by大神煌炉
side潤香
大熊から傷をつけられて早1週間…
この一週間はずっと布団から出ることすら叶わなかった…体がなまって仕方ない…
夜遅く私は身を起こし傷の状態を確認する…
傷が塞がり始めている…また今日も自傷行為をしないといけない…
「…いい加減嫌になって来ましたね…でもその前に…」
私は体の臭いを嗅ぐ…血の臭いがプンプンする…この1週間大好きなお風呂もお預けです…
「…スン…スン…血の臭いがします…お風呂入りたい」
何とか落としたいが誰かに見られる可能性があると思うと下手に動けない…どうするべきか?
「…使いたくありませんが仕方ありません!」
着物を脱ぎ私はある決心をする…
風呂
「ふ~!良い湯じゃった」
物部布都は湯あみを終えて脱衣場で寝巻きに着替えている…風呂は彼女が最後であり脱衣場の片付けを始める…
「…さて!片付けを…むっ!」
彼女は脱衣場の隅で水の入った桶を発見する…
「…誰じゃ?桶を出しっぱなしにしたのは?」
彼女は桶の水を風呂場に捨て桶を風呂場に戻す…
「…よし!では我も寝るかの」
布都は全ての確認を終えて風呂場を後にする…
彼女が風呂場を出てしばらくすると変化がおき始める…
布都が撒いた桶の水がぐにゅぐにゅとゼリー状になって動き人の形になり始める…
形は女性のような姿になり頭部から長い髪のように水が形を作り顔部分には金色の光が2つ発光する…
「…こぽ…とりあえず作戦完了ですね!」
side潤香
「ふー!良いお湯です…」
私は水の体のまま湯船に浸かる…
布都が私が入った桶を風呂場に捨ててくれて良かった…お陰でゆっくりとお湯に浸かれるというもの…
「…ハァ~♪癒されます~♪」
…お風呂は絶対に欠かせません…体が水である私は普通の人より常にきれいにしないと水の質が落ちてしまいます…入らないのは論外です…
「スン…血の臭いが消えました!…さてそろそろ出ますか」
「…?誰かいるのですか?」
「!!?」
私はとっさに湯船の中に潜る…
そっと脱衣場の方を覗くと逆立った2つの髪をした人影が見える
(神子様?何で!)
「ん?お風呂場に光が…」
マズイ…こっちに来る!!
私は体を液体化させてすぐ近くにある桶の中に潜り込む…
ガラ…
「…誰もいない?明かりがついていたのに」
神子様は蝋燭の入った燭台を消す…私がいる桶との距離20cm!
「潤香がいると思ったのに?彼女の部屋をもう一度見るか…」
(…私の部屋?)
神子様が出ていった後で私は桶から出てすぐに行動にうつす…
お風呂場の格子をすり抜け庭を突き進みながら胸に3つの傷をつけて神子様の来る前に部屋にはいる…
そして着物に急いで着替えて胸に包帯巻いて布団の中に入る…
これまでかかった時間…60秒…鈍い私にしては頑張った方です…
しばらくすると部屋に神子様が入ってくる…
「!?潤香!どこにいたの?」
「…はぁ…はぁ…少し厠に…」
油断大敵…ほんの少しのミスが私の正体がばれる原因になる…
気を付けなくては…
そろそろ3章も終わりか…
ではこれにて