東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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気に入らない…あの目

by大神銖理


新天地へ

side暦

 

…社に戻り私は自分の部屋に戻り先程の頭の中に起きたことについて考える…

 

ついにあの銀髪の女性の声を思い出した…少しずつ昔の記憶が戻っているのかもしれない私は女性にとって大切な存在だったらしいがそれと同時に不安が私の心に残る…

 

それはその人と私は現在離ればなれになっているということだ…もしかしたら心配させているかもしれない…それを思うといてもたってもいられない…

 

 

…もうこの村に来て20年余り…他のところに移住するべきかもしれないな…

 

鈴音が死んで村の民は悲しむと同時に妖怪に畏怖を持ち始めている…そして我々にもだ…あの問題をいともたやすく起こした巨大ネズミが華楠に惨殺され今度はこちらが畏怖の対象になっている…埋葬の時に華楠を見るあの目はその証拠だ…今は私達に好意を持ってくれているがそれも時間の問題だ…

 

「…あまり時間をかけていられないか…ん?」

 

こんこん…

 

戸を叩く音が聞こえ私は戸を開ける…戸の前には潤香がいた…

 

 

 

 

「夜分に失礼します…お母様…」

 

「どうしたの?まぁ入りなよ…」

 

部屋に彼女を入れ潤香は重々しく口を開く…

 

「…実は…先程お姉様と話したのですが…私達ここを離れたほうがいという結論にいたりました」

 

「…私と同意見だね…そろそろこの村を出ようと思っていたところにだよ」

 

「…そうですか…流石ですね…確かに早々に移住したほうがいでしょう」

「…諏訪子には私から行っておくよ…自分の荷物をまとめておくように他の子にいっておいてくれない?」

 

「承知しました…失礼します…」

 

潤香が外に出ようとするが廊下で誰かと鉢合わせする…

 

「え?諏訪子様?…あ…ちょっと」

 

「…失礼するよ…暦…」

 

部屋の中に諏訪子が入ってくる…

 

「諏訪子…今の話聞いてた?」

 

「…うん…聞いてたよ…ごめん暦…鈴音のことやってくれたのに」

 

「別に構わないよ…この20年は楽しかったし…何かあった?」

 

「先程村の長が来て暦たちの力を危惧するようなことを言っていたんだ…神奈子はすごい怒っていたけど…」

 

「…仕方ないよ…明日にはここを去るよ…私も目標を見つけたからね」

 

「ごめん…」

 

 

諏訪子と別れ私は明日の旅の準備をする

 

 

 

 

 

 

翌日

 

早朝私達は荷物をまとめて村を出る準備をする…

 

「おはよ…準備は出来た?」

 

「ふぁぁ…一応昨夜中にはやっておいたよ…で?アタシ達はどこにいくの?」

 

「…西の方へ行って見ましょうか?随分と長い距離を歩くと思うわ…大丈夫?」

 

私が確認すると全員が頷く…

 

「…では行くよ」

 

皆を先導し社の外に出ると諏訪子・神奈子がいた…

 

 

 

 

「…おはよ2人共」

 

「…おはよう…寂しくなるね」

 

諏訪子の方はすでに暗い…私は彼女の頭を撫でる

 

「…ほらほら~元気出して!」

 

「…子供扱いするな…馬鹿」

 

「神奈子…後は頼むね!」

 

「…任せておけ…いつかまた帰ってこい…その時は最高の宴を開いてやる」

 

「…はは…楽しみにしているよ」

 

私達は門まで行き最後の言葉を交わす

 

 

 

 

「…ではお世話になりました!私達6人はこれから自分探しの旅に出ますので♪」

 

「達者でな!」

 

「また来てよ!」

 

 

彼女達に手を振りながら私達は村を後にする…

 

20年か…思ったより長かったような短かったような感じだな…

 

「…では!私達の明るい未来向かってレッツゴー!」

 

娘達は頷き…私達は西の方角へ進む

 

 

 

 

 

 

 

村を出発して約5時間…お昼過ぎには大きな湖に到着する…

 

あの村にあった湖よりも遥かに大きい…

 

娘達は湖へ向かう

 

「~♪見てよあの湖!」

 

「うわ…すごいです!」

 

「~♪」

 

「…ほう」

 

 

「かなり歩いたな…母さん私達は何処に行けば?」

 

「そうね…少し南西の方角へ行って見ましょうか…そこで私達の屋敷を作るわよ♪」

 

煌炉は首を傾げる…

 

「何故に南西?」

 

「…そこなら運が来ていると私の勘が告げているわ」

 

「…まぁ母さんの運を信じよう」

 

 

湖で休憩した後私達は更に南西に進みとあり森に到着する…

 

「ここの森の中に屋敷を建てましょう!ここなら立地も良いわ」

 

「…確かに地盤は良いかも…母さんの運も中々じゃん♪」

 

「…なら境奈は地ならしをしておいてくれ…私が材料を用意する…」

 

華楠は森の奥へ消え境奈は頬を膨らませる

 

「何さ!脱ヘタレしたと思えばあの態度!」

 

「華楠も強くなろうと必死なのよ…じゃあ始めようか…」

 

私達は華楠戻って来るまでこの辺り一帯の整理を始める…

 

 

 

 

1時間後

 

華楠が戻ってきて屋敷に使う木の材料を加工して骨組みを作る…

 

3時間後

 

社の形になり何とか雨風防げるようになった…

 

とりあえず今日はこれくらいでいいか…いつの間にか夕日が沈んでいる…残りは後々付け足すとしよう

 

「…今日はここまで~アタシも疲れてきた…もう少し大きくしたかったけど~」

 

境奈はそのまま中に入り布団を敷きその上に寝そべり寝息をたてる…

 

「…お疲れ境奈」

 

「まだ私は大丈夫だけど?」

 

「…煌炉の体力が異常なだけだ…明日も屋敷の拡張を行うぞ…」

 

「…」

 

「…とりあえず今日は休もう…明日から忙しくなるよー」

 

娘達に言い私も中に入り眠りにつく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side潤香

 

「…すぅ」

 

「zzz」

 

家族全員が寝静まり私はこっそり外へ行き夜空を見上げる…

 

新しい生活が始まろうとしているが村の生活が懐かしいですね…

 

最初の頃は村の人全員が妖怪でもあり人間でもある私たちを受け入れてくれたが…今回のことで妖怪に恐怖し私たちも恐怖の対象となった…

 

この前までは何も変わらない良い生活でしたのに…運命というの恐ろしいものですね…

 

仕方ないことですが私は諦めません…

 

この旅でもう一度あの村と同じように人の暮らし・人に役立つことが出来れば私は…

 

「…焦る必要はありません…ゆっくり慎重に」

 

 




次回新天地での物語が始まります

ではこれにて
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