東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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紫vs暦のギャンブルバトル後編


ラストゲーム

side紫

 

 

「さぁ!ラストゲームの始まりだ!妖怪の賢者!!」

 

暦は高らかに笑い...

 

私たちの頭上には彼女がばら撒いたカードが停滞している...

 

 

 

暦の奴!

 

外の世界だというのに力を思う存分に使っている!

 

いくら何でもこれは演出のやりすぎよ!!

 

 

 

「一体どういうつもりよ!ここには外の人間がいるのよ!?」

 

私は周りを見回すが他の客も黒服も暦がやったことに気にも留めていないようだ...

 

「!?」

 

「別にこの程度問題ないよ...ここにいる奴ら...私のやったことなんてマジック程度にしか思っていないからさ」

 

「マジック程度...」

 

成程...この場にいる客や黒服は暦のコレを何回も見たことがあるということか...

 

反応が薄いのも頷ける...

 

最初は大盛況だっただろうにここまで反応が薄いとなると物悲しさを感じるわ

 

 

 

 

 

 

暦が宙に浮いているカードを指で弾くような仕草をすると、カードは盤に落ちて私たちの前に5枚落ちる...

 

「...」

 

「これがラストゲーム...残り5枚のチップで私に勝てるかしらね?無理だろうけど...全力で潰してあげる♪」」

 

 

暦は自分の手札を見ながら鼻で笑う...

 

 

 

 

 

 

そうだった...

 

現在のゲームの点差は私:5の暦:15だった...

 

少なくともこのゲームでは彼女の点を超すことはできない...

 

良くて引き分けに持ち込めるが、彼女がこのゲームで終わらすと言った以上このゲームに力の全てを注ぐだろう...

 

 

このゲーム私も全てを出しきらなければ負けるわ!

 

 

 

目の前に置かれたカードを捲り思案にふける...

 

手は残されているけど難しい条件だ...

 

だが道は一つしか残されていない...

 

この一手に幻想郷の未来をかけるしかない!

 

 

 

狙う手を考え終えて私は暦の指示を待つ...

 

 

 

 

 

 

 

 

side暦

 

(ふん...最後の最後でこれとはね...)

 

私は自身の手札を確認する...

 

ハートの4,5,6,7にクラブの7...

 

うまくやればストレートフラッシュの完成ね

 

 

まさか実質最強の手が来るとは私の勝ちじゃないの...

 

「一枚チェンジ...」

 

チップを支払って私はクラブの7を交換する...

 

 

 

 

 

「...」

 

 

 

 

手に来たのはハートの3...

 

これでストレートフラッシュの完成...

 

勝負は決まったかな?

 

 

 

紫の方を見ると彼女はチップを盤に置いていた...

 

「...3枚チェンジ」

 

彼女は3枚カードを交換する...

 

カードを3枚も交換するのを見る限り、大きい手を狙っているみたいだ...この勝負に全てをかけてるのが伺える...

 

まぁ...私の手を越えることなど無理だけどね...

 

私はコール宣言をしてチップを支払う...

 

 

 

「で?どうするの降りる?」

 

「コール...降りないわよ」

 

紫は笑みを浮かべてチップを支払った後、残りのチップを前へ出す?

 

「全てオールイン...さっきの負けはここで取り返すわ...」

 

彼女は不敵な笑みを浮かべる...

 

私の手札を越えるには、同じマークで10,J,Q,K,AのロイヤルストレートフラッシュかJOKERを含めたファイブオブアカインドしかない!

 

ブラフでしかない!!

 

「ハッタリで私を倒せると思ったら大間違い...いいよその誘い乗ってあげる!さぁ!これでおわ...」

 

 

 

 

バン!!

 

 

 

私がゲーム宣言をする前に扉が乱暴に開かれて外から武装した者達がギャンブル場に入ってくる

 

 

「FBIだ!全員手を机につけろ!!」

 

FBIと名乗る者達は辺りの客や黒服を一人一人を捕縛していく...

 

まさかこの賭博場がばれたちゃったか...

 

まぁ...ここの資金源は色々と黒いことに使われているからね...

 

連中としても潰してはおきたいのでしょう...

 

 

しかし...よりにもよってこんな時に...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ははは...どうしよ...紫?」

 

紫の方を向くとすでに彼女の姿は無い...逃げ足が速いな...

 

やばい...私はどうすれば...

 

一人の捜査官が私に気づいてこちらへとくる...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...?子供?...しかし服装を見る限り従業員か...君!机に手をつきなさい!」

 

「はいはい...」

 

大人しく手を机につくことにした...

 

しかし子供の姿に油断しているのか私に対する警戒が薄い...

 

出しぬいてトンズラしますかね...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...そういえば」

 

盤に置いてある紫の手札が気になり私はそれを捲る...

 

どうせブラフだ...私の勝ちは確定事項...

 

 

 

「...!?」

 

カードを見て私は言葉を失う...

 

捲ったカードは私の想像を覆す結果になった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女の手札はスペードの絵柄の10,J,K,AにJOKER...

 

ロイヤルストレートフラッシュ...

 

私の手札よりも上の手...

 

この土壇場で私の手を覆すなんて...

 

 

「...」

 

チップの計算上...また10:10に戻ってしまったわ...

 

まさかの引き分けとはね

 

「生きてると何が起きるか分からないな...ふふっ!」

 

少し可能性というものが見えた気がする...

 

それを気付かせてくれた紫には感謝しないとね...

 

私は捜査官達が気付かないうちにその場から外へと出ることにした...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side紫

 

 

「あらら...タイミングが悪かったわね」

 

スキマから抜け出して私は船の先端部分へ現れる...

 

辺りの海を見回すとFBIの船・空にはヘリまでがこの客船をライトで照らしている...

 

違法賭博の取り締まりの割には随分と豪勢なものね...

 

良い感じだったのにとんだ邪魔が入ったわ...

 

それに辺りの喧騒も大きくなっているし、暦は巻き込まれてしまったかしら...

 

 

 

「いくら彼女でもこればかりは抜けれないかしら...次は投獄した彼女に幻想郷への亡命でも持ち込もうかしら?」

 

「その必要はないよ...」

 

「?」

 

声の方向を向くと大神暦が船内から現れてこちらへと歩いていた...

 

「あら?あの場所から抜けられるとはね」

 

私の言葉に彼女は苦い顔をする...

 

「...子供の姿に感謝...まぁ...いないことはバレタみたいだけどね」

 

暦は船内の方を見る

 

船内の方は何やら喧騒がこちらへと近づいてくる...

 

恐らく暦が逃げたことに捜査官も気付いたのかしらね

 

 

 

 

「さて捜査官が来る前にさっきの勝負の続きでもするのかしら?」

 

私の言葉に暦はゲンナリしたような表情をする

 

「もういいよ...さっきの勝負は私の負け...チップ数も10:10のイーブン...これ以上勝負の続行も不可能だから...紫の粘り勝ちということで私の負けでいいよ...」

 

「!!本当!?」

 

まさかの暦の白旗宣言!

 

これで大神が幻想入り!!

 

「と...いうことは♪あなたの娘たちも♪」

 

「約束は果たすよ...あの子達には悪いけどね」

 

 

船内の喧騒が更に大きくなってきたわ...

 

ここも捜査官に見つかるのも時間の問題か...

 

「さて...どうする?このままだと貴女捕まっちゃうわよ?なら!私のスキマで逃がしてあげるわよ?」

 

暦は首を横に振る...

 

 

「私の能力遮断を忘れたの?スキマには入れないよ...大丈夫自分で何とかするからさ」

 

暦は船の先端に立ち私の方を向く

 

「7日程時間をくれない?散らばった娘たちを集めるのに時間がかかるからさ...」

 

「ええ...全員がそろったら日本の博麗神社へと来てくれるかしら?そこで貴女達を導くわ」

 

 

「はいはいお願いしますよ...じゃあまた...」

 

暦は船から飛び降り水の中へと消える...

 

暦の言うとおりなら7日に大神の幻想入りか...私の方も準備しないとね

 

スキマの中に入り私はその客船を後にする...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八雲家に到着するとすでに真夜中...

 

すでに屋敷の中も静まりかえっており、藍と煌炉の出迎えもないことを考えるとすでに就寝中のようだ...

 

私は煌炉の部屋へと足を運び中の様子をうかがう...

 

「すぅ...」

 

中では煌炉が布団の中で寝息を立てているみたいだ...

 

藍の姿はないわね!

 

「ちゃんとやることはやったわよ...ご褒美くらいは頂かないと...」

 

私は彼女の布団の中へと入り彼女の温もりを肌で感じる...

 

 

温かいわ...

 

とても心地よい...

 

 

 

「...ふふっ!」

 

煌炉が家族と会いたがっていることには前々から気づいていたわ...

 

この子の願いをかなえることが出来たのだもの...私だっていい思いしたっていいじゃない

 

私は煌炉の体に足を絡め、無い胸に顔をうずめて彼女の温度を体で感じて楽しむことにした...

 

 

 

 

 




久々の投稿です

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