by大神暦
戦いが始まり2時間が経過する…
洩矢の神こと洩矢諏訪子は自陣から戦いの様子を眺めている
戦況は何故か洩矢側の優勢となっており、諏訪子はご機嫌な様子で踊っている…
「…戦況はこちらが有利?数ではこちらが不利なのに♪勝てる…勝てるよこれは!!」
一方その頃敵の軍にいる軍神はミジャグジをなぎ倒しながら戦場を進む…
長い戦闘経験がある彼女は戦争が始まってすぐにこの戦場の違和感に気付き始めていた…
「…おかしい」
彼女は味方の兵を観察する…
「くらえ!…何!刀が折れ…グギャー!」
「…何だこの刀は!?粗悪品ではないか!…ゴヘー!!」
「…刀が切れねえ!…お…俺は逃げるぞ…グハー!!」
3名を観察した結果ミジャグジに切りかかっても刀が折れてしまうなどのアクシデントが共通して3人にはあり彼女はすぐに気が付いた…
「…我が軍の装備がこんなに脆いのはありえん…恐らく何かしらの力が働いているはず…急がなくては!!」
軍神は前線へ突き進む…
side暦
「…さてさて♪戦況はこちらが有利だね♪」
ミジャグジの後ろから私は戦を観察する…
何故か!敵の装備品に不備があったみたいでミジャグジ達が順調に進軍しているようだ…
「さぁて…出陣しますかねぇ♪「グシャー!」…え?」
私の横をミジャクジが吹き飛びながら通り過ぎる…
前方を見るとミジャクジ達が次々と蹴散らされていくのが遠目で分かる…何か来る!
しばらくすると私の目の前には紫色の髪をした女性が立っていた…見たかがり大和の方者のようだ…
「…白い長い髪…狐耳・9本の尾…貴様が大神暦か?」
「…はい?」
「どうやらそのようだな…私は八坂神奈子!大和の軍神だ!」
…大和?軍神?…ってことは!
「…うげぇー!?敵の大将がこんなところにー!?」
軍神こと神奈子は私を警戒するような目で観察している…
「我が軍の武器の不調の原因は貴様のようだな…」
「え?…そんなのたまたまだよ!…別に私のせいじゃないよ!」
私は距離を取りながら神奈子の攻撃の範囲に入らないように彼女の後ろに術陣を出現させる
このまま私の鎖で彼女の能力を無効にして一気に叩く!
(ふふ…これで良し!)
私は術陣から鎖を発射する
「小細工など私には効かん!」
神奈子は2本の鎖を手で掴み止める…
しまった!…あの鎖は先端についている刃が体に侵入しないと能力を奪えないし掴まれてたら鎖を術陣に戻して再発射することもできない!!
「あわ…あわわわ~!」
「…これでお前はこの力を使えない!次は私の番だ!オンバシラー!」
神奈子の周りに大きな木製の柱がいくつも出現する…
「さぁ!くらうがいい!」
全方向から柱が飛んでくる…
ああ…駄目避けられない
ドゴオ!!!
side神奈子
「…フン!大したこともない…」
オンバシラを暦に発射し辺りには砂煙が待っている…あまり手応えの無い奴だった…だがこれで部下達も戦闘ができるようになっただろう…
「…次は洩矢神か…ぐっ?何?」
肩に衝撃が走り確認すると風切り羽のついた黒い長い針が刺さっていた…
「馬鹿な…何処から?」
「…悪いけどこの先へは通す訳にはいかないわ…」
声を聞き煙の方向を見ると何やら人影が見える!
この声は大神暦の声?
煙が晴れ始め彼女の姿が露になる…
暦は先程の場所から全く動いてはおらず周りには外れたオンバシラが彼女の周りの地面に突き刺さっていた
「…一体何をした?」
「…何もしてはいないわ…只自分の運を信じただけよ…さて私も本気で行くわ!」
暦の髪・耳・尾が白から光輝く黄金色へと変化し尾の数が9から4へと変わり妖力が強くなってきている!まさか!
「く…天狐へと進化したのか!」
「うん…ついているね…神を相手にするなら私も強くならなきゃ駄目ね…さて」
暦の手にさっきの黒い長い針が現れる
ふふ…面白い!期待以上の相手だ!
「なかなか面白いなお前は!いいだろう!私も本気で行く!」
「…負けられない!私は生きて戻るわ!」
side諏訪子
「うわ…暦と神奈子の戦いが始まっちゃったよ…」
私は自陣にて彼女たちの戦いを見る…
いくら暦でも軍神であるあいつ相手に力の差がありすぎる…
だけど暦も神モドキ何処まで戦えるか見物だね…
side神奈子
「くらうがいい!」
私はオンバシラを彼女に発射するがオンバシラは彼女の体を避けるように逸れて外れる…
何だ?こいつには何かの違和感がある…まるで何かに身を守られているような…
暦は私に向けて黒い針を投げるが私はオンバシラでそれらを弾く…
奴の戦闘は初心者そのものだ…あまり気にする必要も無い気がするが?
「…私の攻撃が当たらんとは…一体何をした?」
「…何もしていないわ…只自分の運に身を任せているだけよ」
暦は素っ気なく答える…只のまぐれ当たりか…
「運か…あまり効率が良くないみたいだが?」
「そうでもないわね…その柱見てみたら?」
「?…何!?」
私が手に持ったオンバシラを確認するとオンバシラの表面には暦が先程投げた黒い針が突き刺さっておりそこから大きなヒビが広がっていた…
暦は不敵に笑い始める…
「フフフ…これが私の絶対的幸運よ…」
「絶対的幸運だと?」
幸運?先程からついているだの自分の運を信じただけだの言っていたがまさかこいつの能力は!
「まさかその強運が貴様の力だと言うのか?」
暦は薄ら笑いから高笑いをし始める
「アハハハ!!そういうことよ!この戦で大和の兵の装備が不備があったのも私にオンバシラが当たらなかったのもオンバシラが針1本で破壊されたのも全部私の絶対的幸運の力!!この戦争は私が軍配を握ったのも同然なのよ!」
馬鹿な…こんなピンポイントで自分に運を向かせることができるのか?だが彼女はそれをやってのけた…これが奴の本気か
「運だけとはな…」
「これには最近気づいたばかりだけど…この絶対的幸運はどんな低確率なことでも全て思い通りに行くわ!神を倒すという0%のことでもね!」
暦は黒い針を数本投げ私はオンバシラを投げ捨て暦に向かい走る…
こいつの能力は何が起こるか分からない!早く倒さなければこの戦は我々大和の負けだ!
「ビンゴ♪かかったわね!」
暦の前の地面が盛り上がり赤と青の鎖が私に向けて発射される!
しまった!奴が罠をかけてくるのを忘れていた!
私はとっさに鎖を弾くが弾いた先からは黒い針が私の両腕・両足に刺さる
「くらったか!だがこの程度…なっ!?」
両腕を動かそうとするが全く動かない?足もだ…何だ?ダメージなど微小なものなのに…まさか奴の幸運か?
「…人体の不思議…とあるツボを押すと一時的に行動が出来なくなるところがあるみたいね…神とはいえ体の構造は人と同じ…そうでしょ?」
「…まさか貴様がここまでやるとはな…中々の道化じゃないか…最初は大人しそうな人柄を演じて本性は悪魔のように狡猾な策士とは」
「…そろそろ終わりにするわ…急所を一撃で仕留めないとね!!」
暦は黒い針を私に向けて投げる…
「…その言葉返すぞ!」
私はその針を歯で受け止めてそれを吹き返し針はものすごいスピードで暦の胸に突き刺さる…
彼女はふらつきながら自分に刺さった針を見ている
「…なっ!?何で?」
「最後の最後で油断したな?まだ私の首から上は動くぞ…残念だったな」
暦は怒りの入り交じったような表情を浮かべる…
「それがどうした!貴女が動けないのは変わらない事実!!次で仕留めるわ!今度は歯で受け止められないように大量にね!」
暦の周りに黒い針が多数現れる…
「…ところが違うんだよ」
私が手を挙げると暦は驚くような顔をする…
「なっ?何故動ける!確かにツボに入ったはず!」
「貴様が怯んでいる間に体を回復させてもらった…貴様の攻撃によって刺激された部分の傷を治し針をツボからずらした…これで私の両腕は動くようになる…」
私は両足の針を抜きオンバシラを出現させる…
「~っ!」
暦は声にならない叫びを上げる
「これで終わりだ!」
私はオンバシラを暦に投げオンバシラは暦の腹に当たり彼女は吹き飛び倒れる…
side諏訪子
「暦!!」
私は暦と神奈子の場所へ到着する…
途中から暦の戦況が悪くなってきたから来てみたけど遅かった…
私の目の前には地に臥している暦と私の方を見る神奈子の姿だった…
「遅かったな洩矢神…次はお前の番だ…」
「お前!」
神奈子は首を鳴らす
「ふー…こいつも中々強かったぞ…残りの戦力はお前だけ…来るがいい」
「…確かに残りは私だけ…でも退くようなマネは絶対にしない!暦がここまで戦ってくれたんだから!行くぞ!!大和の軍神!」
「…来るがいい!洩矢神!!」
彼女と私の戦いが今始まる…
暦休んでて…良い知らせを絶対に持ってくるからね
神奈子様の登場でした
ではこれにて