何としてでも
大神潤香
side潤香
…青娥の仙術の教えが広まり早1ヵ月が経過する
神子様もすっかり道教にのめりこみ日々目をらんらんと輝かせている…
そして私達はというとゆっくりと道教を学んでいる…
神子様程の飲み込みはありませんからね
「…うぬ?思ったより分かりにくいの」
「…私の方も同じよ」
布都と屠自古は青娥が書いた巻物をじっと見ている…いくら名家出身の彼女達といえど急に道教について学べと申されてもそれなりに時間がかかる…
私の方はすでに長生きですし巻物を読んでいるだけで充分…軽い気持ちで臨みたいですが…
「ウフフ…」
…先程から青娥が私の方を笑いながらじっと見ている
いえ…詳しく言うならこの1ヵ月ずっと私の事を監視している気がする…
日々の世話の時・食事の時・お風呂に入っている時までとなっており…まるで私の秘密を探っているようで落ち着かない…
(…彼女は出来る限り注意が必要ですね)
私は巻物に視線を戻しその時間を何とかやり過ごす
午後
午前中と同じように仙術についての学習を始めます…午前中と同じように心を無にしてとりかかりましょう
巻物を解いていくと仙術の名前が出てくる…
・煉丹術…不老不死の霊薬を練る術ですね…丹というのは水銀のようですが飲んで大丈夫ですかね?
・辟穀…米・麦・粟・黍・稗の五穀を断つ術…豆はセーフでしょうか?
・体術…字の通りですね…気膜練り上げ攻撃を防いだり攻撃力を上げたりします…私はその道はからっきしですので
・具現化…無から対象を生み出す力…私達姉妹なら一部無から有にして出すことはできますが五行の一部のみ…この場合はあらゆる対象生み出せるようにしなくてはなならない…
「…えっと次は房中術ですか」
男女和合の道…精生活における技法…私には無用なものです…経験など一度もありません
「…はぁ」
…何でしょうね?読んでいて切なくなりました…ふと前を見ると青娥の顔が写る
「!?…何でしょうか?」
「…いえ?黙々と学習していたので何か利きたいことでもあるかなと思って」
「いえ…特には…」
ふと外を見ると雨が降り始めている…ナイスです…これならこの部屋から脱出できます!
「…おや?雨ですが…中にいれないと」
私はそれを言い部屋から脱出する…
とりあえず洗濯物全て取り込むと雨が強く降り始める…
もう少しであの道教の勉強も終わりそうですし…何よりも青娥の監視受けなくて住む
「あら?潤香~ここにいたの?」
声の方向を向くと青娥がいた
「…あら?どうかなさいました?」
「…今日はここまでで…潤香が戻ってこないので巻物渡しに来たんです…」
青娥の片手に先の巻物がある
「どうもありがとうございます…夕ご飯の準備がありますのでこれにて」
巻物を受け取り背を向けて歩く…
「…尻尾が出ていますよ!」
青娥の声に怯み私は自然と自分のお尻を確認する…
「…尾が何です?」
「…いえ?私の見間違いでしたわ」
青娥はそれだけを言い通路の奥へと消える…
「…フゥ…びっくりしました」
胸を撫で下ろして私は台所へ向かう…
今のは一体何だったのでしょうか?
side青娥
「…はったりは大成功ね」
私は通路を歩きながら心の中でガッツポーズをする…
尻尾が出ていると叫んで彼女はとっさに自分お尻を確認した…普通の人なら?来ると言うのに
「…彼女の正体…少し見えたわね…」
しばらくゆっくりできそうだ
ではこれにて