幻想郷...
それは妖怪が行きつく最後の楽園である...
幻想郷には日ノ本各地から妖怪が集まり1つの世界として完成に近づいており安定し始めていた...
そしてすでに幻想郷の完成は数百年の時が流れようとしており時を刻む...
そして幻想郷の端にはとある廃社がある...
そこは大神神社の跡地...
大神家が解散して相当な時が経過しており屋敷は錆びつき草は伸び放題で今は誰も住んでいない...
そして屋敷前の大きな橋の上に人影があった...
赤い長い髪をし白の導師服姿の女性...
彼女の名は大神煌炉...
元・大神家の一員であり現・八雲紫の式神である者だ...
彼女はタバコを吸いながら枯れ果てた池をボーっと眺めていた...
その顔は退屈そうであり眠たげだ...
side煌炉
「...ふぅ」
最後のタバコを吸い終えて私は橋に寄りかかり今までの思い出を振り返る...
大神が解散してどれくらいの時間が経過したのだろうか?
幻想郷に行ったのは私だけ...
母さんや他の姉妹は外の世界でうまくやっているのだろうか?
紫曰く未来の日ノ本は妖怪が住みづらい世界となるとか...
正直心配だ...
特に華楠姉さんと銖理が...
「煌炉...ここにいたのか」
「ん?」
声の方向を見ると藍がそこにいた...
「藍か...」
「...紫様がお呼びだ行くぞ」
「ああ」
藍との仲は以前より良くはなったがまだギクシャクしている...
まぁ...前よりはずっとマシだ
私はタバコを消して八雲家へ戻る...
八雲家へ戻り居間へ行くと紫がすでに座布団の上に鎮座していた...
彼女は目を開け私たちを交互に見る...
「貴女達来たわね...」
「只今参りました紫様」
「何か用?」
紫は立ち上がり外の景色を眺める
「幻想郷が完全に創られて早数百年...ある程度安定はしてきたわね」
「ええ?そうですが?」
藍が返答すると紫は藍を指差す
「でもまだ完璧には程遠いわ...結界の維持をしつつ今度は内部の調整をする必要があるわ」
「内部の調整?」
「そうよ!幻想郷の住民の治安を維持することも今後必要になるというわけ...そこで貴女達の出番よ!」
紫は今度は私の方を指差す...
...何となく先の話が見えた気がする
藍の方を見ると彼女もまた今後の流れが読めたような顔をしている...
そして藍は作った笑みを浮かべる...
「つまり...私たちにこの広い幻想郷にいる住民について調べろ...と言うわけですか?」
「そうよ!藍!」
また紫は藍に指をさす
ああ...また面倒なことになりそうだこの広い幻想郷を回るのか...
それに幻想郷は地上だけではなく地底という場所もある...
地底には忌み嫌われた妖怪達が住んでいる都があるとか...
正直私は元大神...
顔は知られているため変に火をつけたくはないけどな...
「質問だが?幻想郷全体か?地底とかいくのか?」
紫は首を横に振る
「いえ...地上と地底は不干渉を決めているわ...貴女達は地上を見てくれればいいわ」
「そう...」
「と...なると最初は人里か...そして山に冥界...それなりに回る必要があるか」
紫は私たちを眺めた後外を見る
「もう冬が近いわ...私も冬眠する必要があるし早めに結果報告をお願いね...帰ってきたらご褒美をあげるわよ♪」
紫はそう言いスキマの中に入る...
冬眠か...
「冬眠するの?紫って」
「ああ...私とお前...最強の妖怪を式神にしているからな...妖力を蓄えなくてはな...」
...案外負担が大きいのか
「...成程な理解はできた...しかし」
「しかし?何だ?」
「私は最強と言うよりは最凶だな...母さんがそうだし」
「...どうでもいいことをでも暦が凶か?幸運じゃないか?」
藍はあきれたような顔をするが話に乗ってくる
前よりは話が続くな
「相手にとっては存在自体が凶なんだよ...運の塊だからね...あの人は...」
...元気かなぁ
しばらくボーっとしていると藍が私の尾を引っ張る
「行くぞ!現在の時刻は午前9時夕方までには全部終わらせるぞ...」
「はいはい...」
藍の後を追い私たちはまず最初...一番近い人里へ向かう...
そういえば紫の奴ご褒美とか言ってたが一体何だろうか?
次回幻想郷1週...
ではこれにて