってね...各個人で自分探しをするってなったって訳...あ!大丈夫だよ!煌炉は式のままだからさ...煌炉のことは頼んだよ?」
煌炉の治療を終えて暦は伸びをし最後に一言はっきりと私に答える...
「大神家はこの戦いを持って解散します!」
そして彼女は吹っ切れたように寝そべる...
次回終わったら幻想郷編です
ではこれにて