by大神暦
side?
「ここね...」
お昼過ぎ私はとある洞窟の前につく...
この辺りで一番力のある妖怪...大狒々のすみかね...今後の私の夢を叶えるため強い妖怪を仲間にする必要がある!どんな手を使ってもこちら側に...
私は洞窟に進み死臭が鼻につく...
「...酷い臭いね」
...洞窟の奥に進んでいくと何かが聞こえてくる
「フフフ...」
...女性の声?大狒々は男と聞いていたけど
先に進むと広い空間に出る...そこら辺に小さな骸骨が転がっている
そして奥に見ると2人の人影が見える...
「...だれかしら?...っ...あれは!!」
奥の人影は壁に磔にされた大狒々のだった...
その両腕は赤と青の刃のついた鎖が貫通し壁に刺さっており、その周りの壁や体にはダーツのシャフトが刺さって出血している...
そしてもう1人の人物は薄ら笑いを浮かべている長い金髪の女性...白と黒の陰陽玉のような振袖の着物を身に着けており、手にはダーツのシャフトが握られている...
「次は頭...これで終わりよ」
女性はシャフトを大狒々に投げる...
「っ!やめなさい!」
私は光弾を放ちシャフトを弾くと女性はこちらに気づく...女性はハイライトの無い金色の目で私を見つめる...
「...どちら様!?只今私は仕事中なのですが?」
仕事中?一見人に見えるけど...このあり様を見て大狒々を磔にしたのはこの女性のようだ...
「それは失礼したわ...私は八雲紫...そこの大狒々に話が合って来た者よ」
女性は手に持ったシャフトをクルクル回す...
「へ~!この大狒々にね...残念だけどこの大狒々の運命は決まっているわ...私に殺させる運命にね!」
女性は後ろ向きにシャフトを投げるがシャフトは大狒々の頭の横の壁に刺さる...
「...はずしたか」
「っ!...その大狒々は今後の私の夢のために私の式にしたいと思っていたのよ...貴女には殺させないわ!」
女性はやれやれと首を振る...
「式神ねぇ...やるだけ無駄だと思うよ?30人近くの子供を食べておいて...くそみたいな妖力しかないし...私の娘たちよりも弱い雑魚妖怪...仲間にするだけ無駄だと思うけど!?」
「今はそう言ってられないのよ!今は退治屋の大神家が動いているのよ!私は大神家よりも強い妖怪を集めなきゃいけないのよ!」
「...大神家ねぇ...フフ!!アハハハハ!!」
女性は大笑いをする...
「...な...何よ!」
「フフ...すでにこの大狒々は大神家の処罰書にのっています...そして現在進行で処刑が執行されている...ここまで言えばわかるでしょ?」
...現在進行...まさか...この人は
「...貴女まさか」
「おっと...名前を言ってなかったね...私の名は大神暦...大神家現当主です...どうぞお見知りおきを...」
...この女性が大神家の者!?どう見ても一般人にしか見えない...あれだけのことをしているから男かと私のイメージではあったのに
「大神家当主...意外ね...当主の方が女性とは」
「...大神家の構成員は全員女よ...しかも私の娘...意外でしたか?変なイメージが世間ではついているみたいね」
暦は大狒々の方へ向かう...
「...さて貴女はこの大狒々を助けたいみたいね...どうします?私と戦うの?」
「...ええ...何を使ってもね!」
私が向かうと暦は笑う...
「フフ...宜しい...ではその勇気に免じて直接の戦いは止めておきましょうか...」
暦の横に大きなサイコロが出現する...
「サイコロ?」
「フフ...私は賭け事が好きでしてね...サイコロなどの娯楽道具を能力で作成できるのです...では私と一発勝負の賭け事を行います...大狒々の命を懸けて」
「...大狒々の命を懸けて!?」
暦はサイコロをクルクルと回しながら私を見る...
「ええ...この賭け事はのルールは簡単...サイコロの目が多かった方の勝利となります...サイコロを振るのは一回きりで貴女が勝ったら大狒々の命は貴女のもの...私が勝ったら私のものというルールです...如何ですか?」
「ええ...それで済むならいいわ...でも!」
私はスキマを開き中からサイコロを取り出す
「私は自分のサイコロを使わせてもらいますわ!!」
「...宜しいです...では大狒々の命を懸けてレッツスタート!!」
暦がコールすると大きなサイコロを片手で持ちあげる...
「...では先行は私から参ります!」
暦はサイコロを投げる...サイコロは宙を舞い洞窟内の凸凹した地面に転がり跳ねる...私は止まったサイコロを見る...
「...サイコロは...2!!」
暦のサイコロの目は2だった!この勝負私の勝ちね!1以外の物を出せばいいのだから...暦を見ると顔を青くしている
「...2か...こんな時に」
「...ふん...これで私の勝ちはほぼ決まったようなものね」
暦は何も言わない...これで大狒々は私の物ね...私はサイコロを投げる
サイコロは洞窟の地面を転がり止まる...私はサイコロの目を確認する...
「私の目は...なっ!?」
自分のサイコロの目は1だった...何で?何でこんな低確率な方を!!
暦を見ると微笑んでいる
「あはは!!ついてるねぇ...この極限からの逆転!う~ん!賭け事はやめられないね~」
暦は大狒々の方へ向く
「待って!!」
「待ちません!!では!大狒々の処罰をスタートします!!」
暦は大量にダーツのシャフトを出現させる...
「が...待て...」
「あの世で子供たちに謝ってよ...いいね?」
暦は冷たく言い放つとダーツのシャフトは全て大狒々の体に突き刺さる...
「げふぁ!!」
「あは...まだまだ~!」
更にシャフトが出現し更にシャフトが大量に突き刺さり大狒々の体は剣山のようになっていく...ここから私は目を閉じてしまった...
「終わったかしら?」
目を開けると壁には無数のダーツのシャフトが刺さっておりもはや大狒々だったものは針ダルマになっている...
「フフ...これで処罰は完了ね...残りは骸の回収っと...ん?」
暦は着物の中から通信機のようなものを取り出し耳につける...
「...何?...へぇ...分かったわ...こっちも終わり次第向かうよ...」
短くそれだけを言い暦は私の方を見る...
「...あら?どうしたの...まだ何か用?」
...この人私を忘れていたわね!!
「何か用じゃないわよ!貴女のせいでまた一からやり直しよ!!」
片手に妖力を込めて彼女に近づくと彼女は苦笑する...
「...ルール的には守っていたのにね...まぁ勝てて良かったよ...子供の命を奪うのはあってはならないよ...私には子供もいるし...子を失った親の悲しみは理解しているし...」
暦の顔にはうっすら怒りのようなものを浮かべている...
「怒りたいのはこっちも同じよ!!」
私は光弾を放つが光弾は暦を避けるような動きをして外れる...
「...気は済んだ?...では失礼...まだ仕事が残っていますので...」
暦はそのまま洞窟を出ていく...
何?今の私の攻撃は完璧だったはずなのに...
私は只呆然と去る暦を見つめるしかなかった...
side暦
村に戻り私は村長宅へ行き今までの経緯を話す...
「...そうですか...子供たちはやはり...」
「一応...洞窟内にあった骸は持ってきたわ...子供たちは申し訳ございません...私が行ったときにはすでに...」
「いえ...もう大狒々からの恐怖がないと思うと...もう悲しむこともありません...ささっ!お気になさらず!これが報酬金です!」
村長は風呂敷を私に渡す...
「いえ...今回は良いです...そのお金で子供たちを弔って下さい...ではこれにて」
私は村を後にし神社へと戻る...
この後はもっと忙しくなりそうだし...
以上暦の戦いでした
ではこれにて