東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

128 / 132
幻想入りです!



大神in幻想郷

八雲紫のスキマを抜け暦たち大神家一行の幻想入りが完了する...

 

これより彼女たちの運命は確定したようなもの...

 

この先...彼女たちを待ち受けるのは...

 

 

 

 

side暦

 

「わお...」

 

不気味なスキマを抜け私の眼前に映るのは深い森と古き日本の風景...

 

青い空...

 

広い草原...

 

遠くに見える高い山...

 

もう日本にはない貴重な光景...

 

どうやら私たちの幻想入りは成功したようだ...

 

 

 

 

「...新しい生活かぁ」

 

前を見ると先に幻想入りした華楠・境奈がたんこぶを頭につけて目を回しており、その様子を銖理がゲラゲラ笑いながら眺めている...

 

「でっかいたんこぶッス!」

 

「打ち所が悪かったかな?」

 

華楠達を観察していると遅れて潤香がスキマから出てくる...

 

 

 

 

「...懐かしき空気ですね」

 

「潤香もそう思うでしょ?昔を思い出すよ...」

 

「そうですね」

 

目の前の自然を満喫しているとスキマが開き紫が出てくる...

 

 

「はいはい!!のんびりしている暇はないわよ!貴女たちの住居の案内をしないといけないんだから!」

 

住居?

 

そういえば住む場所を決めてなかったな...

 

でも案内?

 

「もう住む場所決まってるの?」

 

紫に尋ねると彼女は扇を開く

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええ...貴女たち大神の本拠基地に案内するわ」

 

「大神神社に?」

 

解散以降どうなったか分からなかったけど...

 

幻想入りしてたのか...

 

 

「何年ぶりだろ...というより長年放置してたから荒廃してそう...」

 

紫は指を振る

 

「私の式神...もとい貴女の娘がちゃんと直したわ...ちゃんと住めるわよ♪」

 

煌炉が頑張ってくれたみたいだ...

 

あの子と会うのも何年ぶりだろうか?

 

 

「とりあえずついてきて!幻想郷に慣れてもらわないとね!」

 

「分かった!銖理!潤香!伸びている華楠・境奈をお願いね」

 

私たちは紫についていき大神神社を目指す...

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく森を歩いていくと赤い鳥居が見え始め、私たちは歩みを止める...

 

「神社の鳥居?」

 

「貴女たちの神社よ...ほら!ここを上って!」

 

斜面には石段があり多数の赤い鳥居が石段を囲んでいる...

 

「懐かしい感じッス...」

 

「ええ...本当にですね...」

 

銖理・潤香が個々の感想を述べ、私たちは石段を上っていく...

 

 

 

 

石段を上り終えると目の前には巨大な池とそれにかかる大きな橋にたどり着く...

 

橋の向こうには懐かしの大神神社の屋敷が鎮座していた...

 

「...本当に...解散前と変わらないじゃない」

 

「煌炉の努力よ...ほら!彼女が待ってるわ!」

 

紫が指さす方向...

 

橋のところには黒い狐の仮面をつけ、赤い長い髪をポニーテールにし白の導師服を身に着けた女性が見える...

 

私の娘...大神煌炉だ...

 

私は彼女へ近づく

 

「...お久しぶり!煌炉!」

 

「...おかえり...皆」

 

彼女は優しく微笑み後ろの銖理・潤香を見る...

 

彼女たちがおぶっている華楠・境奈を見て驚く顔を僅かに見せたがすぐに私の方を向く...

 

 

「ついてきて...部屋の準備はできているからさ...」

 

煌炉は私たちの前を先導し屋敷の扉を開ける...

 

神社に戻るのも何年ぶりだろうか?

 

私たちは煌炉に案内してもらい各自の部屋へと向かう...

 

 

 

 

 

華楠・境奈を各自の部屋で寝かせた後、私は居間へと向かう...

 

居間の縁側のところには煌炉が煙草をふかして庭を眺めていた...

 

彼女は私に気づき煙草を急いで消す...

 

「母さん!いたの?」

 

「別に吸ってもよかったのに...」

 

「いや...流石にも子供の姿の母さんに悪いし」

 

煌炉は私をじっと観察するように眺めている

 

 

 

「力は戻っていないみたいだね」

 

「...そうだね...昔より弱くなった感じかな?」

 

この子供の姿は私の罪そのもの...

 

色々と不便だけど...まぁ...自業自得だね

 

 

煌炉は私を見た後外を眺める...

 

 

「まぁ...ゆっくりと体を休めてよ...ここなら元の力を戻すのに最適だろうし...」

 

「最適?」

 

私の言葉に煌炉は頭を掻く

 

 

「うん?まぁ...母さんの能力もあるけれど...幻想郷には色々な力をもった存在もいるからね...」

 

「能力者?外の世界ではあまり見なかったけど...ここは多いの?」

 

「まぁ...それなりにいるかな?」

 

...ある意味朗報かな?

 

まぁ...強くなる必要は全くないけど...

 

もしものために覚えておいても損ではないかもね...

 

 

「情報提供ありがと♪」

 

「問題は起こさないでよ?大神はこれから幻想郷のパワーバランスの一角になるんだからさ...」

 

ぱわーばらんす?

 

なにそれ?

 

 

 

 

 

「何それ?そんな話聞いてない...」

 

「紫が言ってたけど?一応大神はこの後に幻想郷にやってくる存在と戦うかもしれないからさ...」

 

...そんな話聞いてない

 

紫の奴...そんなことを考えていたのか...

 

「...平穏というわけにはいかなそうね」

 

「昔よりは楽だよ...」

 

煌炉の言葉に私は頷く...

 

 

まぁ...陰陽師時代よりは楽できそうかも...

 

昔よりは楽かもね...

 

 

「...煌炉こっちおいで?」

 

「うん?」

 

彼女は私に近づきしゃがむ...

 

 

私は彼女の仮面を外して額をなでる...

 

「これからも宜しくね?こんなダメな母親でもさ...」

 

「...ダメではないよ...とりあえず宜しく...」

 

煌炉は私をそっと抱きしめる...

 

暖かい...

 

娘たちがいれば心強い...

 

幾ら私が弱くなっても...

 

何とかなりそうだね...

 

 

「ありがと...」

 

私は彼女を抱きしめ、懐かしき大神神社の思い出に浸ることにした...

 

 

 

 

 




残り僅か...

ではこれにて
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。