東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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最終話


幻想郷にようこそ!!

side暦

 

 

早朝...私は自室にこもり今後の計画を立てていた...

 

それは...

 

「...そぉい!!」

 

 

私は能力を発動させ、チェス盤・将棋盤などの娯楽道具を出現させる...

 

とりあえず、これだけあれば暇つぶしにはなる!!

 

屋敷で一人ぼーっとしているのも、もう終わり!!

 

自分の楽しみは自分で見つけないとね!!

 

 

 

 

「これだけあれば満足かも...そして~♪夜には大神家の歓迎会があるみたいだし~♪」

 

煌炉の話だと本日の夕方ごろにスタートとか...

 

紫の思い付きだけど随分と気が早いな...

 

私たちが来てまだ月日は経過していないのに...

 

 

「まぁ...考えても仕方がないか...皆にも一応伝えておいたし問題はないかな?」

 

部屋から出て庭に出て、池に近づくと鯉が跳ねる...

 

 

 

 

 

 

 

「本当にうまくいったものだね...」

 

私のこの(天運を身に纏う程度の)能力で自分の願いを叶えることができた...

 

子供にも恵まれ...

 

仮初めだけど幻想郷である程度の地位につくことができた...(不本意だけど)

 

ただの子狐から人間・神になれたこと...

 

 

そして...

 

 

 

「永琳に会えたことが一番の幸運かな?」

 

彼女との出会いが私の全ての運命を変えた引き金...

 

 

できることなら、また彼女に会いたい...

 

無理だとわかっているけど、欲は尽きないな...

 

 

「叶わぬ夢だけどね...」

 

私の能力を持ってしても叶わぬ夢

 

私の許されない罪...

 

それは永遠に消えることがないでしょう...

 

 

 

 

 

 

 

 

「分かり切ったことだけどね...」

 

「どうした?母さん?」

 

「ん?」

 

 

 

 

後ろを振り向くと華楠の姿...

 

只、体中血まみれだ...

 

正直見慣れたけど...

 

 

「誰かと喧嘩でもしてきた?」

 

「...まぁそのような感じだ...確か夜に宴会があるようだな?」

 

「一応ね...紫が大神家の幻想入りを祝福してくれるみたいだよ?」

 

「なるほどな...じゃあ私も準備をしようか...風呂にも入らんといけないしな...」

 

華楠はそのまま屋敷の奥へと消える...

 

死なないとは思うけど私としては華楠が心配かな?

 

肉体的ではなく、精神的にだけど...

 

 

 

 

 

「強い子だよ...華楠はね...」

 

時計を見ると13:00を過ぎたようだ...

 

意外に時間の経過が早いな...

 

「皆が戻るまでのんびりしてようかな?」

 

考えても仕方がない...

 

分かり切ったことだもの...

 

 

 

 

 

 

 

 

18:00

 

「これが...こうなれば...完璧かな?あら?」

 

外を見ると夕日が沈み始めている...

 

チェスの攻めの手を考えていたらもうこんな時間...

 

宴会が始まってしまうね...

 

 

「趣味で時間つぶすのもありだね...」

 

部屋を出て居間へ向かうと煌炉が煙草を咥えながら縁側に座っている...

 

彼女は私に気づき、煙草を消す...

 

 

「宴会の時間になったよ...母さん」

 

「ごめん!待たせた?」

 

「まぁ...それなりにね...部屋をノックしても反応なしだったからさ...」

 

 

 

...ノック音に気づかないほど集中していたのかしら?

 

これは煌炉に悪いことをしちゃったな...

 

「本当ごめん!ところで皆は?」

 

「先に向かった...さぁ!行くよ!本日の主役がいないと始まらないからさ...」

 

 

煌炉に手を引かれて私達は八雲家へ向かう...

 

 

 

 

 

 

 

 

八雲家へ辿りつくとすでに庭には、宴会の準備が完了しており、娘たちもそれぞれ座っている...

 

私達が庭に入ると境奈が私に気づく...

 

 

「本日の主役がやっと到着したわね」

 

「ごめん!待たせたね!」

 

私は手を合わせて敷物に座る...

 

 

 

 

 

 

 

屋敷の方から紫・藍・幽々子がそれぞれ出てくる...

 

「これで全員そろったわね...」

 

紫は私の前に座り、扇子を出す...

 

「いやはやありがとね...わざわざ...私達のためにさ...」

 

紫は扇子で顔を隠す

 

 

「いえ...ただの気まぐれよ」

 

「?」

 

...紫何やら動揺している気がする

 

何かあったのだろうか?

 

 

 

「あらあら!暦久しぶりね!!」

 

私達の間に幽々子が入る...

 

亡霊だから姿は変わっていないけど、何かしら懐かしい気がする...

 

「こちらこそお久しぶり...あら?」

 

幽々子の方を見ると隣には白髪の少女が不安気にこちらを見つめている...

 

誰だろこの子...

 

見たことない...

 

 

 

 

 

 

「こんにちわ...」

 

「は...はひ!!」

 

少女は緊張した面持ちで幽々子の後ろに隠れる...

 

「もう...妖夢ったら!暦が挨拶しているんだから...」

 

幽々子は妖夢と呼ばれた少女の頭をなでる...

 

 

 

「幽々子?この子は?」

 

「妖忌の孫の魂魄妖夢...私の屋敷の庭師をしているのよ...本日は緊張しすぎてあれだけど...」

 

「孫ねぇ...そういえば妖忌の姿が見えないけど?」

 

幽々子は溜息をつく

 

 

「...剣の修行に出ますという書置きを残して失踪しちゃったのよね」

 

「あらあら...」

 

妖忌には会えないか...

 

それは残念だけど仕方ない...

 

 

 

「まぁ!本日は楽しんでね♪今回の料理はこの子が作ったのだから...おいしいわよ!」

 

「幽々子様...言わなくても...」

 

「私の自慢の従者を自慢しなくてどうするのよ~」

 

幽々子たちは色々なことを言いながら他の敷物のところへ行く...

 

 

そして紫の声が響く...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて!皆さんがお揃いのところで宴会を始めましょう!」

 

紫の言葉に少ないながらも歓声が響く...

 

ほとんど銖理とか境奈が茶々を入れているだけだけど盛り上がってきた...

 

そして紫の言葉が続く

 

 

「今回は大神家の幻想入りを祝して、大神家の当主である暦にお言葉を頂きましょうか!」

 

「え?」

 

皆の視線が私に集まる...

 

まさかのキラーパス...

 

何も考えていないのに...

 

 

 

 

「ほら!母さん!代表としてやるッス!!」

 

「一番良いのを頼むわよ~!ほら!立ち上がって!!」

 

「はいはい...」

 

とりあえず私は立ち上がる...

 

何も考えていないから何を話せばよいのか...

 

とりあえず...思いつくことを話しましょうか...

 

 

 

 

「え~と...今回は...大神家の幻想入りを祝福していただき...ありがとうございます...」

 

「暦~!緊張しないで~」

 

幽々子がぱちぱちと拍手がする...

 

ああ!!やっぱ!こういうの慣れてない!!

 

早々に終わらすに限る!!

 

 

 

「え~!紫達とは敵対同士でしたが、幻想郷が完成しこうやって杯を交わすこともでき、良い運命を辿ることができました!」

 

「ひゅー!ひゅー!」

 

「ぴーぴー!!」

 

銖理と境奈が茶化す...

 

勘弁して!こういう時に!!

 

 

 

「...これから色々なことがあると思いますが皆さんで協力しあっていきましょう!では杯を掲げてください!!」

 

私の合図に皆が杯をあげる...

 

「幻想郷・皆に幸あれ!乾杯!!!」

 

「かんぱーい!!!」

 

皆の声援があがり拍手が起こる...

 

私はその場にしゃがむ...

 

 

 

 

 

「ああ...緊張する...」

 

顔が赤いのが自分でもよくわかる!!

 

慣れないことはするものではないよ...

 

 

「中々いい感じだったわ...」

 

私のそばに紫が来る...

 

 

「うう...人にキラーパスしといて...」

 

「あら?今回の主役だから当たり前じゃない?」

 

紫はしれっとそういうと煌炉の方を眺める...

 

「...」

 

「ん?どうしたの?」

 

 

「いえ...では楽しんでね暦」

 

紫はそういうと奥の方へといなくなる...

 

全く人事だと思ってからに!!

 

 

 

 

 

 

 

娘たちを見ると始まって早々出来上がっているみたいだ...

 

「ほらほら!行くッスよー!!」

 

「おらおら!華楠!!飲みが足らないわ!!」

 

「...う」

 

銖理・境奈に酒を注がれ華楠は早くも顔を真っ青にしている...

 

 

「ふふ...」

 

潤香の方は巻き込まれないように少し離れた木の下に座り、酒をちびちびと嗜んでいる...

 

 

 

「煌炉ー!」

 

「藍...少し抑えて...」

 

藍に抱き着かれた煌炉は酒をこぼさないように必死になっている...

 

 

私の娘たちに幸あることを願おうか...

 

 

 

 

 

 

「...ふぅ」

 

夜空を見上げると大きな満月が私達を照らしている...

 

私の長い人生...色々あった...

 

辛いこともあったけど、その分いい思い出もあった...

 

それもすべて彼女のおかげだ...

 

私は月に杯を掲げる...

 

「最高の人生を...ありがとう...」

 

 

 




これでこの小説も終了です!

有難うございました...

本編の東方五行大神伝を宜しくお願いします

ではこれにて
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