東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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私って…鈍いですね…

by大神潤香




従者として聖人君子として

side潤香

 

屠自古と布都との自己紹介が終わり私達は居間に向かう…

 

居間に行く前に色々な役人・世話係などにすれ違ったが全員太子様を見て頭を下げている…

 

「…太子様…民だけではなく豪族方までに慕われているとは」

 

私の言葉に屠自古は鼻をならす…

 

「…あいつらは態度だけよ」

 

「…それはどういう?」

 

「…後で話す…それまでは口を閉じてなさい」

 

屠自古はそれだけを言い太子様の後をついていく…

 

態度だけ?…一体どういうことでしょう?

 

…豪族生活も色々と複雑なところがあるのでしょうか?

 

 

 

 

そんなことを考えながら進んでいると居間につき布都が私を手招きする…

 

「お~い!潤香こっちじゃ!」

 

「…はい!只今参ります!」

 

布都に中に入れられ私は目の前の机の前に座る…

 

私の目の前には太子様…彼は私に笑いかける…

 

「…これで潤香の親睦会ができますね…さぁ始めましょう!」

 

机には玄米やら鰯の煮付け・味噌汁などの食事用意されている…

 

机の下にはお酒の入れ物が用意されている

 

(…これが豪族の食事ですか!)

 

私としてもこれは嬉しい!玄米何てあの里以来口にしていませんでしたし懐かしい感じがします!

 

「…私なんかが宜しいのですか?」

 

「お主は今日から我らの仲間じゃ!当然であろう?」

 

布都が笑い屠自古は寂しそうに笑う…

 

「…まぁ…私達以外の人間と食事するのも久しぶりだけどね…」

 

「え?」

 

「いや!何でもない!さあ!太子様始めましょう!」

 

「では…私達の新たな仲間大神潤香の健康を祈って乾杯!」

 

「「「乾杯!」」」

 

太子様の後に私達が杯を掲げて私の親睦会が始まる…

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後

 

机の上には料理無くなり始め宴もたけなわになる頃…

 

太子様達もお酒が回ってきたのか顔が赤くなりはじめている…

 

「ふ~!久々に楽しくお酒が飲めました!」

 

太子様は満足そうに笑っており布都も屠自古も楽しそうだ…

 

「ふぃ~…しかし潤香は酒が強いの!全く顔が赤くならないではないか」

 

「ええ…まぁ」

 

…水を操る私にとってお酒が体内に入ると薄まってしまうのかあまり酔いが回ってきません

 

「これ…酒の中では強い方だけど?」

 

屠自古が酒の入れ物の匂いを嗅ぐ

 

「まぁまぁ!良いではないですか屠自古~フフ…ん~そろそろお風呂に入りましょうかね…」

 

太子様はルンルンと部屋を出ていき部屋には私・布都・屠自古が残る…

 

 

 

 

 

「あんな楽しそうな太子様は久々じゃのう」

 

「そうなんですか?」

 

私の言葉に屠自古が話し始める

 

「…ああ…先程言おうと思っていたけど…太子様が人の欲を聞くことができるのは知っているわね?」

 

「…ええそれ一体?」

 

「今の世の中は欲にまみれているのよ…特に私達と同じ豪族…自分の利益のみを求めて太子様にすりよってくる奴がほとんど…太子様はずっとそのような汚い大人を見て育ってきたのよ…だから欲の無いお前に興味を持ったのかもしれないわね…」

 

…そんなことが辛い思いをしていたんですね

 

 

side屠自古

 

「…そんなことが」

 

潤香はうつむき話し始める

 

「…そういうこと…頼むわ…私達と一緒に太子様支えましょ」

 

「…頼むぞ潤香!」

 

「…ええ…殿方を支えるのも女である私達の役目です…精一杯頑張ります…」

 

「そうそうその調子…え?」

 

潤香の言葉の中にとある矛盾を見つけ私は聞き返す…布都も潤香の言葉の中に矛盾に気づいたのか尋ねる

 

「…潤香?お主太子様の名は知っておるな?」

 

「聖徳太子様ですよね?一応民から聞いたのですが?」

 

…まぁあっている!でも違う!!太子様…自分のこと潤香に話してなかったの?

 

(どうする…屠自古?)

 

(どうするって…まさかこいつがこんなに鈍いとは思ってもなかったわ!)

 

どうする?言うべきか?太子様をこれから支える立場になるんだ…言わないと

 

 

 

 

 

 

 

だが私が言う前に布都がとんでもないことを言ってしまった…

 

「それじゃあな…潤香!太子様のお背中を流してこい」

 

「…はぁ?」

 

私が反論する前に潤香が立ち上がる…

 

「…そうですね!従者として行ってきます!」

 

潤香すごい速さで部屋を出る

 

 

「布都…お前何やって…」

 

「ん?これで解決じゃろ?」

 

「アホー!!」

 

私の叫びが屋敷響く…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side潤香

 

屋敷にて私はお風呂を目指す…

 

従者として主のお背中を流しすのは当然のこと

 

殿方の裸体を見るのはこの年になっても一度もありません!

 

少し緊張しますがこれも私の経験のため!

 

「…失礼します」

 

お風呂の戸開けると脱衣場につく

 

…水の音がする脱衣場の籠見ると先程太子様が着ていた着物が入っていた…

 

「いますね…あら?これはサラシですか?」

 

籠中を良く見るとサラシが置いてあった…何故こんなものがここに?

 

まぁ…問題はここから

 

私は着ていた着物脱ぎ風呂場の戸を掴む…

 

勇気を…私に勇気を下さい

 

 

「いざ!失礼します太子様!」

 

戸を開けて中に入る

 

 

 

 

 

 

「…お背中を流しに来まし…え?」

 

「潤香?何でもここに?」

 

私の目の前には驚いた様子の太子様…

 

ですが私も驚いてしまいました…

 

理由は太子様の体について

 

普通男性にはアレがあるはずなのに無い…

 

その代わり胸には大きいとまではいけませんが2つの小山があった

 

「あら?太子様は男性のはず…何故?」

 

太子様は胸を手で隠し笑う…何でしょう?笑みが怖い

 

「…潤香?言い訳だけは聞いておきましょうか…」

 

「は…はい~!」

 

 

 

 

3分後

 

「という訳です…も…申し訳ございません!」

 

これまでいきさつを話して私は風呂場の床の上で土下座をする

 

「…なるほど…理由はわかりました…まぁ潤香に説明していなかったのも原因になるかな?」

 

「説明というのは?太子様のお身体のことですか」

 

床に頭をつけた状態で私は話す

 

「…ああもう!土下座は良いから!…そうよこの際潤香に話すけど私は女よ…いっておくけど布都・屠自古以外には内緒ね」

 

「…何か不都合であるんでしょうか?」

 

「…女だとなめられないよう男とて生きてきたのよ…民を導く指導者として当然でしょ?」

 

「そういうものですか?私も数百ね…ゴホン!」

 

…危ないもう少しでボロが出るところでした

 

 

 

 

 

「…そういう世の中なのよ…さて!説教は終わり!折角潤香に来てもらったし背中を流してもらおうかな?」

 

そうでした!

 

「はい!この大神潤香!太子様のお背中を流さしてもらいます」

 

布を持ち私は太子様のお身体を洗う

 

「そういえば…潤香に私の名前を教えてなかったね!私の名前は豊聡耳神子…改めて宜しくね潤香」

 

「…はい!神子様」

 

 

 

 

 

 

 

 

side神子

 

…私の体を潤香は一生懸命に洗っている

 

そういえばいつ以来でしょう?人に体を洗ってもらえるのは…

 

私に近づいてきた今までに役人や世話係は自己の保身のみ求めて私を利用した…

 

だが潤香は違う…抜けているところがあるみたいだが純粋な心の持ち主のようです…私の読みは正しかった一緒にいると和んでしまいますね…

 

(…この子で良かった)

 

私は目を瞑り潤香に全てを委ねる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして風呂から出て脱衣場で私達は着替える

 

潤香は着物をすぐに着替え終え私の着替えを手伝う

 

「…はい!できましたよ!神子様」

 

…手際が良いな…体も髪もいつの間にか乾いているし

 

「…ありがとう潤香」

 

「いえ!従者として当然のことですから!」

 

彼女は照れるように自身の長い黒髪を撫でる

 

…髪…あ…

 

「…そういえば君にご褒美をあげてなかったね」

 

「私に?いえ…恐れ多いです」

 

「…そう言わない!」

 

私はさっき来ていた着物の中から紫色の絹で出来た布紐を彼女の髪に結ぶ…

 

「た…太子様?これは…」

 

「絹の紙止め布です!私の従者なのだからこれくらいは…潤香?」

 

潤香を見ると体を震わせていた…

 

 

「…グス…嬉しいです…私のような者が…う…うえええ~!!!」

 

「え?ちょっと!泣かないでよ潤香!」

 

私は泣いている潤香の頭を撫でる…年は私より上に見えるのに子供のような泣きかた

 

彼女が純粋な心を持っているのだろう…

 

ご褒美を上げただけで涙するなんて私は良い従者に巡り会えたのかしれないね…

 

 




というわけで潤香は神子様の性別間違えておりました

ではこれにて
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